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個人情報保護法の改正がマーケティングに及ぼす影響

数字の見方公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約12分
個人情報保護法の改正がマーケティングに及ぼす影響

使えるデータの範囲ではなく、使うときの説明責任が重くなる方向に効きます。
説明できない使い方を続けている部分が、先に問題になります。

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使えるデータの範囲ではなく、使うときの説明責任が重くなる方向に効きます。
説明できない使い方を続けている部分が、先に問題になります。

制度の見直しが、マーケティングにどう効いてくるのか

使えるデータの範囲ではなく、使うときの説明責任が重くなる方向に効きます。
説明できない使い方を続けている部分が、先に問題になります。

制度の見直しが、マーケティングにどう効いてくるのか

個人情報に関する制度は、数年ごとに見直される前提で動いています。
見直しのたびに、マーケティングの実務で問われる内容が少しずつ変わります。

効き方は禁止ではなく説明

制度の見直しは、特定の手法を一律に禁止する形で表れるとは限りません。
多くの場合、取得の際にどう伝えたか、その範囲で使っているかが問われる形になります。
つまり影響が出るのは、説明の記録がない使い方です。

問われる内容と、社内で必要になるもの

問われること社内で必要になるもの不足しているとどうなるか
何を取得しているか取得項目の一覧回答に時間がかかる
どう使うと伝えたか取得時の説明文の記録使い方の正当性を示せない
どこまで使っているか実際の利用範囲の記録説明と実態のずれが残る
誰に渡しているか委託先と提供先の一覧把握できていない先が出る
いつまで持っているか保有期間と削除の方針削除の判断ができない

制度の要件そのものは確認先が決まっている

要件の具体的な内容は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
制度の解釈が必要な部分は、法務と、必要に応じて外部の専門家に確認します。

決裁者が押さえること

制度の詳細を理解する必要はありません。社内に、取得項目、説明の記録、利用範囲、提供先、保有期間の一覧があるか。この5つが揃っているかを確かめれば足ります。

影響が出るのは、どの業務か

取得、利用、提供、保有の4つの場面です。
配信の技術ではなく、この4つの場面の記録が問われます。

影響が出るのは、どの業務か

マーケティングの業務を、データの扱いの観点で分けます。

4つの場面

場面ごとの業務と、確認すること

場面該当する業務確認すること
取得フォーム、会員登録、名刺の取り込み説明の記録があるか
利用配信対象の抽出、分析、出し分け説明した範囲に収まっているか
提供広告媒体への連携、外部との突き合わせ渡す先が把握できているか
保有データの保管、バックアップ期間と削除の方針があるか
委託代理店や制作会社への預託管理の範囲が契約にあるか

取得の場面が最も影響が大きい

取得の際にどう説明したかが、その後の利用範囲を決めます。
説明が狭ければ、後から広い使い方をすることができません。
逆に、説明が抽象的すぎても、説明したとは認められないことがあります。

過去に取得した分の扱い

過去に取得したデータについて、当時どう説明したかの記録が残っているか。
残っていない場合、そのデータの使える範囲が判断できません。
新しい取得の設計より、過去分の整理の方が時間がかかります。

業務の一覧を先に作る

どの業務が4つの場面のどれに当たるかを一覧にします。一覧がないと、影響の範囲が見積もれません。

取得したデータを、どこまで使ってよいかは誰が判断するのか

法務が要件を示し、事業側が使い方を決めます。
どちらか一方に任せると、過剰な制限か、説明できない使い方のどちらかになります。

取得したデータを、どこまで使ってよいかは誰が判断するのか

この判断は、法務だけでも事業側だけでも完結しません。

役割を分ける

法務は、何が求められているかを示します。
事業側は、その範囲で何をするかを決めます。
判断の材料と判断そのものを、混ぜないようにします。

判断の分担

決めること示す人決める人
求められる要件法務該当なし
取得時の説明の文面法務が確認マーケティング
利用してよい範囲の解釈法務事業責任者
実際に行う施策該当なしマーケティング
委託先との契約の条件法務マーケティングと調達
保有期間と削除の時期法務が要件を示す情報システムと事業責任者

判断の記録を残す

なぜその使い方が説明の範囲に収まると判断したか。
判断の理由を残しておかないと、担当が変わったときに同じ判断ができません。
後から問われたときに答えるのも、この記録です。

迷う案件の持ち込み先を決める

新しい施策を検討するたびに、判断に迷う場面が出ます。どこに持ち込むかを決めておかないと、判断せずに進むか、止まるかになります。月に一度の確認の場を作るだけでも、滞りが減ります。

保有と削除の方針は、どう決めるのか

事業で必要な期間から決めます。
使わないデータを持ち続けることは、管理の負担と説明の負担を増やします。

保有と削除の方針は、どう決めるのか

保有期間は、制度の要件だけで決まるものではありません。
事業上、いつまで必要かを先に決めます。

必要な期間を業務から出す

検討期間の長さ、再購入までの間隔、契約の期間。
これらから、実務で参照する期間が出ます。

データの種類と、期間の考え方

データの種類期間の考え方削除の判断
問い合わせの記録検討期間の数倍再接触の可能性で判断
購入履歴再購入の間隔と保証の期間会計上の要件も確認
配信対象の名簿最後の反応からの期間反応がない期間で判断
サイトの行動記録分析に使う期間使っていなければ短縮
名刺や展示会の記録有効な接点としての期間反応がない期間で判断

