
問い合わせを、事前相談と急な依頼、比較サイト経由と直接の四つに分けて数えます。
どこから来ているかで、利益の残り方がまったく違います。
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目次
目次
- 葬儀社で依頼が増えないとき、最初に見るべきなのはどこか
- 経路ごとに分けて数える
- 比較サイトの手数料が重いとき、どう考えればいいのか
- 手数料を引いた後で比べる
- 事前相談が集まらないのは、何が足りないからか
- 相談する理由を作る
- 病院や施設からの紹介が減っているのは、なぜか
- 紹介する側の立場で考える
- 費用が分かりにくいと言われるのは、どこが原因か
- 含まれるものと含まれないものを分ける
- 急な依頼のとき、選ばれる葬儀社と選ばれない葬儀社の差は何か
- 検索して最初に見つかることが決め手になる
- 家族葬で単価が下がった分を、どこで補うのか
- 式の後に続く必要がある
- 限られた予算で、何から手をつければいいのか
- 直す順番
- よくある質問
- まとめ
問い合わせを、事前相談と急な依頼、比較サイト経由と直接の四つに分けて数えます。
どこから来ているかで、利益の残り方がまったく違います。
葬儀社で依頼が増えないとき、最初に見るべきなのはどこか
問い合わせを、事前相談と急な依頼、比較サイト経由と直接の四つに分けて数えます。
どこから来ているかで、利益の残り方がまったく違います。
葬儀社の集客は、他の業種と決定的に違う点があります。
必要になった瞬間に、比較検討している時間がないということです。
だから依頼が増えないという状態は、実際には二つに分かれます。
必要になったときに思い出してもらえていないか、思い出しても連絡先が分からないかです。
経路ごとに分けて数える
葬儀社で分けて見る依頼の経路
| 経路 | 特徴 | 利益の残り方 |
|---|---|---|
| 事前相談からの指名 | 時間をかけて選ばれている | 最も高い。手数料がかからず、提案も通りやすい |
| 直接の問い合わせ | 検索や看板、以前の利用から | 高い。手数料がかからない |
| 病院・施設からの紹介 | 急な依頼が中心 | 関係次第。継続性がある |
| 比較サイト経由 | 価格で選ばれやすい | 紹介手数料の分、低くなる |
この四つを分けて数えていない葬儀社は多くあります。
合計の件数だけを見ていると、件数が同じでも利益が減っていることに気づけません。
件数より、経路の構成比を見る
去年と今年で件数が同じでも、事前相談からの指名が減って比較サイト経由が増えていれば、利益は落ちています。
家族葬が主流になり一件あたりの単価が下がっているところに、手数料が乗るからです。
まず一年分を経路別に並べてください。
構成比がどう動いているかが、いま起きていることです。
事前相談の件数を別に数える
事前相談は、その場では売上になりません。
だから記録が甘くなりがちです。
しかし事前相談が何件あったか、そのうち何件が後に依頼になったかは、翌年以降の売上を決める数字です。
相談カードを残し、半年後、一年後に依頼につながったかを追える形にしてください。
数字は説明のための仮の値です。自社の記録に置き換えてください。
比較サイトの手数料が重いとき、どう考えればいいのか
掲載を止める前に、手数料を引いた後の利益で他の経路と比べてください。
そのうえで、比較サイトに依存しない経路を並行して育てます。
比較サイト経由の依頼には紹介手数料がかかります。
家族葬中心で単価が下がっているいま、この負担は以前より重くなっています。
手数料を引いた後で比べる
一件あたりいくら残るかを、経路ごとに計算してください。
経路別の利益比較の考え方(説明のための仮の値です)
| 経路 | 受注単価 | かかる費用 | 手元に残る考え方 |
|---|---|---|---|
| 事前相談からの指名 | 通常価格 | 事前相談の対応工数 | 最も多く残る |
| 比較サイト経由 | 価格競争で下がりやすい | 紹介手数料 | 単価も低く、手数料も引かれる |
| 自社サイトからの直接 | 通常価格 | サイト運営費と広告費 | 件数次第で手数料より安くなる |
比較サイトを止めるかどうかは、この計算をしてから決めることです。
件数が必要な時期には使い、経路が育ったら比重を下げるという考え方もあります。
依存度を数字で把握する
比較サイト経由が全体の何割を占めているか。
この割合が高いほど、手数料率の変更や掲載順位の変動で経営が揺れます。
