マーケと営業の会議体を設計する

どの会議で何を決めるのかが決まっていないからです。
決める場がないまま会議だけが増えると、同じ議題が毎週持ち回されます。
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目次
目次
- 会議を増やしても意思決定が速くならないのは、なぜか
- 決める場が一つもない状態
- 会議体は、何層に分けるのか
- 週次は、今週動かせることだけ
- どの決定を、どの層で下すのか
- 振り分けの基準を文書にする
- 層ごとに、出す数字が違う
- 週次に率を持ち込まない
- 会議を減らす判断は、何で下すのか
- 決定の件数を数える
- 決まったことが実行されない場合、どこを直すのか
- 決定に三つの要素が要る
- 会議体を作れば、連携は良くなるのか
- 評価が分かれていれば、会議でも分かれる
- 会議体の組み直しに入る前に
- 新しい会議を作る前に、既存を減らす
- よくある質問
- まとめ
どの会議で何を決めるのかが決まっていないからです。
決める場がないまま会議だけが増えると、同じ議題が毎週持ち回されます。
会議を増やしても意思決定が速くならないのは、なぜか
どの会議で何を決めるのかが決まっていないからです。
決める場がないまま会議だけが増えると、同じ議題が毎週持ち回されます。
マーケティングと営業の連携が悪いという話が出ると、まず会議が追加されます。
週次の情報共有、月次の振り返り、四半期の方針。
増やしても、意思決定の速さは変わりません。
決める場が一つもない状態
情報を共有する会議はあっても、決定を下す会議がないことがあります。
共有だけで終わるので、次の週に同じ話が出ます。
決める権限がその場にない
出席者が全員、持ち帰って確認する立場だと、その場では何も決まりません。
決定に必要な役職が出ていない会議は、共有の会議になります。
会議が機能しない典型の形
| 状態 | 起きていること | 直す方向 |
|---|---|---|
| 決定の議題がない | 共有だけで終わる | 決める議題を先に置く |
| 決定権のある人が出ない | 持ち帰りが発生 | 出席者を決め直す |
| 同じ議題が毎回出る | 前回の決定が実行されない | 実行の確認を議題にする |
| 参加者が多い | 発言が減る | 層を分ける |
| 時間が足りない | 議題が消化されない | 議題の数を絞る |
会議の数ではなく、層の設計を見る
必要なのは会議を増やすことではありません。どの層で何を決めるかを決めることです。
会議体は、何層に分けるのか
週次、月次、四半期の三層で足ります。
それぞれ扱う時間の幅と、決める内容が違います。
層を分ける基準は、決定が効き始めるまでの時間です。
週次は、今週動かせることだけ
今週のリードの流れ、止まっている案件、期限を過ぎた対応。
すぐに手を動かせることだけを扱います。
月次は、配分と基準の調整
予算の配分、引き渡しの基準、優先順位の見直し。
一か月で結果が見え始めることを扱います。
四半期は、目標と設計の見直し
目標値、指標の定義、体制。
変更の影響が大きく、頻繁には変えられないものを扱います。
三つの層の役割
| 層 | 頻度と時間 | 扱う内容 | 出席者 |
|---|---|---|---|
| 週次 | 30分 | 今週の処理と滞留 | 実務の担当 |
| 月次 | 60分 | 配分と基準の調整 | 両部門の責任者 |
| 四半期 | 120分 | 目標と定義と体制 | 責任者と経営 |
| 随時 | 都度 | 個別の案件の相談 | 関係者のみ |
| 年次 | 半日 | 来期の計画 | 経営を含む全体 |
層をまたぐ議題は、上げる場所を決める
週次で解決できない議題は、月次に上げます。上げる手続きが決まっていないと、週次で堂々巡りします。
どの決定を、どの層で下すのか
決定の影響が及ぶ期間で振り分けます。
今週で結果が出るものは週次、期をまたぐものは四半期です。
議題の振り分けが、会議体の設計の中心です。
振り分けの基準を文書にする
どの議題がどの層かを、あらかじめ一覧にします。
その場で判断すると、決めやすい層に議題が寄ります。
決定の記録を残す場所を一つにする
層ごとに議事録が分かれていると、過去の決定が探せません。
決定だけを集めた一覧を、層をまたいで一つ持ちます。
議題の振り分けの例
| 議題 | 決める層 | 理由 |
|---|---|---|
| 期限を過ぎた案件の対応 | 週次 | 今週動かせる |
| 特定の経路のリードの扱い | 月次 | 一か月で結果が見える |
| 引き渡しの基準の変更 | 月次 | 運用への影響が中程度 |
