リノベーションのインハウス化の判断|内製と外注の分け方

自社にしか作れない材料が、施工の事例と工事の過程の記録だからです。
配信の運用より先に、この制作の内製から検討が始まるのがこの事業の特徴です。
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目次
目次
- リノベーションで、内製の議論が事例の制作から始まる理由
- 外部に作れないものが、先にある
- 社内でやると価値が出るのは、どの作業か
- 外部では作れないものを、先に内製にする
- 費用を比べるときに、抜け落ちる項目
- 見えていない費用を、洗い出す
- 担当をどう確保するかという現実の壁
- どちらを採って、どちらを育てるか
- 外部との併用を、どう設計するか
- 判断から先に移す
- 社内へ移す作業の、段階の区切り方
- 記録と集計を、最初に自社に置く
- 社内化が途中で止まるときの型
- 止まる場面は、決まっている
- リノベーションの内製と外注を判断する手順
- 試算の例で確認する
- よくある質問
- まとめ
自社にしか作れない材料が、施工の事例と工事の過程の記録だからです。
配信の運用より先に、この制作の内製から検討が始まるのがこの事業の特徴です。
リノベーションで、内製の議論が事例の制作から始まる理由
自社にしか作れない材料が、施工の事例と工事の過程の記録だからです。
配信の運用より先に、この制作の内製から検討が始まるのがこの事業の特徴です。
内製化の議論は、たいてい広告の運用を社内でやるかという話から始まります。
中古の物件を買って工事をする事業では、順番が違います。
外部に作れないものが、先にある
工事の過程も、設計の判断の理由も、現場にしかありません。
外部の制作会社に依頼しても、現場に入らなければ作れません。
だから、この部分の内製が先に来ます。
リノベーションで内製の対象になる作業
| 作業 | 外部でも作れるか | 内製の価値 |
|---|---|---|
| 施工の事例の撮影 | 撮影の技術は外部 | 何を撮るかの判断は内製でしか出ない |
| 工事の過程の記録 | 外部では作れない | 現場に入る人しか残せない |
| 設計の判断の理由の文章 | 監修が要る | 設計が書くと質が上がる |
| 費用や工事の説明の情報 | 監修が要る | 正確さが自社の責任 |
| 広告の配信の運用 | 外部でできる | 媒体の変化への追随が要る |
| 記録の整備と集計 | 外部に出しにくい | 判断に直結する |
内製の目的を、費用の削減に置かない
費用の削減だけを目的にすると、品質が落ちて元に戻ります。
自社にしか作れないものを作る、という目的に置きます。
Testifyの調査でも、動機は知見の蓄積が最多
Testifyが2026年5月に実施した調査では、内製化の動機はノウハウの蓄積が56.7%で、コスト削減の46.7%を上回っていました。一方で障壁は、教育の時間と知見の不足が44.8%、媒体の変化への追随の困難が40.3%です。
社内でやると価値が出るのは、どの作業か
工事の過程の記録と、設計の判断の理由を残す作業です。
この2つは外部では作れず、そのまま差別化の材料になります。
内製の対象を選ぶ基準は、費用ではありません。
外部では作れないかどうかです。
外部では作れないものを、先に内製にする
現場の記録は、現場にいる人しか残せません。
設計の判断の理由は、設計した人しか書けません。
リノベーションで内製の優先順位
| 作業 | 外部で代替できるか | 内製の効果 | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 工事の過程の記録 | できない | 差別化の材料になる | 最も高い |
| 設計の判断の理由の文章 | 監修が必須 | 説明の質が上がる | 高い |
| 記録の整備と集計 | 出しにくい | 判断の速さが上がる | 高い |
| 事例の撮影の指示 | できない | 使える写真になる | 高い |
| 撮影そのもの | できる | 費用は下がるが質は不確実 | 中くらい |
| 広告の配信の運用 | できる | 媒体の変化への追随が課題 | 状況による |
| 資料と図面の制作 | できる | 費用は下がる | 低い |
記録の作業を、工程に組み込む
あとから集めようとすると、集まりません。
