
地主が検討を始めてから着工を決めるまでに、年単位の時間がかかるからです。
当期に受注した案件の多くは、数年前の集客の結果です。
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目次
目次
- 土地活用の集客で、期の中に成果が現れない理由
- 当期の受注は、当期の集客の成果ではない
- 年単位の検討を、目標の置き方にどう反映するか
- 当期の成果を測る指標
- 提案の作成にかかる工数が、指標の設計をどう縛るか
- 提案できる件数には、上限がある
- 資料請求の件数を目標に置くと、何が起きるか
- 請求する人の動機は、さまざま
- 3つに絞る指標として、何を選ぶのか
- 契約の件数を、当期の目標にしない
- 土地の条件が、集客の数字をどう左右するか
- 対応できる条件を、先に決める
- 目標を達成しているのに契約が増えないとき、何を見るか
- 提案のあとで止まる理由を、記録する
- 土地活用の目標の置き方を組み直す手順
- 逆算の例で確認する
- よくある質問
- まとめ
地主が検討を始めてから着工を決めるまでに、年単位の時間がかかるからです。
当期に受注した案件の多くは、数年前の集客の結果です。
土地活用の集客で、期の中に成果が現れない理由
地主が検討を始めてから着工を決めるまでに、年単位の時間がかかるからです。
当期に受注した案件の多くは、数年前の集客の結果です。
土地を持つ人が活用を考え始める理由は、相続の発生や引退の検討など、生活の変化から来ます。
そこから実際に建てる判断をするまでの間に、家族の合意、資金の相談、法規の確認が挟まります。
この期間の長さが、集客の指標を難しくしています。
当期の受注は、当期の集客の成果ではない
今期に契約した案件が、いつ最初に接点を持ったかを調べると、多くが数年前です。
当期の広告費と当期の受注を並べても、関係が読めません。
土地活用で受注までに挟まる段階
| 段階 | 決まること | 関与する人 |
|---|---|---|
| 最初の接触 | 活用を考え始めたことの表明 | 地主本人 |
| 情報の収集 | どんな選択肢があるか | 地主と配偶者 |
| 現地の調査 | その土地で何ができるか | 自社と地主 |
| 個別の提案 | 具体的な計画と収支の見通し | 地主と家族 |
| 家族の合意 | 進めるかどうか | 相続人を含む家族 |
| 資金の相談 | 調達の可否 | 金融機関 |
| 専門家への確認 | 税務や法務の確認 | 税理士など専門家 |
| 契約と着工 | 実行 | 全員 |
途中の関与者が増えるほど、期間が延びる
地主本人が決めるように見えて、実際には家族と専門家の意見が入ります。
誰か一人が反対すると、検討が止まります。
だから、当期に測れる指標を別に置く
受注の件数だけを追うと、当期の活動の良し悪しが分かりません。段階ごとの数字を、当期の指標として持ちます。
年単位の検討を、目標の置き方にどう反映するか
当期の成果を測る指標と、将来の受注を作る指標を分けて持ちます。
一本の数字に束ねると、どちらも評価できなくなります。
期間の長い事業では、指標を二層で持ちます。
片方だけを見ると、判断を誤ります。
当期の成果を測る指標
現地の調査まで進んだ件数。
個別の提案まで進んだ件数。
この2つは、当期の活動の結果として当期に現れます。
土地活用で二層に分ける指標
| 層 | 指標 | 現れる時期 | 使い道 |
|---|---|---|---|
| 当期の活動の指標 | 現地の調査まで進んだ件数 | 当期 | 活動の評価 |
| 当期の活動の指標 | 個別の提案まで進んだ件数 | 当期 | 確度の高い母数 |
| 将来の受注を作る指標 | 接点を維持している地主の数 | 翌期以降 | 数年後の受注の源 |
| 将来の受注を作る指標 | 検討の段階が進んだ件数 | 翌期以降 | 進捗の可視化 |
| 最終の成果 | 契約の件数 | 数年後 | 事業の結果 |
現地の調査を、当期の中心の指標にする
現地の調査は、地主が一定の関心を持たなければ受け入れません。
自社が働きかけて進められる段階でもあります。
当期に動かせて、先につながる数字です。
接点の数を、資産として数える
数年後に動く可能性のある地主が何人いるか。
これは在庫のような性質を持ちます。
減っていれば、数年後の受注が減ります。
