
一件の契約から残る粗利のうち、提供の原価を引いた額から決まります。
契約の金額をそのまま基準にすると、上限を大きく見積もります。
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目次
目次
- 前払いで入る事業で、広告費の上限は何から決まるのか
- 延長と再契約を上限に含めるか
- トレーナーの空き枠に合わせて、予算をどう動かすのか
- 動かす判断を条件にする
- 月ごとの配分は、契約の始まる時期にどう合わせるのか
- 期中に動かす枠を残す
- 新店の立ち上げにかける費用は、既存店と分けるのか
- 開業の年は価格を下げない
- 経営の場で、この投入をどう説明するのか
- 未達のときの説明を先に用意する
- 投入を増やしても契約が増えないとき、何を疑うのか
- 増やす前に枠を確かめる
- 店舗が複数あるとき、予算をどう配るのか
- 店舗をまたいだ紹介を配分の外に置く
- パーソナルジムの広告予算は、どこから組むのか
- よくある質問
- まとめ
一件の契約から残る粗利のうち、提供の原価を引いた額から決まります。
契約の金額をそのまま基準にすると、上限を大きく見積もります。
前払いで入る事業で、広告費の上限は何から決まるのか
一件の契約から残る粗利のうち、提供の原価を引いた額から決まります。
契約の金額をそのまま基準にすると、上限を大きく見積もります。
契約の時点で受け取る金額は、そのまま利益ではありません。
この先の数か月にわたって、提供の原価がかかります。
原価の中心は、トレーナーの人件費です。
一回の提供にかかる時間と、その時間の人件費を掛けた額になります。
契約の金額から、この原価と場所にかかる変動費を引いてください。
引いた額が、一件の契約から残る粗利です。
数字は説明のための仮の値です。
契約の金額が三十万円、提供の原価が十五万円なら、残る粗利は十五万円になります。
広告費の上限は、この粗利に目標の利益率を掛けた内側に収まります。
契約の金額をそのまま基準にすると、上限が二倍近くになります。
延長と再契約を上限に含めるか
契約が終わった後に延長する人がいます。
延長の分を上限の計算に含めると、上限は上がります。
含めるかどうかは、延長の比率が安定しているかで決めてください。
実績が少ない段階では、含めないほうが安全です。
含める場合は、過去の実績から比率を出します。
仮に置いた比率は、文書に仮であることを明記してください。
上限は契約の金額ではなく、提供の原価を引いた後の粗利から決めてください。延長の分は、実績が安定してから含めます。
トレーナーの空き枠に合わせて、予算をどう動かすのか
空き枠の量に応じて、月ごとに動かす形にします。
固定の月額で置くと、埋まっている月にも同じ額を使い続けます。
この事業では、集客の必要量が月ごとに大きく変わります。
提供できる枠が埋まっていれば、集客は要りません。
そのため、予算を固定の月額で置くのは合いません。
空き枠の量に応じて、動かす形にしてください。
動かす基準は、二か月先から三か月先の稼働の空きです。
今月の空きを見ても、そこから集客しても間に合いません。
空きが大きい月には厚く、小さい月には薄く配分します。
この形にすると、費用の効率が上がります。
固定で置く部分も残してください。
指名で探される状態を保つための最低限の投入です。
稼働の空きに応じた予算の動かし方
| 先の稼働の状態 | 予算の配分 | 集める対象 | 判断の間隔 |
|---|---|---|---|
| 空きが大きい | 厚くする | すべての時間帯 | 月ごと |
| 一部の時間帯が空く | 中程度 | 空いている時間帯 | 月ごと |
| ほぼ埋まっている | 最低限に絞る | 次の期の分 | 月ごと |
| 採用が進んでいる | 前倒しで厚くする | 新しい枠の分 | 採用に応じて |
動かす判断を条件にする
月ごとに人が判断する形にすると、判断が遅れます。
空きの水準で条件を作り、自動的に動く形にしてください。
数字は説明のための仮の値です。
三か月先の稼働の空きが三割を超えたら配分を厚くする、という形です。
条件は店舗ごとに置きます。
店舗によって、契約から提供が始まるまでの日数が違うためです。
