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リフォーム会社のLTVと解約の設計|獲得の上限を決める数字

リピート・顧客管理公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約12分
リフォーム会社のLTVと解約の設計|獲得の上限を決める数字

一度手を入れた家からは、数年後に別の場所の相談が来るからです。
最初の一件だけで採算を判断すると、獲得に使える上限を実態より低く置くことになります。

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一度手を入れた家からは、数年後に別の場所の相談が来るからです。
最初の一件だけで採算を判断すると、獲得に使える上限を実態より低く置くことになります。

リフォームで、一件の工事の粗利だけを顧客の価値にしてはいけない理由

一度手を入れた家からは、数年後に別の場所の相談が来るからです。
最初の一件だけで採算を判断すると、獲得に使える上限を実態より低く置くことになります。

リフォームで、一件の工事の粗利だけを顧客の価値にしてはいけない理由

リフォームは、一回で終わる取引に見えて、実際には長く続く関係になります。
住まいは部位ごとに傷む時期が違うため、手を入れる場所が順番に出てきます。

家は部位ごとに順番が来る

水まわりの設備を替えた家では、数年後に別の設備の相談が出ます。
内装に手を入れた家では、外まわりの傷みが次に問題になります。
この順番は建物の年数でおおよそ決まります。

一度頼んだ会社に次も頼む理由が強い

リフォームは、他人を家に入れる仕事です。
前回問題がなかったという事実は、他社の見積もりより重く働くことがあります。
相見積もりの土俵に乗らずに決まることもあります。

最初の一件を小さく取る判断ができるようになる

次の工事まで含めた価値で見ると、最初の一件の採算が合わなくても取る判断ができます。
この判断ができるかどうかで、獲得の設計が変わります。
ただし、次が来る割合を実際の記録から出していることが前提です。

最初の工事のあとに生まれる相談

最初の工事次に出やすい相談間隔の傾向
設備ひとつの交換別の場所の設備数年
水まわりの改修内装と収納数年
内装の改修外まわりの傷み数年
外まわりの工事屋根と雨まわり数年
住まい全体の改修設備の更新と手直しより長い間隔

再び依頼が来る割合を、どう数えるか

工事をした年ごとに区切って、その後の年数ごとに何件戻ってきたかを数えます。
全顧客をまとめて割合を出すと、最近の顧客が母数を膨らませて実態より低く出ます。

再び依頼が来る割合を、どう数えるか

再依頼の割合は、数え方を間違えると意味のない数字になります。
工事をした時期で区切ることが前提です。

工事をした年で区切る

三年前に工事をした家と、去年工事をした家では、次が来るまでの猶予が違います。
まとめて割合を出すと、去年の顧客がまだ戻っていないというだけの理由で数字が下がります。
年ごとに区切って、経過年数別の戻り方を並べます。

最初の工事の群ごとに分ける

設備ひとつの交換から始まった顧客と、住まい全体の改修から始まった顧客では、次の相談の出方が違います。
群ごとに戻り方を並べると、どの群を入口として重く扱うかが決まります。

紹介を別に数える

工事をした家からの紹介は、再依頼とは別の経路です。
同じ顧客から生まれた価値ですが、数え方が違います。
再依頼の件数に混ぜると、どちらが効いているのか分からなくなります。

再依頼の数え方

区切り数える単位出す数字
工事をした年年ごとの顧客数経過年数別の再依頼の件数
最初の工事の群群ごとの顧客数群ごとの再依頼の割合
再依頼の内容群ごとの件数次に出やすい群
紹介紹介した顧客の数一人あたりの紹介の件数
紹介の成約紹介からの受注紹介の受注率

紹介が、リフォームで最も強い経路になる理由

工事の様子を近所が見ているからです。
住まいの工事は、周囲に見える形で進みます。

紹介が、リフォームで最も強い経路になる理由

リフォームの紹介は、顧客が意図して誰かに勧める場合だけではありません。
工事が進む様子そのものが、近隣に伝わります。

工事は近所に見える

外まわりの工事は、足場や車両で周囲に分かります。
同じ年代の住宅が並ぶ地域では、近隣の建物も同じ時期に傷みが出ています。
工事をしている家があると、自分の家のことを考え始めます。

