
一年ではなく、三年から五年の単位で見ます。
一年で切ると、贈答で続いている顧客が一回で終わったように見えます。
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目次
目次
- 年に一度しか買わない顧客のLTVを、どの期間で見るのか
- 期間の長さと獲得の上限
- 贈答の顧客と自家需要の顧客を、同じLTVで見てよいのか
- 両方の性質を持つ顧客
- 離脱をどの時点で判定するのか
- 離脱の判定を何に使うか
- 一度きりで終わる顧客を、どう扱うのか
- 一度きりを減らす手
- 獲得の上限は、食品通販ではどう計算するのか
- 期間と割合を決める
- 供給の上限があるとき、LTVの使い方は変わるのか
- 優先の基準を先に決める
- 食品通販のLTVを、経営にどう説明するのか
- 資料の形を毎期同じにする
- 食品通販のLTVの設計は、何から手をつけるのか
- 計算をやり直す間隔
- よくある質問
- まとめ
一年ではなく、三年から五年の単位で見ます。
一年で切ると、贈答で続いている顧客が一回で終わったように見えます。
年に一度しか買わない顧客のLTVを、どの期間で見るのか
一年ではなく、三年から五年の単位で見ます。
一年で切ると、贈答で続いている顧客が一回で終わったように見えます。
食品通販では、年に一度か二度しか買わない顧客がいます。
贈答の時期にだけ注文する顧客です。
この顧客を一年で切って評価すると、一回で終わったように見えます。
実際には、翌年も同じ時期に注文しているかもしれません。
そのため、評価の期間を長く取ります。
三年から五年の単位で見ると、続いているかどうかが分かります。
期間を長く取ると、判断の時期が遅れます。
遅れを補うために、途中の指標を別に持ちます。
途中の指標は、翌年の同じ時期の注文率です。
一年後には確定するため、五年を待たずに判断できます。
期間の長さと獲得の上限
期間を長く取ると、LTVは大きくなります。
大きくなれば、獲得の上限も上がります。
しかし、回収の時間も長くなります。
三年で回収する前提だと、資金の負担が重くなります。
そのため、上限の根拠に使う期間は経理と合意します。
評価の期間と、上限の根拠に使う期間は別にして構いません。
年に一度しか買わない顧客は、三年から五年の単位で見ます。上限の根拠に使う期間は、経理と別に合意してください。
贈答の顧客と自家需要の顧客を、同じLTVで見てよいのか
見られません。
購入の頻度も一回の金額も違うため、平均を取ると実在しない顧客像になります。
贈答の顧客は、年に一度か二度の注文です。
一回の金額は大きくなる傾向があります。
自家需要の顧客は、期限や消費の速さに応じて注文します。
一回の金額は小さく、頻度は高くなります。
この二つの平均を取ると、実在しない顧客像になります。
年に数回で中くらいの金額という、どちらでもない姿です。
そのため、LTVは二つに分けて持ちます。
分けると、それぞれの獲得の上限も分かれます。
両方の性質を持つ顧客もいます。
贈答でも買い、自家需要でも買う顧客です。
顧客の類型ごとのLTVの見方
| 類型 | 購入の頻度 | 一回の金額 | 評価の期間 |
|---|---|---|---|
| 贈答のみ | 年に一度か二度 | 大きい | 三年から五年 |
| 自家需要のみ | 期限と消費の速さによる | 小さい | 一年から二年 |
| 両方 | 年に数回以上 | 中程度 | 二年から三年 |
| 贈答から自家需要へ | 移行の時期で変わる | 変わる | 移行の前後で分ける |
| 一度きり | 一回 | 一回分 | 評価の対象外 |
両方の性質を持つ顧客
贈答でも自家需要でも買う顧客は、金額が最も大きくなります。
この層をどう増やすかが、事業の設計に効きます。
増やす経路は二つあります。
贈答の顧客に自家需要を試してもらう経路と、自家需要の顧客に贈答を提案する経路です。
どちらが有効かは、顧客の数と転換の率で決まります。
両方の率を出してから、どちらに投下するかを決めます。
贈答の顧客と自家需要の顧客は、別のLTVで持ちます。両方の性質を持つ顧客が、最も金額が大きくなります。
離脱をどの時点で判定するのか
