
物件も予算も決まっていない相談が積み上がり、経験のある担当の時間が消えます。
件数の目標は達成しているのに、着工の枠が埋まらない状態になります。
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目次
目次
- リノベーションの相談で、件数だけを追うと何が起きるか
- 相談の中身が均質ではない
- リノベーションの相談の質は、どの条件で決まるのか
- 物件の状況が、最も大きく効く
- 質を見分ける材料を、どの場面で集めるのか
- 入力の項目で取るのは、動きにくい条件だけ
- 入口ごとに、集まる層はどう違うのか
- 入口ごとに、次の対応を変える
- 条件の合わない相談を、断るのか育てるのか
- 断るときの伝え方を決めておく
- 質の定義を設計と営業と合意するときに、どこで詰まるか
- 詰まる場所は、だいたい決まっている
- 訴求の作り方が、集まる相談の質を決めている
- 見せる情報で、期待の水準が決まる
- リノベーションの相談の定義を作り直す手順
- 判定の例で確認する
- よくある質問
- まとめ
物件も予算も決まっていない相談が積み上がり、経験のある担当の時間が消えます。
件数の目標は達成しているのに、着工の枠が埋まらない状態になります。
リノベーションの相談で、件数だけを追うと何が起きるか
物件も予算も決まっていない相談が積み上がり、経験のある担当の時間が消えます。
件数の目標は達成しているのに、着工の枠が埋まらない状態になります。
相談の件数は、入口の作り方でいくらでも増やせます。
費用の目安を知りたいだけの層も、事例を見ているだけの層も、同じ問い合わせの窓口から入ってきます。
相談の中身が均質ではない
物件を契約済みで工期の相談をしたい人。
条件だけが決まっていて物件をこれから探す人。
費用の相場を知りたいだけの人。
同じ一件として数えると、平均が意味を失います。
リノベーションで相談の中身がどれだけ違うか
| 相談の中身 | 次に必要な対応 | かかる工数 | 着工までの距離 |
|---|---|---|---|
| 物件を契約済みで工期を相談 | 現地の確認と設計 | 中くらい | 近い |
| 物件を所有していて改修を相談 | 現地の確認と見積 | 中くらい | 近い |
| 候補の物件があり可否を相談 | 物件の調査と概算 | 重い | 中くらい |
| 条件だけで物件を探したい | 条件の整理と探索 | 最も重い | 遠い |
| 費用の相場を知りたい | 情報の提供 | 軽い | 最も遠い |
重い対応ほど、担当が限られる
物件の調査も、工事の可否の判断も、経験のある担当しかできません。
その担当は、進行中の案件の設計や現場も抱えています。
件数が増えると、先に進んでいる案件の対応が遅れます。
質の定義がないと、優先順位がつけられない
どの相談から対応するかを、担当の勘で決めている状態です。定義を言葉にすると、はじめて分担と優先順位が作れます。
リノベーションの相談の質は、どの条件で決まるのか
物件の状況、資金の目処、時期の3つで決まります。
希望のデザインや工事の内容は、質の判定には使えません。
質の条件を決めるときに、要望の内容を入れたくなります。
要望は変わりますが、物件と資金と時期は動きにくい条件です。
物件の状況が、最も大きく効く
物件が決まっているかどうかで、受注までの距離がまったく違います。
決まっていない場合でも、条件が現実的かどうかで先の見え方が変わります。
資金の目処は、工事と物件の合計で見る
工事の費用だけを聞いても判断できません。
物件の購入と工事を合わせた総額で、どこまで出せるかを確認します。
リノベーションで相談の質を判定する条件
| 条件 | 確認する内容 | 判定に使える理由 |
|---|---|---|
| 物件の状況 | 契約済みか、候補があるか、条件だけか | 受注までの距離が直接決まる |
| 資金の目処 | 物件と工事の合計でいくらまでか | 実現できる範囲が決まる |
| 時期 | いつまでに住みたいか | 動機の強さと優先度が分かる |
| 対応できる範囲か | 現場に通える距離の中か | 受けられるかどうかが決まる |
| 決める人が揃っているか | 同居する家族の意思が一致しているか | 途中で止まる確率が変わる |
時期は、動機の強さを表す
いつまでに住みたいという期限がある相談は、進みます。
期限がない相談は、条件を高く持ち続けて決まりません。
期限の有無を必ず聞きます。
