葬儀社のマーケと営業の連携|対立が起きる理由と解き方

集客側は件数で評価され、現場側は同時に受けられる件数に縛られているからです。
件数が増えた月ほど、現場の負荷は上がります。
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目次
目次
- 葬儀社で、集客と現場の対立はどこから始まるのか
- 対立が表に出る場面
- 集客と現場が同じ数字を見るには、何を共有指標にするのか
- 共有指標を置いたあとの運用
- 対応できる範囲を、どうやって共有するのか
- 例外の扱いを決める
- 問い合わせの情報を、どう現場に引き渡すのか
- 引き渡しの形式を決める
- 現場からの指摘を、集客の改善にどうつなげるのか
- 指摘を出しやすくする
- 問い合わせの目標を、現場の受け入れとどう合わせるのか
- 件数を抑える判断は行わない
- 会館が複数ある場合、連携はどう変わるのか
- 表現の管理を本部に寄せる
- 葬儀社の連携の設計は、どこから手をつけるのか
- よくある質問
- まとめ
集客側は件数で評価され、現場側は同時に受けられる件数に縛られているからです。
件数が増えた月ほど、現場の負荷は上がります。
葬儀社で、集客と現場の対立はどこから始まるのか
集客側は件数で評価され、現場側は同時に受けられる件数に縛られているからです。
件数が増えた月ほど、現場の負荷は上がります。
葬儀社では、集客と現場が別の役割として分かれます。
集客は問い合わせを集め、現場は施行の対応を担います。
集客側が見ているのは、問い合わせと施行の件数です。
件数が増えれば、成果として報告できます。
現場側が見ているのは、受けられるかどうかです。
同時に複数の依頼が重なると、対応できない件が出ます。
この違いは、件数が増えた月に表面化します。
集客側は成果と受け取り、現場側は負荷と受け取ります。
もう1つの対立の種は、問い合わせの中身です。
対応できる範囲の外からの連絡が増えると、受付の時間が使われます。
この2つは、どちらかが間違っているわけではありません。
評価されている数字が違うだけです。
対立が表に出る場面
対立が表面化するのは、依頼が重なった月です。
受けられない件が出て、現場の負荷も上がります。
このとき、現場から件数を増やさないでほしいという声が出ます。
集客側は件数を達成しているため、受け入れにくくなります。
もう1つは、問い合わせが落ちた月です。
集客側は応対の質を問題にし、現場側は連絡の中身を問題にします。
対立の原因は、集客が件数で評価され、現場が受け入れの上限に縛られていることです。どちらの見方も事業の側から見れば正しくなります。
集客と現場が同じ数字を見るには、何を共有指標にするのか
対応範囲の内側からの問い合わせで、施行に至った件数です。
配信の範囲と応対の両方が反映されるため、片方だけでは動かせません。
共有指標に選ぶ条件は2つあります。
両方の部門が手を打てば動くことと、どちらか片方だけでは動かないことです。
問い合わせ件数は、集客側の施策で動きます。
現場側からは動かせないため、共有指標にはなりません。
施行の件数は、需要の発生に左右されます。
どちらの部門の努力とも対応しないため、共有指標には向きません。
対応範囲の内側からの問い合わせで施行に至った件数は、両方が効きます。
配信の範囲と、応対の速さと内容の両方が現れます。
この数字を共有指標に置くと、会話が変わります。
どちらも未達になるため、範囲と応対を一緒に見る動機が生まれます。
計算は単純で、範囲の内側からの問い合わせのうち施行に至った件数です。
範囲の定義を先に揃えることが前提になります。
共有指標を置いたあとの運用
共有指標を置くだけでは、対立は解けません。
未達のときに、両方が同じ場で説明する運用が要ります。
片方だけが報告する形にすると、もう片方は自分の問題として扱いません。
報告の場に両方の責任者が出る設計にしてください。
場の頻度は、月次で足ります。
施行の件数の振れがあるため、四半期でも振り返ってください。
共有指標は対応範囲の内側からの問い合わせで施行に至った件数です。両方の責任者が同じ場で未達を説明する運用まで作ってください。
対応できる範囲を、どうやって共有するのか
地域と日程と内容の3つの軸で書き出し、文書にして配信に反映します。
口頭の合意では、配信の範囲に反映されません。
対応できる範囲は、現場の中では共有されています。
ただし文書になっていないことが多くなります。
文書になっていないと、配信の範囲に反映できません。
