
一件あたりの粗利が工事の種類ごとに違いすぎて、上限の計算が成り立たないからです。
計算をあきらめた結果、去年と同じ額に少し足すという決め方だけが残ります。
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目次
目次
- リフォームの集客の予算が、前年の実績でしか決まらない理由
- 一件あたりの粗利が一定でない
- 上限は、どの群の粗利から出すのか
- 群ごとに許される費用を出す
- 現場の枠を超える予算に、意味はない
- 枠は作業日数で数える
- 月ごとの配分を、どう作るか
- 逆算の起点は着工の月
- 経営に説明する一枚に、何を載せるか
- 費用ではなく枠の埋まり具合で説明する
- 予算の削減が決まったとき、どの群から減らすのか
- 件数で減らすと枠が空く
- 予算を増やしたのに受注が増えないとき、どこを疑うか
- 見積もりを出す人の数が足りていないか
- リフォーム会社の予算の組み立てを進める順番
- 仮の数字で置いてみる
- よくある質問
- まとめ
一件あたりの粗利が工事の種類ごとに違いすぎて、上限の計算が成り立たないからです。
計算をあきらめた結果、去年と同じ額に少し足すという決め方だけが残ります。
リフォームの集客の予算が、前年の実績でしか決まらない理由
一件あたりの粗利が工事の種類ごとに違いすぎて、上限の計算が成り立たないからです。
計算をあきらめた結果、去年と同じ額に少し足すという決め方だけが残ります。
予算の稟議で説明に詰まるのは、いくら使えるのかの根拠が出せないときです。
リフォームでは、この根拠を作る計算が他の業種より一段ややこしくなっています。
一件あたりの粗利が一定でない
広告の予算の上限は、一件を取るために許される費用から逆に出すのが基本です。
ところがリフォームでは、取れた一件が設備の交換なのか住まい全体の改修なのかで、粗利が何十倍も変わります。
平均を使うと、実際には割に合わない工事に予算を使い続けることになります。
使い切れる保証がない
予算を積んで問い合わせを増やしても、現場に入れる人がいなければ受注にはなりません。
着工までの待ちが長くなると、待てない人は他社に移ります。
費用だけが出て、受注は増えないという結果になります。
季節と制度で受注の時期が動く
工事を進めやすい時期と、そうでない時期があります。
制度が使える時期に相談が集まることもあります。
月ごとに同じ額を置く運用では、この動きに合わせられません。
使える制度の内容は自治体の窓口で確認してください。
予算の根拠が作りにくくなる原因
| 原因 | 何が計算できなくなるか | 前年比で決めたときの結果 |
|---|---|---|
| 粗利が工事ごとに違う | 一件に許される費用 | 割に合わない群に使い続ける |
| 受注の上限が現場側にある | 増額の効果 | 待ちが延びて他社に流れる |
| 検討の期間が群ごとに違う | 費用と受注の対応 | 効果の判定が半年遅れる |
| 制度で相談の時期が動く | 月ごとの必要額 | 山と谷に合わせられない |
| 入口によって受注率が違う | 入口ごとの採算 | 合算で見て判断を誤る |
上限は、どの群の粗利から出すのか
群ごとに一件に許される費用を出し、それを群ごとの目標件数で掛けて積み上げます。
全社の平均から出した一本の数字は、どの群にも当てはまりません。
上限の計算そのものは難しくありません。
難しいのは、群を分けたうえで計算を人数分繰り返すことです。
群ごとに許される費用を出す
一件あたりの粗利に、そこから広告に回してよい割合を掛けます。
この割合は、事業として残したい利益と、集客以外の固定の費用から決めます。
群ごとに粗利が違うので、許される費用も群ごとに違う額になります。
回収の時期を群ごとにそろえない
短い工事は、出稿した月のうちに受注になります。
長い工事は、半年から一年かけて受注になります。
同じ月の費用と受注を並べて評価すると、長い群は常に赤字に見えます。
群ごとに、何か月後の受注まで数えるかを先に決めます。
紹介と再依頼の分を織り込むかを決める
一度工事をした家からは、数年後に別の工事の相談が来ることがあります。
これを最初の一件の価値に含めるかどうかで、上限は大きく変わります。
含めるなら、実際に再依頼が起きた割合を過去の記録から出して使います。
群ごとの上限の積み上げ方
| 段階 | 出すもの | 注意するところ |
|---|---|---|
| 1 | 群ごとの一件あたりの粗利 | 値引きと着工後の追加を差し引く |
