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サードパーティCookieは結局廃止されなかった|現況

数字の見方公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
サードパーティCookieは結局廃止されなかった|現況

前提が変わったまま、計画だけが残っている会社が少なくありません。
廃止に備えた投資の続きを、理由を確かめずに続けている状態です。

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前提が変わったまま、計画だけが残っている会社が少なくありません。
廃止に備えた投資の続きを、理由を確かめずに続けている状態です。

廃止を前提に立てた計画は、いまどうなっているのか

前提が変わったまま、計画だけが残っている会社が少なくありません。
廃止に備えた投資の続きを、理由を確かめずに続けている状態です。

廃止を前提に立てた計画は、いまどうなっているのか

数年にわたって、サードパーティCookieの廃止は決まった未来として扱われてきました。
その前提で、対策の予算が組まれ、ツールが導入され、体制が作られています。

前提だけが、静かに変わりました。
Googleは2025年10月17日に、Privacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しました。

CHIPSなど一部の技術は存続していますが、置き換えの中心として語られていた枠組みは縮小しています。
廃止に向けた大きな移行は、当初想定された形では起きていません。

変わったのは前提であって、計画ではありません。
一度承認された計画は、前提が変わっても自動では止まりません。

担当者は続きを進め、稟議は前年の内容を引き継ぎます。
止めるには、誰かが前提の変化を持ち出す必要があります。

持ち出す動機は、社内にはあまり生まれません。
止める提案は、それまでの投資の否定に見えるためです。

そのため、前提の確認は担当の自発性ではなく予定に組み込みます。
組み込めば、止める提案が個人の判断として扱われません。

対象ごとに、前提の変化への反応が違います。
承認済みの予算は自動では止まらず、たいてい使い切られます。

導入済みのツールは契約が続くので、使われないまま残ります。
社内の体制は役割が残る一方で、目的が薄れていきます。

外部への委託は契約の期間まで継続し、成果の説明が曖昧になります。
経営への報告は過去の説明が残り、実態とずれていきます。

このずれは、次に大きな判断が必要になったときに表に出ます。
出た時点で、それまでの報告の信頼も下がります。

下がるのは、その領域の報告だけではありません。
同じ担当が出している他の報告も、同じ目で見られます。

決裁者が確かめる一つの問い

対策として進めている施策について、いま何のために続けているかを聞きます。
答えが返ってくるかどうかで、見直しの要否が判断できます。

廃止に備えるためという答えしか返ってこないなら、目的の再定義が必要です。
再定義できるものは続け、できないものは縮小します。

聞く相手は、その施策を進めている実務の担当です。
担当が答えられない場合、その施策を提案した人にさかのぼって聞きます。

この問いは、年に一度でかまいません。
毎四半期問うと、前提の変化より確認の手間のほうが大きくなります。

問う時期は、次の期の予算案を作る前にします。
作った後だと、枠がすでに確定していて動かせません。

問いの結果は、予算案の添付として残します。
残しておくと、翌年の同じ確認の出発点になります。

前提が変わっても計画は自動で止まりません。いま何のために続けているかを問い、答えられないものを見直しの対象にしてください

何が終わり、何が残ったのか

置き換えの技術の大半が終了し、一部だけが残りました。
一方で、同意の扱いに関する変化は別の流れとして進んでいます。

何が終わり、何が残ったのか

整理せずに語ると、全部なくなったのか全部残ったのかが分からなくなります。
二つの流れを分けて見ます。

一つは、Cookieの置き換えの技術の流れです。
もう一つは、訪問者の同意をどう扱うかの流れです。

前者は縮小し、後者は進んでいます。
この二つを同じ言葉で扱うと、対応の要否の判断が誤ります。

二つの流れの現在地と、事業への影響

流れ動き事業への影響
Cookieの置き換え技術大半が終了、一部が存続移行の作業負荷が下がった
訪問者の同意の扱い要件が明確化する方向対応の必要性は残る
媒体側の計測仕様変更が続く追随の手間が残る
自社で持つデータの重要性高まり続ける投資の理由は残る