解体の後、下地の確認の後、といった工程の節目に記録の作業を入れます。
現場の負担を、最小にする
記録のために現場の手が止まると、続きません。
撮る場所と枚数を決めて、数分で終わる形にします。
書く作業は、設計が全部を担わない
設計が撮った記録と口頭の説明を、書く担当が文章にします。設計に文章まで求めると、止まります。
費用を比べるときに、抜け落ちる項目
採用と育成の時間、そして担当が辞めたときの空白です。
外部への支払いと社内の人件費だけを比べると、内製が安く見えます。
費用の比較は、単純な引き算になりがちです。
実際には、見えていない費用があります。
見えていない費用を、洗い出す
採用にかかる費用と時間。
育つまでの期間の、成果が出ない分。
辞めたときに、また同じことが起きる分。
リノベーションで内製の費用に入れるべき項目
| 項目 | 見落とされやすいか | 見積もり方 |
|---|---|---|
| 担当の人件費 | 入れられる | 給与と社会保険の合計 |
| 採用にかかる費用 | 入れ忘れる | 採用の費用と募集の期間 |
| 育つまでの期間の成果の差 | 入れ忘れる | 数か月分の成果の落ち込み |
| 教える側の時間 | 入れ忘れる | 既存の担当の時間の減少 |
| 媒体の変化への追随の時間 | 入れ忘れる | 継続的に発生する |
| 担当が辞めたときの空白 | 入れ忘れる | 再度の採用と育成の期間 |
| 外部への支払い | 入れられる | 手数料と実費の合計 |
一人に依存する形は、費用として重い
一人だけが分かる状態は、その人が辞めた時点で止まります。
二人で回せる形にすると、人件費は増えますが安定します。
外部の費用は、実費と手数料を分けて比べる
外部への支払いの中には、配信そのものの費用が含まれます。
内製にしても配信の費用は減りません。
比較の対象は、手数料の部分だけです。
三年で比較する
初年度だけを比べると、育成の費用が重く見えます。三年の合計で比べます。
担当をどう確保するかという現実の壁
この事業の内製は、住まいの工事の知識と発信の技術の両方が要ります。
どちらか一方しかない人を採ると、もう一方を育てる期間が必要になります。
採用の難しさは、求める条件の掛け算で決まります。
両方を持つ人は、市場に多くありません。
どちらを採って、どちらを育てるか
住まいの工事を知る人に、発信の技術を教える。
発信の技術を持つ人に、工事を教える。
どちらが早いかは、社内の教える体制で決まります。
リノベーションで内製の人材をどう確保するか
| 確保の方法 | 立ち上がりの速さ | 定着 | 向く状況 |
|---|---|---|---|
| 社内の現場経験者を異動させる | 速い | 高い | 工事の知識を優先する場合 |
| 発信の経験者を採用する | 中くらい | 条件による | 教える体制がある場合 |
| 両方を持つ人を採用する | 最も速い | 条件による | 待てる場合 |
| 外部の人に社内に入ってもらう | 速い | 低い | 立ち上げの期間だけ |
| 外部との併用で少しずつ移す | 遅い | 高い | 時間をかけられる場合 |
社内からの異動が、最も確実なことがある
現場を知っている人は、何を撮るべきかが分かります。
発信の技術は、外部の支援を受けながら習得できます。
教える体制がないまま採らない
採用しても、教える人がいなければ育ちません。
外部の支援を教育の形で入れる選択肢を先に用意します。
定着しない原因を、先に潰す
何を任せるかが決まっていないと、定着しません。業務を切り出してから採用します。
外部との併用を、どう設計するか
判断を自社に移し、作業を外部に残す形から始めます。
全部を一度に移すと、成果が落ちて元に戻ります。
内製と外注は、どちらかを選ぶものではありません。
どの部分を自社に移すかという配分の問題です。
判断から先に移す
狙う層の決定、訴求の中身の決定、費用の配分の決定。
この判断を自社に移すだけで、外部との関係が変わります。
リノベーションで内製と外注の配分を決めるを、項目ごとに見ていきます。
成果の集計と評価については、移す順番は最初、移すときの条件は記録の整備が済んでいること。
狙う層と訴求の決定については、移す順番は次、移すときの条件は顧客の決め手の調査が済んでいること。
