
建築の後に、管理や借上げという形で長期の収入が続くからです。
その収入を計算に入れないと、獲得にかけられる費用を実態より低く見積もることになります。
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目次
目次
- 土地活用で、建築の粗利だけを一件の価値としてはいけない理由
- 建築の後に続く収入がある
- 建築後の収入を、どこまで計算に入れるか
- 期間の想定を、実績から出す
- 建築後の関係が切れるのは、どの場面か
- 担当の交代が、切れ目になる
- 長期の収入を、獲得の上限にどう反映するか
- 上げた分を、どこに使うか
- 建築後の顧客との接点を、誰が担うのか
- 窓口を、実務と分ける
- 紹介を、どう生み出すか
- 紹介が生まれる場面
- 長期の収入が、集客の数字にどう現れるか
- 評価の分母を、全体にする
- 土地活用で一件の顧客の価値を設計する手順
- 集計の例で確認する
- よくある質問
- まとめ
建築の後に、管理や借上げという形で長期の収入が続くからです。
その収入を計算に入れないと、獲得にかけられる費用を実態より低く見積もることになります。
土地活用で、建築の粗利だけを一件の価値としてはいけない理由
建築の後に、管理や借上げという形で長期の収入が続くからです。
その収入を計算に入れないと、獲得にかけられる費用を実態より低く見積もることになります。
土地活用の受注は、建築の請負として一度に大きな金額が立ちます。
その金額の大きさに目が向きますが、事業の収益はそこで終わりません。
建築の後に続く収入がある
建物の管理を任される形。
一括して借り上げる形。
入居の募集や運営を担う形。
契約の形によって中身は変わりますが、いずれも長期の収入になります。
土地活用で建築後に続く収入の種類
| 収入の種類 | 続く期間 | 確度 | 金額の規模 |
|---|---|---|---|
| 建物の管理を担う収入 | 契約が続く限り | 高い | 毎期一定 |
| 一括して借り上げる形の収入 | 契約が続く限り | 契約の形による | 毎期一定 |
| 入居の募集や運営に関する収入 | 随時 | 中くらい | 変動する |
| 修繕や改修の工事 | 数年後 | 中くらい | 一時的に大きい |
| 別の土地に関する追加の相談 | 不確実 | 低い | 建築の規模 |
| 他の地主への紹介 | 不確実 | 低い | 建築の規模 |
建築の粗利だけで上限を決めると、投資が足りなくなる
一件の受注が数年に一度しか来ない事業では、一件の価値の見積もりが投資の量を決めます。
過小に見積もると、必要な集客ができません。
長期の収入は、事業の安定にも効く
建築の受注は年によって振れます。続く収入があると、その振れを吸収できます。
建築後の収入を、どこまで計算に入れるか
実績から期間が読めるものだけを入れます。
契約が長期にわたる前提で計算すると、上限が過大になります。
将来の収入をすべて足すと、実態から離れます。
確度と期間で分けて、計算に入れるものを決めます。
期間の想定を、実績から出す
過去に建築した案件で、管理や借上げの契約が実際に何年続いているか。
この実績から、想定する期間を決めます。
土地活用で一件の価値に入れるかどうか
| 収入 | 計算に入れるか | 理由 |
|---|---|---|
| 建築の請負の粗利 | 入れる | 確定している |
| 設計と申請の費用 | 請負に含まれていなければ入れる | 二重に数えない |
| 管理や借上げの収入 | 実績のある期間分を入れる | 期間を長く取りすぎない |
| 修繕や改修の工事 | 入れない | 時期と規模が読めない |
| 別の土地の相談 | 入れない | 発生するかどうかが分からない |
| 他の地主への紹介 | 比率が出せれば入れる | 実績が必要 |
期間を長く取ることの危うさ
契約が長く続く前提で計算すると、一件の価値が大きく出ます。
その数字で獲得費用の上限を決めると、実際には回収できません。
契約の途中での変更を、見込んでおく
運営の状況によって、条件が見直されることがあります。
実績のある範囲で計算します。
計算の前提を、文書にする