近隣への挨拶が接点になる

工事の前の近隣への挨拶は、近隣対策としてだけでなく、最初の接点にもなります。
ここで会社の名前と連絡先が伝わります。
挨拶の仕方を工事部の裁量に任せている会社が多くありますが、設計する価値のある接点です。

紹介は工事の品質でしか生まれない

紹介を増やす仕組みを作っても、工事に問題があれば紹介は出ません。
手直しの発生率と紹介の件数は、同じ方向に動きます。
紹介を目標に置くなら、工事の品質の数字も同じ場で見ます。

紹介が生まれる場面

場面担当設計できること
近隣への挨拶工事部配布する資料と伝える内容
工事中の現場の様子現場の担当養生と片付けと掲示
引き渡しのとき営業と工事部次に相談できる窓口の伝え方
引き渡し後の点検アフターの担当訪問の時期と内容
既存の顧客への連絡集客連絡の間隔と内容

契約が流れるのは、どの場面か

提示のあとの家族の合意と、着工までの待ちの二か所です。
どちらも受注の数字には乗っているのに、売上にならない場所です。

契約が流れるのは、どの場面か

継続の収入がある事業では解約を数えますが、リフォームでは契約の取りやめを数えます。
どこで消えているかを把握していない会社が多くあります。

家族の合意で止まる

提示の場に決める人が揃っていない場合に起きます。
持ち帰って相談した結果、範囲が縮むか、時期が延びます。
提示の場の設計で減らせる部分です。

着工までの待ちで止まる

契約してから着工まで数か月空くと、その間に気が変わります。
別の出費が出た、家族の予定が変わった、といった理由です。
待ちの期間に接点がないと、この確率が上がります。

工事中の追加で関係が崩れる

開けてみて分かった傷みへの追加の工事が、説明なく出ると信頼が崩れます。
その工事は完了しても、次の相談は来ません。
長い関係で見たときの損失は、その場の金額より大きくなります。

契約が消える場面と、防ぎ方

場面起きること防ぎ方
提示のあと範囲が縮むか時期が延びる決める人の同席を確保する
契約から着工までの待ち取りやめが出る待ちの期間に接点を持つ
工事中の追加説明不足で信頼が崩れる追加の扱いを契約時に決める
引き渡しの直後手直しへの対応が遅い対応の期限を決める
引き渡し後の数年会社の記憶が薄れる定期的な接点を設計する

次の工事までの価値を、獲得の上限にどう反映するか

経過年数別の再依頼の割合と、紹介からの受注を足して、最初の一件の価値を作り直します。
ただし、記録から出た割合だけを使います。

次の工事までの価値を、獲得の上限にどう反映するか

最初の工事の粗利だけで上限を決めている会社は、実際より低い額で競っています。
次の価値を織り込むと、取れる範囲が広がります。

何年先まで数えるかを決める

五年先まで数えるのか、十年先までかで、上限は大きく変わります。
長く取るほど数字は良くなりますが、実現の確度は下がります。
経営と合意して、期間を固定します。

期間を決めたら変えない

数字が足りないときに期間を延ばすと、上限を正当化するだけの計算になります。
期間は期初に決めて、期中は変えません。

群ごとに分けて上限を出す

入口になる群によって、次の工事の出方が違います。
群ごとに価値を出すと、どの群に獲得の費用を厚くするかが決まります。

最初の一件の価値の作り方を、項目ごとに見ていきます。最初の工事の粗利については、出し方は受注額から原価と値引きを引く、注意するところは着工後の追加の原価も引く。再依頼の価値については、出し方は経過年数別の割合に次の工事の粗利を掛ける、注意するところは記録から出した割合だけを使う。紹介の価値については、出し方は一人あたりの紹介件数に受注率と粗利を掛ける、注意するところは紹介と再依頼を混ぜない。数える期間については、出し方は経営と合意して固定する、注意するところは期中に延ばさない。群ごとの差については、出し方は入口の群ごとに分けて出す、注意するところは群をまたいだ平均を使わない。