集客側は、範囲を推測して配信することになります。
推測が外れると、範囲の外からの連絡が増えます。
増えた連絡は、受付の時間を使います。
そのため、範囲を3つの軸で書き出します。
地域、日程、内容の3つです。
地域は、移動の時間で決まる範囲です。
時間帯によって変わる場合は、その条件も書きます。
内容は、会館の設備と体制で決まります。
規模や形式ごとに、受けられるかどうかを書き出します。
対応できる範囲を書き出す3つの軸
| 軸 | 書き出す内容 | 決める人 | 見直しの頻度 |
|---|---|---|---|
| 地域 | 移動の時間で受けられる範囲 | 現場の責任者 | 体制の変更時 |
| 日程 | 同時に受けられる件数の上限 | 現場の責任者 | 体制の変更時 |
| 内容 | 規模と形式ごとの可否 | 現場の責任者 | 会館の改装時 |
| 例外 | 範囲の外でも受ける条件 | 経営 | 年次 |
数字は説明のための仮の値です。
例外の扱いを決める
範囲を決めても、例外が発生します。
すでに関わりのある方からの依頼などです。
例外を担当の判断に任せると、範囲が形だけになります。
そのため、例外として受ける条件も書き出してください。
条件が書いてあれば、受付の時点で判断できます。
書いていないと、確認のために時間が空きます。
対応できる範囲を地域と日程と内容の3つの軸で文書にします。例外として受ける条件も、あわせて書き出してください。
問い合わせの情報を、どう現場に引き渡すのか
受付で確認した内容を、そのまま現場の担当に渡します。
引き渡しが口頭だと、最初の対応で同じ確認を繰り返すことになります。
問い合わせを受けたあと、現場の担当に引き渡されます。
この引き渡しの設計が、最初の対応の印象を左右します。
受付で確認した内容は、対応の可否の判断に使われています。
その内容が担当に届いていないと、同じことをもう一度確認することになります。
二度目の確認は、準備されていない印象として受け取られます。
必要になってからの連絡では、この印象が大きく響きます。
そのため、引き渡しは受付の直後に完了する設計にします。
担当が決まっていない場合でも、記録は先に残します。
渡す内容は、確認した条件だけではありません。
伝えた費用の目安と、次の手順として伝えた内容も含めます。
伝えた内容が分からないと、現場が違う説明をすることになります。
説明が食い違うと、そこで判断が止まります。
受付から現場に渡す内容
| 渡す内容 | 渡さない場合 | 渡す時点 | 形式 |
|---|---|---|---|
| 確認した地域と日程と内容 | 同じ確認を繰り返す | 受付の直後 | 記録に残す |
| 伝えた費用の目安 | 説明が食い違う | 受付の直後 | 記録に残す |
| 次の手順として伝えた内容 | 手順が変わる | 受付の直後 | 記録に残す |
| 連絡の経路と手段 | 次の連絡が取れない | 受付の直後 | 自動で紐づける |
| 事前の相談の履歴 | 続きから始められない | 受付の直後 | 過去の記録を照合する |
数字は説明のための仮の値です。
引き渡しの形式を決める
引き渡しの内容を決めても、形式が決まっていないと実行されません。
口頭での申し送りは、伝わる量が担当によって変わります。
選択肢と短い自由記述を組み合わせた形が、最も安定します。
選択肢の部分は集計にも使えます。
入力の時点は、受付の直後です。
まとめて入力する運用にすると、記憶に頼った記録になります。
引き渡しは受付の直後に完了させ、伝えた費用の目安と手順まで渡します。口頭の申し送りは形式として採用しないでください。
現場からの指摘を、集客の改善にどうつなげるのか
指摘を事例ではなく分類で集め、経路別の数字と突き合わせます。
個別の事例のまま持ち込まれると、配信の判断には使えません。
現場からの指摘は、個別の依頼の話として出てきます。
その形のままでは、配信の判断材料になりません。
必要なのは、同じ種類の指摘が何件あったかです。
件数が分かれば、経路別の数字と突き合わせられます。
そのため、指摘を受け取る側で分類の枠を用意します。
枠は4つ程度で、それ以上に細かくすると分類が滞ります。
分類の枠は、現場と一緒に作ってください。
集客側だけで作った枠は、現場の言葉と合いません。
集まった指摘は、月次で経路別に並べます。
特定の経路に偏っていれば、配信の配分で対応できます。
偏りがない場合は、対応できる範囲の定義そのものを見直す議論になります。
配信の変更では解けません。