予算は固定の月額ではなく、二か月先から三か月先の稼働の空きに応じて動かしてください。動かす判断は条件にします。
月ごとの配分は、契約の始まる時期にどう合わせるのか
申し込みから契約までの日数を逆算して置きます。
契約してほしい月に出しても、検討はその前から始まっています。
申し込みから契約までには、日数がかかります。
カウンセリングの予約、来店、検討という工程が入ります。
この日数を過去の記録から出してください。
出せば、予算を置く月が決まります。
数字は説明のための仮の値です。
申し込みから契約までが平均で三週間なら、契約してほしい月の一か月前から厚くします。
さらに、契約から提供が始まるまでの日数もあります。
この二つを足した分だけ、前倒しが必要です。
前倒しの日数は、店舗によって違います。
稼働が埋まっている店舗ほど、提供の開始が遅れます。
予算を前倒しする日数の組み立て
| 工程 | 日数の出し方 | 長くなる条件 |
|---|---|---|
| 申し込みから来店まで | 予約の記録から平均を出す | 選べる日時が少ない |
| 来店から契約まで | 来店の記録から平均を出す | 検討する人が多い |
| 契約から提供の開始まで | 稼働の記録から平均を出す | 枠が埋まっている |
| 合計の前倒し | 三つを足す | いずれかが長い |
期中に動かす枠を残す
期初に全額を割り付けると、採用が進んだ月や辞退が出た月に動かせません。
年間の予算の二割前後を、期中に配分する枠として空けておいてください。
空けておく枠は、月ごとの配分とは別に管理します。
別にしないと、足りない月に自動的に消費されます。
使う判断の基準も先に決めます。
特定の店舗の稼働の空きが一定を超えた時点で投入する、という形です。
配分は、申し込みから契約までと契約から提供までの日数を足した分だけ前倒ししてください。二割前後は期中の枠として空けておきます。
新店の立ち上げにかける費用は、既存店と分けるのか
分けてください。
開業の年は認知をゼロから作るため、既存店と同じ基準では判断できません。
新しい店舗を開く年は、その商圏に認知がありません。
既存店と同じ獲得の単価で契約を集めることはできません。
このため、開業の費用は既存店の予算と分けます。
同じ枠に入れると、開業の店舗の単価の高さが全体を押し上げます。
開業の費用は、開業の何か月前から始めるかを先に決めます。
申し込みから契約までの日数から逆算すると、開始の時期は決まります。
開業から一定の期間が過ぎたら、既存店の枠に統合します。
統合の目安は、稼働が計画の水準に達した時点です。
時期ではなく、水準で決めるほうが実態に合います。
時期で決めると、達していない店舗の費用が急に減ります。
開業の年は価格を下げない
開業の直後は、契約の件数を目標に置くと価格を下げる動きになります。
最初に付けた価格の水準は、その後の基準として残ります。
下げた価格で稼働を作ると、翌年に上げることが難しくなります。
開業の年は、件数より一件あたりに残る粗利を目標に置いてください。
同じ理由で、開業の年に集めた層の離脱の比率も見ておきます。
最初の一年で集めた層の質が、二年目以降の評価に出ます。
新店の費用は既存店と分け、統合は稼働が計画の水準に達した時点にしてください。開業の年に価格を下げると、その水準が残ります。
経営の場で、この投入をどう説明するのか
一件の契約から残る粗利と、稼働の空きの二つで説明します。
契約の件数と獲得の単価だけでは、費用の妥当性の議論に戻ります。
経営の場で問われるのは、その費用で何が増えるかです。
契約の件数が増えるという説明では、判断の材料になりません。
説明に使うのは、一件の契約から残る粗利と、埋められる稼働の空きです。
空きに対して何件必要かが分かれば、費用の是非はその場で判断できます。
加えて、稼働が埋まっている店舗への投入は減らす方針も示します。
減らす方針が示されていると、増やす提案も通りやすくなります。
採用の計画との関係も、同じ資料に入れてください。
採用が進む前提の予算なのかどうかで、意味が変わります。
逆の説明も用意してください。
採用が計画どおり進まなかった場合に、予算をどう戻すかです。
未達のときの説明を先に用意する