工事のあとの接点を、社内の誰が担うのか

営業でも工事部でもなく、担当を決めて仕組みにします。
どちらかの片手間にすると、忙しい時期に止まります。

工事のあとの接点を、社内の誰が担うのか

引き渡し後の接点は、担当が決まっていないと自然に消えます。
営業は次の商談があり、工事部は次の現場があるからです。

点検の時期を先に約束する

引き渡しのときに、次にいつ訪問するかを伝えます。
約束があると、訪問する側も断りにくくなり、実施率が上がります。
点検の内容を決めておくと、訪問が営業活動に見えにくくなります。

建物の年数に合わせて連絡する

家の部位ごとに、傷みが出る時期の目安があります。
工事をした時期と建物の年数から、次に相談が出そうな時期を推測できます。
その時期に合わせて連絡すると、押し売りになりません。

連絡の内容を工事の売り込みにしない

毎回の連絡が工事の案内だと、開かれなくなります。
住まいの手入れの仕方や、季節ごとの確認の項目など、使える内容を混ぜます。

工事のあとに置く接点の組み立てを、項目ごとに見ていきます。引き渡しの直後については、接点の形は手直しの受付、担当は工事部、内容は対応の期限を明示。数か月後については、接点の形は最初の点検、担当はアフターの担当、内容は使い勝手の確認。一年後については、接点の形は定期の点検、担当はアフターの担当、内容は不具合の確認と手入れの案内。数年後については、接点の形は時期に合わせた連絡、担当は集客、内容は次に傷みが出る部位の案内。節目の年については、接点の形は状態の確認の案内、担当は集客とアフター、内容は建物全体の状態。

紹介を偶然に任せず、仕組みで生み出す

紹介したくなる場面を工程のなかに置きます。
紹介の依頼を口頭でお願いする運用では、件数は安定しません。

紹介を偶然に任せず、仕組みで生み出す

紹介は、顧客の善意に頼っている限り件数が読めません。
発生しやすい場面を設計します。

近隣への挨拶を設計する

工事の前後の近隣への挨拶を、工事部の裁量に任せずに内容を決めます。
何を配るか、誰が行くか、何を伝えるか。
この設計で、近隣からの相談の件数が変わります。

完成した現場を見せる場を作る

工事が終わった直後の現場を、顧客の同意を得て見てもらう機会を作ります。
同じ地域の同じ年代の建物に住む人にとって、最も具体的な材料になります。
同意の取り方と、見せる範囲を先に決めます。

紹介した人への扱いを決める

紹介した顧客に何を返すかを決めておきます。
金銭での還元は、地域によっては受け取られ方が難しくなります。
点検の追加や、手入れの用品といった形も選択肢になります。

紹介の経路を記録する

誰からの紹介かを記録していないと、どの場面が効いているか分かりません。
受付の段階で、紹介の元を聞く項目を入れます。

紹介を生む場面と、設計する項目を、項目ごとに見ていきます。近隣への挨拶については、設計する項目は配る資料と伝える内容、記録することは挨拶した件数と反応。工事中の現場については、設計する項目は掲示と養生と片付け、記録することは現場からの問い合わせ件数。完成直後の見学については、設計する項目は同意の範囲と案内の方法、記録することは見学からの相談件数。引き渡し後の点検については、設計する項目は訪問の時期と内容、記録することは点検からの相談件数。紹介への返礼については、設計する項目は返す内容と伝え方、記録することは紹介した顧客の数。

リフォームの顧客の生涯の価値を設計する進め方

過去の顧客を工事した年で区切って、戻ってきた件数を数えるところからです。
記録がなければ、上限の議論そのものができません。

リフォームの顧客の生涯の価値を設計する進め方

生涯の価値の計算は、新しいデータを集めることから始まりません。
すでにある受注の記録を、顧客の単位で並べ直す作業です。

リフォームの顧客の価値を出すまでの段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去の受注を顧客の単位でまとめ直す、期間の目安は1か月。
2については、やることは工事した年ごとに経過年数別の再依頼を数える、期間の目安は2週間。
3については、やることは最初の工事の群ごとに戻り方を分ける、期間の目安は2週間。
4については、やることは紹介の件数と受注率を別に数える、期間の目安は2週間。
5については、やることは数える期間を経営と合意して固定する、期間の目安は1週間。
6については、やることは群ごとの獲得の上限を作り直す、期間の目安は2週間。

