受注確度の予測をマーケが使う

予測が営業の見込み管理のために作られているからです。
獲得の判断に使うには、粒度も更新の頻度も合っていません。
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目次
目次
- 受注確度の予測が、マーケティングの判断に使われていないのはなぜか
- 見ている単位が違う
- 予測の数字は、どこまで当たるのか
- 個別の確度は、担当者の判断が入る
- 予測をマーケティングのどの判断に使うのか
- 受注までの期間を挟んで考える
- パイプラインの不足を、いつ知るのか
- 逆算して警報の時期を決める
- 予測が外れる前提で、どう使うのか
- 二つの数字を並べる
- 予測の精度を上げるために、マーケティングができること
- 経路の情報が予測を支える
- 予測に合わせて配信を動かすと、何が起きるのか
- 止めて再開すると、立ち上がりに時間がかかる
- 予測を使い始めるための準備
- 確度の癖を先に確認する
- よくある質問
- まとめ
予測が営業の見込み管理のために作られているからです。
獲得の判断に使うには、粒度も更新の頻度も合っていません。
受注確度の予測が、マーケティングの判断に使われていないのはなぜか
予測が営業の見込み管理のために作られているからです。
獲得の判断に使うには、粒度も更新の頻度も合っていません。
多くの会社で、案件ごとの受注確度が管理されています。
その数字がマーケティングの予算や配信の判断に使われることは、ほとんどありません。
見ている単位が違う
営業が見るのは、個別の案件が今期に決まるかどうかです。
マーケティングが必要としているのは、来月以降のパイプラインが足りるかどうかです。
案件ごとの確度を足しただけでは、後者の判断に使えません。
更新の頻度が合わない
確度は商談が動いたときに更新されます。
月に一度しか更新されない案件も多く、獲得の判断に使うには遅れます。
予測が使われない理由
| 観点 | 営業の使い方 | マーケティングが必要とするもの |
|---|---|---|
| 単位 | 案件ごと | 月ごとの合計 |
| 期間 | 今期の着地 | 3か月から6か月先 |
| 更新 | 商談が動いたとき | 週次 |
| 精度 | 個別の当たり外れ | 合計の傾向 |
| 用途 | 見込みの報告 | 獲得の増減の判断 |
使えるようにする加工は難しくない
案件ごとの確度を、受注の見込み月で集計するだけで、マーケティングが使える形になります。新しい仕組みを入れる必要はありません。
予測の数字は、どこまで当たるのか
個別の案件は当たりませんが、合計の傾向は使えます。
当たらないことを前提に、使う場所を選びます。
確度の数字をそのまま信じると、判断を誤ります。
個別の確度は、担当者の判断が入る
七割という確度は、担当者がそう感じた数字です。
段階で機械的に決めている場合でも、実際の受注率とは差があります。
合計で見ると、傾向は追える
個別の誤差は、件数が増えると相殺されます。
月ごとの合計で見れば、増えているか減っているかは分かります。
予測の当たり方
| 見る単位 | 当たり方 | 使える判断 |
|---|---|---|
| 個別の案件 | 当たらない | 使わない |
| 月ごとの合計 | 傾向は追える | パイプラインの不足の把握 |
| 段階別の件数 | 安定している | どの段階が薄いか |
| 前月との差 | 使える | 流入の増減の把握 |
| 確度別の構成 | 使える | 後ろに寄っていないか |
確度と実績の差を定期的に確認する
確度七割の案件が、実際に何割受注しているか。これを四半期ごとに確認すると、確度の数字の癖が分かります。癖が分かれば、補正して使えます。
予測をマーケティングのどの判断に使うのか
獲得の予算を増やすか絞るかの判断に使います。
三か月先の受注の見込みが足りないと分かれば、今の獲得を動かす理由になります。
予測は、獲得の前倒しと後ろ倒しの判断に効きます。
受注までの期間を挟んで考える
今日獲得したリードが受注になるのは、受注までの期間の後です。
三か月後の受注を増やしたいなら、今日の獲得を動かす必要があります。
予測は、この判断の材料になります。
目標との差を先に知る
期末に近づいてから不足に気づくと、獲得を増やしても間に合いません。
予測で早く気づけば、手が打てます。
予測から動かせる判断
| 判断 | 予測の使い方 | 動かせる時期 |
|---|---|---|
| 獲得の予算を増やす | 3か月先の不足を検知 | 不足の3か月前 |
| 獲得の対象を絞る | 3か月先が過剰 | 過剰の3か月前 |
| 既存顧客への活動を増やす | 新規の不足を補う | 1か月前でも可 |
| 展示会の出展を決める | 半年先の不足 | 半年前 |