指摘を出しやすくする
指摘の件数が少ない場合、質が良いとは限りません。
出す手間が大きいと、指摘は出なくなります。
出す場所を、施行の記録の中に置いてください。
別の仕組みに入力する形にすると、件数が落ちます。
出した指摘がどう扱われたかを返すことも必要です。
返らない指摘は、数か月で出なくなります。
指摘は分類の枠で集め、経路別の数字と突き合わせます。枠は現場と一緒に作り、扱った結果を必ず返してください。
問い合わせの目標を、現場の受け入れとどう合わせるのか
受け入れの上限は配信では制御できないため、目標ではなく範囲で合わせます。
配信の範囲を対応できる範囲の内側に保つことが、合わせ方になります。
問い合わせの目標を、現場の余力に合わせて動かす方法は成立しません。
需要の発生が予測できないためです。
代わりに使うのが、配信の範囲です。
対応できる範囲の内側に配信を保てば、受けられない連絡は減ります。
範囲は、体制が変われば変わります。
そのため、範囲の変更を集客側に伝える経路が要ります。
伝える頻度は、変更があったときです。
定期の報告にすると、変更から反映までに時間が空きます。
もう1つ合わせるのが、時間帯です。
応対できない時間帯がある場合、その時間帯の配信を抑える判断もあります。
ただし抑えると、その時間帯に必要になった人に届きません。
抑えるより、応対の手段を増やすほうが実務的です。
合わせる対象は、対応できる地域と内容、そして応対できる時間帯の3つです。
同時に受けられる件数だけは配信では制御できないため、運用の側で扱います。
件数を抑える判断は行わない
現場の負荷が高い時期に、配信を止める判断が出ることがあります。
ただしこの判断は、必要になった人に届かない結果を招きます。
代わりに行うのは、範囲を狭めることです。
範囲を狭めれば、対応できる連絡の割合が上がります。
範囲を狭める判断は、現場と一緒に行ってください。
集客側だけで狭めると、取れるはずの依頼も落ちます。
問い合わせの目標は現場の余力では動かせません。配信の範囲を対応できる範囲の内側に保つことが、合わせ方になります。
会館が複数ある場合、連携はどう変わるのか
本部が集客を担い、会館が受付と施行を持つ構造になります。
配分の基準と範囲の報告の経路を決めないと、会館ごとに歩留まりが揃いません。
複数の会館を運営する場合、集客は本部に集まります。
広告の費用も、本部が持つ形が一般的です。
このとき問題になるのは、集めた問い合わせをどの会館に配るかです。
配分の基準がないと、近い会館に機械的に振り分けられます。
機械的な配分だと、受けられない会館にも連絡が届きます。
届いた連絡は、他の会館への案内になります。
そのため、配分には対応できる範囲の情報を入れます。
会館ごとの範囲と、受け入れの状況を受け取る形です。
もう1つは、歩留まりの差の扱いです。
会館ごとに施行に至る率が違うのは自然ですが、差の理由は把握しておきます。
差が応対の違いから来ているなら、揃えられます。
商圏の違いから来ているなら、配分の基準に織り込みます。
複数の会館での連携の設計
| 決めること | 決めないと起きること | 決める単位 | 見直しの頻度 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせの配分の基準 | 受けられない会館に届く | 本部 | 四半期 |
| 会館ごとの範囲の報告の経路 | 配分に反映できない | 本部と会館 | 変更時 |
| 歩留まりの集計の定義 | 会館間で比較できない | 本部 | 年次 |
| 表現の確認の担当 | 会館ごとに表現がばらつく | 本部 | 随時 |
数字は説明のための仮の値です。
表現の管理を本部に寄せる
会館ごとに広告や掲載の原稿を作ると、表現がばらつきます。
価格や内容の示し方については、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
不安を強める形の訴求を避ける方針も、本部で持ちます。
会館ごとに判断すると、方針が揃いません。
型を本部が用意し、差し替えできる箇所を限定する形が現実的です。
限定しておけば、確認の工数も抑えられます。
複数の会館では配分の基準と範囲の報告経路を先に決めます。表現の方針は本部に寄せ、会館が差し替える箇所を限定してください。
葬儀社の連携の設計は、どこから手をつけるのか
対応できる範囲を文書にするところからです。
範囲が文書になっていないと、配分も共有指標も決められません。
連携の改善は、仕組みの導入から始めると失敗します。