何を入れて何を入れなかったか。書いておかないと、翌年に別の人が別の計算をします。
建築後の関係が切れるのは、どの場面か
引き渡しから運営が始まった直後です。
担当が変わり、運営の実務が中心になると、地主との接点が薄くなります。
関係が切れるのは、不満があったときだけではありません。
接点がなくなれば、それだけで切れます。
担当の交代が、切れ目になる
建築までの担当と、運営を担う担当が変わります。
この引き継ぎが弱いと、地主は誰に相談すればよいか分からなくなります。
土地活用で建築後に関係が切れる場面
| 場面 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 引き渡しと運営の開始 | 担当が変わる | 引き継ぎの場を設ける |
| 運営の状況の報告 | 報告が形式的になる | 状況の説明を加える |
| 想定と実績の差が出たとき | 説明がないと不信になる | 早い段階で共有する |
| 契約の更新の時期 | 条件の話だけになる | 将来の相談も併せて行う |
| 相続が発生したとき | 承継者と関係がない | 早い段階で家族と接点を持つ |
相続が発生すると、関係が一度切れる
地主が高齢の場合、承継が起こります。
承継した家族と関係がないと、そこで関係が終わります。
想定と実績の差を、早く共有する
運営の実績が想定と違うとき、隠すと不信になります。
早い段階で共有し、対応を一緒に考えます。
報告に、説明を加える
数字だけの報告は読まれません。なぜその数字になったかの説明を添えます。
長期の収入を、獲得の上限にどう反映するか
建築の粗利に、実績のある期間分の管理の収入を足した額を原資にします。
足した分は、建築後の関係の維持に一部を残します。
一件の価値を計算する目的は、獲得の上限を上げることです。
上げた分をどこに使うかまで決めて、意味があります。
上げた分を、どこに使うか
新規の集客に全部回すと、建築後の関係が作れません。
一部は、既存の顧客との関係の維持に残します。
土地活用で獲得の上限を組み立てる
| 要素 | 扱い | 使い道 |
|---|---|---|
| 建築の請負の粗利 | 基礎となる原資 | 新規の集客 |
| 管理や借上げの収入 | 実績のある期間分を加算 | 建築後の関係の維持 |
| 紹介からの受注 | 比率が出せれば加算 | 既存の顧客への投資 |
| 修繕や改修 | 加算しない | 見込まない |
計算の例で確認する
数字は説明のための仮の値です。
建築の粗利が一件2,000万円、管理の収入が年間60万円で実績のある期間が10年なら、合計は2,600万円になります。
上限を価値の5%と決めると、一件あたり130万円が獲得にかけられる上限です。
上げた上限を、すぐに使い切らない
計算した直後に獲得費用を上げると、実績が伴う前に費用だけが増えます。
実績が確認できてから段階的に上げます。
期間の想定は、毎年見直す
契約の継続の実績は、年ごとに変わります。年に一度、実績から計算し直します。
建築後の顧客との接点を、誰が担うのか
運営を担う部門が実務を持ち、それとは別に相談の窓口を置きます。
運営の実務だけだと、次の相談が拾えません。
運営の担当は、日々の実務で手一杯になります。
新しい相談を拾う役割を、別に置きます。
窓口を、実務と分ける
運営の報告や対応は、運営の担当が行います。
別の土地の相談や、将来の計画の相談は、別の窓口が受けます。
土地活用で建築後の接点を担う設計を、項目ごとに見ていきます。
運営の状況の報告については、担う役割は運営の担当、頻度は定期、狙いは信頼の維持。
想定との差の説明については、担う役割は運営の担当、頻度は差が出たとき、狙いは不信の防止。
別の土地の相談については、担う役割は相談の窓口、頻度は随時、狙いは新しい受注。
将来の計画の相談については、担う役割は相談の窓口、頻度は随時、狙いは承継を含む相談。
家族との接点については、担う役割は営業、頻度は定期、狙いは承継への備え。
運営の実績の共有については、担う役割はマーケティング、頻度は定期、狙いは事例としての活用。
家族との接点を、早い段階で作る
承継が起きたときに関係が切れないよう、家族と接点を持ちます。
