
月ごとの条件が違うのに、同じ数字を置くことになります。
営業日数、需要の水準、施策の立ち上がりのどれもが月で違います。
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目次
目次
- 四半期目標を三等分すると、何がずれるのか
- 三等分は配分ではなく、配分の放棄である
- 月ごとの条件は、どこまで違うのか
- 営業日数の差を数える
- リードタイムを踏まえると、配分はどう変わるのか
- 結果の配分と行動の配分を分ける
- 立ち上がりに時間がかかる施策は、どう織り込むのか
- 立ち上がりの期間を施策ごとに持つ
- 三月目に寄せる配分は、なぜ危ういのか
- 挽回に使える時間が残らない
- 月次の未達を、いつ四半期の問題として扱うのか
- 取り戻せる幅を先に決める
- 予算の配分は、目標の配分と同じでよいのか
- 投入と成果の時期がずれる
- 月への割り付けを組み直す手順
- 係数は毎年更新する
- よくある質問
- まとめ
月ごとの条件が違うのに、同じ数字を置くことになります。
営業日数、需要の水準、施策の立ち上がりのどれもが月で違います。
四半期目標を三等分すると、何がずれるのか
月ごとの条件が違うのに、同じ数字を置くことになります。
営業日数、需要の水準、施策の立ち上がりのどれもが月で違います。
四半期の目標を月に割るとき、三で割る組織が多くあります。
計算は簡単ですが、達成の管理には向きません。
三等分は配分ではなく、配分の放棄である
三等分は、月ごとの違いを検討しないという判断です。
検討しないまま置いた目標は、達成できても未達でも、理由が分かりません。
初月が未達でも、それが配分の問題なのか実行の問題なのかが切り分けられません。
初月の未達が常態化する
多くの事業で、四半期の初月は数字が出にくくなります。
前四半期の末に案件を寄せているため、積み上がりが薄い状態から始まるからです。
三等分すると、初月はほぼ毎回未達になります。
未達が常態化すると、目標そのものが軽く扱われます。
三等分で起きるずれ
| ずれの原因 | 起きること | 見過ごされる理由 |
|---|---|---|
| 営業日数の差 | 同じ目標でも難易度が違う | 日数の差が意識されない |
| 需要の季節変動 | 特定の月だけ届かない | 四半期では帳尻が合う |
| 前期からの繰り越し | 初月の積み上がりが薄い | 前期の駆け込みが記録されない |
| 施策の立ち上がり | 初月は効果が出ない | 投入時期が記録されない |
| 月末の商習慣 | 末日に集中する | 途中経過が読めない |
配分を変えても、四半期の合計は変わらない
月の配分を変えることは、目標を下げることではありません。
合計は同じで、置き方だけが変わります。
この点を先に伝えないと、配分の議論が目標の値切りに見えます。
月ごとの条件は、どこまで違うのか
営業日数だけで一割以上の差が出ます。
加えて需要の変動と連休の影響が重なると、月ごとの実力差は二割に達します。
条件の差を数字で出すと、配分の議論が具体的になります。
営業日数の差を数える
月の営業日数は、十八日から二十二日の幅で動きます。
連休をまたぐ月は、さらに実働が減ります。
法人向けの事業では、この差がそのまま商談の件数に効きます。
需要の水準が月で違う
多くの事業で、需要の高い月と低い月があります。
この差は、過去三年の同月の実績を並べれば見えます。
前の四半期の終わり方が影響する
前四半期の末に案件を寄せると、翌月の積み上がりが減ります。
寄せた量が大きいほど、初月の落ち込みが深くなります。
月ごとに違う条件
| 条件 | 差の大きさ | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 営業日数 | 一割から二割 | カレンダーで数える |
| 連休の有無 | 数日分 | 年間の日程で確認する |
| 需要の季節変動 | 事業により二割以上 | 過去三年の同月の実績 |
| 前期末の駆け込み | 初月に影響 | 前期末の受注の集中度 |
| 施策の実施時期 | 投入月の効果は限定的 | 施策の開始日の記録 |