持ち続けることの負担

使っていないデータも、管理の対象です。
問い合わせや点検があれば、その対象に含まれます。
使わないと決めたデータは、削除の方が負担が小さくなります。

削除の運用を決める

方針を決めても、削除の作業が実行されなければ意味がありません。
誰が、いつ、どの手順で削除するかを決めます。
年に一度の実施でも、決まっていない状態よりは確実です。

削除できない事情を洗い出す

バックアップ、分析用の複製、委託先が持っている分。削除の対象が複数の場所にあると、実行が難しくなります。どこにあるかを先に把握します。

委託先との関係で、何を確認するのか

委託した先が、さらに別の先に預けていないかを確認します。
把握していない先でデータが扱われている状態が、最も説明しにくい状態です。

委託先との関係で、何を確認するのか

Testifyが2026年5月に実施した調査では、代理店を活用している企業が9割を超え、全面委託が37.2%、併用が54.4%でした。
データの扱いも、委託の範囲に含まれていることが一般的です。

確認する内容

調整の段取りを、項目ごとに見ていきます。
預けているデータの範囲については、望ましい回答は項目まで明示できる、注意が必要な回答は把握していない。
再委託の有無と先については、望ましい回答は一覧を提出できる、注意が必要な回答は再委託がないと断言のみ。
保管の場所と期間については、望ましい回答は明示できる、注意が必要な回答は回答が曖昧。
契約終了時の返却と削除については、望ましい回答は手順が契約にある、注意が必要な回答は記載がない。
問い合わせがあった場合の対応については、望ましい回答は窓口と手順が明確、注意が必要な回答は自社に丸投げ。

再委託の把握が抜けやすい

代理店が制作を別の会社に出し、その会社が配信の仕組みを別の会社に頼む。
段数が増えるほど、自社の把握が届かなくなります。
契約に再委託の報告義務を入れておきます。

契約終了時の扱いを先に決める

委託先を変えるとき、預けたデータがどうなるか。
返却と削除の手順が契約にないと、切り替えのたびに交渉になります。

確認は定期にする

一度確認して終わりにすると、委託先の体制が変わったことに気づけません。年に一度、同じ項目で確認します。

対応を法務任せにすると、何が起きるのか

判断が保守的な方向に寄り、できるはずの施策まで止まります。
事業側が要件を理解していないと、線引きの交渉ができません。

対応を法務任せにすると、何が起きるのか

法務が単独で判断すると、リスクを避ける方向に寄りやすくなります。
これは法務の役割として正しい反応です。

止まり方の型

起きやすい状態と、その原因を、項目ごとに見ていきます。
新しい施策がすべて止まるについては、原因は事業上の必要性が伝わっていない、対応は目的と代替案を示す。
判断に時間がかかるについては、原因は持ち込む情報が足りない、対応は確認項目を定型にする。
現場が相談せずに進めるについては、原因は相談すると止まると思っている、対応は判断の場を定期にする。
過去の施策が放置されるについては、原因は見直しの担当がいない、対応は年次の点検に入れる。
解釈が担当者で変わるについては、原因は判断の記録がない、対応は判断の理由を残す。

相談の形を定型にする

施策を持ち込むときに何を書くかを、定型にします。
取得の方法、説明の文面、利用の範囲、提供の有無、保有の期間。
この5つが揃っていれば、判断は速くなります。

事業側が要件の概要を理解する

細かい条文の理解は不要です。
取得時の説明が利用の範囲を決める、という構造だけ理解していれば、設計の段階で誤りを避けられます。

判断の場を定例に置く

月に一度、相談の場を持ちます。定例があると、現場は判断を待たずに進める必要がなくなります。

対応が事業の利点になるのは、どういう場合か

取引先の審査で問われたときに、すぐ答えられる状態が利点になります。
説明できる状態は、大手との取引や上場準備の場面で効きます。

対応が事業の利点になるのは、どういう場合か

この領域の対応は、費用としてしか見られないことが多くあります。
利点が表れる場面を知っておくと、投資の説明がしやすくなります。

利点が表れる場面

説明できる状態が効く場面を、項目ごとに見ていきます。
大手企業との取引審査については、問われることはデータの取り扱い体制、整っている場合の差は審査の期間が短くなる。
上場や資金調達の準備については、問われることは内部統制の状況、整っている場合の差は指摘の是正が不要。
親会社やグループの点検については、問われることは方針との整合、整っている場合の差は短期での対応が不要。
委託先の切り替えについては、問われることは現状の説明、整っている場合の差は交渉が速く進む。
利用者からの問い合わせについては、問われることは取り扱いの根拠、整っている場合の差は回答に時間がかからない。