ただし、相続に関わる具体的な話は、税理士など専門家に確認してくださいと伝えます。
追加の相談を、記録する
どういう相談があったかを記録します。
記録があると、次の提案の時期が読めます。
建築後の対応を、評価に入れる
建築までの担当の評価が受注件数だけだと、建築後が後回しになります。評価に含めるか、別の役割に移します。
紹介を、どう生み出すか
地主どうしのつながりに働きかけます。
建築後の運営が順調であることが、紹介の前提になります。
土地を持つ人は、同じ立場の人とつながりがあります。
地域の集まりや、同じ課題を持つ人の間で情報が交換されます。
紹介が生まれる場面
建物が完成して周囲の目に触れたとき。
運営が始まって実績が出たとき。
地域の集まりで話題になったとき。
土地活用で紹介が生まれる場面を、項目ごとに見ていきます。
建物が完成したときについては、時期は竣工の直後、働きかけの方法は見学の機会を作る。
運営の実績が出たときについては、時期は運営の開始から一年程度、働きかけの方法は実績を共有できる形にする。
地域の集まりで話題になるについては、時期は随時、働きかけの方法は渡せる資料を用意しておく。
相続や承継の話題が出たときについては、時期は随時、働きかけの方法は専門家との連携の形を示す。
契約の更新の時期については、時期は数年後、働きかけの方法は満足の度合いを確認する。
完成した建物を、見学の機会にする
同じ地域の地主にとって、実物は最も分かりやすい材料です。
所有者の許可を得て、見学の機会を作ります。
紹介の元を、必ず記録する
誰の紹介かが分からないと、感謝を伝えられません。
記録して、紹介してくれた地主に必ず連絡します。
紹介への返礼の設計に、注意する
返礼の内容や伝え方によっては、誤解を招くと受け取られることがあります。何をどこまで行えるかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
長期の収入が、集客の数字にどう現れるか
一件あたりの獲得費用の許容が上がり、紹介の比率が上がります。
その効果は、広告の数字だけを見ていると見えません。
長期の収入が積み上がると、事業の構造が変わります。
その変化を測る数字を持たないと、投資の判断ができません。
評価の分母を、全体にする
広告費を広告経由の契約件数で割るだけでなく、全体の契約件数で割った数字も並べます。
紹介の効果が、この数字に現れます。
土地活用で建築後の関係が強くなったときの数字の動きを、項目ごとに見ていきます。
広告経由の獲得費用については、関係が強くなるとは変わらない、理由は広告の効率とは関係がない。
全体の契約件数で割った獲得費用については、関係が強くなるとは下がる、理由は費用をかけずに契約が増える。
紹介からの相談の比率については、関係が強くなるとは上がる、理由は地主どうしのつながり。
提案から契約に至る率については、関係が強くなるとは上がる、理由は信頼が前提にある。
検討にかかる期間については、関係が強くなるとは短くなる、理由は実績を見て判断できる。
紹介の比率に、目標を置く
全体の契約のうち紹介が何割か。
この比率を目標に置くと、建築後への投資が削られにくくなります。
紹介だけに依存しない
紹介は、事業の規模を急に伸ばす経路にはなりません。
増やす努力はしつつ、他の経路も維持します。
紹介が減ったときは、運営の質を疑う
紹介の比率が下がったら、建築後の運営に問題が起きています。集客の問題ではありません。
土地活用で一件の顧客の価値を設計する手順
建築した案件の管理や借上げが、実際に何年続いているかを集計することから始めます。
期間の実績が分からないと、価値の計算ができません。
価値の計算は、実績の集計から始まります。
想定で計算すると、過大な数字が出ます。
土地活用で一件の顧客の価値を設計する進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは建築した案件の管理や借上げの継続の実績を集計する、期間の目安は4週間。
2については、やることは紹介からの受注の実績と比率を出す、期間の目安は3週間。
3については、やることは実績のある期間だけで一件の価値を計算する、期間の目安は2週間。