条件の差を係数にする
月ごとの条件を、平常月を一とした係数で表します。
係数が決まれば、配分の計算は機械的になります。
数字は説明のための仮の値です。四半期の目標が三百件で、月の係数が〇・八と一・一と一・一なら、配分は八十件と百十件と百十件になります。
リードタイムを踏まえると、配分はどう変わるのか
成果が出る月ではなく、行動する月で配分を持ちます。
結果の目標だけを月に割っても、いつ動けばよいかが分かりません。
四半期の目標は結果の数字です。
結果を作る行動は、その手前の月に行われます。
結果の配分と行動の配分を分ける
受注の目標を月に割るだけでは足りません。
その受注を作る商談を、いつまでに何件作るかを別に配分します。
リードタイムが一か月なら、三月目の受注を作る商談は二月目に必要です。
四半期をまたぐ部分の扱い
リードタイムが四半期より長い事業では、今四半期の結果は前四半期の行動で決まっています。
この場合、今四半期に配分すべきは次四半期の材料です。
リードタイムを踏まえた配分の考え方
| リードタイムの長さ | 結果の配分 | 行動の配分 |
|---|---|---|
| 二週間以内 | 月ごとの条件で配分 | 同じ月に配分 |
| 一か月 | 月ごとの条件で配分 | 一か月前に配分 |
| 二か月 | 前半に薄く、後半に厚く | 前四半期の末から配分 |
| 三か月 | 今四半期はほぼ確定済み | 次四半期の材料を配分 |
| 三か月超 | 四半期での管理に向かない | 半期以上の単位で配分 |
行動の配分を会議の議題にする
結果の進捗だけを議題にすると、行動の遅れに気づけません。行動の配分に対する進捗を、別の議題として置きます。
立ち上がりに時間がかかる施策は、どう織り込むのか
投入した月の成果をゼロとして配分します。
学習や認知の蓄積が要る施策は、初月に数字が出ない前提で置きます。
新しい施策を四半期の初月に始めると、その月の目標は達成できません。
立ち上がりの期間を施策ごとに持つ
運用型の配信では、学習が進むまでに数週間かかります。
検索からの流入を作る施策では、数か月かかります。
施策ごとの立ち上がり期間を把握して、配分に反映します。
立ち上がり中の数字を目標から外す
立ち上がり中の施策の成果を四半期の目標に含めると、未達の原因が分からなくなります。
立ち上がり期間は、目標の計算から外すか、別枠にします。
立ち上がり期間のある施策の織り込み方
| 施策の種類 | 立ち上がりの目安 | 配分での扱い |
|---|---|---|
| 既存の配信の増額 | 数日から二週間 | 当月から見込む |
| 新しい配信の開始 | 二週間から一か月 | 初月は半分で見込む |
| 新しい媒体への出稿 | 一か月から二か月 | 初月はゼロで見込む |
| 検索からの流入づくり | 三か月以上 | 四半期の目標に含めない |
| 認知を広げる施策 | 三か月以上 | 別枠で効果を測る |
投入の時期を前倒しする
立ち上がりに時間がかかる施策は、四半期の初月ではなく前四半期のうちに始めます。前倒しの判断ができる体制になっているかを確認します。
三月目に寄せる配分は、なぜ危ういのか
未達が確定してから気づくことになるからです。
初月と二月目に余裕を持たせると、期末の一か月で挽回する前提になります。
配分を決めるとき、達成しやすい形に寄せたくなります。
前半を軽くして後半を重くする配分が、その典型です。
挽回に使える時間が残らない
三月目に四割以上を置くと、二月目の終わりまで未達が見えません。
見えた時点で、残りは一か月です。
リードタイムが一か月ある事業では、この時点で打てる手はありません。
期末の駆け込みが翌期を削る
三月目に寄せた配分を達成するために、翌四半期の案件を前倒しで処理することがあります。
これをやると、翌四半期の初月がさらに薄くなります。
同じ問題が期ごとに繰り返されます。
期末に寄せた配分のリスクを、項目ごとに見ていきます。
三等分については、未達が見える時期は二月目の中旬、残る打ち手は限定的、翌期への影響は小さい。
前半に厚いについては、未達が見える時期は初月の中旬、残る打ち手は多い、翌期への影響は小さい。