要望の内容を条件に入れない
好みのデザインや工事の内容は、提案の過程で変わります。変わるものを質の条件にすると、判定が安定しません。
質を見分ける材料を、どの場面で集めるのか
入力の項目と、初回の対応の会話の両方で取ります。
入力の項目を増やしすぎると、件数そのものが落ちます。
情報を取る場所は3つあります。
どこで何を取るかを分けて設計します。
入力の項目で取るのは、動きにくい条件だけ
物件の状況と、対応できる範囲かどうか。
この2つは選択肢で答えられるので、入力の負担が軽く済みます。
資金と時期は、入力させると答えが正確になりません。
リノベーションで質の情報をどこで取るか
| 情報 | 取る場所 | 形式 | 注意する点 |
|---|---|---|---|
| 物件の状況 | 入力の項目 | 選択肢 | 選択肢の言葉を顧客の言葉にそろえる |
| 対応できる範囲か | 入力の項目 | 所在地の選択 | 範囲外に見えても入力できるようにする |
| 資金の目処 | 初回の会話 | 聞き取り | 金額を直接聞かず総額の幅で確認する |
| 時期 | 初回の会話 | 聞き取り | 理由も一緒に聞く |
| 決める人の状況 | 初回の会話 | 聞き取り | 同席の有無で判断できることもある |
| 過去の検討の状況 | 行動の記録 | 自動 | どのページをどれだけ見たか |
入力の項目を増やすと、件数が落ちる
項目を1つ増やすごとに、入力の途中で離れる人が出ます。
取りたい情報が多いときは、入力ではなく初回の会話に回します。
行動の記録も、判定の材料になる
費用の目安のページだけを見ている人と、施工の事例を何件も見ている人では、検討の深さが違います。入力の項目で取れない情報を、行動の記録が補います。
入口ごとに、集まる層はどう違うのか
検索の言葉と入口の形で、集まる層がほぼ決まります。
事例を見せる入口と、費用を見せる入口では、質の分布がまったく違います。
入口ごとに質を集計すると、どこに費用を寄せるかが決まります。
全体の平均だけを見ていると、この判断ができません。
リノベーションで入口ごとに集まる層の違い
| 入口 | 集まりやすい層 | 質の傾向 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 施工の事例の一覧 | 好みが固まっている層 | 条件が厳しいことがある | 検討の中盤に効く |
| 費用の目安の情報 | 相場を調べている層 | 遠い層が多い | 情報の提供にとどめる |
| 物件の探索の相談 | 条件だけの層 | 期間が長い | 先の受注を作る枠で扱う |
| 現地の見学会 | 検討が進んでいる層 | 近い層が多い | 当期の枠の中心 |
| 不動産の情報の経路 | 物件を探している層 | 物件の条件が主な関心 | 工事の提案に接続する設計が要る |
| 既存の顧客からの紹介 | 条件が現実的な層 | 最も近い | 優先して対応する |
入口ごとに、次の対応を変える
遠い層が集まる入口に、経験のある担当を当ててはいけません。
情報を届ける仕組みに載せて、条件が固まった段階で担当につなぎます。
入口の質は、時期でも変わる
住み替えの動きが出る時期には、同じ入口でも近い層の比率が上がります。
質の傾向は、年間を通した平均ではなく時期ごとに見ます。
質の低い入口を、すぐに止めない
遠い層は、時間をかければ戻ってきます。止めるのではなく、対応の仕方を変えます。
条件の合わない相談を、断るのか育てるのか
対応できる範囲の外は断ります。
範囲の中で時期が遠いだけの相談は、人の時間を使わない形で接点を維持します。
すべてを追いかけることも、すべてを切ることもできません。
分岐の条件を先に決めます。
リノベーションで条件が合わない相談の扱い方を、項目ごとに見ていきます。
対応できる範囲の外については、扱いは断るか提携先に渡す、かける工数は最小、理由は受けても採算が合わない。
物件の条件が市場と大きくずれるについては、扱いは条件の現実を伝えて判断を待つ、かける工数は軽い、理由は条件が動けば進む。
資金が合わないについては、扱いは実現できる範囲を示して判断を待つ、かける工数は軽い、理由は規模を変えれば成立することがある。
時期が一年以上先については、扱いは情報の配信に載せる、かける工数は自動のみ、理由は時期が来れば戻る。
決める人が揃っていないについては、扱いは揃うまで接点を保つ、かける工数は軽い、理由は揃った時点で進む。