二層の指標を、経営に同時に見せる
当期の数字だけを出すと、将来の投資が評価されません。両方を並べて報告します。
提案の作成にかかる工数が、指標の設計をどう縛るか
一件の個別提案に大きな工数がかかるため、提案の件数そのものが供給の上限になります。
件数を増やす目標を置くと、提案の質が落ちます。
土地の条件を調べ、法規を確認し、計画と収支の見通しを作る。
この作業には、専門の知識と時間が要ります。
提案できる件数には、上限がある
設計の担当と、収支の見通しを作る担当の人数で決まります。
上限を超えて相談を集めても、提案が作れません。
土地活用で提案の供給の上限を決める要素
| 要素 | 決まるもの | 増やす方法 |
|---|---|---|
| 土地の条件を調べる担当の数 | 現地の調査の件数 | 採用か外部の活用 |
| 計画を作る設計の担当の数 | 提案の件数 | 採用か標準化 |
| 収支の見通しを作る担当の数 | 提案の件数 | 採用か標準化 |
| 法規の確認にかかる時間 | 調査から提案までの期間 | 事前の調査の仕組み化 |
| 提案の資料を作る時間 | 提案の件数 | 資料の形の標準化 |
相談の件数を目標にすると、提案が回らない
集めた相談のうち、提案まで作れるのは一部です。
件数を増やす目標を置くと、提案されない相談が積み上がります。
提案の枠から逆算する
年間に何件の提案が作れるか。
そこから、必要な現地の調査の件数、必要な相談の件数を遡ります。
提案の質を、件数と同時に見る
提案の件数だけを追うと、資料が薄くなります。提案から契約に至る率を、必ず並べて見ます。
資料請求の件数を目標に置くと、何が起きるか
土地を持っていない層や、検討の意思がない層の請求が積み上がります。
提案の工数が限られているのに、選別の作業だけが増えます。
資料の請求は、最も動かしやすい数字です。
だからこそ、目標に置くと現場が困ります。
請求する人の動機は、さまざま
実際に活用を検討している地主。
将来のために情報だけ集めている人。
土地を持っていない人。
同業の関係者。
土地活用で資料請求の件数だけを目標にしたときに起きること
| 起きること | 原因 | 現れ方 |
|---|---|---|
| 土地を持たない層の請求が増える | 入口のハードルを下げる訴求 | 請求は増えるが調査に進まない |
| 選別の作業が増える | 請求の中身が均質でない | 営業の時間が確認に使われる |
| 提案の枠が埋まらない | 調査に進む件数が変わらない | 請求の達成と受注の未達が同時に起きる |
| 検討の遠い層への対応が増える | 動機の強さを判定していない | 近い層への時間が減る |
置き換える先は、現地の調査まで進んだ件数
土地の所在地を教えてもらい、現地を見る段階まで進んだ件数。
ここまで進めば、一定の意思があります。
情報だけを集めている層を、切らない
将来のために情報を集めている地主は、数年後に動きます。
目標の対象から外すことと、接点を切ることは別です。
選別の作業を、人の手から外す
入力の項目と自動の確認で、ある程度は絞れます。営業の時間を、選別に使わない設計にします。
3つに絞る指標として、何を選ぶのか
現地の調査まで進んだ件数、提案から契約に至る率、接点を維持している地主の数です。
量と確度と将来の源を、1つずつ持ちます。
期間が長い事業では、当期の指標と将来の指標を両方持つ必要があります。
3つのうち1つを、将来の指標に使います。
土地活用で目標に置く3つの指標を、項目ごとに見ていきます。
量については、置く数字は現地の調査まで進んだ件数、見ているものは当期の活動の結果、外したときに起きることは提案の枠が埋まらない。
確度については、置く数字は提案から契約に至る率、見ているものは提案の質と対象の適合、外したときに起きることは提案の数だけが増える。
将来の源については、置く数字は接点を維持している地主の数、見ているものは数年後の受注の母数、外したときに起きることは将来の受注が細る。
契約の件数を、当期の目標にしない
当期の契約は、数年前の活動の結果です。
当期の目標にすると、当期の活動が評価できません。
実績としては見ますが、目標の中心には置きません。
確度の指標は、期間をそろえて出す
同じ時期に提案した案件を追いかけて率を出します。
当期の契約を当期の提案で割ると、意味のない数字になります。