| 経路の配分を変える | 段階別の薄さ | 1か月前 |
補える手段は、時期によって変わる
半年先の不足なら、展示会やコンテンツで手が打てます。一か月先の不足に対しては、既存顧客への働きかけか、既存のリードの掘り起こししか間に合いません。
パイプラインの不足を、いつ知るのか
受注までの期間より前に知る必要があります。
期間が四か月なら、四か月前に不足が見えていないと手が打てません。
気づく時期が、打てる手を決めます。
逆算して警報の時期を決める
受注までの期間を出して、その分だけ前に警報が鳴る設計にします。
期間が長い事業ほど、早く気づく必要があります。
目標の月ごとの割り振りを先に持つ
年間の目標しかない状態では、不足が判定できません。
月ごとの受注目標があって初めて、予測との差が出ます。
不足を知る時期と、打てる手
| 気づいた時期 | 打てる手 | 効果の大きさ |
|---|---|---|
| 6か月前 | 展示会、コンテンツ、新しい経路 | 大きい |
| 3か月前 | 広告の増額、ウェビナー | 中くらい |
| 1か月前 | 保有リードの掘り起こし、既存顧客 | 小さい |
| 当月 | 営業の追いかけの強化 | ほとんどない |
| 期末 | 翌期への繰り越し | なし |
過剰のときも同じ仕組みで気づく
予測が目標を大きく上回っている場合、獲得を絞る判断ができます。処理が追いつかない状態を作らずに済みます。
予測が外れる前提で、どう使うのか
一つの数字で判断せず、幅で持ちます。
確度の高い案件だけを積んだ数字と、全案件を確度で重み付けした数字の両方を出します。
予測は一つの値ではなく、範囲として扱います。
二つの数字を並べる
確度が高い案件だけの合計が、下限に近い値です。
全案件を確度で重み付けした合計が、中心に近い値です。
この二つの間に、実際の着地が入ることが多くなります。
幅が広すぎる場合は、段階の定義を見る
下限と中心の差が大きすぎる場合、確度の付け方がばらついています。
段階ごとの確度を機械的に決める形に変えると、幅が狭まります。
予測の出し方を、項目ごとに見ていきます。
確度70%以上の合計については、性質は下限に近い、使う場面は保守的な判断。
全案件の確度重み付けについては、性質は中心に近い、使う場面は通常の判断。
段階別の実績率で再計算については、性質は担当の主観が抜ける、使う場面は検証に使う。
前年の同時期との比較については、性質は季節の影響が見える、使う場面は傾向の確認。
最も確からしい月への集計については、性質は時期の判断に使う、使う場面は獲得の時期の決定。
判断は下限の側で下す
獲得を増やす判断は、下限の数字で不足が出たときに下します。中心の数字で判断すると、対応が遅れます。
予測の精度を上げるために、マーケティングができること
獲得の時点の情報を案件に残すことです。
どの経路から来たリードかが分かると、経路別の受注率で予測の精度が上がります。
予測の材料は、営業の入力だけではありません。
経路の情報が予測を支える
経路ごとに受注率と受注までの期間が違います。
案件に経路が残っていれば、経路別の実績で予測を補正できます。
獲得の時点の行動の記録も材料になる
受注した案件が受注前に取っていた行動が分かっていれば、同じ行動を取っている案件の確度を補正できます。
予測の精度に効く情報を、項目ごとに見ていきます。
取得の経路については、誰が残すかはマーケティング、予測への効き方は経路別の受注率で補正。
獲得時の行動の記録については、誰が残すかはマーケティング、予測への効き方は確度の補正。
会社の規模と業種については、誰が残すかはマーケティング、予測への効き方は期間の予測。
商談の段階については、誰が残すかは営業、予測への効き方は基礎の確度。
相手の決裁の段数については、誰が残すかは営業、予測への効き方は期間の予測。
経路が案件に引き継がれているかを確認する
リードから案件に変わる時点で、経路の情報が消える仕組みになっていることがあります。ここが切れていると、経路別の実績が出せません。
予測に合わせて配信を動かすと、何が起きるのか
増減を繰り返すと、獲得の単価が上がります。
予測に反応しすぎない幅を決めておきます。
予測を使った予算の調整には、副作用があります。
止めて再開すると、立ち上がりに時間がかかる
広告の配信を止めて再開すると、元の状態に戻るまでに時間がかかります。
短い周期で増減を繰り返すと、この損失が積み上がります。
動かす幅と頻度を先に決める
予測が何パーセント不足したら、予算を何パーセント動かすか。
この基準を先に決めておくと、毎月の議論が要りません。
予算を動かす基準の置き方を、項目ごとに見ていきます。
5%未満については、動かす対象は動かさない、動かす幅は誤差の範囲。
5%から15%については、動かす対象は既存の経路の予算、動かす幅は10%程度。