工事の過程の記録については、移す順番は次、移すときの条件は工程に組み込む設計ができていること。
事例の撮影の指示については、移す順番は次、移すときの条件は何を撮るかの基準があること。
配信の日々の運用については、移す順番はあと、移すときの条件は担当が育っていること。
撮影そのものについては、移す順番は状況による、移すときの条件は品質の基準が決まっていること。
外部を、教育の形で使う
運用を任せるのではなく、社内の担当に教えてもらう形にします。
契約の内容を、運用から支援に変えます。
移した部分の成果を、必ず測る
移した直後は成果が落ちます。
どのくらい落ちて、どのくらいで戻るかを記録します。
戻せる形にしておく
移してうまくいかなかったときに、戻せるようにします。外部との関係を完全に切らずに残します。
社内へ移す作業の、段階の区切り方
記録と集計、判断、制作、運用の順です。
運用から移すと、判断の材料がないまま手だけが増えます。
移す順番を間違えると、内製の効果が出ません。
判断ができる状態を先に作ります。
記録と集計を、最初に自社に置く
数字が自社にないと、何を判断すべきかが分かりません。
外部が出す数字だけを見ている状態から抜けます。
リノベーションで内製に移す段階を、項目ごとに見ていきます。
1については、移す対象は記録の整備と成果の集計、目安の期間は3か月、完了の判断は自社で数字が出せる。
2については、移す対象は狙う層と訴求の決定、目安の期間は3か月、完了の判断は決定の理由が説明できる。
3については、移す対象は工事の過程の記録の仕組み、目安の期間は6か月、完了の判断は工程に組み込まれている。
4については、移す対象は事例の制作の指示と監修、目安の期間は6か月、完了の判断は使える材料が定期的に出る。
5については、移す対象は配信の日々の運用、目安の期間は12か月、完了の判断は外部と同等の成果が出る。
6については、移す対象は撮影を含む制作全般、目安の期間は状況による、完了の判断は品質が保てる。
各段階で、止まってよい
すべてを内製にする必要はありません。
どこまで移すかは、事業の規模と人の状況で決まります。
移した段階を、後戻りさせない
移した部分を外部に戻すと、担当の動機が下がります。
移す判断は、条件が揃ってから行います。
期間を長めに見積もる
三か月と見積もった作業は、半年かかります。余裕を持った計画にします。
社内化が途中で止まるときの型
担当が一人で、その人が現場の仕事も抱えている形です。
兼務のまま内製を進めると、繁忙期に止まって戻りません。
内製が止まるのは、能力の問題ではありません。
時間の配分の問題です。
止まる場面は、決まっている
工事の繁忙期。
担当が抱える案件が増えた時期。
担当が異動または退職した時期。
リノベーションで内製が止まる原因と防ぎ方を、項目ごとに見ていきます。
現場の仕事と兼務しているについては、起きる時期は繁忙期、防ぎ方は時間の枠を先に確保する。
一人しか分かる人がいないについては、起きる時期は異動や退職のとき、防ぎ方は二人以上で回す形にする。
成果が出る前に評価されるについては、起きる時期は開始から数か月、防ぎ方は評価の時期を先に合意する。
媒体の変化に追いつけないについては、起きる時期は随時、防ぎ方は外部の支援を残す。
記録の作業が現場の負担になるについては、起きる時期は随時、防ぎ方は数分で終わる形にする。
何を任せるかが曖昧については、起きる時期は最初から、防ぎ方は業務を切り出してから始める。
時間の枠を、先に確保する
空いた時間でやる形にすると、必ず止まります。
週に何時間を内製に使うかを、先に決めます。
評価の時期を、先に合意する
内製の成果が出るまでには時間がかかります。
いつ評価するかを先に決めないと、数か月で判断されます。
媒体の変化への追随は、外部を残す
媒体の仕様は継続的に変わります。その部分だけ外部の支援を残す形が現実的です。
リノベーションの内製と外注を判断する手順
いま外部にいくら払っていて、そのうち手数料がいくらかを分けることから始めます。
分けないと、比較の土俵が作れません。
判断の作業は、現状の費用の内訳を出すことから始まります。
内訳が分からないと、内製の効果が計算できません。
リノベーションの内製と外注を判断する進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは外部への支払いを手数料と実費に分ける、期間の目安は2週間。
