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システム開発会社の商談化率を上げる|引き渡しの設計を変える

外注・パートナー選び公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約11分
システム開発会社の商談化率を上げる|引き渡しの設計を変える

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問い合わせから初回の面談まで、どこで止まっているのか

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問い合わせから初回の面談まで、どこで止まっているのか

受託の開発では、問い合わせを受けてから面談までに複数の工程があります。
内容を読み、対応できるかを判断し、担当を決め、日程を調整する。
このどこかで滞ると、相手は他社に流れます。

工程ごとに分けて見る

面談までの工程と、止まる原因

工程やること止まる原因
受信問い合わせが記録される通知先が個人のメールで埋もれる
内容の確認対応できる領域かを判断する判断できる人が限られている
担当の決定営業と技術の担当を決める決め方が属人的
返答相手に連絡する他の業務が優先される
日程の調整面談の日を決める技術者の予定が押さえられない

技術者の予定が調整の障害になる

面談に技術者が必要な場合、その予定を押さえる必要があります。
稼働中の案件が優先されるため、直近の予定が空いていません。
この調整に時間がかかると、面談が2週間先になります。

率の分母を確認する

商談化率の分母に何を入れているかを確認します。
採用の応募や営業の売り込みまで含まれていると、率の意味がなくなります。
分母の定義を固定してから、改善に取り組みます。

記録から滞留の箇所を特定する

受信の時刻と、返答の時刻と、面談の実施日を並べます。この差の分布を出すと、どの工程で止まっているかが見えます。平均ではなく分布で見ます。

技術者を、どの段階から同席させるのか

条件に合うと判断できた後です。
すべての初回面談に同席させると、稼働中の案件に影響が出ます。

技術者を、どの段階から同席させるのか

技術者の同席は、提案の質を上げます。
一方で、同席には稼働の工数がかかります。
どの段階から入るかを決めておかないと、工数が読めません。

段階ごとの関与の仕方

検討の段階と、技術者の関与

段階技術者の関与関与の形
初回の問い合わせ関与しない営業が内容を確認する
条件の確認限定的に関与対応可否の判断のみ
初回の面談条件が合えば同席要件の確認
要件の整理関与する不明点の洗い出し
概算の作成関与する工数の見積もり
提案の説明同席する技術的な質疑への対応

初回から同席させる場合の条件

案件の規模が大きい場合や、技術の判断が受注を左右する場合は、初回から同席させる価値があります。
その場合も、事前に内容を確認し、対応できる案件かを判断してからにします。

同席する技術者の選び方

誰でも良いわけではありません。
その領域の経験があり、顧客の前で説明できる人が必要です。
この条件に合う人は限られるため、その人の稼働の予定を先に押さえます。

同席の工数を管理する

誰が何件の面談に出たかを記録します。特定の人に集中していると、その人の稼働が読めなくなります。月あたりの上限を決めておく方法があります。

初回の面談で、何を持っていくのか

実績の一覧ではなく、相手の課題に近い事例です。
何ができるかの説明より、似た状況をどう解決したかが判断に使われます。

初回の面談で、何を持っていくのか

初回の面談で使う材料は、その後の進み方を左右します。
会社案内と実績の一覧だけでは、他社との差が伝わりません。

持っていく材料

初回の面談で使う材料

材料内容使い方
近い業種や業務の事例同じような課題の解決の経緯状況の共通点を示す
進め方の流れ要件定義から納品までの工程期間の見通しを共有する
過去の見積もりの幅類似の規模での金額の範囲予算の目安を確認する
体制の説明誰がどう関わるか不安を減らす
確認したい項目の一覧こちらから聞くこと要件の把握を進める

事例を業種と業務で整理する

実績を時系列で並べても、相手には使えません。
業種別、業務別、規模別に整理しておきます。
面談の前に、近いものを選んで持っていきます。

公開できない事例の扱い

顧客の許可が得られていない事例は、社名を出さずに構造だけを説明します。
どの業種の、どういう規模の、どういう課題だったか。
この粒度でも判断の材料になります。

こちらから聞く項目を用意する

聞かれたことに答えるだけの面談だと、要件の把握が進みません。確認する項目を用意し、面談の中で埋めていきます。

概算の提示を、どの段階で行うのか

要件が固まる前に、幅を持たせて出します。
正式な見積もりを待つと、予算が合わないことが判明するのが遅れます。

概算の提示を、どの段階で行うのか

見積もりは、要件が固まってから出すのが正確です。
ただし、そこまでの工数をかけてから条件が合わないと分かるのは、双方にとって損失です。

概算の出し方

過去の類似の案件から、幅を持った金額を提示します。
数字は説明のための仮の値です。
この規模であれば1,000万円から2,000万円、期間は6か月から9か月という形です。