予算を通すときに、未達だった場合の扱いを先に決めておきます。
決めていないと、未達の月に予算そのものの是非が議論されます。
決めるのは、どの数字がどこまで下回ったら何を見直すかです。
稼働の空きが埋まらなかった場合と、獲得の単価が上限を超えた場合で、見直す対象は違います。
この取り決めを稟議の資料に一行入れておくと、期中の議論が短くなります。
入れていないと、毎月の報告が予算の弁明になります。
説明は一件から残る粗利と稼働の空きで組み立て、採用の計画との関係も示してください。
投入を増やしても契約が増えないとき、何を疑うのか
稼働が埋まっていないか、カウンセリングから契約に進んでいないかを疑います。
どちらでもない場合に初めて、広告の中身を見ます。
投入を増やしても契約が増えない状態には、原因がいくつかあります。
順番に切り分けないと、広告の中身の改善に時間を使うことになります。
最初に見るのは、提供の枠が空いているかです。
希望の時間帯に枠がなければ、申し込みがあっても契約に進みません。
次に見るのが、カウンセリングから契約に進む比率です。
申し込みは増えているのに契約が増えていなければ、ここに原因があります。
三つ目に見るのが、申し込みから来店までの比率です。
予約は入っているが来ていない場合、日程の設定に原因があります。
ここまでで説明がつかない場合に、広告の中身を見ます。
どの店舗に、どの単価で、どれだけ出したかを並べ直します。
増やす前に枠を確かめる
投入を増やす前に、増やせる余地があるかを確かめてください。
確かめるのは、二か月先から三か月先の時間帯ごとの空きです。
空きが小さければ、増やす先は広告ではありません。
採用か、提供の時間帯の拡大の判断になります。
この確認を飛ばして投入を増やすと、提供できない契約が積み上がります。
積み上がった契約は、提供の質を下げます。
契約が増えないときは、枠の空き、カウンセリングからの比率、来店の比率の順に切り分けてください。広告の中身を見るのはその後です。
店舗が複数あるとき、予算をどう配るのか
売上の大きさではなく、稼働の空きと一件から残る粗利で配ります。
売上比で配ると、埋まっている店舗に費用が集まります。
複数の店舗を持つ場合、予算は売上比で決められがちです。
この配り方だと、契約の多い店舗ほど多く受け取ります。
契約が多いのは、稼働が埋まっているということでもあります。
埋まっている店舗に、多くの予算が配られる形になります。
配分の基準は、店舗ごとの稼働の空きと、一件から残る粗利です。
この二つを掛けた額が大きい店舗から順に配ります。
商圏によっては、広告を出しても契約が増えない店舗があります。
その場合は、配分の前に価格か提供の内容を見直す対象になります。
配分の見直しは、月ごとに行ってください。
稼働の状況は月ごとに動くため、四半期では遅すぎます。
稼働の空きで店舗への配分を決める材料
| 材料 | 見る単位 | 配分を増やす方向 | 配分を減らす方向 |
|---|---|---|---|
| 先の稼働の空き | 時間帯ごと | 空きの大きい店舗 | 埋まっている店舗 |
| 一件から残る粗利 | 店舗ごと | 大きい店舗 | 小さい店舗 |
| 契約後の離脱の比率 | 店舗ごと | 低い店舗 | 高い店舗 |
| 採用の進み | 店舗ごと | 進んでいる店舗 | 進んでいない店舗 |
| 商圏の中での認知 | 店舗ごと | 弱い店舗 | 強い店舗 |
店舗をまたいだ紹介を配分の外に置く
同じ会社の店舗どうしで、枠の空いている店舗へ案内することがあります。
この案内の成果を、案内先の店舗の契約として数えないでください。
数えると、案内先の獲得の単価が実態より低く見えます。
翌月の配分で、その店舗の予算が増える原因になります。
店舗をまたいだ案内は、別の区分で記録します。
分けておくと、案内の仕組みそのものへの投資も判断できます。
配分は売上比ではなく、稼働の空きと一件から残る粗利で決めてください。見直しは月ごとに行います。
パーソナルジムの広告予算は、どこから組むのか
一件の契約から残る粗利を出すところからです。
この額が出ないと、獲得にかけてよい上限が決まりません。
予算を組む作業は、額を決めることから始まりません。
