
P-MAXとは、Google広告の複数の配信面を横断し、コンバージョン獲得や売上最大化を目的としてGoogle AIが配信を自動最適化するキャンペーンです。
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目次
目次
- P-MAXとはどのような広告キャンペーンですか
- P-MAXでは複数の広告枠に配信できる
- 広告主は成果の定義と素材を用意する
- P-MAXと検索広告は何が違いますか
- 検索広告は検索意図を細かく管理しやすい
- P-MAXと検索広告はどちらか一方を選ぶものではない
- P-MAXでは何が自動化されますか
- 配信するチャネルも自動で選ばれる
- 広告素材の組み合わせも最適化される
- 自動化するほどコンバージョン設定の影響が大きくなる
- P-MAXはどのような目的で使われますか
- ECでは購入金額まで使った最適化がしやすい
- BtoBではリードの質まで考える必要がある
- 店舗型ビジネスでも利用できる
- P-MAXを始める前に何を準備すればよいですか
- 最初に主要コンバージョンを整理する
- 目標CPAや目標ROASは採算から考える
- 画像や動画を最低限ではなく十分に用意する
- LPの状態も先に確認する
- P-MAXではオーディエンスシグナルをどう使いますか
- 自社データは有力なシグナルになる
- 検索テーマも配信の参考情報になる
- シグナルを設定して終わりにしない
- P-MAXを運用するときは何を見ればよいですか
- リード獲得では件数より質まで確認する
- ECでは商品単位で採算を見る
- 短期間の数字だけで判断しない
- P-MAXを使うときに注意することは何ですか
- 計測した行動をすべて成果として扱わない
- 自動化されても運用担当者の仕事はなくならない
- P-MAXだけに予算を集中させる必要はない
- 除外設定も必要に応じて利用する
- よくある質問
- まとめ
P-MAXとは、Google広告の複数の配信面を横断し、コンバージョン獲得や売上最大化を目的としてGoogle AIが配信を自動最適化するキャンペーンです。
P-MAXとはどのような広告キャンペーンですか
P-MAXとは、Google広告の複数の配信面を横断し、コンバージョン獲得や売上最大化を目的としてGoogle AIが配信を自動最適化するキャンペーンです。
P-MAXは「Performance Max」の略称です。
Google広告では、検索広告やディスプレイ広告、YouTube広告など、配信先ごとにキャンペーンを分けて運用する方法があります。
P-MAXでは、それらを一つのキャンペーンから横断的に活用できます。
P-MAXは目標ベースのキャンペーンとして位置づけられています。
広告主が設定したコンバージョン目標をもとに、入札、配信先、ユーザー、広告クリエイティブの組み合わせなどが調整されていきます。
P-MAXでは複数の広告枠に配信できる
P-MAXでは、Google検索、YouTube、ディスプレイ、Discover、Gmail、Googleマップなどの広告枠を利用できます。
広告主が「検索広告にいくら、YouTube広告にいくら」と細かく予算を分けるのではなく、設定した成果目標に応じて配信機会が選ばれます。
通常の検索広告であれば、ユーザーが特定のキーワードを検索したときに広告を表示する考え方が中心です。
一方でP-MAXでは、検索行動だけではなく、さまざまなシグナルを使いながら、成果につながる可能性があるユーザーを広く探します。
そのため、P-MAXを単純に「自動化された検索広告」と理解すると実態とずれます。
検索結果にも広告は表示されますが、検索だけを対象にしたキャンペーンではありません。
広告主は成果の定義と素材を用意する
P-MAXでは多くの部分が自動化されますが、広告主が何もしなくてよいわけではありません。
どのコンバージョンを増やしたいのかを決め、必要な広告素材や商品情報を用意する必要があります。
たとえばECであれば購入を主要なコンバージョンとして設定します。
BtoBであれば資料請求や問い合わせだけを追うのか、その後の商談や受注データまで広告側に戻すのかによって、学習する内容が変わります。
P-MAXの仕組みを理解するときは「運用をすべて任せる広告」ではなく、「広告主が成果の定義と材料を渡し、その範囲で配信が最適化される広告」と捉えると分かりやすいです。
P-MAXで利用される主な配信面
