
職人の稼働が既存の工事で埋まっている限り、新しい工事の枠が作れないことです。
集客より先に、誰が施工するのかが決まっていなければ始まりません。
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目次
目次
- リフォームの会社が新しい工事を始めるときの、最初の制約
- 新しい工事は、既存の枠を食う
- 既存の職人の稼働を、どう扱うか
- 枠を先に切り出す
- 工事をした家とのつながりを、どう使うか
- 建物の条件で絞れる
- 立ち上げの時期に、どの数字で判断するか
- 一日あたりの粗利を毎月見る
- 予算の枠を、既存の事業からどう切り離すか
- 期間を決めて枠を固定する
- 新しい工事の営業と現場を、どこまで分けるか
- 最初は兼務にする
- やめる条件を、始める前に数字で決める
- 期間と水準を数字で決める
- リフォーム会社が新しい工事を立ち上げる進め方
- 仮の数字で置いてみる
- よくある質問
- まとめ
職人の稼働が既存の工事で埋まっている限り、新しい工事の枠が作れないことです。
集客より先に、誰が施工するのかが決まっていなければ始まりません。
リフォームの会社が新しい工事を始めるときの、最初の制約
職人の稼働が既存の工事で埋まっている限り、新しい工事の枠が作れないことです。
集客より先に、誰が施工するのかが決まっていなければ始まりません。
新しい工事の種類を扱うという判断は、集客の話に見えて実際には供給の話です。
受注できても施工できなければ、既存の工事の枠を食うだけになります。
新しい工事は、既存の枠を食う
同じ職人が両方を担当するなら、新しい工事を受けた分だけ既存の工事の枠が減ります。
一日あたりの粗利が既存より低い工事を始めると、事業全体の採算が下がります。
着手の前に、この比較をします。
協力会社を新たに確保できるか
新しい工事の種類には、別の技能が要ることがあります。
地域でその技能を持つ協力会社を確保できるかが、実際の制約になります。
確保の目処が立たないまま集客を始めると、受注してから困ります。
見積もりを作れる人がいるか
新しい工事の見積もりは、既存の担当では精度が出ません。
現地で見る観点が違うためです。
最初の数十件は、原価が想定を超えることを見込んでおきます。
新しい工事を始めるときの供給の制約
| 制約 | 確認すること | 確保できないときの選択 |
|---|---|---|
| 施工する人 | 自社か協力会社か | 既存の枠を食うか、外注するか |
| 技能 | 既存の職人で対応できるか | 教育の期間を見込む |
| 見積もりの精度 | 現地で見る観点が分かるか | 最初の期間は原価の上振れを見込む |
| 資材と設備の調達 | 仕入れの経路があるか | 納期の長期化を見込む |
| 現場の管理 | 既存の担当が見られるか | 管理の担当を増やす |
既存の職人の稼働を、どう扱うか
新しい工事に使う日数を、既存の工事の枠から切り出して固定します。
空いたときにやるという扱いでは、立ち上がりません。
新しい工事は、既存の工事より優先度が低く扱われます。
その結果、いつまでも件数が積み上がりません。
枠を先に切り出す
年間の作業日数のうち、何日を新しい工事に使うかを決めます。
この日数は、既存の工事が詰まっていても動かしません。
動かせる形にすると、必ず既存に吸収されます。
切り出す日数の決め方
最初は少なく設定します。
立ち上がりの段階では、見積もりの精度も段取りも安定していないためです。
四半期ごとに実績を見て、増やすかどうかを決めます。
既存の一日あたりの粗利と比べる
新しい工事の一日あたりの粗利が、既存を下回っている間は、枠を増やす理由がありません。
下回ったままなら、事業として続ける意味を再検討します。
新しい工事の枠の扱い
| 項目 | 決めること | 変えるかどうか |
|---|---|---|
| 年間に割り当てる作業日数 | 少なめに固定する | 四半期ごとに見直す |
| 既存が詰まったときの扱い | 新しい工事の枠は動かさない | 動かさない |
| 一日あたりの粗利の比較 | 既存と並べる | 毎月確認する |
