
数字を足す手続きはあるのに、外す手続きがないからです。
一度載った数字は、誰かが明示的に外すと言わない限り残り続けます。
なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。
現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。
今月の無料診断は残り4社です
広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。
目次
目次
- 月次の資料が、毎年厚くなっていくのはなぜか
- 足すのは一言で済む
- 数字が増えると、集計の工数はどこまで膨らむのか
- 集計だけでは終わらない
- 棚卸しは、どの単位で行うのか
- 一つずつに、同じ質問をする
- 残す数字と落とす数字は、何で分けるのか
- 行動が決まるかどうか
- 落とすと言われたときの反発に、どう答えるのか
- 反発の中身は、たいてい不安である
- 落とした数字は、どこに置いておくのか
- 集計を止める判断は、別に行う
- 増え直さないようにするには、何を決めておくのか
- 総数の上限を決める
- 月次の数字を減らす段取り
- 集計時間の記録に一か月かける理由
- よくある質問
- まとめ
数字を足す手続きはあるのに、外す手続きがないからです。
一度載った数字は、誰かが明示的に外すと言わない限り残り続けます。
月次の資料が、毎年厚くなっていくのはなぜか
数字を足す手続きはあるのに、外す手続きがないからです。
一度載った数字は、誰かが明示的に外すと言わない限り残り続けます。
月次の報告資料は、年を追うごとに増えます。
減ったという話は、ほとんど聞きません。
足すのは一言で済む
会議で誰かが、この数字も見たいと言えば、翌月から載ります。
言った側にも作る側にも、それを止める理由がありません。
一方で、外すには理由の説明が要ります。
外した数字が必要になったときに責任を問われるため、誰も言い出しません。
担当者の交代が、整理の機会を奪う
前任者が載せていた数字を、後任が外す判断はしにくいものです。
意味が分からないまま、引き継がれた形式で作り続けます。
月次の資料に数字が増える経路
| 増える経路 | きっかけ | 外れない理由 |
|---|---|---|
| 会議での一言 | 誰かが見たいと言う | 言った人が外してと言わない |
| 一度きりの分析の定着 | 特定の月だけ調べた数字 | 翌月も同じ形式で作る |
| 新しいツールの導入 | 標準の画面をそのまま載せる | 外すと機能を使っていないように見える |
| 部門の追加 | 新しい部門が自分の数字を足す | 部門が消えるまで残る |
| 担当者の交代 | 引き継いだ形式を維持する | 意味が分からないので触れない |
厚さそのものより、判断が遅れることが問題
資料が厚いこと自体は、費用の問題です。実際に効くのは、会議で見るべき数字にたどり着くまでに時間がかかることです。
数字が増えると、集計の工数はどこまで膨らむのか
数字の数に比例せず、それより速く増えます。
数字どうしの整合を取る作業が、組み合わせの数だけ発生するためです。
一つ数字を足す判断をするとき、その作業量は過小に見積もられます。
集計だけでは終わらない
数字を一つ足すと、集計に加えて、定義の説明、前月との差の確認、他の数字との整合の確認が発生します。
整合の確認は、既にある数字の数だけ増えます。
月末の集中が、他の業務を押し出す
月次の集計は、月初の数日に集中します。
この期間に工数が集中すると、施策の検討や分析に使う時間が消えます。
数字一つあたりに発生する作業
| 作業 | 内容 | かかる時間の性質 |
|---|---|---|
| データの抽出 | 該当期間の数字を取り出す | 数字の数に比例 |
| 定義の確認 | 前月と同じ条件かを確かめる | 数字の数に比例 |
| 他の数字との整合 | 関連する数字と矛盾がないか | 既存の数字の数に応じて増える |
| 差分の説明 | 前月との差の理由を調べる | 動いた数字の数に比例 |
| 資料への反映 | 体裁を整える | 数字の数に比例 |
工数を測ってから議論する
集計にかかっている時間を、一度記録します。
何時間かかっているかが見えると、削る議論が現実的になります。
数字は説明のための仮の値です。月次の資料に四十の数字が載っていて、集計に延べ四十時間かかっているなら、年間で四百八十時間です。一人の担当者の三か月分に相当します。
棚卸しは、どの単位で行うのか
資料の章ごとではなく、数字一つずつです。
章単位で見ると、必要な数字と不要な数字が混ざったまま残ります。
整理は、一つずつ確認する作業になります。
まとめて判断しようとすると、判断が止まります。
一つずつに、同じ質問をする
その数字を見て、誰が、どの判断をするのか。
この一つの質問に答えられない数字は、落とす候補です。
答えが出てくる場合でも、その判断が実際に過去一年で行われたかを確かめます。
判断に使われた記録がないなら、同じく候補になります。
確認は数字の持ち主に聞く
作っている担当者ではなく、見ている側に聞きます。
作る側は、なぜ載っているかを知らないことが多いためです。
棚卸しで一つずつ確認する内容
| 確認すること | 答えられない場合の扱い |
|---|---|
| 誰が見ているか | 落とす候補 |
| どの判断に使うか | 落とす候補 |