一つの経路が半分を超えているなら、他の経路を育てることを優先課題にしてください。
価格で選ばれる土俵から出る
比較サイトでは、価格が最も目立つ形で並びます。
そこで選ばれようとすると、値下げの競争になります。
同じ土俵で戦い続けるより、事前相談と紹介の経路を育てるほうが、長期では有利です。そちらでは価格以外の要素で選ばれるからです。
事前相談が集まらないのは、何が足りないからか
相談する理由と、相談しても何も起きないという安心が伝わっていないからです。
売り込まれる場だと思われている限り、人は来ません。
事前相談は、葬儀社にとって最も利益率の高い経路です。
そして最も育てにくい経路でもあります。
理由は単純で、多くの人がまだ考えたくないと思っているからです。
相談する理由を作る
いつでもご相談くださいという呼びかけでは、人は動きません。
考えたくないことを、わざわざ考える理由がないからです。
相談に来る理由を具体的に用意してください。
事前相談のきっかけになりやすいこと
| きっかけ | 伝え方 |
|---|---|
| 親が入院した | 入院中にできる準備と、その時期の判断について整理する場として案内 |
| 費用が分からず不安 | 概算を出すための相談として案内 |
| 菩提寺や宗派が分からない | 確認の仕方から一緒に整理する場として案内 |
| 自分の希望を残したい | エンディングノートの書き方を一緒に見る場として案内 |
どれも葬儀の契約をする場ではありません。
情報を整理する場として案内することが入口になります。
相談しても契約にならないと明示する
相談に行ったら断りにくくなるのではないか。
これが最大の心理的障壁です。
その場で契約を勧めないこと、見積もりを出しても有効期限で縛らないこと、他社と比べてもらって構わないこと。
これを明記してください。
明記している葬儀社は多くありません。
だからこそ差になります。
地域での接点を持つ
事前相談は、その場で必要が生じている人を探すのではなく、いずれ必要になる人に覚えてもらう活動です。
終活の勉強会、地域の集まりでの説明、施設での相談会。
こうした場で顔を知ってもらうことが、数年後の指名になります。
即効性はありません。しかし、この積み上げがない葬儀社は、比較サイトから離れられなくなります。
病院や施設からの紹介が減っているのは、なぜか
紹介する側にとって、安心して渡せる相手かどうかで決まります。
対応の速さと、遺族から苦情が戻らないことが条件です。
病院の相談員やケアマネジャーからの紹介は、葬儀社にとって重要な経路です。
そしてこの経路は、営業活動では増えません。
紹介する側の立場で考える
相談員が葬儀社を紹介するとき、最も避けたいのは、紹介した先で遺族が不満を持つことです。
自分の信用に関わるからです。
だから紹介先に求めるのは、安さでも豪華さでもありません。
確実に対応してくれること、遺族から苦情が戻ってこないことです。
紹介する側が見ていること
| 見ている点 | 満たしていないと起きること |
|---|---|
| 連絡してすぐつながるか | 次からは別の葬儀社に回される |
| 深夜早朝でも対応できるか | 24時間体制のある葬儀社に流れる |
| 遺族への説明が丁寧か | 苦情が相談員に戻り、紹介が止まる |
| 費用の説明が明確か | 後からのトラブルが相談員の責任になる |
24時間の体制は形だけでは足りない
24時間対応を掲げていても、深夜の電話が留守番電話につながる。
これが一度あると、その経路は止まります。
必要が生じるのは時間を選びません。
そして、つながらなかった葬儀社に次の連絡はありません。
体制が組めないなら、そう伝えたほうがまだ良い。
できると言って、できなかったときの損失のほうが大きいからです。
対応の後に報告する
紹介を受けた後、どう対応したかを紹介元に伝えている葬儀社は多くありません。
しかしこれをするだけで、次の紹介が変わります。
紹介した相談員は、その後どうなったか知りたいと思っています。無事に終わったという一報があれば、安心して次も紹介できます。
費用が分かりにくいと言われるのは、どこが原因か
プラン料金に何が含まれ、何が別かが書かれていないことが原因です。
総額の幅と、追加が発生する場面を先に示してください。
葬儀の費用に対する不信感は、業界全体に向けられています。
その不信は、多くの場合、後から追加が出てくる経験から来ています。
含まれるものと含まれないものを分ける
プラン料金として表示される金額に、何が含まれているか。
そして何が別になるか。
費用の説明で分けて示すべき項目を、項目ごとに見ていきます。
