
会場での会話の中身が記録されず、全員に同じ連絡が送られるからです。
枚数の問題ではなく、仕分けと接触の設計の問題です。
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目次
目次
- 展示会の名刺が商談にならないのは、どこで止まっているのか
- 会場での判断が消える
- 会場で取るべき情報は、何か
- 二つに絞る理由
- 名刺を、どう仕分けるのか
- 三つで足りる
- 接触の速度と回数を、どう決めるのか
- 速度が結果を分ける
- 営業とマーケの分担を、どこで切るのか
- 渡す条件を数で決める
- 商談にならなかった相手を、どう扱うのか
- 再会を前提に記録する
- 後追いの設計で、何を誤りやすいのか
- 回数より速度を先に直す
- 出展後の処理を作り直す順番
- 前回の展示会の名刺で試す
- よくある質問
- まとめ
会場での会話の中身が記録されず、全員に同じ連絡が送られるからです。
枚数の問題ではなく、仕分けと接触の設計の問題です。
展示会の名刺が商談にならないのは、どこで止まっているのか
会場での会話の中身が記録されず、全員に同じ連絡が送られるからです。
枚数の問題ではなく、仕分けと接触の設計の問題です。
展示会から持ち帰った名刺は、数日以内に一斉の礼状が送られます。
その後は、他のリードと同じ扱いで名簿に入ります。
この流れでは、来場者ごとの温度差が失われます。
会場での判断が消える
ブースで話した担当者は、相手が検討中なのか情報収集なのかを感じ取っています。
その判断が記録されなければ、後工程では全員が同じに見えます。
名刺の裏のメモは、担当者が変わると読めなくなります。
会場は人手が足りず、記録を取る余裕がないのが普通です。
だからこそ、記録の形を事前に決めておく必要があります。
接触までの時間が空く
持ち帰った名刺のデータ化に数日、内容の確認に数日かかります。
その間に、来場者は他社との打ち合わせを進めています。
展示会の直後は、検討の速度が最も速い時期です。
商談にならずに止まる箇所
| 止まる箇所 | 起きていること | 結果 |
|---|---|---|
| 会場での記録 | 会話の中身が残らない | 全員が同じ扱いになる |
| データ化 | 数日から2週間かかる | 接触が遅れる |
| 仕分け | 全件を同じ経路に入れる | 優先順位がつかない |
| 接触の内容 | 一斉の礼状だけ | 会話の続きにならない |
| 営業への引き渡し | 基準が決まっていない | 放置か全件渡しになる |
全件を営業に渡す
名刺を全部営業に渡すと、営業側で優先順位をつける作業が発生します。件数が多いと、その作業自体が行われません。渡す前に仕分けることが、マーケティング側の仕事になります。
会場で取るべき情報は、何か
検討の時期と、社内での立場の二つです。
この二つがあれば、後の仕分けはほぼ決まります。
会場で聞ける情報には限りがあります。
何を聞くかを絞って、全員が同じ項目を取る形にします。
二つに絞る理由
課題の詳細や予算の規模は、その場では答えにくい質問です。
時期と立場は、比較的答えやすく、後の判断に直結します。
項目を増やすと、記録が取られなくなります。
会場で取る情報
| 項目 | 聞き方の例 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 検討の時期 | 導入の予定時期を確認 | 接触の優先度 |
| 社内での立場 | 決める人か調べる人か | 接触の相手と内容 |
| 現在の状況 | 他社の利用の有無 | 会話の切り口 |
| 来場の目的 | 何を見に来たか | 案内する資料の選択 |
| 次の接点の希望 | 資料か打ち合わせか | 接触の手段 |
その場で次の予約を取る
最も効果が大きいのは、会場で次の打ち合わせの日程を決めることです。
後追いの手間がほぼなくなります。
予約の枠を事前に用意しておくことが条件になります。
記録の手段を統一する
