システム開発会社の広告代理店との付き合い方|月200万以上を預ける前に

商材の説明が難しいことです。
何を作れるかが案件ごとに違うため、訴求の内容を外部だけでは決められません。
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目次
目次
- 開発会社が広告の運用を外に出すとき、何がつまずくのか
- つまずきやすい箇所
- 技術の内容を、どう外部に伝えるのか
- 渡す素材の形
- 何を成果として取り決めるのか
- 段階ごとの定義の比較
- 受注までの期間の長さを、契約にどう織り込むのか
- 評価の段階を分ける
- 広告のアカウントと記録を、どちらが持つのか
- 確認する項目
- 社内に置いておく役割は、何か
- 社内で持つ役割
- 関係が続かなくなるときには、どういう兆候が出るのか
- 兆候の見分け方
- 委託の条件を、どう整えるのか
- 見る数字を決める
- よくある質問
- まとめ
商材の説明が難しいことです。
何を作れるかが案件ごとに違うため、訴求の内容を外部だけでは決められません。
開発会社が広告の運用を外に出すとき、何がつまずくのか
商材の説明が難しいことです。
何を作れるかが案件ごとに違うため、訴求の内容を外部だけでは決められません。
広告の運用を外部に任せるとき、多くの業種では商材の説明が短く済みます。
受託の開発では、ここに時間がかかります。
扱える技術、対応できる規模、得意な業種、受けられない条件。
これらが組み合わさって、対象とする相手が決まります。
この情報が伝わらないと、条件の合わない相談ばかりが集まります。
つまずきやすい箇所
委託でつまずく箇所と、原因
| つまずく箇所 | 起きること | 原因 |
|---|---|---|
| 訴求の内容 | 技術の説明が一般的になる | 社内から情報が渡っていない |
| 対象の設定 | 条件の合わない相談が増える | 受けられる案件の条件が未共有 |
| 成果の定義 | 件数は増えるが受注が増えない | 引き合い件数で定義している |
| 評価の時期 | 数か月は成果が出ない | 受注までの期間が共有されていない |
| 社内の体制 | 情報の受け渡しが止まる | 窓口が決まっていない |
外部だけでは決められないこと
対象とする業種と規模。
受けられない案件の条件。
技術の内容の正確さ。
この3つは、社内で決めて渡す必要があります。
預ける前に決めること
何を成果とするか。どこまでを任せるか。何を社内で用意するか。この3つを契約の前に決めないと、後から変えるのは難しくなります。
技術の内容を、どう外部に伝えるのか
案件の事例を素材として渡します。
技術の一覧ではなく、どういう相手にどう役立ったかの形で渡すと、訴求に使えます。
扱える技術を列挙した資料を渡しても、広告の訴求にはなりません。
外部が使える形に整えて渡します。
渡す素材の形
外部に渡す素材と、使われ方
| 素材 | 内容 | 使われ方 |
|---|---|---|
| 案件の事例 | 業種と規模と課題と解決 | 訴求の文言の材料 |
| 受けられる案件の条件 | 領域と規模と時期 | 配信の対象の設定 |
| 受けられない条件 | 対応できない範囲 | 除外の設定 |
| 相談で多い質問 | 検討する側の関心 | 訴求と誘導先の設計 |
| 失注の理由 | 条件が合わなかった要因 | 対象の調整 |
社名を出せない事例の渡し方
顧客の許可が得られていない事例は、社名を伏せて構造だけを渡します。
どの業種の、どういう規模の、どういう課題だったか。
この粒度でも訴求の材料になります。
技術者が説明する場を設ける
資料だけでは伝わらない部分があります。
契約の初期に、技術者が外部の担当に説明する場を持ちます。
この時間を取るかどうかで、その後の訴求の精度が変わります。
内容の確認の経路を決める
外部が作った訴求の文言に、技術的な誤りが含まれることがあります。公開の前に、社内の誰が確認するかを決めておきます。
何を成果として取り決めるのか
条件に合う引き合いの件数です。