前回の注文から、その顧客の通常の間隔の一定倍を過ぎた時点です。
一律の日数で判定すると、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります。
離脱の判定には、基準となる日数が要ります。
日数を一律にすると、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります。
贈答の顧客は、次の注文まで一年空きます。
一律に半年で判定すると、全員が離脱になります。
そのため、判定は顧客ごとの通常の間隔を基準にします。
前回の注文から、通常の間隔の一定倍を過ぎた時点で離脱とします。
通常の間隔は、過去の注文の日付から出します。
注文が一回しかない顧客は、類型ごとの平均を使います。
一定倍の値は、類型によって変えます。
贈答であれば、一年を少し超えた時点になります。
離脱の判定を何に使うか
離脱の判定は、案内の対象を決めるために使います。
離脱した顧客への案内は、内容を変えます。
離脱していない顧客には、次の注文の案内を出します。
離脱した顧客には、戻ってもらうための案内になります。
判定がないと、両方に同じ案内を出すことになります。
同じ案内では、どちらにも効きません。
離脱の判定は、顧客ごとの通常の間隔を基準にします。一律の日数では、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります。
一度きりで終わる顧客を、どう扱うのか
初回の内訳を確認して、獲得の設計に戻します。
一度きりの比率が高い入口は、件数が出ていても採算が合いません。
食品通販には、一度きりで終わる顧客が一定います。
贈答の相手が変わった場合や、味が合わなかった場合です。
この層の比率は、入口によって変わります。
期限が近い在庫の値引きで入った層は、一度きりになりやすくなります。
そのため、一度きりの比率を入口ごとに出します。
比率が高い入口は、件数が出ていても採算が合いません。
出すには、離脱の判定が必要になります。
判定がないと、まだ次があるのか終わったのかが分かりません。
比率が分かれば、獲得の設計に戻せます。
比率の高い入口の配分を下げる判断ができます。
入口ごとの一度きりの比率の見方
| 入口 | 一度きりになりやすさ | 確認すること |
|---|---|---|
| 期限が近い在庫の値引き | なりやすい | 通常価格への移行 |
| 初めて試すための少量 | 条件次第 | 本品への移行の率 |
| 贈答の時期の初回 | 相手次第 | 翌年の注文率 |
| 自家需要の通常価格 | なりにくい | 再購入の日付の分布 |
| まとめ買いの割引 | 量が合えば続く | 量の適切さ |
一度きりを減らす手
一度きりを減らす手は、入口によって違います。
値引きで入った層には、通常価格の商品を試す機会を作ります。
贈答で入った層には、贈った人の自家需要への転換を狙います。
味を知る機会がないと、次につながりません。
自家需要で入った層には、食べ終わる時期の案内を出します。
時期がずれると、記憶が薄れて価格で判断されます。
一度きりの比率を入口ごとに出して、獲得の設計に戻します。比率が高い入口は、件数が出ていても採算が合いません。
獲得の上限は、食品通販ではどう計算するのか
類型ごとの期待できる粗利から計算します。
全体の平均で計算すると、贈答の顧客への投下が不足します。
獲得の上限は、期待できる粗利に広告へ回してよい割合を掛けて出します。
食品通販では、この計算を類型ごとに行います。
贈答の顧客は、一回の金額が大きく頻度が低くなります。
自家需要の顧客は、逆の形になります。
全体の平均で計算すると、どちらの実態とも合いません。
贈答の顧客への投下が不足し、自家需要への投下が過大になることがあります。
類型ごとに計算するには、入口の時点で類型が分かる必要があります。
贈答か自家需要かは、届け先と購入者の情報から分かります。
分からない場合は、時期で推定します。
推定であることを記録に残しておきます。
期間と割合を決める
期待できる粗利を計算する期間は、経理と合意します。
期間が長いほど上限は上がりますが、回収が遅れます。