仮の数字で置いてみる

数字は説明のための仮の値です。
最初の工事の粗利が30万円、五年以内に再び依頼が来る割合が2割、そのときの粗利が40万円だとします。
紹介からの受注が顧客一人あたり0.1件、粗利が35万円なら、最初の一件の価値は30万円に8万円と3万5千円を足した41万5千円になります。
獲得に使える上限は、30万円を基準にした場合より4割近く広がります。

見る数字を決める

生涯の価値は、一度出して終わりではありません。
毎年更新して、前提が崩れていないかを確認します。

顧客の価値を追う数字を、項目ごとに見ていきます。
経過年数別の再依頼の件数については、見る頻度は年次、考え方は工事した年ごとに並べる。
群ごとの再依頼の割合については、見る頻度は年次、考え方は入口の群の価値。
紹介の件数と受注率については、見る頻度は四半期、考え方は紹介の場面が効いているか。
契約の取りやめの件数と理由については、見る頻度は毎月、考え方は受注が売上になっているか。
手直しの発生率については、見る頻度は毎月、考え方は紹介と再依頼の先行の数字。

品質の数字を同じ場で見る

再依頼も紹介も、工事に問題があれば生まれません。
手直しの発生率を、顧客の価値の数字と同じ場で見ます。
これを分けて見ていると、価値が落ちた原因に気づけません。

一件の工事の先まで含めた採算が分からない場合は、無料相談で過去の受注の記録を一緒に並べ直すところから始められます。獲得の上限の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

リフォームでも生涯の価値を考える意味はありますか

あります。住まいは部位ごとに傷む時期が違うため、一度手を入れた家からは数年後に別の場所の相談が出ます。最初の一件だけで採算を判断すると、獲得に使える上限を低く置きすぎます。

再び依頼が来る割合はどう数えますか

工事をした年ごとに区切って、経過年数別に数えます。全顧客をまとめて割合を出すと、まだ戻る時期が来ていない最近の顧客が母数を膨らませ、実態より低く出ます。

紹介はどうすれば増えますか

近隣への挨拶、工事中の現場の様子、完成直後の見学、引き渡し後の点検という四つの場面を設計します。口頭で紹介をお願いする運用では件数が安定しません。

契約したのに売上にならない案件があります

提示のあとの家族の合意と、着工までの待ちの二か所で消えています。提示の場に決める人を揃えること、待ちの期間に接点を持つことで減らせます。

何年先まで数えて上限を決めるべきですか

期間は経営と合意して固定します。長く取るほど数字は良くなりますが確度は下がります。数字が足りないときに期間を延ばすと、上限を正当化するだけの計算になります。

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お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 一度手を入れた家からは、数年後に別の場所の相談が来るからです。最初の一件だけで採算を判断すると、獲得に使える上限を実態より低く置くことになります
  • 工事をした年ごとに区切って、その後の年数ごとに何件戻ってきたかを数えます。全顧客をまとめて割合を出すと、最近の顧客が母数を膨らませて実態より低く出ます
  • 工事の様子を近所が見ているからです。住まいの工事は、周囲に見える形で進みます
  • 提示のあとの家族の合意と、着工までの待ちの二か所です。どちらも受注の数字には乗っているのに、売上にならない場所です
  • 経過年数別の再依頼の割合と、紹介からの受注を足して、最初の一件の価値を作り直します。ただし、記録から出た割合だけを使います
  • 営業でも工事部でもなく、担当を決めて仕組みにします。どちらかの片手間にすると、忙しい時期に止まります
  • 紹介したくなる場面を工程のなかに置きます。紹介の依頼を口頭でお願いする運用では、件数は安定しません
  • 過去の顧客を工事した年で区切って、戻ってきた件数を数えるところからです。記録がなければ、上限の議論そのものができません