自社データの価値が上がっている

外部から取得できる情報は、以前より制約が増えています。
GA4では2026年6月15日より、広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。
Googleは2025年10月17日に、Privacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しています。
自社で適切に取得し、説明できる形で持っているデータの相対的な価値は上がります。

整備を資産として説明する

稟議の言葉を、規制への対応から、自社データを使える状態にする投資に置き換えます。同じ作業でも、通り方が変わります。

備えを進める段取り

一覧を作ることからです。
取得項目、説明の記録、利用範囲、提供先、保有期間の5つを書き出します。

備えを進める段取り

制度の内容を調べる前に、自社の現状を書き出します。

準備の進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは取得している項目を業務ごとに書き出す、関わる部門はマーケティングと営業、期間の目安は3週間。
2については、やることは取得時の説明の文面を集める、関わる部門はマーケティング、期間の目安は2週間。
3については、やることは実際の利用範囲と説明を突き合わせる、関わる部門はマーケティングと法務、期間の目安は1か月。
4については、やることは委託先と再委託先の一覧を作る、関わる部門はマーケティングと調達、期間の目安は1か月。
5については、やることは保有期間と削除の方針を決める、関わる部門は情報システムと事業責任者、期間の目安は1か月。
6については、やることは判断の場と相談の定型を決める、関わる部門は法務とマーケ責任者、期間の目安は2週間。

体制の状態を測る

数字は説明のための仮の値です。
たとえば取得している項目が40あり、取得時の説明の記録が残っているのが25なら、残り15が説明できない項目です。
この15を減らすことが、当面の作業になります。

体制の状態を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
取得項目のうち説明の記録がある割合については、見る頻度は半期、目安の考え方は説明できる範囲。
把握できている委託先と再委託先の数については、見る頻度は半期、目安の考え方は見えていない先がないか。
保有期間を決めた対象の割合については、見る頻度は半期、目安の考え方は削除の判断ができるか。
判断の記録が残っている案件の割合については、見る頻度は四半期、目安の考え方は担当交代に耐えるか。
年次の点検を実施した回数については、見る頻度は年次、目安の考え方は継続しているか。

一度で完成させようとしない

すべてを同時に整えるのは現実的ではありません。
影響の大きい業務から順に、半期ごとに範囲を広げます。

年に一度、同じ項目で点検する

体制は放置すると実態とずれます。
年に一度、同じ一覧で点検し、差分だけを直します。

要件の確認先を決めておく

制度の解釈が必要になる場面は繰り返し訪れます。
社内の法務と、必要に応じた外部の相談先を決めておきます。
要件の内容は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

個人情報の扱いが自社の施策にどこまで影響するか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。データの扱いごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

制度の見直しでマーケティングの何が変わりますか

特定の手法が一律に禁止されるというより、取得の際にどう伝え、その範囲で使っているかという説明責任が重くなる方向に効きます。説明の記録がない使い方から先に問題になります。要件の内容は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

何を準備しておけばいいですか

取得項目、取得時の説明の記録、実際の利用範囲、委託先と再委託先、保有期間の5つを一覧にしてください。この5つが揃っていれば、外部から問われたときに回答できます。

判断は法務に任せればいいですか

法務は要件を示す役割で、その範囲で何をするかは事業側が決めます。法務だけに任せると判断が保守的に寄り、できるはずの施策まで止まります。相談に持ち込む情報を定型にし、判断の場を定例で持ってください。

委託先については何を確認すべきですか

預けているデータの範囲、再委託の有無と先、保管の場所と期間、契約終了時の返却と削除の手順、問い合わせがあった場合の対応です。段数が増えるほど把握が届かなくなるため、再委託の報告義務を契約に入れてください。

対応は費用でしかないのでしょうか

大手企業との取引審査、上場や資金調達の準備、グループの点検で問われたときに、すぐ答えられる状態が利点になります。外部から取得できる情報に制約が増えている分、説明できる形で持つ自社データの価値は相対的に上がっています。

Webマーケティング支援

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広告・LP・計測・AIまで、
まとめて任せる。

戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 使えるデータの範囲ではなく、使うときの説明責任が重くなる方向に効きます。説明できない使い方を続けている部分が、先に問題になります
  • 取得、利用、提供、保有の4つの場面です。配信の技術ではなく、この4つの場面の記録が問われます
  • 法務が要件を示し、事業側が使い方を決めます。どちらか一方に任せると、過剰な制限か、説明できない使い方のどちらかになります
  • 事業で必要な期間から決めます。使わないデータを持ち続けることは、管理の負担と説明の負担を増やします
  • 委託した先が、さらに別の先に預けていないかを確認します。把握していない先でデータが扱われている状態が、最も説明しにくい状態です
  • 判断が保守的な方向に寄り、できるはずの施策まで止まります。事業側が要件を理解していないと、線引きの交渉ができません
  • 取引先の審査で問われたときに、すぐ答えられる状態が利点になります。説明できる状態は、大手との取引や上場準備の場面で効きます
  • 一覧を作ることからです。取得項目、説明の記録、利用範囲、提供先、保有期間の5つを書き出します