紙のメモでも、端末への入力でも構いません。全員が同じ形式で残すことが条件になります。会期中に毎日、その日の記録をまとめる時間を確保します。
名刺を、どう仕分けるのか
時期と立場の組み合わせで三つに分けます。
細かく分けると仕分けに時間がかかり、接触が遅れます。
仕分けの目的は、接触の速度と内容を変えることです。
分類の数は少なくします。
三つで足りる
すぐ接触する層、期間を置いて接触する層、名簿に入れるだけの層。
この三つに分けます。
それぞれで、誰がいつ何をするかを決めておきます。
仕分けの基準と、その後の扱い
| 区分 | 条件 | 接触の担当と時期 |
|---|---|---|
| すぐ接触 | 時期が近く決める立場 | 営業が会期中か翌営業日 |
| 期間を置く | 時期が先か調べる立場 | マーケが2週間後から |
| 名簿に入れる | 時期が未定で関連が薄い | 定期配信の対象に |
| その場で予約済み | 会場で日程が決まった | 営業が予定どおり |
| 対象外 | 同業や学生や採用目的 | 名簿に入れない |
対象外を必ず設ける
同業他社、就職活動中の学生、資料目的の来場者。
これらを名簿に入れると、配信の反応率が下がります。
除外の基準を先に決めておきます。
仕分けは会期中に始める
会期が終わってから仕分けを始めると、数日遅れます。その日の分をその日のうちに仕分ける形にします。会期中に人手を割く前提で、体制を組みます。
接触の速度と回数を、どう決めるのか
最も優先度の高い層には、会期中か翌営業日に接触します。
それ以外は、間隔を空けて3回までを基本にします。
接触の設計は、速度と回数の二つで決まります。
速度が結果を分ける
展示会の直後は、来場者が複数社を比較している時期です。
最初に打ち合わせを設定した会社が有利になります。
翌営業日までに接触できるかどうかで、商談化率が変わります。
会期中の接触を可能にするには、会場から情報を送る仕組みが要ります。
その日の記録を当日中に社内へ送る運用を決めます。
区分ごとの接触の設計
| 区分 | 初回の接触 | その後の接触 |
|---|---|---|
| すぐ接触 | 会期中か翌営業日に電話 | 返答がなければ3日後に再度 |
| 期間を置く | 2週間後に資料の案内 | 1か月ごとに2回まで |
| 名簿に入れる | 定期配信に合流 | 通常の配信のみ |
| その場で予約済み | 予約の前日に確認 | 通常の商談の流れ |
| 対象外 | 接触しない | 名簿に入れない |
回数の上限を決める
反応がない相手に接触を続けても、関係が悪くなるだけです。
3回で反応がなければ、通常の名簿に戻します。
上限を決めておくことで、担当者の判断が揃います。
内容を会話の続きにする
一斉の礼状は、会話の続きになりません。会場で聞いた内容に触れる形にします。そのために、会場での記録が必要になります。
営業とマーケの分担を、どこで切るのか
すぐ接触する層は営業、それ以外はマーケティングが持ちます。
全件を営業に渡すと、優先度の高い相手への接触が遅れます。
分担を決めていないと、放置されるか、全件が営業に流れるかのどちらかになります。
渡す条件を数で決める
営業に渡す件数の上限を、事前に決めます。
営業の人数と、1人が対応できる件数から逆算します。
上限を超える分は、マーケティング側で保持します。
展示会後の役割分担を、項目ごとに見ていきます。
会場での記録については、担当は出展した全員、期限は当日中。
データ化と仕分けについては、担当はマーケティング、期限は会期終了の翌日まで。
すぐ接触する層への連絡については、担当は営業、期限は翌営業日まで。
期間を置く層への案内については、担当はマーケティング、期限は2週間後。
名簿への統合と配信については、担当はマーケティング、期限は会期終了から1週間。
渡した後の結果を戻してもらう
営業に渡した相手が商談になったかどうかを、マーケティング側で把握します。
この情報がないと、仕分けの基準が正しかったかを検証できません。