広告へ回してよい割合も、同じ場で決めます。
この二つが決まらないと、上限の計算が途中で止まります。
決めた期間と割合は、期の途中で変えません。
変えると、前後の比較ができなくなります。
獲得の上限は、贈答と自家需要の類型ごとに計算します。期間と割合は、経理と合意して固定してください。
供給の上限があるとき、LTVの使い方は変わるのか
変わります。
上限に達している品目では、LTVの高い顧客を優先して受ける判断が出ます。
供給に上限がある場合、すべての注文を受けられません。
このとき、誰の注文を受けるかの判断が出ます。
判断の材料になるのが、LTVです。
期待できる粗利が大きい顧客を優先する形です。
具体的には、案内の対象を絞る形で行います。
上限に近い品目では、続いている顧客に先に案内します。
新規の獲得は、上限に余裕がある品目に寄せます。
余裕のない品目で新規を取っても、既存の顧客が買えなくなります。
この判断は、供給の情報がないとできません。
品目ごとの上限を、広告の側が持っている必要があります。
供給の余裕とLTVによる案内の優先
| 供給の状態 | 案内の対象 | 新規の獲得 |
|---|---|---|
| 上限に達している | 続いている顧客のみ | 行わない |
| 上限に近い | 続いている顧客を優先 | 絞る |
| 余裕がある | 全体に案内 | 行う |
| 余りが出そう | 既存と新規の両方 | 行う |
| 期限が近い在庫がある | 既存に絞る | 行わない |
優先の基準を先に決める
誰を優先するかの基準は、先に決めておきます。
供給が足りなくなってから決めると、判断が遅れます。
基準は、過去の注文の金額と回数で置きます。
分かりやすい基準にすると、運用で迷いません。
基準を決めた記録は残します。
残していないと、翌年に同じ検討を繰り返します。
供給の上限に達している品目では、LTVの高い顧客を優先します。優先の基準は、足りなくなる前に決めてください。
食品通販のLTVを、経営にどう説明するのか
一つの数字ではなく、類型ごとの期間と粗利で出します。
一つの数字だけを出すと、その大小だけで投下の可否が決まります。
LTVを経営に出すとき、一つの数字にまとめたくなります。
しかし、まとめた数字は判断に使えません。
出すのは、類型ごとの期間と、その期間で切った粗利です。
この二つがあると、獲得の上限がどう決まったかが説明できます。
もう一つ添えるのが、供給の上限との関係です。
上限に達している品目では、上限を上げても件数は増えません。
この関係を示さないと、投下を増やす判断が出ます。
増やしても、売上にはなりません。
説明の場では、数字より前提の説明に時間を使います。
前提が共有されていれば、数字が動いたときの議論が早く終わります。
資料の形を毎期同じにする
LTVは、入口の内訳が変わるだけで動きます。
動いた理由を毎回説明できるように、内訳を同じ資料に残します。
内訳がないと、動いた理由を施策の巧拙で説明することになります。
説明が合っていなければ、翌期の打ち手も外れます。
資料の形は毎期同じにします。
形が変わると、前期との比較そのものができなくなります。
LTVは類型ごとの期間と粗利で出し、供給の上限との関係も添えます。資料の形は、毎期同じにしてください。
食品通販のLTVの設計は、何から手をつけるのか
顧客を贈答と自家需要と両方の三つに分けるところからです。
分けないと、平均が実在しない顧客像になります。
最初にやるのは、全体の平均を出すことではありません。
顧客を類型に分ける作業です。
分けるのは三つです。
贈答のみ、自家需要のみ、両方の顧客です。
分けるには、届け先と購入者が同じかどうかを見ます。
包装の指定も、手がかりになります。
次に、類型ごとの離脱の判定の基準を決めます。
一律の日数では、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります。
そのあとで、類型ごとの期待できる粗利を出します。
経理と合意した期間で切った形にします。
食品通販のLTVの設計に着手する順番