概算と正式な見積もりの違い

項目概算正式な見積もり
出す時期初回の面談の直後要件が固まった後
精度幅を持たせる確定に近い
かかる工数数時間数日
目的条件が合うかの確認契約の前提
前提の記載想定を明記する詳細に記載する

概算の前提を明記する

何を含み、何を含まないかを書きます。
これがないと、後から金額が上がったと受け取られます。

概算で条件が合わない場合

予算に対して概算が大きく上回る場合、範囲を絞る提案をします。
段階を分けて進める形や、優先度の高い機能から着手する形です。
この提案ができないと、そのまま失注になります。

要件定義を切り出す

要件が固まっていない相談では、要件定義を別の契約として切り出す方法があります。この形にすると、双方の負担が減ります。

受託の営業に渡す情報を、どこまで揃えるのか

初回の面談で何を聞くかが決まる程度までです。
問い合わせの本文だけを渡すと、面談の準備が毎回ゼロから始まります。

受託の営業に渡す情報を、どこまで揃えるのか

問い合わせを受けた時点で分かる情報を整理して渡すと、面談の質が上がります。

揃える情報

面談の前に揃える情報を、項目ごとに見ていきます。
相手の企業の概要については、内容は業種と規模と事業の内容、準備の仕方は公開情報から確認する。
どの経路から来たかについては、内容は検索か紹介か媒体か、準備の仕方は記録から確認する。
見ていたページの内容については、内容は関心の対象、準備の仕方はサイトの行動の記録。
過去の接点については、内容は以前の相談や取引、準備の仕方は社内の記録を確認する。
近い事例の候補については、内容は持っていく事例、準備の仕方は事例の一覧から選ぶ。

過去の接点を必ず確認する

同じ企業から数年前に相談があり、そのとき失注していることがあります。
この記録がないまま面談すると、同じ説明を繰り返します。
企業単位で履歴をまとめておきます。

情報を集める工数を増やしすぎない

準備に時間をかけすぎると、面談までの日数が延びます。
公開情報の確認と社内の記録の参照で、30分程度に収める形にします。

問い合わせフォームで取る項目を絞る

入力の項目を増やすと、件数が落ちます。必須にするのは判断に必要な最小限にし、残りは面談で確認します。

一度流れた相談を、どう戻すのか

理由ごとに戻す時期を変えます。
予算や時期が理由の場合は、次の期の検討に間に合う時期に接触します。

一度流れた相談を、どう戻すのか

受託の開発では、検討が延期されることがよくあります。
予算の都合、体制の都合、優先順位の変更。
いずれも、時期が来れば再検討されます。

理由ごとの扱い

流れた理由と、その後の扱いを、項目ごとに見ていきます。
予算が確保できなかったについては、再検討の可能性は高い、戻し方は次の期の検討時期に接触。
優先順位が下がったについては、再検討の可能性は中程度、戻し方は半年後に状況を確認。
他社に決まったについては、再検討の可能性は中程度、戻し方は稼働の状況を後から確認。
要件が固まらなかったについては、再検討の可能性は高い、戻し方は要件定義の支援を提案。
対応できる領域ではなかったについては、再検討の可能性は低い、戻し方は対象から外す。

他社に決まった案件を追う

他社が受注した案件でも、進行がうまくいかないことがあります。
一定期間を置いて状況を確認すると、引き継ぎの相談になることがあります。
接触の時期と頻度を決めておきます。

情報提供の形で接点を保つ

売り込みの連絡ではなく、参考になる情報を送る形にします。
技術の動向や、類似の事例の紹介です。
受け取られ方が変わります。

戻った件数を記録する

再接触からどれだけ商談に戻ったかを記録します。記録がないと、この活動が評価されず、止まります。

商談化率を上げようとして、かえって悪化するのはどういう進め方か

分母を絞って率だけを良くする動きです。
率は上がりますが、面談の絶対数が減り、受注も減ります。

商談化率を上げようとして、かえって悪化するのはどういう進め方か

率は操作しやすい指標です。
改善の方向を誤ると、事業の数字は悪化します。

起きやすい動き

条件を厳しくして対象を減らす。
確実に進む相談だけを面談に上げる。
商談の定義を緩めて分子を増やす。

面談化率だけが動いたときの読み方を、項目ごとに見ていきます。
上昇については、面談の件数は横ばい、受注金額は横ばい、起きていることは分母を絞っただけ。
上昇については、面談の件数は増加、受注金額は増加、起きていることは工程が改善している。
上昇については、面談の件数は減少、受注金額は減少、起きていることは対象を絞りすぎている。
横ばいについては、面談の件数は増加、受注金額は増加、起きていることは量が増えている。
上昇については、面談の件数は増加、受注金額は横ばい、起きていることは面談の定義が緩んでいる。