2については、やることは内製にした場合の費用を三年で試算する、期間の目安は3週間。
3については、やることは外部では作れない作業を特定する、期間の目安は2週間。
4については、やることは移す順番と各段階の完了の条件を決める、期間の目安は3週間。
5については、やることは人の確保の方法を決めて業務を切り出す、期間の目安は4週間。
6については、やることは評価の時期と指標を先に合意する、期間の目安は2週間。
試算の例で確認する
数字は説明のための仮の値です。
外部への支払いが年間600万円で、うち手数料が180万円だとします。
内製の担当を一人置くと人件費が年間500万円かかるなら、手数料の削減だけでは成り立ちません。
見る数字を決める
リノベーションの内製の進み方を点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
内製に使われた時間については、頻度は毎月、判断の目安は時間の枠が守られているか。
移した段階の成果の推移については、頻度は毎月、判断の目安は落ち込みが戻っているか。
工事の過程の記録が残った案件の比率については、頻度は毎月、判断の目安は工程に組み込まれているか。
事例の公開までの日数については、頻度は毎月、判断の目安は制作が滞っていないか。
外部への支払いの内訳の推移については、頻度は四半期、判断の目安は費用の構造の変化。
分かる人が何人いるかについては、頻度は四半期、判断の目安は一人依存になっていないか。
費用だけで判断しない
費用の比較で内製が有利にならなくても、外部では作れないものがあります。
その価値を、判断に含めます。
判断を、一度で決めきらない
事業の規模も人の状況も変わります。
年に一度、配分を見直します。
リノベーションで社内と外部の分担をどう決めるか判断できない場合は、無料相談で現状の体制を一緒に整理するところから始められます。分担の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
リノベーションで最初に内製にすべきはどこですか
記録の整備と成果の集計です。数字が自社にないと何を判断すべきかが分かりません。配信の運用から移すと、判断の材料がないまま手だけが増えます。
内製の目的は費用の削減でよいですか
費用の削減だけだと品質が落ちて元に戻ります。この事業では、工事の過程の記録と設計の判断の理由という、外部では作れない材料を作ることに価値があります。そこを目的に置いてください。
費用の比較で見落としやすいものは何ですか
採用の費用、育つまでの期間の成果の落ち込み、教える側の時間、担当が辞めたときの空白です。また、外部への支払いのうち配信の実費は内製にしても減らないため、手数料の部分だけを比較してください。
人はどう確保しますか
住まいの工事の知識と発信の技術の両方が要るため、両方を持つ人は多くありません。社内の現場経験者を異動させて発信の技術を外部の支援で習得する形が、立ち上がりが速く定着もしやすい選択肢です。
内製が途中で止まるのはなぜですか
担当が現場の仕事と兼務していて、繁忙期に止まる形が最も多い型です。週に何時間を内製に使うかを先に決め、二人以上で回せる形にし、評価の時期も先に合意しておいてください。
まとめ
- 自社にしか作れない材料が、施工の事例と工事の過程の記録だからです。配信の運用より先に、この制作の内製から検討が始まるのがこの事業の特徴です
- 工事の過程の記録と、設計の判断の理由を残す作業です。この2つは外部では作れず、そのまま差別化の材料になります
- 採用と育成の時間、そして担当が辞めたときの空白です。外部への支払いと社内の人件費だけを比べると、内製が安く見えます
- この事業の内製は、住まいの工事の知識と発信の技術の両方が要ります。どちらか一方しかない人を採ると、もう一方を育てる期間が必要になります
- 判断を自社に移し、作業を外部に残す形から始めます。全部を一度に移すと、成果が落ちて元に戻ります
- 記録と集計、判断、制作、運用の順です。運用から移すと、判断の材料がないまま手だけが増えます
- 担当が一人で、その人が現場の仕事も抱えている形です。兼務のまま内製を進めると、繁忙期に止まって戻りません
- いま外部にいくら払っていて、そのうち手数料がいくらかを分けることから始めます。分けないと、比較の土俵が作れません