| 配信面 | 主な接触場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| Google検索 | ユーザーが検索しているとき | 顕在的な需要を持つユーザーと接触しやすい |
| YouTube | 動画を視聴しているとき | 動画や画像を使って商品やサービスを訴求できる |
| ディスプレイ | Webサイトやアプリを閲覧しているとき | 検索前後を含め幅広いユーザーに接触できる |
| Discover | 情報を閲覧しているとき | 興味や関心に応じた接触機会を作れる |
| Gmail | メールを確認しているとき | メール画面の広告枠を通じて接触できる |
| Googleマップ | 店舗や場所を探しているとき | 店舗来訪を目的とした広告とも相性がある |
P-MAXと検索広告は何が違いますか
P-MAXと検索広告の大きな違いは、検索キーワードを中心に配信を設計するか、複数チャネルを横断して成果目標を中心に自動配信するかです。
検索広告とP-MAXは、どちらもGoogle検索結果に広告が表示される可能性があります。
そのため、初めてP-MAXを使うと両者の違いが分かりにくく感じることがあります。
検索広告では、基本的にキーワードが運用の中心です。
どの検索語句に対して広告を出したいのかを考え、キーワードを登録し、広告文やリンク先を組み合わせて運用します。
P-MAXではキーワードを軸にキャンペーンを設計しません。
検索面だけではなく複数の広告枠を対象にして、設定されたコンバージョン目標の達成を目指します。
検索広告は検索意図を細かく管理しやすい
検索広告の強みは、ユーザーが何を検索したかという情報を起点に運用しやすい点です。
たとえば「法人向け勤怠管理システム」という検索と「勤怠とは」という検索では、検討度合いが異なる可能性があります。
検索広告であれば、キーワードや検索語句を見ながら入札や広告文、ランディングページを調整できます。
特定の検索需要を狙って広告を配信したい場合には、検索広告の管理性が役立ちます。
一方でP-MAXでは、検索面の成果だけを個別に最大化するものではありません。
YouTubeやディスプレイなども含めて、キャンペーン全体で成果につながる配信機会が選ばれます。
P-MAXと検索広告はどちらか一方を選ぶものではない
P-MAXが登場したからといって、検索広告が不要になったわけではありません。
P-MAXはキーワードベースの検索キャンペーンを補完するものとして位置づけられています。
検索広告で確実に押さえたいキーワードを運用しながら、P-MAXでそれ以外の配信機会を探す構成もあります。
実際の運用では、それぞれの役割を決めて併用したほうが管理しやすい場合があります。
検索広告の完全一致キーワードと検索クエリが一致した場合など、検索キャンペーンが優先される仕組みもあります。
ただし、キャンペーンの状態や設定によって配信の関係は変わるため、併用時には検索語句や配信実績を定期的に確認する必要があります。
P-MAXと検索広告の主な違い
| 比較項目 | P-MAX | 検索広告 |
|---|---|---|
| 主な設計軸 | コンバージョン目標 | キーワード |
| 配信面 | 複数チャネル | 主に検索ネットワーク |
| 入札 | 自動入札が中心 | 自動入札を含め戦略を設定 |
| ターゲティング | 自動最適化が中心 | キーワードを中心に設計 |
| クリエイティブ | テキスト、画像、動画など複数素材 | 主に検索広告文 |
| 運用の考え方 | キャンペーン全体で成果を最大化する | 検索需要を細かく管理する |
P-MAXでは何が自動化されますか
P-MAXでは、入札や配信先の選択、オーディエンスへの配信、広告素材の組み合わせなど、広告配信の多くが自動化されます。
P-MAXの特徴は、Google広告の中でも自動化される範囲が広いことです。
広告主が手動で広告枠や入札を細かく調整するのではなく、設定した成果目標をもとにシステムが配信を判断します。
特に入札ではスマート自動入札が利用されます。
ユーザーがコンバージョンする可能性や、コンバージョン価値が高くなる可能性などを予測しながら、オークションごとに入札が調整されます。
配信するチャネルも自動で選ばれる
従来の広告運用では、検索広告、ディスプレイ広告、動画広告などにそれぞれ予算を割り当てる方法が一般的です。
P-MAXでは、一つのキャンペーンから複数チャネルへ配信できます。
たとえば動画で接触したほうが成果につながりやすいユーザーには動画広告が表示され、検索行動をしているユーザーには検索広告が表示される可能性があります。