| 過去一年でその判断が行われたか | 落とす候補 |
| 動いたときに何をするか | 参照用に格下げ |
| 他の数字で代替できるか | 統合の候補 |
| 集計にかかる時間 | 大きければ優先して見直す |
棚卸しの結果は三つに分ける
残す、参照用に格下げする、落とす。
この三つに振り分けます。
格下げという選択肢があると、落とす判断のハードルが下がります。
残す数字と落とす数字は、何で分けるのか
その数字が動いたときに、月内で取る行動が決まるかどうかです。
行動が決まらない数字は、月次で見る必要がありません。
判断の基準を一つに絞ると、棚卸しが速く進みます。
行動が決まるかどうか
数字が悪化したときに、何を変えるかが決まっている。
これが月次に置く条件です。
決まっていない数字は、悪化しても議論だけが起きます。
議論の時間が、行動の決まっている数字から奪われます。
月内で動かせるかどうか
四半期でしか動かない数字を月次で見ると、毎月ほぼ同じ報告になります。
動かない数字の報告が続くと、会議全体の集中が落ちます。
残すか落とすかの判定
| 判定の軸 | 残す条件 | 落とす条件 |
|---|---|---|
| 行動が決まる | 悪化時に何を変えるか決まっている | 議論しか起きない |
| 月内で動く | 月単位で意味のある変化が出る | 四半期でしか動かない |
| 責任者がいる | 数字に責任を持つ人がいる | 誰の数字か不明 |
| 代替がない | 他の数字では分からない | 上位の数字で足りる |
| 集計が安定している | 定義が固定されている | 毎月定義の確認が要る |
上位の数字で足りる場合は統合する
同じ事象を別の角度から見た数字が複数並んでいることがあります。上位の一つに統合し、内訳は必要なときに見る形にします。
落とすと言われたときの反発に、どう答えるのか
落とすのではなく、見る頻度を変えると説明します。
数字が消えるわけではないことを示すと、反発の大半が収まります。
整理の議論で最も時間がかかるのは、反発の処理です。
反発の中身は、たいてい不安である
必要になったときに見られなくなるのではないか。
自分の部門の成果が見えなくなるのではないか。
この二つが反発の大半です。
どちらも、置き場所を示せば解消します。
見たい人が見られる状態を残す
月次の資料から外しても、参照できる場所に置いておきます。
必要な人が自分で確認できるなら、資料に載せる理由はありません。
反発の型と、答え方を、項目ごとに見ていきます。
必要になったら困るについては、背景にある不安はいつでも見られなくなる、答え方は参照できる場所を示す。
部門の成果が見えなくなるについては、背景にある不安は評価に影響する、答え方は四半期の報告に残す。
過去との比較ができなくなるについては、背景にある不安は時系列が切れる、答え方は集計は継続し表示だけ外す。
上が見たいと言っているについては、背景にある不安は指示に反することになる、答え方は指示を出した人に直接確認する。
作る手間は変わらないについては、背景にある不安は整理の意味がない、答え方は集計時間の実測を示す。
決裁者に直接確認する
上が見たいと言っている、という理由で残っている数字は多くあります。言ったとされる本人に確認すると、既に不要になっていることがあります。
落とした数字は、どこに置いておくのか
集計は続け、月次の資料からだけ外します。
集計を止めると、必要になったときに過去のデータが欠けます。
外すことと、取るのをやめることは別です。
集計を止める判断は、別に行う
資料から外した数字の集計を止めるかどうかは、一年後に改めて判断します。
一年の間に一度も参照されなければ、そこで止めます。
置き場所を一か所にする
外した数字を複数の場所に分散させると、探せなくなります。
参照用の置き場所を一つ決めます。
落とした数字の置き場所を、項目ごとに見ていきます。
参照用の画面にまとめるについては、参照のしやすさは高い、集計の継続は続ける、向いている数字は月次で見ないが時々参照する。
四半期の資料に移すについては、参照のしやすさは中程度、集計の継続は続ける、向いている数字は四半期で判断する数字。
要求があったときに出すについては、参照のしやすさは低い、集計の継続は続ける、向いている数字は年に数回しか使わない。
集計だけ続けて保存するについては、参照のしやすさは低い、集計の継続は続ける、向いている数字は将来の分析に使う可能性がある。
集計を止めるについては、参照のしやすさは参照できない、集計の継続は止める、向いている数字は一年参照がなかった数字。
置き場所の案内を資料に一行入れる
月次の資料に、外した数字がどこにあるかを一行書いておきます。探し方が分かれば、問い合わせが減ります。
増え直さないようにするには、何を決めておくのか
足すときの手続きを、外すときと同じ重さにします。
足すなら何を外すかを同時に決める運用にすると、総数が固定されます。
整理は一度やっても、放っておけば元に戻ります。
総数の上限を決める
月次の資料に載せる数字の上限を決めます。
上限があると、足すときに何を外すかの議論が自動的に発生します。
足すときに記録を残す
誰が、何のために足したのかを記録します。
記録があると、次の棚卸しで判断が速くなります。
増え直さないための決め事を、項目ごとに見ていきます。
総数の上限については、内容は月次に載せる数字の上限を決める、効果は足すときに外す議論が発生する。
