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測れないものに大きな金額は出せない、という結論に毎回たどり着きます。
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目次
目次
- マス広告の検討が、いつも見送りになるのはなぜか
- 単価で比較すると必ず負ける
- 運用型の枠と、何が根本的に違うのか
- 相手を選べない
- 検討に入ってよい事業の条件は、何か
- 対象の広さ
- 出稿の規模と期間を、どう決めるのか
- 回数を確保する
- 効果を、どう測るのか
- 地域で分けて比べる
- どの媒体から試すのか
- 絞りやすさで選ぶ
- マス広告をめぐる誤解
- 認知と選択は別の段階
- 検討を始めるための段取り
- 記録の開始を出稿の3か月前に置く
- よくある質問
- まとめ
効果の測り方が社内で合意されておらず、金額だけが議題になるからです。
測れないものに大きな金額は出せない、という結論に毎回たどり着きます。
マス広告の検討が、いつも見送りになるのはなぜか
効果の測り方が社内で合意されておらず、金額だけが議題になるからです。
測れないものに大きな金額は出せない、という結論に毎回たどり着きます。
テレビや交通の広告は、検討の議題には上がります。
しかし実施に至らないまま毎年見送られます。
理由は、運用型の広告と同じ物差しで測ろうとするからです。
単価で比較すると必ず負ける
運用型の広告は、問い合わせ1件あたりの費用が出ます。
マス広告では、その数字が直接は出ません。
同じ表に並べると、費用だけが大きく成果が空欄になります。
この形の資料で決裁を求めると、通りません。
測り方を先に決めてから、金額の議論に入る順番にします。
効果が出るまでの期間が長い
出稿してから指名検索や直接流入が動くまでに、時間差があります。
四半期の評価では、費用だけが計上されて成果が次期にずれます。
この時間差を前提に置いた評価の設計が要ります。
検討が見送りになる構造
| 要因 | 起きていること | 結果 |
|---|---|---|
| 測り方が未定 | 運用型と同じ物差しで比較 | 成果が空欄になる |
| 時間差がある | 費用と成果の期がずれる | 四半期の評価で不利 |
| 最低の出稿量が大きい | 少額では試せない | 検証ができない |
| 担当の経験がない | 社内に判断できる人がいない | 媒体社の提案任せ |
| 失敗時の影響が大きい | 一度の判断で数千万円 | 決裁が慎重になる |
少額での検証ができない
運用型の広告は、少額から試して判断できます。マス広告は、一定の出稿量を下回ると効果が出ません。試験的に小さく始める選択肢がないことが、判断を難しくします。
運用型の枠と、何が根本的に違うのか
届ける相手を選べず、見た人を個別に追えないことです。
この二点により、投資の設計そのものが変わります。
違いを理解しないまま検討すると、期待と結果がずれます。
相手を選べない
運用型の広告は、条件で対象を絞れます。
テレビや交通の広告は、その時間にその場所にいた人全員に届きます。
自社の対象でない人にも、同じ費用がかかります。
そのぶん、対象が広い商材ほど効率が良くなります。
対象が狭い商材では、費用の大半が無駄になります。
運用型とマス広告の構造の違い
| 観点 | 運用型の広告 | テレビや交通の広告 |
|---|---|---|
| 対象の絞り込み | 条件で指定できる | 時間と場所でしか絞れない |
| 見た人の追跡 | 個別に記録できる | できない |
| 出稿量の調整 | 日単位で変更可能 | 枠の購入単位で固定 |
| 効果の確認 | 数日で判明 | 数週間から数か月 |
| 最低の出稿額 | 少額から可能 | 一定の規模が必要 |
個別に追えない
誰が見たかが分からないため、その人のその後の行動を追えません。
効果は、全体の数字の変化として捉えるしかありません。
指名検索、直接流入、店舗への来店。
これらの総量の変化で見ます。