| 2 | 粗利から広告に回してよい割合 | 固定の費用と残したい利益から決める |
| 3 | 群ごとの一件に許される費用 | 平均ではなく群ごとに出す |
| 4 | 群ごとの目標件数 | 現場の枠を超えない範囲にする |
| 5 | 群ごとの費用の上限 | 3と4を掛ける |
| 6 | 全社の上限 | 群ごとの上限を積み上げる |
現場の枠を超える予算に、意味はない
年間に回せる作業日数が決まっている以上、そこを超える受注は着工の先送りにしかなりません。
予算の上限は、粗利からの計算と現場の枠の、低いほうで決まります。
広告の予算を議論するときに、現場の話が同じ場に出てこないことがあります。
その状態で決めた予算は、途中で使えなくなります。
枠は作業日数で数える
年間に何件受けられるかではなく、年間に何日分の現場を回せるかで数えます。
自社の職人と協力してくれる業者の稼働を合わせた日数が、上限になります。
一日で終わる工事と数週間かかる工事では、同じ一件でも枠の食い方が違います。
枠の配分を先に決める
作業日数の枠を、どの群にどれだけ割り当てるかを先に決めます。
一日あたりの粗利が高い群に多く割り当てるのが基本ですが、それだけで決めると件数が足りなくなる月が出ます。
短い工事を挟んで埋める前提で配分します。
枠が余ったときに動かせる予算を残す
年間の予算をすべて群ごとに固定すると、枠が余ったときに動かせません。
全体の一割程度を、期中に配分を変えるための枠として残しておきます。
どの条件で動かすかを、期初に決めておきます。
作業日数の枠から予算を決める順序
| 順番 | 決めること | 決める人 |
|---|---|---|
| 1 | 年間に回せる延べ作業日数 | 工事部 |
| 2 | 群ごとの作業日数の配分 | 工事部と集客側 |
| 3 | 配分から出る群ごとの目標件数 | 集客側 |
| 4 | 群ごとの一件に許される費用 | 経営と集客側 |
| 5 | 群ごとの費用の上限 | 集客側 |
| 6 | 期中に動かせる予備の枠 | 経営 |
月ごとの配分を、どう作るか
着工したい月から、検討の期間のぶんだけ手前に予算の山を置きます。
月ごとに同じ額を置く運用では、受注の山と現場の山がずれます。
リフォームには、工事を進めやすい時期とそうでない時期があります。
外まわりの工事は天候に左右され、住みながらの工事は家族の予定に左右されます。
逆算の起点は着工の月
現場の枠を月ごとに割り当てたら、そこから逆算します。
群ごとの検討の期間を引いた月が、集客の山を置く月です。
検討が数か月かかる群では、半年近く手前から動き出すことになります。
閑散の時期の使い方を先に決める
現場に余力がある時期は、着工を早められる提案ができます。
この時期に向けては、通常とは別の訴求で集客します。
予算を減らすのではなく、狙う群を変えるという考え方をします。
制度の時期には別枠を用意する
制度が使える時期には、相談の質も量も変わります。
通常の月次の配分とは別に、この時期に使う枠を用意しておきます。
ただし制度の内容や期間は変わるため、確定してから動かせる形にしておきます。
月ごとの配分を作る手順
| 順番 | やること | 織り込むもの |
|---|---|---|
| 1 | 群ごとの年間件数を月に割る | 現場の枠と季節の条件 |
| 2 | 群ごとの検討の期間を引く | 群ごとの平均の日数 |
| 3 | 集客の山を置く月を決める | 同じ月に複数の群が重ならないか |
| 4 | 月ごとの必要額を出す | 群ごとの一件に許される費用 |
| 5 | 制度の時期の別枠を足す | 確定してから動かす前提 |
| 6 | 余力の時期の訴求を決める | 着工を早められる提案 |
経営に説明する一枚に、何を載せるか
群ごとの粗利と、枠の埋まり具合と、予算を減らしたときに何が落ちるかの三つです。
費用の総額だけを出すと、削減の議論しか起きません。
予算の稟議は、いくら使うかではなく、使わなかったらどうなるかで決まります。
リフォームの場合は、現場の枠が空くという形で説明できます。
費用ではなく枠の埋まり具合で説明する
年間に回せる作業日数のうち、何割が埋まる見込みかを示します。
埋まらない日数がいくらの粗利の取り逃しにあたるかを並べます。
固定の費用は現場が動いていなくても出ていくため、この説明は経営に通りやすくなります。
群ごとの採算を並べる
どの群に予算を使い、一日あたりいくらの粗利になっているかを並べます。