同意の流れは、技術の流れとは独立して進んでいます。
GA4では2026年6月15日より、広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。

Googleシグナルは、レポート上のディメンションの表示の可否のみを制御する位置づけに変わっています。
同意モードが未実装の場合、ad_storageは許諾された状態が既定になります。

つまり、Cookieが残ったから対応は不要という読み方は成り立ちません。
残ったのは技術で、要件は別に整理が進んでいます。

制度の側も動いています。
2026年4月7日には、個人情報保護法の改正法案が閣議決定されました。

課徴金制度の新設などが含まれますが、施行日は未確認です。
制度の細部は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

呼び方の混同を避ける

社内の議論では、Cookieの規制、プライバシーへの対応、同意の管理が同じ言葉で語られがちです。
語られる場面が同じなので、区別されないまま議題になります。

言葉を分けないと、何が終わって何が残ったかが判断できません。
判断できない議題は、結論が出ないまま次回送りになります。

会議の冒頭で、どの話をしているかを揃えます。
揃えるのは、技術の話か、同意の話か、制度の話かの三つです。

この三つは、決める人も違います。
技術は情報システム、同意は経営と法務、制度は法務が主になります。

決める人が違うということは、議題を分けるべきだということです。
一つの会議でまとめて扱うと、決められる人が揃っていない論点が残ります。

残った論点は、次回に持ち越されます。
持ち越しが続く議題は、たいてい人が揃っていない議題です。

技術の流れは縮小し、同意の流れは進んでいます。会議の冒頭で、技術、同意、制度のどの話かを揃えてください。

廃止されなかったことで、安心してよいのか

技術的な期限はなくなりましたが、制約が減ったわけではありません。
決定の主体が1社から複数に広がり、予測しにくくなりました。

廃止されなかったことで、安心してよいのか

期限が消えたことは、環境が安定したことを意味しません。
変わったのは、不確実性の形です。

以前は、1社の発表した期限に合わせて準備すればよい状況でした。
期限という一点に向けて、移行の計画を組めました。

現在は、各媒体の仕様、法制度、利用者の設定という複数の要因が別々に動きます。
どれか一つが動いたときに、他が動くとは限りません。

備え方が、期限への対応から継続的な追随に変わりました。
この変化は、投資の形も変えます。

以前は、期限という明確な日付がありました。
現在は、明確な日付がありません。

決める主体も、以前は主に1社でした。
現在は、媒体、制度、利用者に分かれています。

準備の形も、期限に向けた移行から継続的な追随に変わりました。
投資の区切りも、移行の完了という区切りがなくなりました。

経営への説明も、以前は期限を根拠にできました。
現在は、根拠を作り直す必要があります。

期限のない投資をどう正当化するか

期限があるうちは、予算の説明が簡単でした。
いつまでに何をしないと何ができなくなる、という形で書けました。

期限がなくなると、なぜ今やるのかを別の言葉で説明する必要があります。
この説明を作れないと、必要な投資まで止まります。

作り方は、外部の期限ではなく自社の予定から書くことです。
上場の準備、大手との取引の開始、新しい事業の立ち上げ。

これらの予定が、自社にとっての期限になります。
予定から逆算すれば、いつまでに何が要るかが書けます。

書けた期限は、外部の発表に左右されません。
左右されないので、翌年に前提が変わっても説明が崩れません。

あわせて、止めるべきものと続けるべきものを混ぜないようにします。
期限を根拠にした施策の中には、期限がなくても価値があるものが含まれます。

まとめて止めると、価値のある部分まで失います。
一つずつ目的を確かめる作業が、この段階では必要になります。

確かめる単位は、契約や製品ではなく施策にします。
一つの契約の中に、価値が残る部分と残らない部分が混ざっていることがあります。

混ざっている場合は、契約の更新の時期に範囲を分けます。
分けられない契約なら、次の更新までの費用を許容できるかで判断します。

期限がなくなった代わりに、決定の主体が複数に広がりました。説明の根拠は、外部の期限ではなく自社の予定から作ります。

進めた投資は、無駄になったのか

目的によって分かれます。
置き換え技術への対応は価値が下がり、自社データの整備は価値が残りました。

進めた投資は、無駄になったのか

これまでの投資を、目的別に仕分けます。
仕分けの軸は一つです。

その投資が、Cookieの廃止という出来事にだけ依存していたか。
それとも、廃止の有無にかかわらず価値があるか。

この軸で分けると、続けるものと縮小するものが自動的に決まります。
金額の大小では分けません。

これまでの投資の仕分け

投資の内容廃止の有無に依存するかいまの扱い
置き換え技術への個別対応依存する規模を縮小
同意の取得と連携の整備依存しない継続
自社で持つ顧客データの整備依存しない継続
経路が不明な分を前提にした指標の設計依存しない継続
媒体をまたぐ個人単位の追跡の仕組み依存する効果を再確認
対策を目的にした体制依存する役割を再定義