プランに含まれるものについては、内容の例は式場使用料、祭壇、棺、搬送など、説明が抜けると起きることは何が含まれているか分からない。
人数で変わるものについては、内容の例は料理、返礼品、説明が抜けると起きることは参列者が増えると総額が大きく変わる。
実費として別になるものについては、内容の例は火葬料、式場の実費、説明が抜けると起きることは後から請求されたと受け取られる。
宗教者への謝礼については、内容の例はお布施など、説明が抜けると起きることは葬儀社に払うものと混同される。
この区分を最初に示しておけば、後から金額が動いても納得されます。
示していないと、同じ金額でも不信になります。
家族葬の総額を具体的に出す
家族葬が主流になっているいま、検索されるのは家族葬の費用です。
この金額がサイトに書かれていないと、比較の候補に入りません。
参列人数ごとに、総額でいくらからいくらか。
幅で構いません。
書いてあることが、まず条件になります。
表示の仕方には決まりがある
葬儀費用の表示には、実際と異なる印象を与える表示を避ける必要があります。
最低価格を大きく出して、実際にはその価格では行えないといった表示は問題になります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。確認したうえで、実際に対応できる範囲を書くのが結果的に有利です。
急な依頼のとき、選ばれる葬儀社と選ばれない葬儀社の差は何か
検索したときにすぐ見つかること、電話がすぐつながることの二点です。
この段階で比較検討はほとんど行われません。
急に必要が生じたとき、家族には検討する時間がありません。
病院からの搬送を、その日のうちに決めなければならない状況です。
検索して最初に見つかることが決め手になる
地域名 葬儀社家族葬 地域名と検索して、上のほうに出てくるかどうか。
そして地図に表示されるかどうか。
この段階で、三社も四社も比べる人はいません。
出てきた一つか二つに電話します。
急な依頼の段階で見られていることを、項目ごとに見ていきます。
検索結果と地図に出てくるかについては、整えていないと起きることはそもそも候補に入らない。
電話番号がすぐ見つかるかについては、整えていないと起きることは別の葬儀社にかける。
今すぐ対応できると書いてあるかについては、整えていないと起きることは営業時間外だと思われる。
所在地が自分の地域か分かるかについては、整えていないと起きることは遠方だと判断されて外れる。
電話がつながらない時点で終わる
この状況で電話がつながらなければ、次の葬儀社にかけます。
折り返しても、そのときにはもう決まっています。
転送、当直、外部の受電サービスなど、方法は問いません。
つながる状態を作ることが最優先です。
最初の電話で何を言うか決めておく
つながった後の最初の会話で、その葬儀社が選ばれるかが決まります。
慌てている家族に対して、まず何をすればよいかを順番に伝えられるか。
費用の概算をその場で言えるか。
搬送までにどのくらいで来られるかを答えられるか。
この応対の型を、誰が電話に出ても同じように話せる形にしておいてください。
家族葬で単価が下がった分を、どこで補うのか
式後に必要になることへの対応と、事前相談の件数を増やすことです。
一件あたりを上げるより、関わる期間を長くするほうが現実的です。
家族葬の普及で、一件あたりの単価は下がっています。
この流れは戻りません。
式の後に続く必要がある
葬儀が終わった後にも、家族にはやることが残ります。
法要の手配、仏壇や墓、遺品の整理、各種の手続き。
これらを案内できる体制があれば、関わりは続きます。
自社で行わない場合も、信頼できる先を紹介するだけで、その家族との関係は残ります。
式後に家族が直面することを、項目ごとに見ていきます。
直後については、必要になることは各種の手続き、葬儀社ができることは必要な手続きの一覧を渡す。
四十九日までについては、必要になることは法要の手配、仏壇、葬儀社ができることは日程と手配の相談に応じる。
一年以内については、必要になることは墓、遺品の整理、葬儀社ができることは対応できる先を紹介する。
一周忌以降については、必要になることは法要の継続、葬儀社ができることは案内を送り、関係を保つ。
一度使った家族が次も呼ぶ
葬儀は一世帯で何度も起きることではありません。
しかし、親族の中では起きます。
対応が良ければ、その家族の親戚筋から次の依頼が来ます。
この経路が積み上がっている葬儀社は、比較サイトに頼らずに件数を保っています。
値下げで件数を取ろうとしない