| 共通の指標の目標値 | 四半期 | 期を通した比較が必要 |
| リードの定義の変更 | 四半期 | 過去のデータに影響する |
定義に関わる決定は、期中に下ろさない
リードの定義や指標の定義を期中に変えると、前後の比較ができなくなります。これらは四半期か期の切り替えでのみ扱います。
層ごとに、出す数字が違う
週次は量、月次は率、四半期は金額で見ます。
同じ数字をすべての層で出すと、どの層でも同じ議論になります。
数字の粒度を層に合わせます。
週次に率を持ち込まない
週の母数では、商談化率や受注率が大きく振れます。
振れた数字を議論すると、実体のない原因探しになります。
四半期に週の細かい数字を持ち込まない
四半期の議題は目標と設計です。
週ごとの件数の増減は、その判断の材料になりません。
層ごとに持ち込む数字
| 層 | 見る数字 | 見ない数字 |
|---|---|---|
| 週次 | リードの件数、接触の件数、滞留の件数 | 率と金額 |
| 月次 | 商談化率、期限の達成率、経路別の構成 | 週単位の増減 |
| 四半期 | 受注金額、受注あたりの費用、各段階の率の推移 | 個別の案件 |
| 随時 | 該当する案件の情報 | 全体の数字 |
数字の出所を一つにする
同じ数字が会議ごとに違う値で出てくると、議論が数字の確認で終わります。どの層でも同じ場所から出した数字を使います。
会議を減らす判断は、何で下すのか
決定の件数が出ていない会議から減らします。
出席者の感覚ではなく、その会議で何が決まったかの記録で判断します。
会議は増えるばかりで、減る判断がされません。
決定の件数を数える
会議ごとに、その場で決まった事項の件数を記録します。
三か月続けて決定がゼロの会議は、共有の手段に置き換えられます。
共有だけなら、会議でなくてよい
数字の共有と進捗の報告は、文書で足ります。
読む時間を確保する形にすれば、会議の時間が空きます。
会議を残すかの判断を、項目ごとに見ていきます。
月に2件以上の決定があるについては、判断は残す、代わりの形はそのまま。
決定がほぼないについては、判断は置き換える、代わりの形は文書の共有。
同じ議題が3回以上続くについては、判断は上の層へ移す、代わりの形は月次か四半期へ。
出席者の半分が発言しないについては、判断は人を絞る、代わりの形は関係者だけに。
準備に会議の時間以上かかるについては、判断は資料を簡素にする、代わりの形は定型の形式に。
減らした時間の行き先を決める
会議を減らしても、その時間が別の会議に吸収されれば意味がありません。減らした時間を何に使うかを、同時に決めます。
決まったことが実行されない場合、どこを直すのか
担当と期限が決まっていない決定は、実行されません。
決定の記録に、この二つが入っているかを確認します。
実行されない原因は、会議の外ではなく決定の書き方にあります。
決定に三つの要素が要る
何を決めたか、誰がやるか、いつまでにやるか。
この三つが揃っていない決定は、実行の確認ができません。
次回の冒頭で、前回の決定を確認する
実行の確認を議題に入れないと、決定は流れます。
会議の冒頭の五分を、前回の決定の確認に充てます。
決定の記録に必要な項目を、項目ごとに見ていきます。
決定の内容については、内容は何を変えるか、なければ起きることは解釈が分かれる。
担当については、内容は誰がやるか、なければ起きることは誰もやらない。
期限については、内容はいつまでか、なければ起きることは後回しになる。
確認する場については、内容はどの層で確認するか、なければ起きることは確認されない。
判断の前提については、内容はなぜそう決めたか、なければ起きることは後で覆る。
判断の前提を残す
なぜその決定をしたかを残しておかないと、数か月後に同じ議論が起きます。前提が変わったときだけ、決定を見直す形にできます。
会議体を作れば、連携は良くなるのか
会議は決定の場であって、関係を作る場ではありません。
評価の設計と情報の共有が伴わなければ、会議だけでは動きません。
会議体の設計は、連携の問題の一部しか解きません。
評価が分かれていれば、会議でも分かれる
マーケティングがリード件数、営業が受注金額で評価されている状態では、会議の場でも主張が分かれます。
会議の運営を工夫しても、この構造は変わりません。
情報が片側にしかなければ、議論にならない
一方だけが数字を持っている状態では、会議は報告になります。
両方が同じ数字を見られる状態が、議論の前提です。
会議で解ける問題と解けない問題を、項目ごとに見ていきます。
決定が遅いについては、会議で解けるかは解ける、必要なものは層と権限の設計。
同じ議題が繰り返されるについては、会議で解けるかは解ける、必要なものは決定の記録と確認。