一件の契約から残る粗利を出すことから始まります。
最初に出すのは、契約の金額から提供の原価を引いた額です。
原価の中心は、一回の提供にかかる時間の人件費です。
次に、二か月先から三か月先の時間帯ごとの稼働の空きを出します。
この空きが、集客の必要量になります。
三つ目が、申し込みから契約までと、契約から提供までの日数です。
二つを足した分だけ、予算を前倒しします。
四つ目に、店舗ごとの配分の基準を置きます。
稼働の空きと粗利を掛けた額で、順に配ります。
最後に、期中に動かす枠を空けておきます。
採用の進み具合で、配分が変わるためです。
広告予算を組む順番
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 契約の金額から提供の原価を引く | 経理と本部 | 一週間 |
| 2 | 一件から残る粗利と上限を出す | 経理と集客の責任者 | 一週間 |
| 3 | 先の時間帯ごとの稼働の空きを出す | 店舗の担当 | 二週間 |
| 4 | 申し込みから提供までの日数を出す | 店舗と集客の担当 | 二週間 |
| 5 | 店舗ごとの配分の基準を置く | 集客の責任者 | 一週間 |
| 6 | 期中に動かす枠を空けておく | 経営 | 一週間 |
置いた後に見るのは、月次では獲得の費用の合計と稼働の埋まり方、四半期では契約後の離脱の比率です。
予算の消化率は、単独では判断に使えません。
消化率だけを見ると、使い切ることが目的になります。
稼働が埋まっている月に使い残すのは、正しい判断です。
予算は額からではなく、一件から残る粗利から組んでください。粗利と稼働の空きが出れば、上限も配分も自動的に決まります。
パーソナルジムの広告予算の組み方で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
獲得の費用の構成ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
広告費の上限はどう決めますか
契約の金額ではなく、提供の原価を引いた後に残る粗利から決めてください。原価の中心は一回の提供にかかる時間の人件費です。契約の金額を基準にすると、上限を二倍近く見積もります。
予算は毎月同じ額でよいですか
合いません。二か月先から三か月先の稼働の空きに応じて動かしてください。空きの水準で条件を作り、自動的に動く形にすると判断が遅れません。指名を保つ最低限の投入は固定で残します。
配分はいつの月に置きますか
申し込みから契約までの日数と、契約から提供が始まるまでの日数を足した分だけ前倒しします。稼働が埋まっている店舗ほど提供の開始が遅れるため、前倒しの日数も長くなります。
投入を増やしても契約が増えません
提供の枠が空いているか、カウンセリングから契約に進む比率が下がっていないか、申し込みから来店に至っているかの順に見てください。枠が埋まっていれば、増やす先は採用です。
複数の店舗がある場合の配分はどうしますか
売上比ではなく、店舗ごとの稼働の空きと一件から残る粗利で配ります。売上比だと埋まっている店舗に集まります。稼働は月ごとに動くため、配分の見直しも月ごとに行ってください。
まとめ
- 一件の契約から残る粗利のうち、提供の原価を引いた額から決まります。契約の金額をそのまま基準にすると、上限を大きく見積もります
- 空き枠の量に応じて、月ごとに動かす形にします。固定の月額で置くと、埋まっている月にも同じ額を使い続けます
- 申し込みから契約までの日数を逆算して置きます。契約してほしい月に出しても、検討はその前から始まっています
- 分けてください。開業の年は認知をゼロから作るため、既存店と同じ基準では判断できません
- 一件の契約から残る粗利と、稼働の空きの二つで説明します。契約の件数と獲得の単価だけでは、費用の妥当性の議論に戻ります
- 稼働が埋まっていないか、カウンセリングから契約に進んでいないかを疑います。どちらでもない場合に初めて、広告の中身を見ます
- 売上の大きさではなく、稼働の空きと一件から残る粗利で配ります。売上比で配ると、埋まっている店舗に費用が集まります
- 一件の契約から残る粗利を出すところからです。この額が出ないと、獲得にかけてよい上限が決まりません