引き合い全体の件数で定義すると、提案の工数が食われて社内の負担が増えます。
成果を問い合わせ件数で定義すると、量を作る動きが出ます。
受託の事業では、増えた分だけ提案の工数がかかります。
段階ごとの定義の比較
委託の成果をどこで定義するか
| 定義の段階 | 測りやすさ | 事業との近さ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| クリック数 | 容易 | 遠い | 定義として使わない |
| 問い合わせ件数 | 容易 | 遠い | 提案の工数が積み上がる |
| 条件に合う引き合い件数 | 条件の合意が要る | 中程度 | 標準的な形 |
| 面談に進んだ件数 | 社内の記録が要る | 近い | 記録の受け渡しが必要 |
| 提案に進んだ件数 | 社内の記録が要る | 近い | 時間差が大きい |
| 受注金額 | 時間差が大きい | 最も近い | 四半期以上で評価 |
条件を契約の前に文書にする
領域、規模、時期、予算の水準。
この条件を、契約の前に文書で共有します。
条件が曖昧なままだと、報告のたびに件数の解釈が食い違います。
提案の工数を成果の議論に含める
引き合いが増えても、提案の工数が比例して増えているなら効率は上がっていません。
提案の工数あたりの受注金額を、評価の項目に含めます。
成果の定義を期中に変えない
定義を変えると、前後の比較ができなくなります。変える必要が出た場合は、過去の数字も新しい定義で出し直します。
受注までの期間の長さを、契約にどう織り込むのか
月次と四半期の二段構えで評価します。
月次で受注金額を評価する契約にすると、初期の数か月で判断が割れます。
受託の開発では、初回の相談から受注まで数か月かかります。
この時間差を契約の条件に反映しないと、評価が噛み合いません。
評価の段階を分ける
評価の周期と、見る項目
| 周期 | 見る項目 | 判断すること |
|---|---|---|
| 毎週 | 引き合いの件数と獲得費用 | 配分の微調整 |
| 毎月 | 条件に合う引き合いの件数と面談化 | 訴求と対象の見直し |
| 四半期 | 提案に進んだ件数と受注金額 | 委託の継続の判断 |
| 半期 | 受注した案件の粗利率 | 対象の設定の妥当性 |
最初の3か月の扱いを決める
立ち上げの期間は、成果が出るまでに時間がかかります。
最初の3か月を検証の期間として、どこまでを想定内とするかを先に合意します。
社内の記録を渡す経路を作る
面談に進んだか、提案に進んだか、受注したか。
この結果を外部に戻さないと、引き合いの質の調整ができません。
渡す形式と頻度を、契約の開始前に決めます。
契約の期間を短くしすぎない
3か月の契約では、評価ができる段階に達しません。半年から1年の期間で、途中の見直しの時期を決める形にします。
広告のアカウントと記録を、どちらが持つのか
自社の所有にします。
外部の所有のままだと、体制を変えるときに配信の履歴ごと失います。
運用の成果は、過去の配信の履歴の上に積み上がります。
この履歴が手元にないと、切り替えのたびに振り出しに戻ります。
確認する項目
開発会社が手元に残す権限の一覧を、項目ごとに見ていきます。
広告アカウントについては、望ましい状態は自社の所有、確認しておくことは開設の名義と請求の経路。
計測の設定については、望ましい状態は自社の管理、確認しておくことはタグの設置場所と管理者。
サイトの管理権限については、望ましい状態は自社の所有、確認しておくことは外部への付与の範囲。
制作した素材については、望ましい状態は自社に権利がある、確認しておくことは契約書の記載。
引き合いの記録については、望ましい状態は自社が保持、確認しておくことは管理の場所と形式。
過去の設定の履歴については、望ましい状態は自社が参照できる、確認しておくことはレポートの保存形式。
終了時の取り決めを先に書く
契約の終了時に、何をどの形式で引き渡すか。
この取り決めがないと、移行に数か月かかります。
開始の時点で書いておく項目です。
開発会社であることの利点を使う
社内に技術者がいるため、計測の実装や管理は自社で対応できます。