| 順番 | やること | 関わる部署 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 顧客を三つの類型に分ける | 情報システム・マーケ | 二週間 |
| 2 | 類型ごとの注文の間隔を出す | マーケティング | 一週間 |
| 3 | 類型ごとの離脱の判定の基準を決める | マーケティング | 一週間 |
| 4 | 経理と期間と割合を合意する | 経理・経営 | 一週間 |
| 5 | 類型ごとの期待できる粗利を出す | マーケ・経理 | 二週間 |
| 6 | 入口ごとの一度きりの比率を出す | マーケティング | 二週間 |
数字は説明のための仮の値です。
贈答のみの顧客が一回あたり一万円で、三年で二回注文するとします。
自家需要のみの顧客が一回あたり三千円で、三年で八回注文するなら、合計は二万四千円です。
一回の金額では贈答が三倍以上ですが、三年の合計では自家需要が上回ります。
この比較は、類型に分けないとできません。
平均で見ていると、どちらの実態とも合わない数字になります。
計算をやり直す間隔
LTVは一度出して終わりにはできません。
入口の内訳が変われば、数字も変わります。
やり直す間隔は、年に一度が目安です。
贈答の周期が一年なので、それより短い間隔では確定しません。
やり直した数字は、前回の数字と並べて残します。
並べておくと、変化の理由を内訳から追えます。
着手点は全体の平均ではなく、顧客を三つの類型に分けることです。類型ごとに、離脱の判定と粗利を出してください。
食品通販の顧客の価値の見方で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
獲得の上限ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
年に一度しか買わない顧客のLTVはどう見ますか
三年から五年の単位で見てください。一年で切ると、贈答で続いている顧客が一回で終わったように見えます。判断の遅れを補うために、翌年の同じ時期の注文率を途中の指標として持つ形が実務的です。
贈答の顧客と自家需要の顧客は同じLTVで見られますか
見られません。購入の頻度も一回の金額も違うため、平均を取ると実在しない顧客像になります。贈答のみ、自家需要のみ、両方の三つに分けてください。両方の性質を持つ顧客が、最も金額が大きくなります。
離脱はどの時点で判定しますか
顧客ごとの通常の間隔を基準にして、その一定倍を過ぎた時点です。一律の日数で判定すると、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります。注文が一回しかない顧客は、類型ごとの平均を使ってください。
獲得の上限はどう計算しますか
類型ごとの期待できる粗利から計算してください。全体の平均で計算すると、贈答の顧客への投下が不足し、自家需要への投下が過大になることがあります。期間と広告へ回す割合は、経理と合意して固定します。
供給に上限があるときLTVの使い方は変わりますか
変わります。上限に達している品目では、期待できる粗利が大きい顧客に先に案内する形になります。新規の獲得は、上限に余裕がある品目に寄せてください。優先の基準は、足りなくなる前に決めておきます。
まとめ
- 一年ではなく、三年から五年の単位で見ます。一年で切ると、贈答で続いている顧客が一回で終わったように見えます
- 見られません。購入の頻度も一回の金額も違うため、平均を取ると実在しない顧客像になります
- 前回の注文から、その顧客の通常の間隔の一定倍を過ぎた時点です。一律の日数で判定すると、贈答の顧客が毎年離脱扱いになります
- 初回の内訳を確認して、獲得の設計に戻します。一度きりの比率が高い入口は、件数が出ていても採算が合いません
- 類型ごとの期待できる粗利から計算します。全体の平均で計算すると、贈答の顧客への投下が不足します
- 変わります。上限に達している品目では、LTVの高い顧客を優先して受ける判断が出ます
- 一つの数字ではなく、類型ごとの期間と粗利で出します。一つの数字だけを出すと、その大小だけで投下の可否が決まります
- 顧客を贈答と自家需要と両方の三つに分けるところからです。分けないと、平均が実在しない顧客像になります