どのチャネルにどの程度配信されるかは、広告主が固定的に指定するというより、システム側が成果予測をもとに調整していきます。
広告素材の組み合わせも最適化される
P-MAXでは、広告主が登録したテキスト、画像、ロゴ、動画などのアセットを組み合わせて広告が配信されます。
配信面によって必要な広告フォーマットが異なるため、利用可能な素材から組み合わせが作られます。
ここで注意したいのは、自動化されているからといってクリエイティブの質が不要になるわけではないことです。
自動化できるのは「どの素材をどの場面で出すか」であり、元になる素材そのものの訴求力まで自動的に高くなるわけではありません。
広告画像が商品の魅力を伝えていなければ、配信が最適化されても大きな成果改善につながらない場合があります。
動画や画像、見出しなどを複数用意し、ユーザーに伝わる素材を継続的に増やすことが運用側の仕事になります。
自動化するほどコンバージョン設定の影響が大きくなる
P-MAXでは、システムがコンバージョン目標に向かって学習します。
そのため、何をコンバージョンとして設定するかが非常に大きな意味を持ちます。
たとえば問い合わせ獲得が目的なのに、ページ閲覧のような軽い行動を主要コンバージョンとして含めていると、ビジネス成果とは異なる方向へ最適化される可能性があります。
自動化された広告では、細かな入札調整よりも、正しい目標を渡せているかを確認することのほうが重要になる場面があります。
P-MAXはどのような目的で使われますか
P-MAXは、ECの購入、問い合わせや資料請求、店舗来訪など、明確なコンバージョン目標を持つ広告施策で主に使われます。
P-MAXは、広告を広く見せること自体よりも、設定した成果を増やすことを目的としたキャンペーンです。
Google広告では、販売、見込み顧客の獲得、Webサイトへのアクセス、店舗来訪などに関連する目的でP-MAXを作成できます。
実務では、ECとリード獲得で運用方法が大きく変わります。
同じP-MAXでも、何を成果とするかによって必要なデータや評価指標が異なります。
ECでは購入金額まで使った最適化がしやすい
ECでは、購入件数だけではなく購入金額を広告側に送信できます。
そのため、単純に注文数を増やすだけではなく、コンバージョン価値を最大化する運用が可能です。
たとえば商品Aが5,000円、商品Bが30,000円であれば、1件の購入を同じ価値として扱うより、売上金額まで学習に使ったほうが事業成果との整合性を取りやすくなります。
商品フィードを利用することで、商品情報を活用した広告配信もできます。
商品点数が多いECでは、商品データとP-MAXを組み合わせる運用がよく使われます。
BtoBではリードの質まで考える必要がある
BtoBでは、問い合わせや資料請求をコンバージョンに設定するケースがあります。
ただし、リード件数だけを増やせば必ず売上が増えるわけではありません。
たとえば説明のための仮の値として、資料請求が100件発生しても商談が2件しか発生しない状態と、資料請求が50件でも商談が10件発生する状態では、後者のほうが事業成果につながる可能性があります。
広告管理画面のCPAだけで判断すると、前者を高く評価してしまう場合があります。
そのため、可能であればCRMなどに蓄積された商談や受注の情報を広告側のコンバージョン計測に反映し、より深い成果を学習させることを検討します。
店舗型ビジネスでも利用できる
P-MAXには店舗目標に対応した運用方法もあります。
店舗情報と連携し、店舗への来訪や経路検索、電話などを活用した広告配信ができます。
美容院、クリニック、小売店などのように、Webサイト上での購入だけでは成果を判断できないビジネスでは、オンライン上のCVだけに評価を限定しない設計が必要です。
P-MAXを使う目的は、キャンペーンを自動化することではありません。
自社が増やしたい成果を定義し、その成果を広告側が学習できる状態を作ることです。
P-MAXを始める前に何を準備すればよいですか
P-MAXを始める前には、コンバージョン計測、成果目標、予算、広告素材、ランディングページを整え、何を増やす広告なのかを明確にします。
P-MAXは作成画面の指示に沿えばキャンペーン自体は比較的簡単に作れます。
しかし、成果を出すための準備まで簡単になるわけではありません。
特に確認したいのがコンバージョン計測です。
P-MAXは設定されたコンバージョンをもとに配信を最適化するため、計測が間違っていると広告運用全体の判断が崩れます。