戻す仕組みを、渡す前に決めます。
会期中に営業の時間を確保する
翌営業日までの接触を実現するには、営業の予定を空けておく必要があります。展示会の出展の計画に、会期後の接触の時間を含めます。この確保がないと、速度の設計は実行されません。
商談にならなかった相手を、どう扱うのか
名簿に統合して、定期的な接点を続けます。
翌年の同じ展示会で再会することを前提に、記録を残します。
展示会の来場者の大半は、その時点では商談になりません。
この層をどう扱うかで、翌年以降の成果が変わります。
再会を前提に記録する
同じ展示会には、同じ企業が毎年来場します。
昨年に話した内容が記録されていれば、今年の会話が続きになります。
名刺の情報だけでなく、会話の内容を年をまたいで残します。
商談にならなかった相手の扱いを、項目ごとに見ていきます。
時期が先だったについては、扱いは定期配信で接点を維持、記録することは想定の時期。
他社を利用中については、扱いは更新時期の前に接触、記録することは現在の利用状況。
立場が調べる側については、扱いは社内の決裁者の情報を集める、記録することは組織の構成。
反応がなかったについては、扱いは通常の名簿に統合、記録することは接触の履歴。
検討が中止になったについては、扱いは理由を記録して配信のみ、記録することは中止の理由。
翌年の出展前に洗い出す
翌年の出展の前に、昨年の来場者のうち商談にならなかった相手を洗い出します。
その中から、状況が変わっていそうな企業に事前に連絡します。
会場での再会を約束できれば、当日の接触の質が上がります。
記録が残らないと毎年ゼロから始まる
来場者の情報が年ごとに分断されていると、毎年同じ会話を繰り返すことになります。出展の効果が積み上がりません。名簿の統合は、この積み上げのために行います。
後追いの設計で、何を誤りやすいのか
接触の回数を増やせば商談が増えると考えることです。
速度と内容が変わらなければ、回数を増やしても結果は変わりません。
展示会後の改善では、打ち手の順番を間違えやすくなります。
回数より速度を先に直す
接触の回数を増やすのは、実行しやすい改善です。
しかし最初の接触が遅ければ、すでに他社が先行しています。
速度の改善のほうが効果が大きく、費用もかかりません。
誤りやすい打ち手と、先に直すことを、項目ごとに見ていきます。
接触の回数を増やすについては、効果が小さい理由は最初の接触が遅いまま、先に直すことは翌営業日までの接触。
礼状の文面を工夫するについては、効果が小さい理由は会話の続きになっていない、先に直すことは会場での記録。
名刺の枚数を増やすについては、効果が小さい理由は仕分けの負荷が増える、先に直すことは仕分けの基準。
全件を営業に渡すについては、効果が小さい理由は優先度がつけられない、先に直すことは渡す件数の上限。
配信の頻度を上げるについては、効果が小さい理由は対象外が混ざっている、先に直すことは除外の基準。
枚数を増やす前に処理の能力を確認する
名刺の枚数が増えても、処理できる件数が同じなら、商談は増えません。
むしろ仕分けが遅れて、全体の速度が落ちます。
出展の規模を大きくする前に、後工程の能力を確認します。
外部に任せる場合の確認事項
展示会後の接触を外部に委託する場合があります。接触件数だけを成果指標にすると、質の低い接触が増えます。打ち合わせの設定件数か、営業への引き渡し件数を指標にできるかを確認してください。
出展後の処理を作り直す順番
会場での記録の形を決めることから始めます。
記録がなければ、仕分けも接触の内容も設計できません。
改善の入口は、会期後ではなく会期中にあります。
処理を組み直す段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは会場で取る項目を二つに絞って決める、期間の目安は1週間。
2については、やることは記録の形式を統一して出展者に共有、期間の目安は1週間。
3については、やることは仕分けの三区分と条件を決める、期間の目安は1週間。