価値が残った部分は、言葉を言い直します。
自社データの整備は、Cookie対策として始まった場合でも、目的を言い直せば続ける理由があります。

外部から得られる情報が不安定になるほど、自社で記録した情報の価値は上がります。
稟議の言葉を、対策から資産の整備に変えます。

言葉を変えないまま続けると、次の見直しでまとめて削られます。
削られてから言い直しても、間に合いません。

同意の取得と連携も、同じ扱いになります。
Cookieの廃止とは別の流れで要件が進んでいるため、廃止の有無に依存しません。

指標の設計も、同じく依存しません。
経路が不明な分がある前提で作った指標は、環境がどう動いても使えます。

縮小する部分の記録を残す

止めた施策は、なぜ止めたかを記録します。
記録がないと、数年後に同じ議論が最初から始まります。

書くのは、いつ、どの前提の変化を理由に、何を止めたかです。
三行で足ります。

あわせて、止めたことによって失われる機能も書きます。
失われる機能を書いておくと、後から必要になったときに再開の判断ができます。

記録の場所は、次の期の計画と同じ場所にします。
別の場所に残すと、計画を作る人が参照しません。

参照されない記録は、存在しないのと同じです。
同じ議論が数年おきに繰り返されるのは、記録の場所が分かれているためです。

仕分けの軸は、廃止という出来事に依存していたかどうかです。続けるものは、稟議の言葉を対策から資産の整備に変えてください。

前提が動く領域に、どこまで投資すべきか

前提に依存しない部分に厚く、依存する部分は薄く配分します。
依存する部分は、途中で止められる契約の形にします。

前提が動く領域に、どこまで投資すべきか

環境が動き続ける領域では、投資の配分の仕方そのものを変えます。
配分の基準を、期待される効果から外部の前提への依存度に移します。

依存が低いものには、継続的に投資します。
自社で持つ顧客データと、指標の定義と運用がこれにあたります。

どちらも外部の仕様が変わっても価値が残ります。
長期の契約でも問題になりません。

依存が中くらいのものは、必要な範囲で投資します。
同意の取得と連携がこれにあたり、年単位で見直す形にします。

依存が高いものは、最小限にとどめます。
媒体に固有の計測の仕組みがこれにあたり、短期で見直します。

依存が非常に高いものは、様子を見ます。
特定の技術への個別の対応がこれにあたり、都度判断します。

この配分にすると、前提が変わったときの損失が小さくなります。
損失が小さいので、変化があっても計画全体を組み直さずに済みます。

配分の比率は、事業の性質によって変わります。
自社で顧客と直接取引している事業ほど、依存の低い側に厚く置けます。

販路が外部にある事業では、媒体側の情報への依存が高くなります。
その場合でも、依存の高い部分の契約を短期にする方針は変わりません。

途中で止められる形にしておく

長期の契約や一括の導入は、前提が変わったときに止められません。
止められないと、使わない仕組みの費用が数年続きます。

この領域では、年単位で見直せる契約を選びます。
単価は上がりますが、止められる自由の分だけ価値があります。