追加の記録については、内容は依頼者と目的を残す、効果は次回の棚卸しが速くなる。
見直しの周期については、内容は半期に一度棚卸しを行う、効果は溜まる前に整理できる。
一時的な数字の期限については、内容は調査用の数字は期限を切る、効果は一度きりの数字が定着しない。
集計時間の報告については、内容は月次の集計時間を毎回記録する、効果は工数の増加に気づける。
一時的な数字には期限をつける
特定の検証のために一時的に載せる数字には、いつまで載せるかを決めます。期限が来たら自動的に外れる運用にします。
月次の数字を減らす段取り
現状の数字を全部書き出すことからです。
全部を並べないと、重複や代替の関係が見えません。
棚卸しは、一覧を作るところで半分が終わります。
棚卸しを進める工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは月次の資料に載っている数字を全部書き出す、関わる人は資料の作成担当、期間の目安は一週間。
2については、やることはそれぞれの集計にかかる時間を記録する、関わる人は資料の作成担当、期間の目安は一か月。
3については、やることは数字ごとに誰が何の判断に使うかを確認する、関わる人は各部門の長、期間の目安は三週間。
4については、やることは残す、格下げ、落とすの三つに振り分ける、関わる人はマーケティング責任者、期間の目安は二週間。
5については、やることは参照用の置き場所を用意する、関わる人はデータ担当、期間の目安は三週間。
6については、やることは総数の上限と追加の手続きを決める、関わる人はマーケティング責任者、期間の目安は一週間。
集計時間の記録に一か月かける理由
実測しないと、どこに工数がかかっているかが分かりません。
見込みで議論すると、削る対象が感覚で決まります。
一か月の記録で、削るべき対象が数字で出ます。
整理後の月次で見る数字を、項目ごとに見ていきます。
目標に対する進捗については、載せる理由は月内の判断に直結する、見る人は事業責任者。
量の指標については、載せる理由は足りているかが分かる、見る人はマーケティング責任者。
質の指標については、載せる理由は中身が伴っているかが分かる、見る人はマーケティングと営業。
効率の指標については、載せる理由は採算が合っているかが分かる、見る人は事業責任者と財務。
異常の検知に使う数字については、載せる理由は事故に気づける、見る人は運用の担当。
会議の時間配分も同時に見直す
数字を減らしても、会議の進め方が同じなら効果が出ません。
資料の順番を、判断が要る数字から並べ直します。
次の棚卸しの日程を先に入れる
半期に一度の見直しを、実施の時点でカレンダーに入れます。
入れておかないと、次の棚卸しは行われません。
外部に作成を委託している場合
委託先が作っている資料の場合、項目の削減はそのまま費用の見直しにつながります。
契約の更新の時期に合わせて整理すると、交渉の材料になります。
月次で見る数字の多さに困っている場合は、無料相談で現状の資料を見てもらうところから始められます。報告の仕組みごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
月次の数字が多すぎるのは、なぜ起きますか
足す手続きはあるのに、外す手続きがないためです。会議での一言、一度きりの分析の定着、ツール導入時の標準画面、担当者の交代などで増え、誰も外すとは言いません。
残す数字と落とす数字は、どう分けますか
その数字が動いたときに、月内で取る行動が決まるかどうかです。悪化しても議論しか起きない数字は、行動の決まっている数字から時間を奪います。四半期でしか動かない数字も月次から外します。
落とすと反対されたらどうしますか
落とすのではなく見る頻度を変えると説明します。反発の大半は、必要なときに見られなくなるという不安なので、参照できる場所を示せば収まります。上が見たいと言っている数字は、本人に直接確認してください。
外した数字の集計は止めてよいですか
すぐには止めません。集計を止めると、必要になったときに過去のデータが欠けます。一年の間に一度も参照されなければ、その時点で止める判断をしてください。
整理してもまた増えてしまいます
月次に載せる数字の総数に上限を決めてください。上限があると、足すときに何を外すかの議論が自動的に発生します。一時的な数字には期限をつけ、半期に一度の棚卸しを実施時点で日程に入れてください。
まとめ
- 数字を足す手続きはあるのに、外す手続きがないからです。一度載った数字は、誰かが明示的に外すと言わない限り残り続けます
- 数字の数に比例せず、それより速く増えます。数字どうしの整合を取る作業が、組み合わせの数だけ発生するためです
- 資料の章ごとではなく、数字一つずつです。章単位で見ると、必要な数字と不要な数字が混ざったまま残ります
- その数字が動いたときに、月内で取る行動が決まるかどうかです。行動が決まらない数字は、月次で見る必要がありません
- 落とすのではなく、見る頻度を変えると説明します。数字が消えるわけではないことを示すと、反発の大半が収まります
- 集計は続け、月次の資料からだけ外します。集計を止めると、必要になったときに過去のデータが欠けます
- 足すときの手続きを、外すときと同じ重さにします。足すなら何を外すかを同時に決める運用にすると、総数が固定されます
- 現状の数字を全部書き出すことからです。全部を並べないと、重複や代替の関係が見えません