この部分を社内に残すと、数字の意味を社内で説明できます。
権限の付与は最小限にする
管理権限をまとめて渡すと、社内で把握できない変更が起きます。必要な範囲だけを付与し、付与した内容を記録します。
社内に置いておく役割は、何か
情報を渡す担当と、判断する担当です。
外部に任せても、社内から情報が出ない状態では訴求の精度が上がりません。
委託先への不満の多くは、社内の体制が原因で生じていることがあります。
社内で持つ役割
委託時に社内へ残す担当と役目を、項目ごとに見ていきます。
窓口については、仕事は連絡の一本化と情報の提供、置かないと起きることは情報が断片的にしか届かない。
技術の確認については、仕事は訴求の内容の正確さの確認、置かないと起きることは誤った表現が公開される。
数字の受け渡しについては、仕事は面談と提案と受注の結果を渡す、置かないと起きることは媒体の数字だけで評価される。
判断については、仕事は配分と対象の決定に関与する、置かないと起きることは提案を承認するだけになる。
技術の確認を誰がやるか決める
訴求の文言に技術的な誤りがあると、専門性の評価が下がります。
確認する人と、確認にかける時間の上限を決めます。
確認に時間がかかりすぎると、公開までの日数が延びます。
情報の提供が成果を左右する
相談で出る質問、失注の理由、受けられなかった案件の条件。
これらが外部に届いていないと、訴求の精度が上がりません。
月に一度、共有する場を作ります。
不満の中身は役職で分かれる
Testifyが2026年5月に実施した調査では、代理店への不満の内容が役職で分かれていました。
経営層は費用が成果に見合わないが56.3%、マーケティング責任者は成果不振の説明が不十分が53.1%、運用担当はレスポンスが遅いが50.8%です。
同じ調査で、満足度は82.6%、不満を持つのは約2割でした。社内での共有の仕方も、役職に合わせて分けて考えます。
関係が続かなくなるときには、どういう兆候が出るのか
提案の内容が定型化し、技術の理解が浅くなります。
担当の体制が変わった直後に起きやすい傾向があります。
関係の悪化は、突然起きるわけではありません。
先に兆候が出ます。
兆候の見分け方
委託先の変調を示すサインを、項目ごとに見ていきます。
提案が前月と同じ形式の繰り返しについては、起きている可能性は担当の稼働が薄い、確認することは体制と担当の変更。
訴求の文言が一般的な表現に戻るについては、起きている可能性は技術の理解が引き継がれていない、確認することは担当の交代の有無。
質問への回答が遅いについては、起きている可能性は抱える案件が増えた、確認することは担当の担当件数。
条件に合う引き合いの比率が下がるについては、起きている可能性は対象の設定が崩れている、確認することは配信の設定の確認。
変更の理由が説明されないについては、起きている可能性は判断の根拠が整理されていない、確認することは変更の記録の有無。
担当の交代への備え
担当が交代すると、技術の内容を一から伝え直すことになります。
交代の連絡を受けたら、引き継ぎの期間と内容を確認します。
共有済みの情報を文書で残しておくと、負担が減ります。
評価の場を定例にする
契約の更新の直前に評価すると、感情的な議論になりやすくなります。
四半期ごとに、成果と体制を並べて確認する場を作ります。
切り替えの判断基準を持つ
続けるか変えるかを、都度の感覚で判断すると遅れます。成果の水準と体制の条件を先に決めておきます。
委託の条件を、どう整えるのか
受けられる案件の条件を文書にするところからです。
この条件がないと、外部は対象を設定できません。
外部に預ける作業は、選ぶ前に社内で決めることから始まります。
委託の条件を整える手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは受けられる案件の条件を営業と技術で決める、期間の目安は3週間。
2については、やることは条件に合う引き合いの定義を文書にする、期間の目安は1週間。
3については、やることは事例を業種と規模で整理して素材にする、期間の目安は3週間。