率と絶対数を必ず並べる

商談化率だけを目標にすると、分母を絞る動きが出ます。
面談の件数と、提案に進んだ件数と、受注金額を並べます。

面談の定義を固定する

どこからを面談として数えるかを、期の途中で変えないことです。
定義が緩むと、改善が数字の上だけで起きます。

提案の工数と一緒に見る

面談が増えても、提案の工数が比例して増えているなら効率は上がっていません。工数あたりの受注金額で見ます。

面談までの工程を、どう作り直すのか

受信から返答までの時間を測るところからです。
測らずに施策を打つと、効いたかどうかが分かりません。

面談までの工程を、どう作り直すのか

工程の改善は、仕組みを作る前に現状を測ることから始まります。

工程を作り直す手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは受信から返答までの時間の分布を出す、期間の目安は1週間。
2については、やることは商談化率の分母と面談の定義を確定する、期間の目安は1週間。
3については、やることは対応できる領域の判断基準を文書にする、期間の目安は2週間。
4については、やることは担当の割り振りの規則を決める、期間の目安は2週間。
5については、やることは技術者の同席の段階と上限を決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは面談前に揃える情報の項目を決める、期間の目安は1週間。

見る数字を決める

数字は説明のための仮の値です。
月40件の問い合わせのうち条件に合うものが20件、面談が12件なら、面談化率は60%です。
返答までの時間を3日から半日に短縮して面談が16件になれば、提案も受注も増えます。

工程の状態を確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
受信から返答までの時間の中央値については、見る頻度は毎週、何のために見るかは工程が滞っていないか。
24時間以内の返答率については、見る頻度は毎週、何のために見るかは例外がどれだけ出ているか。
入口別の面談化率については、見る頻度は毎月、何のために見るかはどの入口で落ちているか。
面談から提案に進んだ比率については、見る頻度は毎月、何のために見るかは面談の質。
技術者の同席件数と工数については、見る頻度は毎月、何のために見るかは稼働への影響。
再接触からの商談件数については、見る頻度は四半期、何のために見るかは戻す活動が機能しているか。

判断を1人に集中させない

対応できる領域かどうかの判断ができる人が1人だと、その人が不在のときに止まります。
判断の基準を文書にして、複数人が判断できる状態にします。

技術者の稼働の予定に、面談の枠を置く

案件の稼働で埋めると、面談の予定が入りません。
月に数時間の枠を確保する形にしておきます。

面談までの流れで止まっている箇所が分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。獲得から提案までの設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

問い合わせから面談につながりません。何から確認すればいいですか

受信から返答までの時間の分布を出してください。平均ではなく分布で見ると、どこで滞っているかが分かります。対応できる領域かの判断ができる人が限られていることが、原因になっている場合があります。

初回の面談に技術者を同席させるべきですか

条件に合うと判断できた後で十分です。すべての面談に同席させると稼働中の案件に影響が出ます。規模が大きい案件や技術の判断が受注を左右する案件は、初回から同席させる価値があります。

概算はいつ出せばいいですか

要件が固まる前に、幅を持たせて出してください。正式な見積もりを待つと、予算が合わないと分かるのが遅れて双方の工数が無駄になります。何を含み何を含まないかを明記しておきます。

一度流れた相談は追うべきですか

理由によります。予算や優先順位が理由なら再検討の可能性が高く、次の期の検討時期に接触する価値があります。他社に決まった案件も、一定期間を置いて状況を確認する形があります。

面談化率が上がったのに受注が増えません

分母を絞ったか、面談の定義が緩んだ可能性があります。率と一緒に面談の件数と提案に進んだ件数と受注金額を並べてください。提案の工数が比例して増えていないかも確認が要ります。

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お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 社内の割り振りと、日程の調整で止まっています。相談の内容を誰が受けるかが決まっていないと、返答までに数日かかります
  • 条件に合うと判断できた後です。すべての初回面談に同席させると、稼働中の案件に影響が出ます
  • 実績の一覧ではなく、相手の課題に近い事例です。何ができるかの説明より、似た状況をどう解決したかが判断に使われます
  • 要件が固まる前に、幅を持たせて出します。正式な見積もりを待つと、予算が合わないことが判明するのが遅れます
  • 初回の面談で何を聞くかが決まる程度までです。問い合わせの本文だけを渡すと、面談の準備が毎回ゼロから始まります
  • 理由ごとに戻す時期を変えます。予算や時期が理由の場合は、次の期の検討に間に合う時期に接触します
  • 分母を絞って率だけを良くする動きです。率は上がりますが、面談の絶対数が減り、受注も減ります
  • 受信から返答までの時間を測るところからです。測らずに施策を打つと、効いたかどうかが分かりません