| 枠を増やす条件 | 粗利が既存に並んだとき | 条件を先に決める |
| やめる条件 | 一定期間を過ぎても下回るとき | 条件を先に決める |
工事をした家とのつながりを、どう使うか
過去に工事をした家は、新しい工事の最初の顧客になり得ます。
広告で新しい層を探す前に、ここから始めるほうが速く立ち上がります。
新しい工事を始めるとき、集客をゼロから作る必要はありません。
過去の顧客の記録が、最初の母数になります。
建物の条件で絞れる
過去の工事の記録から、新しい工事が必要になりそうな建物を絞れます。
建てた時期、過去に手を入れた場所、点検で見つかった傷み。
この情報があると、案内の対象が決まります。
一度信用を得た関係から始まる
前回の工事に問題がなかった家では、相見積もりを取らずに決まることがあります。
新しい工事の段取りが安定していない立ち上がりの時期に、この関係は助けになります。
断られた提案の記録を使う
点検のときに提案して断られた工事の記録があれば、そこから当たれます。
断られた理由と時期が残っていると、案内の内容を変えられます。
押し売りにならない間隔を保つ
新しい工事を始めたからといって、一斉に案内すると関係が壊れます。
建物の条件で絞り、時期が合う家だけに連絡します。
過去の顧客から始める手順
| 順番 | やること | 必要な記録 |
|---|---|---|
| 1 | 新しい工事が必要になる建物の条件を決める | 建てた時期と構造 |
| 2 | 条件に合う過去の顧客を抽出する | 工事の記録と住所 |
| 3 | 点検で見つかった傷みを確認する | 点検の記録 |
| 4 | 断られた提案の記録を確認する | 提案の記録 |
| 5 | 時期が合う家だけに連絡する | 前回の工事からの経過 |
立ち上げの時期に、どの数字で判断するか
受注の件数ではなく、一日あたりの粗利と見積もりの精度で判断します。
件数だけを追うと、採算の合わない工事を増やすことになります。
立ち上げの時期は、件数が少ないため率の数字が振れます。
何を見るかを先に決めておかないと、判断が感覚になります。
一日あたりの粗利を毎月見る
新しい工事が、既存の工事と比べてどうかを見ます。
立ち上がりの時期は下回りますが、その差が縮んでいるかを見ます。
見積もりと実際の原価の差を見る
新しい工事では、見積もりの精度が出るまでに時間がかかります。
見積もりの金額と実際にかかった原価の差を、案件ごとに記録します。
この差が縮まないうちは、枠を増やせません。
手直しの発生を見る
段取りが安定していないと、手直しが増えます。
手直しは原価を食うだけでなく、紹介と再依頼を減らします。
件数の目標は置かない
立ち上がりの時期に件数の目標を置くと、採算の合わない案件を取ります。
件数は結果として見ます。
立ち上げの時期に見る数字
| 数字 | 見る頻度 | 判断すること |
|---|---|---|
| 一日あたりの粗利 | 毎月 | 既存との差が縮んでいるか |
| 見積もりと実際の原価の差 | 案件ごと | 精度が上がっているか |
| 手直しの発生件数 | 毎月 | 段取りが安定しているか |
| 現地調査からの受注率 | 四半期 | 提案が通じているか |
| 使った作業日数 | 毎月 | 枠に収まっているか |
予算の枠を、既存の事業からどう切り離すか
新しい工事の集客の費用を、既存の予算と別に持ちます。
同じ枠にすると、既存の費用対効果と比べられて削られます。
新しい工事は、立ち上がりの時期に必ず既存より効率が悪くなります。
同じ枠で管理すると、その時期を越えられません。
期間を決めて枠を固定する
何か月間、いくらを使うかを先に決めます。
期間の途中で費用対効果を理由に減らさない、という合意を取ります。
過去の顧客への案内は費用がかからない
最初の集客を過去の顧客から始めるなら、外部への費用はほとんどかかりません。
この期間に、見積もりの精度と段取りを安定させます。
広告に費用を使うのは、その後です。
使い切ることを目的にしない
枠を決めても、施工の体制が追いつかないうちは使い切る必要がありません。