将来の源の指標は、定義を厳しくする
一度資料を請求しただけの人を数に入れると、実態より多く見えます。
一定期間内に反応があった人だけを数えます。
採算の指標は、モニタリングに置く
一件あたりの獲得費用も見る必要はありますが、期間が長いため当期の目標になりません。四半期ごとに見る数字として持ちます。
土地の条件が、集客の数字をどう左右するか
対応できる土地の条件を決めていないと、提案できない相談に工数を使います。
条件を先に定義して、入口の段階で分かる形にします。
すべての土地で、すべての活用ができるわけではありません。
面積、接道、用途の制限、周辺の状況で、できることが変わります。
対応できる条件を、先に決める
自社が得意な規模と形の土地。
施工できる範囲。
この2つを決めないと、提案の工数が分散します。
土地活用で対応の条件が数字に与える影響を、項目ごとに見ていきます。
土地の面積の下限については、広げたときは相談は増えるが提案できない件数が増える、絞ったときは相談は減るが提案の効率が上がる。
対応できる地域については、広げたときは相談が増える、絞ったときは管理と施工の効率が上がる。
活用の手法の幅については、広げたときは幅広い相談に応じられる、絞ったときは提案の標準化が進む。
建物の規模については、広げたときは大型の案件に対応できる、絞ったときは小型は断ることになる。
土地の権利の状態については、広げたときは複雑な案件も扱える、絞ったときは検討の期間がさらに延びる。
条件を、入口で分かる形にする
土地の所在地と面積は、入力で取れます。
この2つだけでも、明らかに対応できない相談は減らせます。
条件の外を、どう扱うかを決める
断るのか、提携先に渡すのか。
決めていないと、担当ごとに判断が変わります。
条件の定義を、文書にする
例外を認める場合の条件まで書きます。書かないと、営業ごとに例外が増えます。
目標を達成しているのに契約が増えないとき、何を見るか
提案までの各段階の率を並べます。
家族の合意で止まっているのか、資金の相談で止まっているのかで、打ち手が違います。
土地活用の検討は、提案のあとで止まります。
その止まり方を分けて記録しないと、原因が分かりません。
土地活用で数字の動きから止まっている場所を絞るを、項目ごとに見ていきます。
達成については、提案に進んだ率は維持、契約に至る率は維持、起きていることは想定どおり。
達成については、提案に進んだ率は低下、契約に至る率は維持、起きていることは土地の条件が合わない相談が増えている。
達成については、提案に進んだ率は維持、契約に至る率は低下、起きていることは提案の内容か対象が合っていない。
達成については、提案に進んだ率は維持、契約に至る率は維持だが期間が延びている、起きていることは家族や専門家の段階で滞留している。
未達については、提案に進んだ率は上昇、契約に至る率は上昇、起きていることは絞り込みが効いているが母数が足りない。
提案のあとで止まる理由を、記録する
家族の合意が得られない。
資金の調達が難しい。
専門家の助言で見送った。
土地を売却する方向になった。
止まった案件は、失注ではない
数年後に再び動くことがあります。
止まった理由を記録して、接点を維持します。
滞留の期間を見る
各段階に何か月とどまっているかを並べます。
提案から先が長期化しているなら、提案の内容に判断の材料が足りていません。
税や相続に関わる論点は、専門家につなぐ
自社で説明しようとすると、正確さを欠く恐れがあります。税や相続に関わる話は、税理士など専門家に確認してくださいと伝え、必要なら紹介します。
土地活用の目標の置き方を組み直す手順
年間に作れる提案の件数を、設計と収支の担当と合意することから始めます。
提案の供給の上限が、集客の逆算の起点になります。
目標の設計は、供給の上限の確認から始まります。
上限を確かめずに集客の目標を置くと、提案されない相談が積み上がります。
土地活用の目標の置き方を組み直す進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは年間に作れる提案の件数を設計と収支の担当と合意する、期間の目安は3週間。
2については、やることは過去の契約が最初の接点からどれだけかかったかを集計する、期間の目安は4週間。
3については、やることは段階ごとの通過率と滞留の期間を出す、期間の目安は3週間。