差額がどれくらいかは、契約の前に確認します。
差額が小さければ、迷わず見直せる形を選びます。

差額が大きい場合は、その差額と止められない期間の費用を比べます。
比べたうえで、長期契約を選ぶ判断もあり得ます。

あわせて、仕様の変更を追う役割を社内に1人置きます。
全員が追う必要はありませんが、誰も追っていない状態だと変化に気づけません。

四半期に一度、変化の有無を報告する形で足ります。
報告の様式は、変更の有無、影響の範囲、対応の要否の三つにします。

置く人は、マーケティング部門の中から選びます。
情報システムに置くと、広告への影響の判断が抜けます。

外部に委ねる選択もありますが、その場合は報告の様式を自社が決めます。
様式を委託先に任せると、委託先の関心のある変更だけが報告されます。

配分の基準を、効果ではなく外部の前提への依存度に移してください。依存が高いものは、年単位で見直せる契約にします。

ベンダーの説明を、どう読み直すのか

廃止を前提にした提案は、根拠が変わっています。
同じ製品でも、いまの環境で何の役に立つかを聞き直します。

ベンダーの説明を、どう読み直すのか

廃止を背景に作られた提案資料が、そのまま使われていることがあります。
資料の作り直しには費用がかかるため、更新が遅れるのは自然なことです。

そのため、こちらから聞き直します。
聞くのは五つです。

提案の前提については、現在の状況を踏まえた説明があるかを見ます。
廃止を前提にした説明のままなら、根拠が古いままです。

効果の根拠については、廃止に依存しない説明があるかを見ます。
廃止で必要になると説明する場合、その前提が崩れています。

導入しない場合の影響については、具体的な場面で説明されているかを見ます。
漠然とした危機感だけの説明は、判断の材料になりません。

契約の見直しの時期については、年単位で見直せるかを見ます。
長期の一括契約のみの提案は、前提が動く領域には向きません。

将来の仕様の変更への対応については、追随の方針が明示されているかを見ます。
言及がない場合は、変更のたびに追加の費用が発生する可能性があります。

危機感を根拠にした提案を見分ける

対応しないと計測できなくなる、という説明は、期限があった時期には説得力がありました。
いまは、何がいつ計測できなくなるかを具体的に聞きます。

答えられない場合、根拠が古いままです。
答えられる場合は、その内容を自社の状況に当てはめて影響を見積もります。

見積もる対象は、いま計測できていることのうち何が失われるかです。
失われるものが、自社の判断に使っていない項目なら、影響は小さくなります。

使っている項目であれば、代わりに何で判断するかを先に決めます。
決めてから、導入するかどうかの判断に入ります。

既存の契約も、同じ観点で見直します。
新規の提案だけを見直して、継続中の契約を放置すると、費用の大半が残ります。

Testifyが2026年5月に実施した調査では、代理店への不満として経営層の56.3%が費用が成果に見合わないことを挙げていました。
マーケ責任者では、成果不振の説明不足が53.1%でした。