枠の購入が先に確定する
出稿する枠は、事前に購入します。途中で成果が出ないと分かっても、止められません。この点が、運用型との最大の違いになります。
検討に入ってよい事業の条件は、何か
対象が広く、指名で選ばれる商材であることです。
対象が狭い商材では、届く人の大半が対象外になります。
条件を満たさない事業が検討しても、結論は見送りになります。
先に条件を確認します。
対象の広さ
一般の消費者が対象なら、届く人の多くが対象になります。
特定の業種の限られた役職が対象なら、大半が無駄になります。
自社の対象が人口に占める比率を、おおよそで出します。
検討に入ってよい条件
| 条件 | 満たす場合 | 満たさない場合 |
|---|---|---|
| 対象の広さ | 一般の消費者か広い業種 | 限られた業種と役職 |
| 指名の効き方 | 社名で選ばれる商材 | 価格や条件で選ばれる |
| 既存の獲得の状態 | 運用型が単価の上昇で頭打ち | まだ伸ばす余地がある |
| 予算の規模 | 一定の出稿量を確保できる | 少額しか出せない |
| 測る体制 | 指名検索と直接流入を追える | 記録の体制がない |
運用型が頭打ちになっているか
運用型の広告で、まだ獲得を伸ばせる余地があるなら、そちらが先です。
出稿を増やすと単価が上がり、それ以上伸びない状態。
この段階になってから、マス広告の検討が意味を持ちます。
指名で選ばれる商材かどうか
社名を知っていることが選択の理由になる商材では、認知の投資が効きます。価格や条件だけで選ばれる商材では、社名を知られても選ばれません。過去の受注の決め手から確認します。
出稿の規模と期間を、どう決めるのか
同じ人に複数回届く量を、一定期間続けられるかで決めます。
一度だけ大きく出すより、届く回数を確保するほうが効きます。
出稿の設計では、総額よりも届き方が重要になります。
回数を確保する
一回見ただけでは、社名は記憶に残りません。
同じ人に複数回届く状態を作る必要があります。
そのためには、一定期間の継続が前提になります。
予算が限られている場合、期間を短くするか、地域を絞るかの選択になります。
地域を絞って回数を確保するほうが、効果を確認しやすくなります。
出稿の設計の考え方
| 設計の要素 | 優先すること | 避けること |
|---|---|---|
| 届く回数 | 同じ人に複数回 | 一度だけ大きく出す |
| 期間 | 一定期間の継続 | 単発の集中 |
| 地域 | 絞って密度を上げる | 広く薄く出す |
| 時間帯や路線 | 対象が接する場所 | 到達数の大きさだけ |
| 次の出稿との間隔 | 記憶が残る間に再開 | 一年空ける |
地域を絞って試す
全国で出すのではなく、特定の地域に絞ります。
その地域の指名検索と、他の地域の推移を比べられます。
検証の形としても、予算の面でも現実的になります。
次の出稿までの間隔を決める
一度出して一年空けると、記憶が薄れます。継続できる規模に落として、間隔を短くするほうが効きます。年間の総額を、回数で割って考えます。
効果を、どう測るのか
出稿した地域と、していない地域の差で測ります。
出稿前後の比較だけでは、季節の要因と区別できません。
測定の設計を、出稿の前に決めます。
後から決めると、比較の材料が揃いません。
地域で分けて比べる
出稿する地域と、しない地域を決めます。
両方で、指名検索、直接流入、問い合わせ件数を記録します。
出稿の期間中とその後の差を見ます。
完全に条件を揃えることはできません。
大まかな差として読みます。
効果の測定に使う数字を、項目ごとに見ていきます。
社名での検索件数については、記録の単位は地域別に週次、読み方は出稿地域の伸びを比較。
直接流入の件数については、記録の単位は地域別に週次、読み方は同じく地域間で比較。
問い合わせ件数については、記録の単位は地域別に月次、読み方は最終的な成果。
営業が聞いた認知の有無については、記録の単位は商談ごと、読み方は質的な裏付け。
出稿前の水準については、記録の単位は出稿の3か月前から、読み方は比較の基準。