断るときの伝え方を決めておく
断り方が悪いと、その人が周囲に話します。
受けられない理由と、どこに相談すればよいかを添えます。
育てる対象の上限を決める
接点を維持する対象が増え続けると、配信の中身が薄まります。
何か月動きがなければ対象から外すかを決めます。
育てた結果を、必ず数える
接点を維持した層から、どれだけが戻って着工に至ったか。数えていないと、この活動が期末に削られます。
質の定義を設計と営業と合意するときに、どこで詰まるか
工事が可能かどうかの判断を、誰がいつするかで詰まります。
集客の側だけで定義を作ると、現場が使いません。
定義は決めるものではなく、合意するものです。
合意の場に設計と現場を入れないと、運用されません。
詰まる場所は、だいたい決まっている
工事の可否の判断をどの段階でするか。
範囲外の相談をどう扱うか。
遠い層を誰が持つか。
この3つで議論が止まります。
リノベーションで質の定義の合意が詰まる場所を、項目ごとに見ていきます。
工事の可否の判断の時期については、集客側の主張は早く判断してほしい、現場側の主張は現地を見ないと言えない、決め方は概算で答える条件を決める。
範囲外の相談については、集客側の主張は受けたい、現場側の主張は受けられない、決め方は例外の条件を文書にする。
遠い層の扱いについては、集客側の主張は現場に渡したい、現場側の主張は時間が取れない、決め方は自動の接点に載せる基準を決める。
情報の入力の項目については、集客側の主張は増やしたい、現場側の主張は顧客が離れる、決め方は初回の会話に回す項目を決める。
優先の順番については、集客側の主張は件数を平等に扱いたい、現場側の主張は近い層を優先したい、決め方は条件による優先度を数値で決める。
合意したら、判定の結果を全件記録する
判定が正しかったかを、あとで検証できるようにします。
記録がないと、定義の見直しが感覚の議論になります。
四半期ごとに定義を見直す
市場に出る物件の状況が変われば、現実的な条件も変わります。
定義を固定すると、市場とずれていきます。
定義を変えたら、過去の数字も揃える
途中で定義を変えると、前後の比較ができません。変えるなら過去の分も新しい定義で数え直します。
訴求の作り方が、集まる相談の質を決めている
費用の安さを前面に出すと、予算の合わない相談が増えます。
何ができて何ができないかを先に示すと、件数は減り、質は上がります。
質の問題の多くは、入口の訴求に原因があります。
判定の仕組みを作る前に、集め方を見直します。
見せる情報で、期待の水準が決まる
費用の下限だけを出すと、その金額で全部できると受け取られます。
工事の範囲と金額の関係を示すと、期待の水準が現実に寄ります。
リノベーションで訴求の作り方が相談の質に与える影響を、項目ごとに見ていきます。
費用の下限を強調するについては、集まる層は予算が限られる層、件数は増える、質は合わない相談が増える。
工事の範囲と金額の関係を示すについては、集まる層は総額を想定できる層、件数は減る、質は合う相談が増える。
完成した写真だけを見せるについては、集まる層は好みで選ぶ層、件数は増える、質は予算とずれることがある。
物件の条件と工事の関係を示すについては、集まる層は検討が進んだ層、件数は減る、質は近い層が増える。
対応できる範囲を明示するについては、集まる層は範囲内の層、件数は減る、質は範囲外の相談が減る。
表示の内容には注意が要る領域がある
費用の見せ方や、工事の前後の写真の使い方には、誤解を招かない配慮が求められます。
何をどこまで書けるかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
判断に迷う表現は、社内で確認する担当を決めておきます。
件数が減ることを、失敗と扱わない
訴求を絞ると件数は必ず減ります。評価する数字を件数から着工の件数に変えておかないと、元に戻ります。
リノベーションの相談の定義を作り直す手順
過去の着工に至った案件が、初回の相談時点でどういう状態だったかを洗い出すことから始めます。
結果から逆算すると、条件が自然に決まります。
定義を先に議論すると、意見の主張になります。
過去の実績から出すと、議論が事実の確認になります。
リノベーションの相談の定義を作り直す進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去一年の着工した案件の初回相談時の状態を洗い出す、期間の目安は3週間。