4については、やることは建築後の相談の窓口と担当を決める、期間の目安は3週間。
5については、やることは紹介が生まれる場面への働きかけを設計する、期間の目安は4週間。
6については、やることは獲得の上限を段階的に見直す、期間の目安は2週間。
集計の例で確認する
数字は説明のための仮の値です。
過去に建築した案件が50件で、管理の契約が続いているのが40件、平均の継続の年数が9年だとします。
この実績から、一件の価値に入れる管理の収入は9年分とし、続いていない分の比率も考慮して計算します。
見る数字を決める
土地活用で建築後の関係を点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
管理や借上げの契約の継続率については、頻度は年ごと、判断の目安は関係が維持できているか。
紹介からの相談の件数については、頻度は四半期、判断の目安は地主どうしのつながりの状態。
全体の契約に占める紹介の比率については、頻度は年ごと、判断の目安は建築後の投資の成果。
建築後の追加の相談の件数については、頻度は四半期、判断の目安は窓口が機能しているか。
全体の契約件数で割った獲得費用については、頻度は年ごと、判断の目安は事業全体の効率。
家族との接点がある顧客の比率については、頻度は年ごと、判断の目安は承継への備え。
記録がなければ、いまから作る
過去の記録が残っていない場合、遡る作業は費用に見合いません。
いまから建築する案件の記録を、確実に残す形を作ります。
建築後への投資を、期末に削らない
成果が出るまでに時間がかかる投資です。
別枠で管理して、期末の削減の対象から外します。
土地活用で一件の顧客の価値をどう見積もるか判断できない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。建築後の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
土地活用で一件の顧客の価値はどう計算しますか
建築の請負の粗利に、管理や借上げの収入を実績のある期間分だけ足します。契約が長期にわたる前提で計算すると上限が過大になり、実際には回収できません。修繕や別の土地の相談は入れません。
建築後の関係はどこで切れますか
引き渡しから運営が始まった直後です。担当が変わり、地主が誰に相談すればよいか分からなくなります。また相続が発生したときに、承継した家族と関係がないとそこで終わります。
建築後の接点は誰が担当しますか
運営を担う部門が実務を持ち、それとは別に相談の窓口を置きます。運営の担当は日々の実務で手一杯になるため、別の土地の相談や将来の計画の相談を拾う役割が別に要ります。
紹介はどうすれば増えますか
建物が完成したときに見学の機会を作り、運営の実績が出たときに共有できる形にします。土地を持つ人は同じ立場の人とつながりがあるため、実物と実績が最も分かりやすい材料になります。
紹介が減ってきました
建築後の運営に問題が起きている可能性が高く、集客の問題ではありません。運営の想定と実績の差を早い段階で共有できているか、報告が形式的になっていないかを確認してください。
まとめ
- 建築の後に、管理や借上げという形で長期の収入が続くからです。その収入を計算に入れないと、獲得にかけられる費用を実態より低く見積もることになります
- 実績から期間が読めるものだけを入れます。契約が長期にわたる前提で計算すると、上限が過大になります
- 引き渡しから運営が始まった直後です。担当が変わり、運営の実務が中心になると、地主との接点が薄くなります
- 建築の粗利に、実績のある期間分の管理の収入を足した額を原資にします。足した分は、建築後の関係の維持に一部を残します
- 運営を担う部門が実務を持ち、それとは別に相談の窓口を置きます。運営の実務だけだと、次の相談が拾えません
- 地主どうしのつながりに働きかけます。建築後の運営が順調であることが、紹介の前提になります
- 一件あたりの獲得費用の許容が上がり、紹介の比率が上がります。その効果は、広告の数字だけを見ていると見えません
- 建築した案件の管理や借上げが、実際に何年続いているかを集計することから始めます。期間の実績が分からないと、価値の計算ができません