15%から30%については、動かす対象は経路の追加も検討、動かす幅は20%から30%。
30%以上については、動かす対象は目標の見直しも含める、動かす幅は経営の判断。
予測が超過については、動かす対象は絞る判断、動かす幅は処理能力と相談。
絞るときは処理能力と合わせて見る
予測が目標を上回っているときに獲得を絞るかどうかは、営業の処理能力と併せて判断します。処理に余裕があるなら、絞らずに翌期の分を作る選択もあります。
予測を使い始めるための準備
最初にやるのは、月ごとの受注目標を置くことです。
比べる相手がなければ、予測の数字だけを見ても判断できません。
目標の割り振りから始めます。
予測を使えるようにする段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは年間の受注目標を月ごとに割り振る、期間の目安は1週間。
2については、やることは受注までの期間の中央値を出す、期間の目安は1週間。
3については、やることは案件に取得の経路が残っているか確認する、期間の目安は1週間。
4については、やることは確度と実績の差を過去1年で確認する、期間の目安は2週間。
5については、やることは下限と中心の2つの予測を毎週出す、期間の目安は2週間。
6については、やることは予算を動かす基準を決める、期間の目安は1週間。
確度の癖を先に確認する
確度七割の案件が実際に何割受注しているかを、過去一年で確認します。
癖が分かれば、補正した数字で使えます。
追う数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
受注までの期間の中央値が四か月で、四か月先の予測が目標を20%下回っているなら、いま獲得の予算を動かす判断になります。
予測を使うときに並べる数字を、項目ごとに見ていきます。
月ごとの受注目標については、見る頻度は毎月、見方は割り振りの前提。
確度で重み付けした予測については、見る頻度は毎週、見方は中心の見込み。
確度70%以上の合計については、見る頻度は毎週、見方は下限の見込み。
目標との差については、見る頻度は毎週、見方は不足の規模。
確度と実績の乖離については、見る頻度は四半期、見方は補正が必要か。
週次で見る理由
月次で見ると、不足に気づく時期が最大で一か月遅れます。
受注までの期間が長い事業ほど、この遅れが効きます。
受注の見込みを獲得の判断にどうつなぐか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。獲得と受注の計画ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
受注確度の予測はマーケティングで使えますか
案件ごとの確度を受注の見込み月で集計すれば使えます。個別の案件は当たりませんが、月ごとの合計で見れば増減の傾向は追えます。
予測はどの判断に使いますか
獲得の予算を増やすか絞るかの判断です。今日獲得したリードが受注になるのは受注までの期間の後なので、三か月先の不足が見えれば今の獲得を動かす理由になります。
不足はいつ知る必要がありますか
受注までの期間より前です。期間が四か月なら四か月前に見えていないと手が打てません。一か月前に気づいても、保有リードの掘り起こしか既存顧客への働きかけしか間に合いません。
予測が外れるので使えません
一つの数字で判断せず、確度の高い案件だけの合計と、全案件を確度で重み付けした合計の二つを並べます。獲得を増やす判断は下限の側で下します。
予測に合わせて広告を増減してよいですか
短い周期で止めて再開すると立ち上がりに時間がかかり、獲得の単価が上がります。不足が何パーセントのときに予算を何パーセント動かすかの基準を、先に決めておきます。
まとめ
- 予測が営業の見込み管理のために作られているからです。獲得の判断に使うには、粒度も更新の頻度も合っていません
- 個別の案件は当たりませんが、合計の傾向は使えます。当たらないことを前提に、使う場所を選びます
- 獲得の予算を増やすか絞るかの判断に使います。三か月先の受注の見込みが足りないと分かれば、今の獲得を動かす理由になります
- 受注までの期間より前に知る必要があります。期間が四か月なら、四か月前に不足が見えていないと手が打てません
- 一つの数字で判断せず、幅で持ちます。確度の高い案件だけを積んだ数字と、全案件を確度で重み付けした数字の両方を出します
- 獲得の時点の情報を案件に残すことです。どの経路から来たリードかが分かると、経路別の受注率で予測の精度が上がります
- 増減を繰り返すと、獲得の単価が上がります。予測に反応しすぎない幅を決めておきます
- 最初にやるのは、月ごとの受注目標を置くことです。比べる相手がなければ、予測の数字だけを見ても判断できません