出稿前の水準を記録しておく
出稿を始めてから記録を始めると、比較の基準がありません。
出稿の3か月前から、地域別の数字を取り始めます。
この準備が、効果の判定を可能にします。
営業からの声を集める
商談の場で、相手が広告を見たと言うことがあります。
この情報を記録します。
数字の裏付けとして使えます。
モデルで推定する方法もある
複数の施策の効果を統計的に推定する手法があります。オープンソースのMeridianのような道具が提供されています。ただし一定量のデータが必要で、初回の検証には向きません。
どの媒体から試すのか
地域を絞りやすく、期間の単位が短い媒体から試します。
交通の広告は、この条件を満たしやすくなります。
最初の一歩をどこに置くかで、検証のしやすさが変わります。
絞りやすさで選ぶ
交通の広告は、路線や駅で対象を絞れます。
その沿線の住民や通勤者に集中して届きます。
出稿の単位も、比較的短い期間で設定できます。
テレビは、到達する人数が大きくなります。
そのぶん費用も大きく、初回の検証には向きません。
媒体ごとの検証のしやすさを、項目ごとに見ていきます。
交通の広告については、地域の絞りやすさは路線や駅で絞れる、期間の単位は短い、初回の検証は向く。
屋外の看板については、地域の絞りやすさは場所で絞れる、期間の単位は長い、初回の検証は条件による。
ラジオについては、地域の絞りやすさは地域で絞れる、期間の単位は短い、初回の検証は向く。
地域のテレビについては、地域の絞りやすさは地域で絞れる、期間の単位は中程度、初回の検証は規模次第。
全国のテレビについては、地域の絞りやすさは絞れない、期間の単位は中程度、初回の検証は向かない。
屋外の看板は期間が長い
屋外の広告は、契約の期間が長くなることがあります。
効果が出なくても、契約期間中は続きます。
最初の検証には向きません。
媒体の組み合わせは後から考える
複数の媒体を同時に出すと、どれが効いたか分かりません。最初は一つに絞ります。効果が確認できてから、組み合わせを検討します。
マス広告をめぐる誤解
認知が広がれば問い合わせが増える、という単純な想定です。
社名を知られることと、選ばれることの間には距離があります。
この領域では、期待の置き方を誤ると投資が無駄になります。
認知と選択は別の段階
社名を知っている人が増えても、その人たちが今すぐ必要としているとは限りません。
必要になったときに思い出してもらうための投資です。
効果が出るまでに時間がかかる理由がここにあります。
枠の買い方をめぐる思い込みを、項目ごとに見ていきます。
出せば問い合わせが増えるについては、実際の見方は必要になったときの想起への投資。
テレビは効果が大きいについては、実際の見方は対象の広さと指名の効き方で決まる。
一度出せば効果が続くについては、実際の見方は回数と継続が前提。
効果は測れないについては、実際の見方は地域を分ければ比較できる。
運用型より非効率については、実際の見方は役割が違うので単価では比べない。
運用型と単価で比べない
運用型の広告は、今すぐ必要としている人を捕まえる施策です。
マス広告は、将来必要になる人に社名を届ける施策です。
役割が違うので、同じ単価では比べられません。
外部に任せる場合の確認事項
媒体の選定と出稿を代理店に任せる場合があります。到達人数の大きさだけで提案されることがあります。自社の対象が到達のうちどれだけを占めるか、測定の設計をどうするかを確認してください。
検討を始めるための段取り
運用型の広告が頭打ちかどうかを確認することから始めます。
まだ伸ばせる余地があるなら、そちらへの投資が先になります。
検討の順番を守ると、無駄な議論が減ります。
検討に入るまでの手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは運用型の出稿を増やしたときの単価の変化を確認、期間の目安は4週間。
2については、やることは自社の対象が人口に占める比率を概算する、期間の目安は2週間。
3については、やることは過去の受注で社名の認知が効いたかを確認、期間の目安は3週間。