単価が下がったから件数で補う、という発想で値下げをすると、比較サイトでの価格競争に巻き込まれます。
一度下げた価格は戻せません。そして値段で来た依頼は、次も値段で他社に行きます。
限られた予算で、何から手をつければいいのか
急な依頼で見つかる状態を作ることが最優先です。
そのうえで、事前相談と紹介の経路を育ててください。
葬儀社の集客は、即効性のある部分と、時間のかかる部分が明確に分かれています。
順番を間違えると、費用だけがかかります。
直す順番
状態別に見た、着手の順番を、項目ごとに見ていきます。
検索しても出てこないについては、最初にやることは地図情報の整備、対応地域と電話番号の明示、次にやることは家族葬の費用をサイトに掲載、費用をかけるのはは上二つを終えてから。
比較サイトへの依存が高いについては、最初にやることは経路別の利益を計算する、次にやることは事前相談の受け皿を作る、費用をかけるのはは経路が育ってから。
紹介が減っているについては、最初にやることは24時間つながる体制の確認、次にやることは紹介元への対応報告を始める、費用をかけるのはは当面は不要。
事前相談が来ないについては、最初にやることは相談の理由を具体的に案内する、次にやることは地域での説明の場を持つ、費用をかけるのはは接点が増えてから。
費用をかけずにできること
地図情報の整備、サイトへの費用掲載、電話応対の型を決めること、紹介元への報告。
これらに費用はかかりません。
そして、これらを済ませていない葬儀社が多くあります。
やっていないことをやるほうが、広告を増やすより効きます。
時間のかかるものは早く始める
事前相談と紹介の経路は、育つのに年単位かかります。
だから、効果が出ないからといって途中でやめると、いつまでも比較サイトから離れられません。
急な依頼で見つかる状態を作りながら、並行して長期の経路を育てる。
この二本立てが現実的な形です。
自社の経路別の数字をどう見るかで迷う場合は、まず一年分を経路ごとに分けるところから始めてください。<a href="https://time-value.jp/contact/">無料診断で現状を整理する</a>ことも、<a href="https://time-value.jp/services/kaizen/">改善の進め方を見る</a>ことも、判断の材料になります。
よくある質問
比較サイトは使わないほうがいいですか
手数料を引いた後の利益が他の経路と比べてどうかで判断してください。件数が必要な時期には有効ですが、依存度が高いと手数料や掲載順位の変動に経営が左右されます。
事前相談はどのくらいで依頼につながりますか
数か月後のこともあれば数年後のこともあります。相談カードを残し、後で追える形にしておくことが前提になります。
サイトに費用を載せると安い会社に負けませんか
載せていないと比較の候補に入りません。金額だけでなく、何が含まれ何が別かを示すことで、価格以外の判断材料を持ってもらえます。
24時間対応は外部の受電サービスでもいいですか
つながることが第一なので方法は問いません。ただし、受けた後に誰がどう動くかまで決めておかないと、対応の遅れにつながります。
費用表示で気をつけることは何ですか
実際には対応できない価格を目立たせる表示は問題になります。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認したうえで、実際に対応できる範囲を掲載してください。
まとめ
- 問い合わせを、事前相談と急な依頼、比較サイト経由と直接の四つに分けて数えます。どこから来ているかで、利益の残り方がまったく違います
- 掲載を止める前に、手数料を引いた後の利益で他の経路と比べてください。そのうえで、比較サイトに依存しない経路を並行して育てます
- 相談する理由と、相談しても何も起きないという安心が伝わっていないからです。売り込まれる場だと思われている限り、人は来ません
- 紹介する側にとって、安心して渡せる相手かどうかで決まります。対応の速さと、遺族から苦情が戻らないことが条件です
- プラン料金に何が含まれ、何が別かが書かれていないことが原因です。総額の幅と、追加が発生する場面を先に示してください
- 検索したときにすぐ見つかること、電話がすぐつながることの二点です。この段階で比較検討はほとんど行われません
- 式後に必要になることへの対応と、事前相談の件数を増やすことです。一件あたりを上げるより、関わる期間を長くするほうが現実的です
- 急な依頼で見つかる状態を作ることが最優先です。そのうえで、事前相談と紹介の経路を育ててください