2については、やることは着工しなかった相談との違いを条件ごとに並べる、期間の目安は2週間。
3については、やることは物件と資金と時期の3条件で判定の基準を作る、期間の目安は2週間。
4については、やることは設計と現場を入れて基準を合意する、期間の目安は3週間。
5については、やることは入力の項目と初回の会話の分担を決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは入口ごとに集計して費用の配分を見直す、期間の目安は2週間。
判定の例で確認する
数字は説明のための仮の値です。
相談が月に60件あり、物件の状況と資金と時期の3条件をすべて満たす相談が15件だったとします。
その15件から着工に至るのが5件なら、着工を倍にするには条件を満たす相談を30件に増やす必要があります。
見る数字を決める
リノベーションの相談の質を点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
条件を満たす相談の件数については、頻度は毎週、判断の目安は先の段階の母数。
条件を満たす相談の比率については、頻度は毎月、判断の目安は入口の訴求が効いているか。
入口ごとの着工への到達率については、頻度は四半期、判断の目安は費用を寄せる先の判断。
断った相談の件数と理由については、頻度は毎月、判断の目安は範囲の設定が適切か。
接点を維持した層からの復帰件数については、頻度は四半期、判断の目安は育てる活動の成果。
初回の対応にかかった時間については、頻度は四半期、判断の目安は現場の負担の推移。
比率と件数を、必ず両方見る
比率だけを見ると、母数が減っても良く見えます。
件数だけを見ると、質の劣化に気づきません。
断った理由を残す
断った理由が偏っていれば、入口の設定に問題があります。
理由の記録が、配信の見直しの材料になります。
リノベーションの相談の中身をどう線引きするか決めきれない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。入口の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
リノベーションの相談の質はどの条件で判定しますか
物件の状況、資金の目処、時期の3つです。希望のデザインや工事の内容は提案の過程で変わるため判定には使えません。加えて、対応できる範囲の中かどうかを必ず確認します。
入力の項目で全部聞いてはいけませんか
項目を増やすほど途中で離れる人が出ます。選択肢で答えられる物件の状況と所在地だけを入力で取り、資金と時期は初回の会話で聞き取ってください。入力させると答えが正確になりません。
条件が合わない相談はすべて断るべきですか
対応できる範囲の外は断るか提携先に渡します。範囲内で時期が遠いだけなら、人の時間を使わない情報の配信に載せて接点を保ちます。時期が来れば戻ってくる層です。
質を上げると件数が減ってしまいます
訴求を絞れば必ず減ります。評価する数字を相談の件数から着工の件数と一件あたりの獲得費用に変えてください。件数のままだと、数か月で元の訴求に戻ります。
質の定義は誰と合意すればいいですか
設計と現場を必ず入れてください。工事の可否をどの段階で判断するか、範囲外をどう扱うか、遠い層を誰が持つかで議論が止まります。集客の側だけで決めると現場が使いません。
まとめ
- 物件も予算も決まっていない相談が積み上がり、経験のある担当の時間が消えます。件数の目標は達成しているのに、着工の枠が埋まらない状態になります
- 物件の状況、資金の目処、時期の3つで決まります。希望のデザインや工事の内容は、質の判定には使えません
- 入力の項目と、初回の対応の会話の両方で取ります。入力の項目を増やしすぎると、件数そのものが落ちます
- 検索の言葉と入口の形で、集まる層がほぼ決まります。事例を見せる入口と、費用を見せる入口では、質の分布がまったく違います
- 対応できる範囲の外は断ります。範囲の中で時期が遠いだけの相談は、人の時間を使わない形で接点を維持します
- 工事が可能かどうかの判断を、誰がいつするかで詰まります。集客の側だけで定義を作ると、現場が使いません
- 費用の安さを前面に出すと、予算の合わない相談が増えます。何ができて何ができないかを先に示すと、件数は減り、質は上がります
- 過去の着工に至った案件が、初回の相談時点でどういう状態だったかを洗い出すことから始めます。結果から逆算すると、条件が自然に決まります