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BtoBで動画に投資すべきか

Web広告公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
BtoBで動画に投資すべきか

制作費が一度に出ていくのに、回収の経路が言葉になっていないからです。
効果がないのではなく、どこで効くかの合意がない状態が続いています。

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制作費が一度に出ていくのに、回収の経路が言葉になっていないからです。
効果がないのではなく、どこで効くかの合意がない状態が続いています。

BtoBで動画への投資判断が、なぜ先送りされるのか

制作費が一度に出ていくのに、回収の経路が言葉になっていないからです。
効果がないのではなく、どこで効くかの合意がない状態が続いています。

BtoBで動画への投資判断が、なぜ先送りされるのか

動画の話は、毎年の予算会議で出ては消えます。
やったほうがよいという感覚はあり、反対する人もいません。

それでも決まらないのは、投資の性質が他の施策と違うからです。
最も大きいのが、前払いの固定費であるという点です。

広告は、出稿を止めれば支出も止まります。
動画は、公開前にまとまった金額が出ていきます。

効果が分かる前に支払いが終わっている構造が、稟議を通しにくくします。
判断する側から見れば、取り消せない支出だからです。

一方で、一度作った動画は数年使えます。
つまり費用は単年ではなく、使用期間で割って考える性質のものです。

この割り算を社内で共有していないと、初年度の費用だけで判断されます。
300万円の制作費が、そのまま単年の支出として他の施策と比べられます。

2つ目が、効く場所の合意が無いことです。
動画は、認知の獲得にも、商材の説明にも、導入後の教育にも使えます。

どこに効かせたいかを決めずに作ると、誰向けでもない一本ができます。
評価の基準も決まらないため、次の投資判断ができなくなります。

3つ目が、社内の担当の不在です。
制作を回す人がいないと、外注の提案どおりの一本になります。

4つ目が、評価指標の不在です。
公開後の報告が再生回数だけになることがあります。

決裁者から見ると、その数字は事業とつながりません。
最初に評価の経路を決めていないことが、原因です。

先送りが続くと、何が積み上がるのか

先送りそのものには、費用がかかりません。
だから毎年、先送りが選ばれます。

積み上がるのは、商談での説明の時間です。
同じ説明を毎回している状態が、そのまま続きます。

営業の人数が増えるほど、この時間の総量は増えます。
動画の制作費が変わらないのに対して、説明の時間は事業の成長とともに増え続けます。

判断を前に進めるには、この時間を金額に直してください。
説明に使っている時間の総量が、動画の費用と並ぶ数字になります。

直す計算は、複雑ではありません。
1回の商談で同じ説明に使っている分数に、年間の商談件数と営業の社内単価を掛けるだけです。

この数字を出す作業は、マーケティング部門だけでできます。
必要なのは商談件数と、営業への聞き取りの2つだけです。

出した数字は、翌年の予算会議に持ち込んでください。
先送りの費用が金額で示されていれば、議論は動画の要否から回収の可否に移ります。

動画は前払いの固定費で、使用期間で割らないと単年の費用として比較されます。先送りの間、同じ説明にかかる時間は事業の成長とともに増え続けます。

動画が効く場面と効かない場面は、何で分かれるのか

伝える内容に、動きと時間の経過が含まれるかどうかで分かれます。
文章で足りるものを動画にすると、費用だけが増えます。

動画が効く場面と効かない場面は、何で分かれるのか

動画は万能ではありません。
形式として向いている内容と、向いていない内容があります。

向いているのは、動きがある内容です。
操作の流れ、現場の様子、人の話し方は、文章と静止画では伝わりにくくなります。