根拠が古いまま続く契約は、この不満の源になります。
契約の更新の時期に、提案の前提を聞き直す項目を入れておきます。

聞き直しの結果は、書面で受け取ります。
口頭の説明だけだと、翌年の更新の時点で内容が残りません。

受け取った書面は、契約の書類と同じ場所に保管します。
次の更新のときに、前回の説明と比べられる形にしておきます。

提案の前提が廃止を根拠にしたままかを確かめてください。既存の契約も、更新の時期に同じ観点で聞き直します。

自社で持つデータの価値は、どう変わったのか

外部から得られる情報が不安定になった分、価値は上がりました。
ただし、記録されていないものは、いくら仕組みを作っても現れません。

自社で持つデータの価値は、どう変わったのか

環境の変化を通して一貫しているのは、自社データの重要性です。
どの流れが進んでも、この方向は変わりません。

価値が上がった理由は、安定性の差です。
外部の仕様は、自社の意思と関係なく変わります。

自社で記録した情報は、外部の変更で消えません。
判断の土台としての安定性が違います。

情報の出どころごとに、安定性と制御の可否を見ておきます。
自社の受注の記録は安定性が高く、自社で制御できます。

自社サイトでの行動の記録は安定性が中くらいで、一部は制御できます。
同意の扱いや計測の仕様に影響を受ける部分があるためです。

媒体が提供する成果の記録は安定性が低く、自社では制御できません。
媒体をまたぐ追跡の情報も同じです。

外部の調査のデータは安定性が中くらいで、自社では制御できません。
使えますが、基準として置くには向きません。

この並びを見ると、判断の基準をどこに置くべきかが決まります。
基準は、安定性が高く自社で制御できるものに置きます。

自社の受注の記録がそれにあたります。
他の情報は、その基準に対する内訳や傾向として使います。

記録されていないものは出てこない

受注時の初回の接点、商談で聞いた検討のきっかけ、解約の理由。
これらは仕組みを入れても、記録する運用がなければ集まりません。

集まらないものは、どれだけ立派な仕組みを作っても出てきません。
投資の順番は、記録する運用の整備が先です。

運用の整備とは、いつ、誰が、何を入力するかを決めることです。
入力する人は、たいてい営業か支援の担当になります。

そのため、記録の項目を決める場には、その部門の責任者を入れます。
入れないと、入力されない項目が並んだ設計になります。

記録する項目は、絞ります。
項目を増やすと、現場の入力が続きません。

判断に使う項目だけに絞り、使っていない項目は年に一度見直して減らします。
減らすと、残した項目の入力の精度が上がります。

見直しの基準は、その項目が過去1年の判断で使われたかです。
使われていない項目は、次の年に必要になるとしても一度落とします。

落とした項目は、必要になった時点で追加します。
追加のほうが、使われない項目を維持し続けるより費用が小さくなります。

自社データの価値は上がりましたが、記録する運用がなければ集まりません。項目を決める場に、入力する部門の責任者を入れてください。

計画を組み直す順序を、どう決めるのか

続けている施策の目的を一覧にすることから始めます。
目的が廃止への備えだけのものが、見直しの対象です。

計画を組み直す順序を、どう決めるのか

組み直しは、新しい計画を作る作業ではありません。
いまの計画の前提を確かめる作業です。

新しい計画を作る形にすると、前提の確認が飛ばされます。
飛ばされた結果、古い前提の上に新しい計画が乗ります。

乗った計画は、数年後に同じ問題を起こします。
そのため、最初の工程は現状の一覧づくりに固定します。

計画を組み直すまでの段取り

順番やること関わる人期間の目安
1対策として進めている施策を一覧にする実務担当2週間
2それぞれの目的を1行で書く実務担当1週間
3廃止の有無に依存するかで仕分けるマーケ責任者1週間
4依存する施策の契約と期間を確認するマーケ責任者と法務2週間
5続ける施策の目的を稟議の言葉に直すマーケ責任者2週間
6仕様変更を追う担当を1人決めるマーケ責任者1週間

この段取りは、着手から完了までで2か月前後が目安になります。
次の期の予算案を作る前に終えるなら、その2か月前には1を始めます。

工程のうち時間がかかるのは、契約と期間の確認です。
契約書が部門をまたいで保管されている場合、集めるだけで数週間かかります。

数字は説明のための仮の値です。
対策として進めている施策が8件あり、廃止に依存しない目的を書けたのが3件なら、残り5件が見直しの対象です。

5件すべてを止めるという意味ではありません。
契約の期間や、止めた場合に失われる機能を確認してから決めます。

確認の結果、目的を書き直せるものが出てくることもあります。
書き直せたものは、続ける施策として残します。

書き直せないものは、契約の期間の終わりに合わせて縮小します。
期間の途中で止めると、違約の費用が発生することがあります。

前提の変化を追う数字

数字見る頻度目安の考え方
目的を書き直せた施策の件数四半期続ける理由があるか
廃止依存の施策にかけている費用四半期縮小できているか
経路が不明な分の割合四半期記録の変化を把握する
自社で記録している項目の充足率四半期判断に足りているか
仕様変更の報告件数四半期追随できているか