この表があると、増額の議論が全体の額ではなく群の配分の話になります。
未達のときに何が起きるかを先に出す
想定した受注率を下回ったとき、どの群から枠が空くのか。
どこまで下振れしたら配分を変えるのか。
これを先に示しておくと、期中に数字が動いたときの説明が短くなります。
経営に示す一枚の中身を、項目ごとに見ていきます。年間の作業日数の枠については、内容は埋められる見込みと、空く見込み。群ごとの採算については、内容は一日あたりの粗利と件数。予算の内訳については、内容は群ごとの費用と、期中に動かす予備。達成時の粗利については、内容は枠が埋まったときの合計。減額したときの影響については、内容はどの群の枠から空くか。
予算の削減が決まったとき、どの群から減らすのか
一日あたりの粗利が低い群から減らします。
件数の多い群から減らすと、現場の枠が先に空きます。
予算の削減は、事業の状況によって突然決まることがあります。
減らす順番を先に決めておかないと、その場の判断で件数の多い群が削られます。
件数で減らすと枠が空く
件数の多い群は、短い工事が多い群です。
ここを減らすと、長い工事の間を埋めていた稼働が空きます。
結果として、粗利の合計は減らした額以上に落ちます。
検討の長い群を止めると、半年後に効く
検討が数か月かかる群への出稿を止めると、当月の受注は変わりません。
影響が出るのは半年後です。
止めたことを忘れたころに受注が落ちるため、原因の特定が難しくなります。
止めるなら、いつの受注に効くのかを記録に残します。
減らす前に入口ごとの採算を確認する
同じ群でも、入口によって受注率が違います。
比較を前提にした窓口からの流入と、自社のサイトからの流入では、採算が別です。
群を丸ごと減らす前に、入口の単位で見直せる部分がないかを確認します。
削減するときの順番を、項目ごとに見ていきます。1については、減らす対象は一日あたりの粗利が最も低い群、判断の根拠は枠を使う価値が低い。2については、減らす対象は受注率が低い入口、判断の根拠は同じ費用で取れる件数が少ない。3については、減らす対象は認知に向けた出稿、判断の根拠は半年以上先にしか効かない。4については、減らす対象は検討の長い群への出稿、判断の根拠は影響が出る時期を記録する。5については、減らす対象は件数の多い短い工事の群、判断の根拠は最後にする。
予算を増やしたのに受注が増えないとき、どこを疑うか
現場の枠、返答までの日数、入口の構成の順に確認します。
費用を増やしても、途中のどこかで詰まっていれば受注には変わりません。
増額して問い合わせは増えたのに受注が伸びないという状態は、リフォームでは起きやすい形です。
原因は集客の外側にあることが多くなります。
見積もりを出す人の数が足りていないか
問い合わせが増えても、現地を見て見積もりを出す人が増えなければ、処理できる件数は変わりません。
返答までの日数が延びた時点で、比較のなかでは不利になります。
増額の前に、見積もりを出せる件数の上限を確認します。
着工までの待ちが延びていないか
受注しても着工が数か月先になると、待てない人は契約を取りやめます。
現場の枠が埋まっている時期に集客を増やしても、費用が無駄になります。
入口の構成が変わっていないか
増額した分が、比較を前提にした窓口に流れていることがあります。
問い合わせの件数は増え、受注率は下がります。
入口ごとに件数と受注率を並べて、構成の変化を確認します。
増額しても受注が伸びない場合の確認を、項目ごとに見ていきます。見積もりを出す体制については、見る数字は問い合わせから返答までの日数、詰まっているときの状態は日数が延びている。現場の枠については、見る数字は着工までの待ち日数、詰まっているときの状態は待ちが延びている。入口の構成については、見る数字は入口ごとの件数と受注率、詰まっているときの状態は比較前提の窓口の比率が上がった。群の構成については、見る数字は群ごとの受注件数の構成比、詰まっているときの状態は金額の小さい群に寄った。提案の内容については、見る数字は見積もり提出後の受注率、詰まっているときの状態は率だけが落ちている。
リフォーム会社の予算の組み立てを進める順番
現場が年間に回せる作業日数を出すところからです。
枠が決まらないと、予算の上限も月ごとの配分も決められません。
予算の作業は、金額を決めることから始めません。
現場の枠と群ごとの粗利という、二つの前提を先に固めます。
リフォームの予算を決めるまでの段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは工事部と年間の延べ作業日数を出す、期間の目安は2週間。