4については、やることは営業に渡す件数の上限を決める、期間の目安は1週間。
5については、やることは会期後の営業の時間を予定に入れる、期間の目安は出展の2か月前。
6については、やることは結果を戻す仕組みを営業と合意する、期間の目安は2週間。
前回の展示会の名刺で試す
新しい仕組みは、次の出展を待たずに試せます。
前回の名刺を仕分けの基準に当てはめてみます。
どの区分が何件になるかが分かれば、体制の見積もりができます。
出展後に追う数字を、項目ごとに見ていきます。
翌営業日までの接触率については、見る頻度は出展ごと、判断に使うところは速度の設計が機能したか。
区分ごとの商談化率については、見る頻度は出展ごと、判断に使うところは仕分けの基準の妥当性。
会場での予約取得件数については、見る頻度は出展ごと、判断に使うところは会場運営の改善。
営業に渡した件数と結果については、見る頻度は出展ごと、判断に使うところは上限の設定の見直し。
翌年の再来場者の商談化については、見る頻度は年次、判断に使うところは記録の積み上げの効果。
区分ごとの商談化率を必ず出す
仕分けの基準が正しかったかは、区分ごとの商談化率で分かります。
すぐ接触する層とそれ以外の差が小さければ、基準を見直します。
差が出ていれば、その基準は機能しています。
翌年の再来場者を追う
昨年の来場者が今年も来ているかを確認します。
再来場した相手の商談化率は、初回より高くなるのが普通です。
この数字が出れば、名簿の積み上げに投資する根拠になります。
展示会のリードの扱いに迷いがある場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。出展後の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
展示会の名刺が商談になりません
会場での会話の中身が記録されず、全員に同じ連絡が送られていることが原因です。会場で検討の時期と社内での立場の二つを記録し、その情報で仕分けてから接触の内容を変えてください。
会場で何を聞いておけばいいですか
検討の時期と、決める立場か調べる立場かの二つです。項目を増やすと記録が取られなくなります。その場で次の打ち合わせの日程を決められれば、後追いの手間がほぼなくなります。
名刺を全部営業に渡してはいけませんか
件数が多いと営業側で優先順位をつける作業が行われず、結果として放置されます。渡す件数の上限を営業の人数から逆算して決め、それ以外はマーケティング側で持ってください。
いつまでに接触すべきですか
優先度の高い層は会期中か翌営業日までです。展示会の直後は来場者が複数社を比較している時期で、最初に打ち合わせを設定した会社が有利になります。会期後の営業の時間を事前に確保してください。
商談にならなかった来場者はどうすればいいですか
名簿に統合し、会話の内容も年をまたいで記録します。同じ展示会には同じ企業が毎年来場するため、翌年の出展前に昨年の来場者を洗い出して事前に連絡すると、当日の接触の質が上がります。
まとめ
- 会場での会話の中身が記録されず、全員に同じ連絡が送られるからです。枚数の問題ではなく、仕分けと接触の設計の問題です
- 検討の時期と、社内での立場の二つです。この二つがあれば、後の仕分けはほぼ決まります
- 時期と立場の組み合わせで三つに分けます。細かく分けると仕分けに時間がかかり、接触が遅れます
- 最も優先度の高い層には、会期中か翌営業日に接触します。それ以外は、間隔を空けて3回までを基本にします
- すぐ接触する層は営業、それ以外はマーケティングが持ちます。全件を営業に渡すと、優先度の高い相手への接触が遅れます
- 名簿に統合して、定期的な接点を続けます。翌年の同じ展示会で再会することを前提に、記録を残します
- 接触の回数を増やせば商談が増えると考えることです。速度と内容が変わらなければ、回数を増やしても結果は変わりません
- 会場での記録の形を決めることから始めます。記録がなければ、仕分けも接触の内容も設計できません