4については、やることは成果の定義と評価の周期を決める、期間の目安は1週間。
5については、やることはアカウントと計測の所有と権限を確認する、期間の目安は2週間。
6については、やることは社内の窓口と技術の確認の担当を置く、期間の目安は1週間。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
月の広告費が200万円、条件に合う引き合いが20件なら、1件あたり10万円です。
面談化率が60%、提案に進む比率が70%、受注率が25%なら、受注は約2件です。
平均受注金額が1,500万円なら、受注金額は月3,000万円になります。
受託の委託先と毎月突き合わせる数字を、項目ごとに見ていきます。
媒体別の費用と引き合い件数については、見る頻度は毎月、誰が用意するかは委託先。
条件に合う引き合いの件数と比率については、見る頻度は毎月、誰が用意するかは自社と委託先。
面談化率と提案に進んだ比率については、見る頻度は毎月、誰が用意するかは自社。
提案の工数の合計については、見る頻度は毎月、誰が用意するかは自社。
受注金額と粗利率については、見る頻度は四半期、誰が用意するかは自社。
当月に変更した内容の記録については、見る頻度は毎月、誰が用意するかは委託先。
自社側の数字を渡す準備を先にする
面談と提案と受注の結果を渡せない状態では、媒体の数字だけで運用が進みます。
渡す形式と頻度を、契約の開始前に決めます。
期の区切りで見直す
取り決めは、一度決めて終わりにはなりません。
期の区切りで、条件と成果の定義が実態に合っているかを確認します。
委託の設計で判断に迷う場合は、無料相談で現状の体制を見てもらうところから始められます。運用の進め方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
開発会社が広告の運用を外に出すとき、何から決めるべきですか
受けられる案件の条件です。領域、規模、時期、予算の水準を文書にしてから渡してください。この条件がないと、外部は配信の対象を設定できず、条件の合わない相談ばかりが集まります。
成果は問い合わせ件数で定義してもいいですか
向きません。件数を成果にすると量を作る動きが出て、増えた分だけ社内の提案の工数がかかります。条件に合う引き合いの件数を標準とし、四半期で受注金額を見る二段構えにしてください。
技術の内容は、どう外部に伝えればいいですか
技術の一覧ではなく、案件の事例を素材として渡してください。業種と規模と課題と解決の形にすると、訴求の文言の材料になります。契約の初期に、技術者が説明する場を持つと精度が上がります。
契約の期間はどれくらいが適切ですか
3か月では評価ができる段階に達しません。初回の相談から受注まで数か月かかるためです。半年から1年の期間で、途中の見直しの時期を決める形にしてください。
広告アカウントは委託先の所有でも構いませんか
自社の所有にしてください。委託先の所有のままだと、体制を変えるときに配信の履歴ごと失います。社内に技術者がいる会社なら、計測の実装や管理も自社で持てます。
まとめ
- 商材の説明が難しいことです。何を作れるかが案件ごとに違うため、訴求の内容を外部だけでは決められません
- 案件の事例を素材として渡します。技術の一覧ではなく、どういう相手にどう役立ったかの形で渡すと、訴求に使えます
- 条件に合う引き合いの件数です。引き合い全体の件数で定義すると、提案の工数が食われて社内の負担が増えます
- 月次と四半期の二段構えで評価します。月次で受注金額を評価する契約にすると、初期の数か月で判断が割れます
- 自社の所有にします。外部の所有のままだと、体制を変えるときに配信の履歴ごと失います
- 情報を渡す担当と、判断する担当です。外部に任せても、社内から情報が出ない状態では訴求の精度が上がりません
- 提案の内容が定型化し、技術の理解が浅くなります。担当の体制が変わった直後に起きやすい傾向があります
- 受けられる案件の条件を文書にするところからです。この条件がないと、外部は対象を設定できません