最初に主要コンバージョンを整理する
広告アカウントに複数のコンバージョンアクションが登録されている場合には、どの行動をP-MAXの最適化対象にするのかを確認します。
ECであれば購入、リード獲得であれば問い合わせや資料請求など、実際のビジネス成果につながる行動を優先します。
電話クリックやページ閲覧、ボタンのクリックなどを計測すること自体は問題ありません。
ただし、それらを主要なコンバージョンとして最適化に利用するかどうかは分けて考える必要があります。
目標CPAや目標ROASは採算から考える
P-MAXでは、コンバージョン数の最大化やコンバージョン価値の最大化といった入札戦略を利用できます。
さらに条件に応じて目標CPAや目標ROASを設定します。
目標値は競合他社の平均値をそのまま使うのではなく、自社の利益構造から逆算する必要があります。
説明のための仮の値として、1件の新規顧客を獲得したときの粗利が50,000円であり、広告費に使える上限が粗利の40%なら、許容できる顧客獲得単価は20,000円となります。
ただし、問い合わせをコンバージョンとしている場合には、その20,000円をそのまま問い合わせCPAに設定できません。
問い合わせから顧客になる確率を考慮する必要があります。
画像や動画を最低限ではなく十分に用意する
P-MAXでは複数の広告面へ配信されるため、テキストだけでは十分ではありません。
画像、ロゴ、動画、見出し、説明文などを用意します。
同じ商品画像をサイズだけ変えて大量に登録するのではなく、訴求軸を変えることが大切です。
機能を伝える素材、利用場面を見せる素材、ベネフィットを伝える素材などを用意すると、配信結果から何が反応されているかを判断しやすくなります。
動画を用意していない場合でも、設定や状況によって動画アセットが自動生成されることがあります。
ブランド表現を細かく管理したい場合には、自社で動画素材を用意したほうが管理しやすくなります。
LPの状態も先に確認する
広告配信だけを改善しても、LPで離脱されればコンバージョンは増えません。
広告とLPの訴求内容が一致しているか、スマートフォンで読みやすいか、フォームが正常に動くかを確認します。
P-MAXは広告運用の一部を自動化しますが、LPや商品自体の競争力を自動的に改善する仕組みではありません。
P-MAXではオーディエンスシグナルをどう使いますか
オーディエンスシグナルは配信対象を固定する設定ではなく、成果につながりそうなユーザーを早く見つけるための参考情報として使います。
P-MAXを設定するときには、オーディエンスシグナルという考え方が登場します。
通常の広告ターゲティングと同じ感覚で見ると誤解しやすい部分です。
オーディエンスシグナルは「この人たちだけに広告を出してください」という厳密な配信制限ではありません。
自社の商品やサービスを購入する可能性が高いユーザーの特徴を伝え、学習の出発点として活用するものです。
自社データは有力なシグナルになる
既存顧客やWebサイト訪問者など、自社が保有するファーストパーティデータはオーディエンスシグナルとして活用できます。
すでに成果につながったユーザーのデータがある場合には、類似した特徴を持つ新しいユーザーを探す際の参考になります。
特に新規キャンペーンでは学習データが少ないため、最初から有力なシグナルを渡せるかどうかが配信の立ち上がりに影響することがあります。
ただし、顧客リストを登録したからといって、そのリストのユーザーだけに配信されるわけではありません。
P-MAXはシグナルを参考にしながら、それ以外のユーザーにも成果機会を広げます。
検索テーマも配信の参考情報になる
P-MAXでは検索テーマを設定できます。
検索テーマは、自社の商品やサービスと関連性が高い検索意図を伝えるために使います。
検索広告のキーワードと似て見えますが、役割は同じではありません。
検索テーマを登録した語句だけに配信が限定される仕組みではありません。
新しい商品を販売するときや、システム側がまだ商品特性を十分に理解できていない場合などに、広告主が持っている知識を渡す手段として使えます。
シグナルを設定して終わりにしない
オーディエンスシグナルを細かく作ることだけに時間を使っても、コンバージョン計測やクリエイティブが弱ければ成果は安定しません。
P-MAXでは、シグナルはあくまで一つの入力情報です。
実際のコンバージョンデータが蓄積されれば、そのデータをもとに配信が更新されていきます。