経路が不明な分は、前提として置きます。
経路が完全に分かる状態は、今後も戻りません。

不明な分が一定の割合ある前提で、指標の見方を決めておきます。
決めておかないと、不明分が増えるたびに計測の不具合として扱われます。

不明分の割合そのものを記録し、急に動いたときだけ原因を調べます。
緩やかに増える分は、環境の変化として受け入れます。

受け入れるということは、報告の様式にその欄を作るということです。
欄がないと、毎回の報告で説明が必要になります。

欄があれば、割合の推移がそのまま共有されます。
共有されていれば、経路別の配分の判断もその前提で行えます。

年に一度は、前提を確認する場を作ります。
前提は静かに変わるので、意識して確認する機会がないと気づけません。

いま何を前提に計画を立てているかを、言葉にする場を持ちます。
その場で説明できない前提は、既に古くなっています。

場に出るのは、マーケティング責任者、情報システム、法務、決裁者です。
四者が揃わないと、どの前提が動いたかを判断できません。

組み直しは新しい計画を作る作業ではなく、前提を確かめる作業です。経路が不明な分は、戻らない前提として指標の見方に織り込んでください。

計測をめぐる前提の変化にどう対応すべきか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
データの扱いごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

サードパーティCookieの廃止対策はもう不要ですか

置き換え技術への個別対応は価値が下がりましたが、同意の取得と連携、自社データの整備は廃止の有無に関係なく価値が残ります。施策ごとに目的を1行で書き出し、廃止に依存するかどうかで仕分けてください。

何が終わって何が残ったのですか

Googleは2025年10月17日にPrivacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表し、CHIPSなど一部が存続しています。一方でGA4では2026年6月15日より広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になり、同意の扱いに関する流れは別に進んでいます。

期限がなくなったなら急がなくていいですか

期限がなくなった代わりに、媒体の仕様、制度、利用者の設定という複数の要因が別々に動くようになりました。備え方を継続的な追随に変え、説明の根拠は外部の期限ではなく上場準備や大手との取引といった自社の予定から作ってください。

これまで進めた投資は無駄になりましたか

置き換え技術への個別対応は価値が下がりましたが、自社の顧客データの整備、指標の定義、同意の仕組みは残ります。稟議の言葉を対策から資産の整備に変えれば、続ける理由を説明できます。止めたものは、理由と失われる機能を記録してください。

ベンダーの提案はどう読めばいいですか

提案の前提が廃止を根拠にしたままかどうかを確かめてください。導入しない場合に何がいつ計測できなくなるかを具体的に聞き、答えられない場合は根拠が古いままです。契約は年単位で見直せる形を選び、既存の契約も更新の時期に同じ観点で聞き直します。

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  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 前提が変わったまま、計画だけが残っている会社が少なくありません。廃止に備えた投資の続きを、理由を確かめずに続けている状態です
  • 置き換えの技術の大半が終了し、一部だけが残りました。一方で、同意の扱いに関する変化は別の流れとして進んでいます
  • 技術的な期限はなくなりましたが、制約が減ったわけではありません。決定の主体が1社から複数に広がり、予測しにくくなりました
  • 目的によって分かれます。置き換え技術への対応は価値が下がり、自社データの整備は価値が残りました
  • 前提に依存しない部分に厚く、依存する部分は薄く配分します。依存する部分は、途中で止められる契約の形にします
  • 廃止を前提にした提案は、根拠が変わっています。同じ製品でも、いまの環境で何の役に立つかを聞き直します
  • 外部から得られる情報が不安定になった分、価値は上がりました。ただし、記録されていないものは、いくら仕組みを作っても現れません
  • 続けている施策の目的を一覧にすることから始めます。目的が廃止への備えだけのものが、見直しの対象です