4については、やることは対応できる土地の条件を定義して入口に反映する、期間の目安は3週間。
5については、やることは当期の指標と将来の指標を分けて3つを決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは止まった理由の記録の項目を決めて運用を始める、期間の目安は2週間。
逆算の例で確認する
数字は説明のための仮の値です。
年間に作れる提案が60件で、提案から契約に至る率が20%なら、契約は12件です。
現地の調査から提案に進む率が50%なら調査は120件、相談から調査に進む率が20%なら相談は600件が必要になります。
見る数字を決める
土地活用の集客で定点観測する数字を、項目ごとに見ていきます。
条件を満たす相談の件数については、頻度は毎月、判断の目安は先の段階の母数。
現地の調査まで進んだ件数については、頻度は毎月、判断の目安は当期の活動の結果。
提案まで進んだ件数については、頻度は毎月、判断の目安は供給の上限に対する位置。
提案から契約に至る率については、頻度は四半期、判断の目安は提案の質と対象の適合。
接点を維持している地主の数については、頻度は四半期、判断の目安は将来の受注の母数。
各段階の滞留の期間については、頻度は四半期、判断の目安はどこで時間が止まっているか。
月次で見るのは件数だけにする
率の指標は、母数が小さく月次では振れます。
四半期以上でまとめて見ます。
定義を文書にして残す
現地の調査とはどこまでを指すか。
提案とはどの水準の資料を指すか。
書かないと、担当が変わったときに数字の意味が変わります。
土地活用の集客で何を目標に置くか定まらない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。指標の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
土地活用の集客の目標は何から決めますか
年間に作れる提案の件数です。土地の条件を調べ、計画と収支の見通しを作る工数には限りがあり、そこが供給の上限になります。上限から、現地の調査、相談の順に遡って逆算してください。
当期の契約件数を目標にしてはいけませんか
当期の契約の多くは数年前の集客の結果です。目標にすると、当期の活動が評価できません。当期に動かせる現地の調査まで進んだ件数を中心の指標にし、契約件数は実績として見ます。
資料請求の件数を目標にすると何が起きますか
土地を持たない層や情報だけを集めている層の請求が積み上がり、選別の作業だけが増えます。提案の工数は限られているため、現地の調査まで進んだ件数に置き換えてください。
3つの指標には何を選びますか
現地の調査まで進んだ件数、提案から契約に至る率、接点を維持している地主の数です。当期の量と確度に加えて、数年後の受注の源になる指標を1つ持つのが、期間の長いこの事業の特徴です。
提案まで進んだのに契約になりません
止まった理由を記録してください。家族の合意、資金の調達、専門家の助言、売却への方針転換で打ち手が変わります。税や相続に関わる論点は、税理士など専門家に確認してくださいと伝えて必要なら紹介します。
まとめ
- 地主が検討を始めてから着工を決めるまでに、年単位の時間がかかるからです。当期に受注した案件の多くは、数年前の集客の結果です
- 当期の成果を測る指標と、将来の受注を作る指標を分けて持ちます。一本の数字に束ねると、どちらも評価できなくなります
- 一件の個別提案に大きな工数がかかるため、提案の件数そのものが供給の上限になります。件数を増やす目標を置くと、提案の質が落ちます
- 土地を持っていない層や、検討の意思がない層の請求が積み上がります。提案の工数が限られているのに、選別の作業だけが増えます
- 現地の調査まで進んだ件数、提案から契約に至る率、接点を維持している地主の数です。量と確度と将来の源を、1つずつ持ちます
- 対応できる土地の条件を決めていないと、提案できない相談に工数を使います。条件を先に定義して、入口の段階で分かる形にします
- 提案までの各段階の率を並べます。家族の合意で止まっているのか、資金の相談で止まっているのかで、打ち手が違います
- 年間に作れる提案の件数を、設計と収支の担当と合意することから始めます。提案の供給の上限が、集客の逆算の起点になります