そのため、配信開始後はオーディエンス設定だけを見るのではなく、検索カテゴリ、検索語句に関する情報、アセットの状況、コンバージョンの質などを合わせて確認する必要があります。
P-MAXを運用するときは何を見ればよいですか
P-MAXの運用ではCPAやROASだけでなく、コンバージョンの質、検索語句、アセット、商品別実績、予算消化などを合わせて確認します。
P-MAXは自動化されているため、手動入札のキャンペーンほど日々細かく調整する必要はありません。
一方で「自動だから数字だけ見ていればよい」という運用では改善点を見落とします。
最初に確認するのは、ビジネス目標に対応した成果指標です。
リード獲得ならCPA、ECならROASや売上などを確認します。
ただし、管理画面上の成果がよくても、実際の事業成果が悪い場合があります。
リード獲得では件数より質まで確認する
P-MAXでは配信対象を広く探索するため、コンバージョン件数が増えてもリードの質が変化する場合があります。
説明のための仮の値として、従来の検索広告では問い合わせCPAが20,000円で商談化率が30%、P-MAXでは問い合わせCPAが12,000円で商談化率が10%だったとします。
問い合わせCPAだけを見るとP-MAXのほうが優秀に見えます。
しかし、商談1件を獲得するコストまで計算すると評価が変わる可能性があります。
このような場合には、広告管理画面のCV数だけでなく、商談化率や受注率まで確認する必要があります。
ECでは商品単位で採算を見る
ECではキャンペーン全体のROASが高くても、特定商品だけに売上が偏っていることがあります。
利益率の低い商品ばかり売れている場合には、売上ベースでは好調でも利益が残らないことがあります。
商品の粗利や在庫状況まで含めて評価すると、広告として本当に成果が出ているかを判断しやすくなります。
商品フィードを使っている場合には、商品ごとの配信実績も確認します。
すべての商品を一つのP-MAXにまとめるのではなく、採算や商品カテゴリに応じて構成を分けたほうがよい場合もあります。
短期間の数字だけで判断しない
P-MAXは機械学習を利用して配信を最適化します。
キャンペーン開始直後や大きな変更を加えた直後は、配信が安定するまで時間がかかることがあります。
新しいP-MAXについては十分な学習期間を確保し、初期段階で頻繁に設定変更を行わないほうが評価しやすくなります。
毎日目標CPAを変更したり、数日ごとに予算を大幅変更したりすると、何が成果に影響したのか分かりにくくなります。
異常な配信や計測ミスがない限り、一定量のデータが蓄積するまで待ち、その後に改善判断を行います。
P-MAX運用で確認したい指標
| 確認項目 | 確認する理由 | 見方 |
|---|---|---|
| コンバージョン数 | 成果件数を把握するため | 前期間や目標件数と比較する |
| CPA | 1件獲得にかかった費用を見るため | 許容CPAと比較する |
| コンバージョン価値 | 売上や成果価値を見るため | 費用だけでなく価値の総額を見る |
| ROAS | 広告費に対する売上効率を見るため | 利益率も合わせて確認する |
| 商談化率や受注率 | リードの質を判断するため | 広告媒体外の営業データと接続する |
| アセット実績 | 訴求改善のヒントを得るため | 低評価素材だけで機械的に判断しない |
| 検索関連情報 | 意図しない需要への配信を確認するため | 除外や検索テーマの調整に使う |
P-MAXを使うときに注意することは何ですか
P-MAXでは自動化の範囲が広いため、誤ったコンバージョン設定、短期間での過剰な変更、成果の質を見ない運用を避ける必要があります。
P-MAXは設定が簡単に見える一方で、成果の良し悪しを判断するには広告運用の基礎が必要です。
自動化される範囲が広いほど、広告主側が設定する目標やデータの影響が大きくなります。
特に注意したいのが、広告管理画面のCPAだけで成功を判断することです。
計測した行動をすべて成果として扱わない
Google広告では複数のコンバージョンを計測できます。
電話タップ、フォーム送信、資料ダウンロード、購入など、さまざまな行動を登録できます。
しかし、それぞれの行動は事業価値が異なります。
フォーム入力完了とボタンのクリックを同じ1CVとして扱えば、実際の問い合わせではなくボタンクリックを増やす方向に最適化される可能性があります。
P-MAXを開始する前に、主要コンバージョンと補助的に見る指標を整理します。
自動化されても運用担当者の仕事はなくならない
P-MAXでは入札や配信先の選択が自動化されます。