後半に厚いについては、未達が見える時期は二月目の末、残る打ち手はほぼない、翌期への影響は大きい。
三月目に集中については、未達が見える時期は三月目の中旬、残る打ち手はなし、翌期への影響は非常に大きい。
条件に応じた配分については、未達が見える時期は初月の中旬、残る打ち手は多い、翌期への影響は小さい。
前半を厚くする配分の利点
前半に厚く置くと、初月の時点で不足が見えます。
不足が見えれば、残る二か月で手が打てます。
条件の差を考慮したうえで、可能なら前半を厚くします。
月次の未達を、いつ四半期の問題として扱うのか
累計の不足が、残る月で取り戻せる幅を超えたときです。
月ごとの未達を毎回問題にすると、会議が消耗します。
月の配分を置くと、毎月の達成と未達が議題になります。
すべてを同じ重さで扱うと、判断が鈍ります。
取り戻せる幅を先に決める
残る月で挽回できる上限を、あらかじめ計算します。
過去の実績で、月の上振れがどこまで起きたかを見ます。
累計の不足がこの幅を超えたら、四半期の問題として扱います。
超える前と超えたあとで、対応を変える
幅の中なら、施策の調整で対応します。
幅を超えたら、予算の追加か目標の見直しの議論に入ります。
月次の未達を四半期の問題として扱う基準を、項目ごとに見ていきます。
配分の一割以内については、扱いは通常の変動、取る行動は週次で経過を見る、上げる先は担当。
一割から二割については、扱いは注意、取る行動は施策の配分を変える、上げる先はマーケティング責任者。
二割から三割については、扱いは警戒、取る行動は予算の前倒しを検討する、上げる先は事業責任者。
三割超については、扱いは四半期の未達が濃厚、取る行動は予算の追加か目標の見直し、上げる先は役員会。
二か月連続で二割超については、扱いは構造の問題、取る行動は配分と施策の両方を見直す、上げる先は事業責任者。
基準は期首に決める
未達が出てから基準を決めると、都合のよい線引きに見えます。期首に基準を置いておきます。
予算の配分は、目標の配分と同じでよいのか
同じにはなりません。
リードタイムの分だけ、予算の投入は目標より前にずれます。
目標の配分と予算の配分を同じ比率で置くと、成果が出る時期がずれます。
投入と成果の時期がずれる
リードタイムが一か月なら、三月目の成果を作る予算は二月目に使います。
三月目に予算を厚く置いても、その月の成果にはなりません。
期末に予算を使い切る運用の弊害
年度末や四半期末に予算を使い切る運用があります。
この運用では、成果が出るのは翌期です。
翌期の成果が今期の予算で作られると、期ごとの評価が歪みます。
目標の配分と予算の配分の違いを、項目ごとに見ていきます。
基準にするものについては、目標の配分は成果が出る月、予算の配分は行動する月、ずれる理由はリードタイムの分。
初月の重みについては、目標の配分は条件による、予算の配分は厚くする、ずれる理由は立ち上がりに時間がかかる。
三月目の重みについては、目標の配分は条件による、予算の配分は薄くする、ずれる理由は当期の成果にならない。
四半期をまたぐ扱いについては、目標の配分は当期に閉じる、予算の配分は前後にまたがる、ずれる理由は投入と回収の時期が違う。
未消化分の扱いについては、目標の配分は繰り越さない、予算の配分は翌期に回す判断がある、ずれる理由は使い切りが成果を歪める。
予算の繰り越しを認めるかを決める
使い切りを求める運用か、繰り越しを認める運用か。どちらにするかで、配分の考え方が変わります。
月への割り付けを組み直す手順
過去三年の月ごとの実績を並べることからです。
条件の差が数字で出ないと、配分の議論が感覚で進みます。
配分の作業は、係数を作るところから始まります。
配分を組み直す工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去三年の月ごとの実績を並べる、担当はデータ担当、期間の目安は二週間。
2については、やることは営業日数と連休の影響を差し引く、担当はデータ担当、期間の目安は一週間。
3については、やることは月ごとの係数を計算する、担当はマーケティング責任者、期間の目安は一週間。