枠の消化率ではなく、一日あたりの粗利で評価します。
新しい工事の予算の扱いを、項目ごとに見ていきます。枠の大きさと期間については、決めることは先に固定する、既存との違いは期間中は減らさない。評価の基準については、決めることは一日あたりの粗利、既存との違いは件数と費用対効果ではない。最初の集客については、決めることは過去の顧客から、既存との違いは外部への費用をかけない。広告に使う時期については、決めることは段取りが安定してから、既存との違いは最初から使わない。枠の消化については、決めることは使い切ることを目的にしない、既存との違いは残っても問題にしない。
新しい工事の営業と現場を、どこまで分けるか
最初は分けずに、既存の担当が兼務します。
分けるのは、枠を増やす判断をしたあとです。
新しい工事のために人を先に採ると、件数が立ち上がる前に固定の費用が増えます。
順番を間違えると、続けられなくなります。
最初は兼務にする
既存の営業と現場の担当が兼務します。
そのかわり、使う時間の上限を決めます。
決めないと、既存の業務に吸収されます。
分ける条件を先に決める
月に何件、あるいは何日分の作業が安定して出るようになったら分けるのか。
この条件を先に決めておくと、判断が感覚になりません。
見積もりの担当を先に分ける
営業と現場を分ける前に、見積もりを作る担当を決めたほうが効きます。
新しい工事の見積もりは、観点が違うためです。
一人が集中して数十件作ると、精度が上がります。
体制を分ける順番を、項目ごとに見ていきます。立ち上がりについては、体制は既存の担当が兼務、分ける条件は時間の上限を決める。見積もりの精度が課題については、体制は見積もりの担当を一人決める、分ける条件は案件が一定数溜まったとき。件数が安定については、体制は営業を分ける、分ける条件は月ごとの件数が安定したとき。枠を増やす判断のあとについては、体制は現場の担当を分ける、分ける条件は作業日数が一定を超えたとき。事業として独立については、体制は全体を分ける、分ける条件は一日あたりの粗利が既存に並んだとき。
やめる条件を、始める前に数字で決める
一日あたりの粗利が既存を一定期間下回り続けたら、やめると決めておきます。
始めてからやめる判断をするのは、極めて難しくなります。
新しい工事は、始めた人の思い入れが判断を鈍らせます。
着手の前に条件を決めておくと、この影響を減らせます。
期間と水準を数字で決める
何か月間、どの水準を下回ったらやめるのか。
これを数字で決めます。
定性的な条件にすると、必ず解釈の余地が残ります。
やめたときに何が残るかを決める
途中でやめる場合、受注済みの案件をどう扱うか。
協力会社との関係をどうするか。
これを決めておかないと、やめる判断が遅れます。
縮小という選択肢も用意する
完全にやめるか続けるかの二択にすると、判断が重くなります。
枠を減らして続けるという選択肢を用意します。
判断の時期を決める
いつ判断するかを決めておかないと、先送りが続きます。
四半期ごとに見て、一年で最終の判断をする形が扱いやすくなります。
やめる条件の決め方を、項目ごとに見ていきます。判断の水準については、決める内容は一日あたりの粗利が既存の何割か、決める時期は着手の前。判断の期間については、決める内容は何か月間下回ったら、決める時期は着手の前。判断の時期については、決める内容は四半期ごとと一年後、決める時期は着手の前。受注済みの案件の扱いについては、決める内容は完了まで行うか引き継ぐか、決める時期は着手の前。協力会社との関係については、決める内容は終了の伝え方と時期、決める時期は着手の前。
リフォーム会社が新しい工事を立ち上げる進め方
施工できる体制の確認から始めます。
集客より先に、誰がどれだけ施工できるかが決まっていなければ着手できません。
新しい工事の立ち上げは、需要の有無を調べることから始めません。
供給の側の確認からです。
リフォームで新しい工事を立ち上げるまでの段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは施工できる体制と協力会社を確認する、期間の目安は1か月。