現場や設備の様子は、写真では規模が伝わりません。
操作や作業の流れも、静止画の連続では分かりにくくなります。

担当者や経営者の人柄は、文章では温度が伝わりません。
この3つは、動画でしか届かない情報です。

向いていないのは、読み手が自分のペースで確認したい情報です。
仕様の一覧や料金の比較は、表のほうが速く正確です。

導入の判断材料の一覧も、資料のほうが回覧しやすくなります。
検討の終盤で読まれる資料の多くは、この性質を持ちます。

この区別は、検討の段階とも対応しています。
まだ社名を知らない相手には、動画が有効です。

読む前に見られるため、注意を引く力が強いためです。
検討が進んだ相手は、既に資料を読む姿勢になっています。

この段階では、動画である必要が薄れます。
むしろ、必要な情報にすぐ辿り着けない分だけ不利になります。

もう1つ、BtoBに固有の事情があります。
購買には複数の人が関わり、検討担当者が社内の別の人に材料を渡す場面があります。

このとき、動画は扱いにくい形式です。
見るのに時間がかかり、途中から見ることも難しいためです。

社内で回るかどうかを、企画の時点で考える

社内で回覧される場面を想定するなら、動画だけでは足りません。
同じ内容を短い文書にしたものを、必ず組にしてください。

組にする文書は、動画の要約ではありません。
動画で伝えた内容のうち、判断に必要な部分だけを抜き出した形にします。

この2つが揃っていると、担当者は相手に応じて使い分けられます。
時間のある相手には動画を、決裁の場には文書を渡す形です。

文書を用意しない場合、動画は担当者の手元で止まります。
その先の関与者には、何も届きません。

もう1つ、視聴の環境も企画の時点で確認してください。
相手の社内で音声を再生できない環境があると、話し方だけに頼った動画は機能しません。

対策は、字幕を標準で入れることです。
後から足すと追加の費用が発生するため、発注の条件に含めてください。

字幕があれば、音声を出せない環境でも内容が伝わります。
同時に、検索に対応した文字情報としても残ります。

動きと時間の経過を含む内容には効き、比較や一覧には効きません。社内で回る場面を想定するなら、同じ内容の短い文書を必ず組にしてください

検討段階のどこに置く動画なのかを、どう決めるのか

自社の商談で、説明に最も時間がかかっている箇所を探します。
そこが動画の置き場所になります。

検討段階のどこに置く動画なのかを、どう決めるのか

動画の狙いを決める作業は、市場の調査からは出てきません。
自社の商談の中身を見るほうが速く、外しません。

営業に、初回商談で何の説明に時間を使っているかを聞いてください。
同じ説明を毎回している箇所があれば、そこが候補です。

動画にすれば、商談前に見てもらうことで時間を前に倒せます。
この用途の動画は、リードの獲得数には表れません。

商談の時間短縮と、商談化率の改善として出ます。
評価の場所を、あらかじめここに置いておいてください。

置き場所は、5つに整理できます。
広告の配信面、サービスページ、商談前の事前共有、提案資料への同梱、導入後の案内です。

広告の配信面に置く動画の狙いは、知らない相手への接触です。
効果は、指名検索と直接流入に出ます。

サービスページに置く動画の狙いは、離脱の抑制です。
効果は、滞在時間と問い合わせ率に出ます。

商談前の事前共有の狙いは、説明の時間短縮です。
効果は、初回商談からの商談化率に出ます。

提案資料への同梱の狙いは、社内稟議の後押しです。
効果は、受注までの期間に出ます。

導入後の案内の狙いは、定着と解約の抑制です。
効果は、継続率と問い合わせ件数に出ます。

動画の置き場所と、狙いと効果の出方

置き場所狙い効果が出る数字向いている長さ
広告の配信面知らない相手への接触指名検索と直接流入15秒から30秒
サービスページ離脱の抑制滞在時間と問い合わせ率1分から2分
商談前の事前共有説明の時間短縮初回商談からの商談化率3分から5分
提案資料への同梱社内稟議の後押し受注までの平均日数2分から3分
導入後の案内定着と解約の抑制継続率と問い合わせ件数用途ごとに短く分ける