4については、やることは各段階のリードタイムを確認する、担当はマーケティング責任者、期間の目安は一週間。
5については、やることは結果の配分と行動の配分を別に作る、担当はマーケティング責任者、期間の目安は二週間。
6については、やることは未達を四半期の問題として扱う基準を決める、担当は事業責任者、期間の目安は一週間。
係数は毎年更新する
需要の形は年々変わります。
係数を一度作って固定すると、数年で実態から離れます。
毎年、直近三年のデータで作り直します。
月次で確認する配分の数字を、項目ごとに見ていきます。
累計の目標に対する不足については、確認の時期は毎週、判断することは基準に触れたか。
行動の配分に対する進捗については、確認の時期は毎週、判断することは次月以降の材料が積めているか。
立ち上がり中の施策の状況については、確認の時期は毎月、判断することは想定どおりに立ち上がっているか。
予算の消化の進み方については、確認の時期は毎月、判断することは投入が前倒しになっているか。
前四半期からの繰り越し量については、確認の時期は四半期の初月、判断することは初月の薄さが想定内か。
配分の結果を期末に振り返る
置いた配分と実績の差を、期末に記録します。
差が大きかった月の理由を調べると、次期の係数が正確になります。
営業側と配分を共有する
マーケティングだけで配分を決めると、営業の処理能力と合わなくなります。
月ごとの商談の供給量を、営業側と事前に共有します。
委託先にも配分を伝える
代理店に運用を任せている場合、月ごとの重みが伝わっていないと平準化されます。
配分の意図を、月ごとの目標として渡します。
四半期目標の月への割り方で判断に迷う場合は、無料相談で過去の実績から見てもらうところから始められます。目標と予算の置き方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
四半期目標を三等分してはいけませんか
月ごとの条件が違うため、達成の管理に向きません。営業日数だけで一割以上、需要の変動と連休を含めると二割の差が出ます。三等分は、月ごとの違いを検討しないという判断にあたります。
月の配分を変えると目標を下げたことになりませんか
なりません。四半期の合計は変わらず、置き方だけが変わります。この点を先に伝えないと、配分の議論が値切りに見えてしまいます。
期末の月に多く配分するのはなぜ危ういのですか
未達が確定してから気づくことになるためです。三月目に四割以上を置くと二月目の終わりまで不足が見えず、リードタイムのある事業では打てる手が残りません。翌期の案件を前倒しして処理すると、同じ問題が毎期繰り返されます。
予算の配分は目標の配分と同じにしてよいですか
同じにはなりません。リードタイムの分だけ予算の投入は目標より前にずれます。三月目に予算を厚く置いても、その月の成果にはならず翌期に出ます。
月次の未達は毎回問題にすべきですか
累計の不足が、残る月で取り戻せる幅を超えたときだけです。幅の中なら施策の調整で対応し、超えたら予算の追加か目標の見直しの議論に入ります。この基準は期首に決めておいてください。
まとめ
- 月ごとの条件が違うのに、同じ数字を置くことになります。営業日数、需要の水準、施策の立ち上がりのどれもが月で違います
- 営業日数だけで一割以上の差が出ます。加えて需要の変動と連休の影響が重なると、月ごとの実力差は二割に達します
- 成果が出る月ではなく、行動する月で配分を持ちます。結果の目標だけを月に割っても、いつ動けばよいかが分かりません
- 投入した月の成果をゼロとして配分します。学習や認知の蓄積が要る施策は、初月に数字が出ない前提で置きます
- 未達が確定してから気づくことになるからです。初月と二月目に余裕を持たせると、期末の一か月で挽回する前提になります
- 累計の不足が、残る月で取り戻せる幅を超えたときです。月ごとの未達を毎回問題にすると、会議が消耗します
- 同じにはなりません。リードタイムの分だけ、予算の投入は目標より前にずれます
- 過去三年の月ごとの実績を並べることからです。条件の差が数字で出ないと、配分の議論が感覚で進みます