評価の方向が違うについては、会議で解けるかは解けない、必要なものは評価の設計の見直し。
数字が片側にしかないについては、会議で解けるかは解けない、必要なものは共有の仕組み。
相手の業務が見えないについては、会議で解けるかは部分的、必要なものは同席と記録の共有。
会議の設計は、順番としては後ろ
評価と数字の共有を先に整えてから、会議体を設計します。順番を逆にすると、会議だけが増えます。
会議体の組み直しに入る前に
最初にやるのは、いま存在する会議の棚卸しです。
何の会議が何回あるかを数えないと、減らす議論ができません。
既存の会議を並べるところから始めます。
会議体を組み直す段取りを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは両部門が関わる会議を全部並べる、期間の目安は1週間。
2については、やることは会議ごとの決定の件数を3か月分数える、期間の目安は1週間。
3については、やることは議題を週次、月次、四半期に振り分ける、期間の目安は2週間。
4については、やることは層ごとの出席者と時間を決める、期間の目安は1週間。
5については、やることは決定の記録の形式を決める、期間の目安は1週間。
6については、やることは決定がない会議を文書の共有に置き換える、期間の目安は2週間。
新しい会議を作る前に、既存を減らす
層の設計をすると、新しい会議を作りたくなります。
先に減らさないと、会議の総時間が増えます。
追う数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
両部門が関わる会議が週に5本あり、一人あたり月に12時間を使っているなら、その時間で何件の決定が出ているかを数えます。
会議体が機能しているかを見る数字を、項目ごとに見ていきます。
会議ごとの決定の件数については、見る頻度は毎月、見方は決める場になっているか。
決定の期限の達成率については、見る頻度は毎月、見方は実行されているか。
繰り越された議題の件数については、見る頻度は毎月、見方は層の振り分けが合っているか。
会議の総時間については、見る頻度は四半期、見方は増えていないか。
上の層へ上げた議題の件数については、見る頻度は四半期、見方は上げる手続きが回っているか。
繰り越しの件数を見る
同じ議題が繰り越され続けているなら、その議題は層が合っていません。
上の層に上げるか、決定に必要な情報が足りていないかのどちらかです。
両部門の会議が決定の場になっていない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。連携の仕組みごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
会議を増やせば連携は良くなりますか
なりません。どの会議で何を決めるかが決まっていないと、同じ議題が毎週持ち回されます。必要なのは会議の数ではなく、層の設計です。
会議体は何層に分けますか
週次、月次、四半期の三層です。週次は今週動かせること、月次は配分と基準の調整、四半期は目標と定義と体制を扱います。
どの層でどの数字を出しますか
週次は量、月次は率、四半期は金額です。週の母数では率が大きく振れるため、週次に率を持ち込むと実体のない原因探しになります。
会議はどう減らしますか
会議ごとの決定の件数を記録し、三か月続けて決定がない会議を文書の共有に置き換えます。減らした時間が別の会議に吸収されないよう、行き先も同時に決めます。
決まったことが実行されません
決定の記録に、内容と担当と期限の三つが入っているかを確認します。加えて、次回の冒頭の五分を前回の決定の確認に充てます。
まとめ
- どの会議で何を決めるのかが決まっていないからです。決める場がないまま会議だけが増えると、同じ議題が毎週持ち回されます
- 週次、月次、四半期の三層で足ります。それぞれ扱う時間の幅と、決める内容が違います
- 決定の影響が及ぶ期間で振り分けます。今週で結果が出るものは週次、期をまたぐものは四半期です
- 週次は量、月次は率、四半期は金額で見ます。同じ数字をすべての層で出すと、どの層でも同じ議論になります
- 決定の件数が出ていない会議から減らします。出席者の感覚ではなく、その会議で何が決まったかの記録で判断します
- 担当と期限が決まっていない決定は、実行されません。決定の記録に、この二つが入っているかを確認します
- 会議は決定の場であって、関係を作る場ではありません。評価の設計と情報の共有が伴わなければ、会議だけでは動きません
- 最初にやるのは、いま存在する会議の棚卸しです。何の会議が何回あるかを数えないと、減らす議論ができません