そのため、以前のように細かい入札単価を毎日変更する作業は減ります。
その代わり、運用担当者には別の仕事が求められます。
コンバージョン設計を見直し、広告素材を改善し、LPを改善し、営業データと広告データを接続する仕事です。
広告管理画面の操作量が少ないことと、運用業務が少ないことは同じではありません。
P-MAXだけに予算を集中させる必要はない
P-MAXの成果がよいからといって、検索広告や他媒体の広告をすべて止める必要はありません。
検索広告には、狙いたい検索意図を細かくコントロールしやすいという特徴があります。
SNS広告や動画広告には、検索とは異なる接触機会があります。
広告運用では、キャンペーン単体のCPAだけではなく、顧客獲得全体の構造を見る必要があります。
説明のための仮の値として、P-MAXへ予算を100万円追加したときにCPAが15,000円から25,000円まで上昇するなら、同じ追加予算を別の媒体へ使ったほうが全体の獲得件数が増える可能性があります。
P-MAXを使うこと自体を目的にせず、どの予算配分が事業成果を最大化するかで判断します。
除外設定も必要に応じて利用する
P-MAXでは、ブランド除外や除外キーワードなど、配信を制御するための機能も用意されています。
自社ブランド名で検索しているユーザーばかりを獲得していると、新規需要を取れているように見えない場合があります。
また、自社サービスと明らかに関連性の低い検索に露出する場合には、除外を検討します。
自動化されているから配信内容を一切管理できないわけではありません。
自動化を活かしながら、事業上必要な境界線だけ人が設定する考え方が合っています。
P-MAXは、Google広告の運用をすべて自動化してくれる万能なキャンペーンではありません。
正しい成果データを渡し、十分な広告素材を用意し、事業側の数字まで確認しながら運用することで使いやすくなります。
検索広告で顕在需要を取りながらP-MAXで新しい配信機会を探す方法もあれば、ECで商品フィードを活用して売上最大化を狙う方法もあります。
どの企業でも同じ設定が正解になるわけではありません。
自社の商材、予算、コンバージョン数、顧客単価、営業プロセスを踏まえて設計する必要があります。
よくある質問
P-MAXとは何の略ですか
P-MAXはPerformance Maxの略です。Google広告における目標ベースのキャンペーンで、複数の広告枠を横断して成果の最大化を目指します。
P-MAXではどこに広告が表示されますか
Google検索、YouTube、ディスプレイ、Discover、Gmail、Googleマップなど、複数の広告枠に配信されます。
P-MAXではキーワードを設定しますか
検索広告のようにキーワードを中心としてキャンペーンを作る仕組みではありません。検索テーマなどを使って、関連する検索意図を伝えることはできます。
P-MAXと検索広告は併用できますか
併用できます。検索広告で狙いたい検索需要を管理しながら、P-MAXで複数チャネルから追加のコンバージョン機会を探す運用ができます。
P-MAXは設定すれば自動で成果が出ますか
自動で成果が保証されるものではありません。コンバージョン計測、目標設定、広告素材、LP、商品やサービス自体の競争力が成果に影響します。
まとめ
- P-MAXとは、Google広告の複数の配信面を横断し、コンバージョン獲得や売上最大化を目的としてGoogle AIが配信を自動最適化するキャンペーンです
- P-MAXと検索広告の大きな違いは、検索キーワードを中心に配信を設計するか、複数チャネルを横断して成果目標を中心に自動配信するかです
- P-MAXでは、入札や配信先の選択、オーディエンスへの配信、広告素材の組み合わせなど、広告配信の多くが自動化されます
- P-MAXは、ECの購入、問い合わせや資料請求、店舗来訪など、明確なコンバージョン目標を持つ広告施策で主に使われます
- P-MAXを始める前には、コンバージョン計測、成果目標、予算、広告素材、ランディングページを整え、何を増やす広告なのかを明確にします
- オーディエンスシグナルは配信対象を固定する設定ではなく、成果につながりそうなユーザーを早く見つけるための参考情報として使います
- P-MAXの運用ではCPAやROASだけでなく、コンバージョンの質、検索語句、アセット、商品別実績、予算消化などを合わせて確認します
- P-MAXでは自動化の範囲が広いため、誤ったコンバージョン設定、短期間での過剰な変更、成果の質を見ない運用を避ける必要があります