2については、やることは群ごとの一件あたりの粗利と作業日数を出す、期間の目安は2週間。
3については、やることは群ごとの一件に許される費用を決める、期間の目安は1週間。
4については、やることは作業日数の枠を群ごとに配分する、期間の目安は2週間。
5については、やることは月ごとの配分を着工の月から逆算する、期間の目安は1週間。
6については、やることは削減が決まったときの順番を決める、期間の目安は1週間。
仮の数字で置いてみる
数字は説明のための仮の値です。
年間に回せる作業日数が3,000日、一日あたりの粗利の目標が6万円なら、年間の粗利は1億8千万円になります。
ここから固定の費用と残したい利益を引いた残りが、集客に使える総額の目安です。
群ごとの一日あたりの粗利を並べると、どの群に枠と予算を寄せるかが決まります。
見る数字と頻度を決める
予算が正しく働いているかは、費用の消化率では分かりません。
枠の埋まり具合と、群ごとの採算で見ます。
予算を執行しながら確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
作業日数の枠の埋まり具合については、見る頻度は毎週、考え方は来月以降の現場が押さえられているか。
着工までの待ち日数については、見る頻度は毎週、考え方は機会を逃していないか。
群ごとの一日あたりの粗利については、見る頻度は毎月、考え方は配分を変えるかどうか。
入口ごとの受注率については、見る頻度は毎月、考え方は費用の行き先が偏っていないか。
予備の枠の残高については、見る頻度は四半期、考え方は期末に使い切れるか。
期中に配分を変える条件を文書にする
どの数字がどこまで動いたら配分を変えるのか。
これを期初に文書にしておくと、期中の判断が早くなります。
決めていないと、月次の会議のたびに同じ議論を繰り返すことになります。
予算の上限の根拠が作れない場合は、無料相談で現状の粗利と枠を一緒に整理するところから始められます。配分の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
広告の予算の上限はどう出しますか
群ごとの一件あたりの粗利から広告に回してよい額を出し、群ごとの目標件数を掛けて積み上げます。全社の平均から一本の数字を出すと、どの群にも当てはまらない額になります。
現場の枠はどう数えますか
年間に何件かではなく、年間に何日分の現場を回せるかで数えます。一日で終わる工事と数週間かかる工事では枠の食い方が違うため、件数では埋まり具合が分かりません。
月ごとの予算は同じ額でよいですか
着工したい月から検討の期間だけ手前に山を置きます。同じ額を毎月置くと、集客の山と現場の山がずれ、待ちが延びる月と枠が空く月が交互に来ます。
予算を削減するときは何から減らしますか
一日あたりの粗利が最も低い群からです。件数の多い短い工事の群を先に減らすと、長い工事の間を埋めていた稼働が空き、粗利の合計は減らした額以上に落ちます。
増額したのに受注が増えません
見積もりを出せる体制、着工までの待ち日数、入口の構成の順に確認します。問い合わせが増えても返答が遅れれば受注率が落ち、枠が埋まっていれば契約が取りやめになります。
まとめ
- 一件あたりの粗利が工事の種類ごとに違いすぎて、上限の計算が成り立たないからです。計算をあきらめた結果、去年と同じ額に少し足すという決め方だけが残ります
- 群ごとに一件に許される費用を出し、それを群ごとの目標件数で掛けて積み上げます。全社の平均から出した一本の数字は、どの群にも当てはまりません
- 年間に回せる作業日数が決まっている以上、そこを超える受注は着工の先送りにしかなりません。予算の上限は、粗利からの計算と現場の枠の、低いほうで決まります
- 着工したい月から、検討の期間のぶんだけ手前に予算の山を置きます。月ごとに同じ額を置く運用では、受注の山と現場の山がずれます
- 群ごとの粗利と、枠の埋まり具合と、予算を減らしたときに何が落ちるかの三つです。費用の総額だけを出すと、削減の議論しか起きません
- 一日あたりの粗利が低い群から減らします。件数の多い群から減らすと、現場の枠が先に空きます
- 現場の枠、返答までの日数、入口の構成の順に確認します。費用を増やしても、途中のどこかで詰まっていれば受注には変わりません
- 現場が年間に回せる作業日数を出すところからです。枠が決まらないと、予算の上限も月ごとの配分も決められません