範囲という共通の前提が文書になっていないためです。
最初にやるのは、対応できる範囲を地域と日程と内容で書き出すことです。
書き出す相手は、現場の責任者です。
書き出すと、集客側が想定していた範囲との差が見つかります。
差が大きい場合は、配信の範囲をすぐに直せます。
次に、範囲の変更を伝える経路を作ります。
経路がないと、変更が配信に反映されません。
そのうえで、共有指標を置きます。
対応範囲の内側からの問い合わせで施行に至った件数です。
最後に、引き渡しの形式と、指摘の分類の枠を作ります。
どちらも現場の言葉で作らないと、運用が続きません。
葬儀社の連携の設計の着手順
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 対応できる範囲を3つの軸で書き出す | 経営・現場 | 2週間 |
| 2 | 範囲を文書にして配信の範囲に反映する | マーケ・現場 | 1週間 |
| 3 | 範囲の変更を伝える経路を作る | 本部・会館 | 1週間 |
| 4 | 共有指標を置いて目標値を決める | 経営・両部門 | 1週間 |
| 5 | 受付から現場への引き渡しの形式を作る | 受付・現場 | 3週間 |
| 6 | 指摘の分類の枠を現場と作る | マーケ・現場 | 2週間 |
数字は説明のための仮の値です。
この6工程で、着手から運用の開始まで10週間前後が目安になります。
会館が複数ある場合は、3の工程が長くなります。
順番を入れ替えて共有指標を先に置くと、範囲の定義が揃いません。
範囲の文書化が先です。
着手点は対応できる範囲の文書化です。共有指標を先に置いても、範囲が揃っていないと計算できません。
葬儀社の集客と現場の連携で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
役割の分担ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
葬儀社で集客と現場の対立はなぜ起きますか
集客が件数で評価され、現場が同時に受けられる件数の上限に縛られているためです。件数が増えた月ほど現場の負荷は上がります。どちらの見方も事業の側から見れば正しく、突き合わせる場がないと噛み合いません。
共有指標には何を置けばいいですか
対応範囲の内側からの問い合わせで、施行に至った件数です。配信の範囲と応対の速さと内容の両方が反映されるため、片方の部門だけでは動かせません。問い合わせ件数や施行件数は、共有指標には向きません。
対応できる範囲はどう共有しますか
地域、日程、内容の3つの軸で現場の責任者と書き出し、文書にして配信の範囲に反映します。口頭の合意では配信に反映されません。範囲の外でも受ける例外の条件も、あわせて書き出してください。
問い合わせの情報はどう現場に渡しますか
受付で確認した条件に加えて、伝えた費用の目安と次の手順として伝えた内容も渡します。伝えた内容が分からないと現場が違う説明をすることになり、そこで判断が止まります。受付の直後に完了させてください。
現場の負荷が高いときは配信を止めるべきですか
止めると、必要になった人に届きません。代わりに行うのは、配信の範囲を狭めることです。範囲を狭めれば対応できる連絡の割合が上がります。狭める判断は、取れるはずの依頼を落とさないよう現場と一緒に行ってください。
まとめ
- 集客側は件数で評価され、現場側は同時に受けられる件数に縛られているからです。件数が増えた月ほど、現場の負荷は上がります
- 対応範囲の内側からの問い合わせで、施行に至った件数です。配信の範囲と応対の両方が反映されるため、片方だけでは動かせません
- 地域と日程と内容の3つの軸で書き出し、文書にして配信に反映します。口頭の合意では、配信の範囲に反映されません
- 受付で確認した内容を、そのまま現場の担当に渡します。引き渡しが口頭だと、最初の対応で同じ確認を繰り返すことになります
- 指摘を事例ではなく分類で集め、経路別の数字と突き合わせます。個別の事例のまま持ち込まれると、配信の判断には使えません
- 受け入れの上限は配信では制御できないため、目標ではなく範囲で合わせます。配信の範囲を対応できる範囲の内側に保つことが、合わせ方になります
- 本部が集客を担い、会館が受付と施行を持つ構造になります。配分の基準と範囲の報告の経路を決めないと、会館ごとに歩留まりが揃いません
- 対応できる範囲を文書にするところからです。範囲が文書になっていないと、配分も共有指標も決められません