4については、やることは地域別の指名検索と直接流入の記録を開始、期間の目安は3か月。
5については、やることは出稿する地域と比較する地域を決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは交通の広告など絞りやすい媒体で試す、期間の目安は3か月。
記録の開始を出稿の3か月前に置く
比較の基準がなければ、効果は判定できません。
地域別の記録を、出稿を決める前から始めます。
この準備の期間を検討の工程に含めます。
出稿中と出稿後に見る数字を、項目ごとに見ていきます。
地域別の指名検索については、見る頻度は毎週、判断に使うところは出稿地域との差。
地域別の直接流入については、見る頻度は毎週、判断に使うところは同じく差の確認。
地域別の問い合わせ件数については、見る頻度は毎月、判断に使うところは成果への接続。
商談での認知の言及については、見る頻度は毎月、判断に使うところは質的な裏付け。
出稿地域の受注件数については、見る頻度は四半期、判断に使うところは最終的な判定。
判定は出稿の終了後も続ける
効果は、出稿の期間中だけに出るとは限りません。
終了後の数か月も記録を続けます。
遅れて現れる部分を捉えないと、過小評価になります。
次の出稿の判断を数字で決める
一度の出稿の結果から、次の規模と地域を決めます。
差が出なかった場合、規模が不足していたのか、条件が合わなかったのかを切り分けます。
切り分けができないまま増額すると、損失が大きくなります。
マス広告を検討すべきかどうか判断がつかない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。出稿の構成ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
テレビや交通の広告を検討する条件は何ですか
対象が広く、社名で選ばれる商材であることです。あわせて運用型の広告が単価の上昇で頭打ちになっていることが前提になります。まだ伸ばせる余地があるなら、そちらへの投資が先です。
効果が測れないと言われて決裁が通りません
出稿する地域としない地域を決め、両方で指名検索と直接流入と問い合わせ件数を記録すれば比較できます。出稿の3か月前から記録を始めることが条件になります。
どの媒体から試すべきですか
地域を絞りやすく、期間の単位が短い媒体です。交通の広告やラジオが該当します。屋外の看板は契約期間が長く、全国のテレビは絞れないため初回の検証には向きません。
予算が限られている場合はどうすればいいですか
期間を短くするより、地域を絞って届く回数を確保してください。同じ人に複数回届かないと社名は記憶に残らないため、一度だけ大きく出す形は効きにくくなります。
運用型の広告と比べて効率はどうですか
役割が違うため単価では比べられません。運用型は今すぐ必要としている人を捕まえ、マス広告は将来必要になる人に社名を届けます。同じ表に並べると成果が空欄になるだけです。
まとめ
- 効果の測り方が社内で合意されておらず、金額だけが議題になるからです。測れないものに大きな金額は出せない、という結論に毎回たどり着きます
- 届ける相手を選べず、見た人を個別に追えないことです。この二点により、投資の設計そのものが変わります
- 対象が広く、指名で選ばれる商材であることです。対象が狭い商材では、届く人の大半が対象外になります
- 同じ人に複数回届く量を、一定期間続けられるかで決めます。一度だけ大きく出すより、届く回数を確保するほうが効きます
- 出稿した地域と、していない地域の差で測ります。出稿前後の比較だけでは、季節の要因と区別できません
- 地域を絞りやすく、期間の単位が短い媒体から試します。交通の広告は、この条件を満たしやすくなります
- 認知が広がれば問い合わせが増える、という単純な想定です。社名を知られることと、選ばれることの間には距離があります
- 運用型の広告が頭打ちかどうかを確認することから始めます。まだ伸ばせる余地があるなら、そちらへの投資が先になります