2については、やることは年間の作業日数から新しい工事の枠を切り出す、期間の目安は2週間。
3については、やることはやめる条件を数字で決める、期間の目安は2週間。
4については、やることは過去の顧客から条件に合う建物を抽出する、期間の目安は1か月。
5については、やることは最初の数十件で見積もりの精度を上げる、期間の目安は半年。
6については、やることは一日あたりの粗利が既存に近づいたら枠を増やす、期間の目安は1年後に判断。
仮の数字で置いてみる
数字は説明のための仮の値です。
年間の作業日数が3,000日、既存の一日あたりの粗利が6万円だとします。
新しい工事に200日を割り当て、一日あたりの粗利が3万円なら、その枠の粗利は600万円です。
既存に使っていれば1,200万円だったので、600万円の投資をしていることになります。
見る数字を決める
立ち上げの評価は、件数では行いません。
粗利と精度で見ます。
新しい工事の立ち上がりを測る数字を、項目ごとに見ていきます。
一日あたりの粗利については、見る頻度は毎月、考え方は既存との差が縮んでいるか。
見積もりと実際の原価の差については、見る頻度は案件ごと、考え方は精度が上がっているか。
使った作業日数については、見る頻度は毎月、考え方は枠に収まっているか。
手直しの発生件数については、見る頻度は毎月、考え方は段取りが安定しているか。
過去の顧客からの受注の比率については、見る頻度は四半期、考え方は外部への費用が要るか。
既存の事業への影響を毎月見る
新しい工事に枠を割いた結果、既存の受注が落ちていないかを確認します。
新しい工事の数字だけを見ていると、全体の粗利が落ちていることに気づけません。
新しい工事を始めるかどうかの判断材料が足りない場合は、無料相談で現状の枠と粗利を一緒に整理するところから始められます。立ち上げの集客の設計ごと相談する段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
新しい工事を始めるとき最初に確認することは何ですか
施工できる体制です。既存の職人で対応できるか、地域で協力会社を確保できるか。受注できても施工できなければ、既存の工事の枠を食うだけになります。
新しい工事の枠はどう確保しますか
年間の作業日数から少なめに切り出して固定します。空いたときにやるという扱いにすると、既存の工事に必ず吸収されて立ち上がりません。
立ち上げの時期は何を見て判断しますか
一日あたりの粗利と、見積もりと実際の原価の差です。件数の目標を置くと採算の合わない案件を取ることになるため、件数は結果として見ます。
最初の集客はどこから始めればよいですか
過去に工事をした家からです。建てた時期や点検で見つかった傷みで絞れば案内の対象が決まり、外部への費用をかけずに最初の件数を作れます。
やめる判断はいつ決めておくべきですか
着手の前です。一日あたりの粗利が既存の何割を何か月下回ったらやめるかを数字で決めます。始めてからやめる判断をするのは極めて難しくなります。
まとめ
- 職人の稼働が既存の工事で埋まっている限り、新しい工事の枠が作れないことです。集客より先に、誰が施工するのかが決まっていなければ始まりません
- 新しい工事に使う日数を、既存の工事の枠から切り出して固定します。空いたときにやるという扱いでは、立ち上がりません
- 過去に工事をした家は、新しい工事の最初の顧客になり得ます。広告で新しい層を探す前に、ここから始めるほうが速く立ち上がります
- 受注の件数ではなく、一日あたりの粗利と見積もりの精度で判断します。件数だけを追うと、採算の合わない工事を増やすことになります
- 新しい工事の集客の費用を、既存の予算と別に持ちます。同じ枠にすると、既存の費用対効果と比べられて削られます
- 最初は分けずに、既存の担当が兼務します。分けるのは、枠を増やす判断をしたあとです
- 一日あたりの粗利が既存を一定期間下回り続けたら、やめると決めておきます。始めてからやめる判断をするのは、極めて難しくなります
- 施工できる体制の確認から始めます。集客より先に、誰がどれだけ施工できるかが決まっていなければ着手できません