導入後の用途を、投資の初手にする

契約後の操作説明や運用の案内を動画にすると、問い合わせ対応の工数が下がります。
獲得側の施策ではありませんが、費用の回収は最も読みやすい領域です。

読みやすい理由は、対象が既存顧客に限られるからです。
問い合わせ件数という数字が既にあり、公開の前後で比較できます。

回収の計算も単純です。
削減できた問い合わせ件数に、1件あたりの対応時間と社内単価を掛ける形になります。

投資の初手としては、ここが最も稟議を通しやすくなります。
1本目で回収の実績を作れば、獲得側の動画への投資も判断しやすくなります。

一本で複数の場所を狙うことは、避けてください。
広告用と商談用では、長さも話し方も変わります。

同じ素材から切り出すことはできますが、企画の時点では一つに絞ります。
複数を狙った企画は、どの場面でも中途半端になります。

置き場所は自社の商談で説明に時間がかかる箇所から決めます。導入後の案内は回収の計算が最も単純なため、投資の初手として通りやすくなります。

1本あたりにかけてよい費用は、どう見積もるのか

使用期間で割り、その間に減る工数か増える商談で回収できるかを見ます。
初年度の費用だけで判断すると、ほぼ全ての動画が割に合わなくなります。

1本あたりにかけてよい費用は、どう見積もるのか

動画の費用は、制作費だけではありません。
社内の関係者が撮影と確認に使う時間も、実質的な費用です。

最初に決めるのが、使用期間です。
何年使うつもりかを決めてから、年あたりの費用に割り直します。

会社や現場の紹介は、3年以上使えます。
制作費を使用年数で割った金額が、年あたりの費用になります。

経営者や担当者が話す動画は、3年程度が目安です。
人事の変更があれば、それより短くなります。

商材の説明は、1年から2年です。
仕様が変わると、作り直しが必要になります。

広告用の短い素材は、半年から1年です。
出稿の消化速度によって、使える期間が決まります。

導入後の操作案内は、仕様変更までが使用期間です。
更新の手間を含めて見積もってください。

数字は説明のための仮の値です。
制作費300万円の会社紹介を3年使う想定なら、年あたり100万円になります。

この水準なら、他の施策と並べて比較できます。
単年で300万円として扱うと、比較の土俵に乗りません。

社内の時間も、費用に含めてください。
撮影には、出演する社員と調整する担当者の時間がかかります。

確認と修正のやりとりも、同様です。
この時間を見積もりに含めていないと、実際の総費用は見積書の1.5倍前後になります。

回収の経路を、一つに絞る

問い合わせが増える、商談が短くなる、解約が減る。
どれで回収するかを、一つに決めてください。

複数を並べると、どれも達成していないのに達成したように見える報告になります。
3つのうち1つだけが動いた場合に、成功として報告できてしまうためです。

絞った経路で、回収の計算式を作ります。
商談が短くなることで回収するなら、短縮される時間に営業の社内単価と年間の商談数を掛けます。

この計算式を、制作の発注の前に作ってください。
公開の後に作ると、出た数字に合わせた式になります。

式が作れない場合は、置き場所の選び方に問題があります。
回収の経路が説明できない置き場所は、投資の対象になりません。

作った式は、稟議の資料にそのまま載せてください。
金額の妥当性ではなく、回収の考え方を承認してもらう形になります。

考え方が承認されていれば、判定の時期に議論が蒸し返されません。
出た数字を式に入れるだけで、続けるかどうかが決まります。

使用期間で割り直し、社内の時間も費用に含めてください。回収の経路を一つに絞り、計算式は発注の前に作ります。

制作は内製に寄せるのか、外注に出すのか

本数と更新頻度で決まります。
年に数本なら外注、毎月更新するなら内製の設備と人を持つほうが安くなります。

制作は内製に寄せるのか、外注に出すのか

内製と外注の選択は、品質ではなく回数の問題です。
ここを品質の議論にすると、判断がつきません。

内製には、機材、編集の人、撮影の場所が要ります。
この固定費を、年間の本数で割ります。

外注の1本あたりの単価と比べて、どちらが安くなる本数かを出してください。
おおよその目安は、年間10本です。

年間の本数が10本以上なら、内製が有利になります。
数本までなら、外注のほうが総額は安くなります。

更新の頻度も、判断の材料です。
毎月更新がある用途なら、外注では発注のたびに手間と期間がかかります。

年に1回の更新で足りるなら、外注で問題ありません。
求める品質も、判断に関わります。

素早さを優先するなら、内製です。
完成度を優先するなら、外注になります。

社内の人員も条件です。
専任を置けるなら内製が成立しますが、兼任しかいない場合は続きません。

撮影の対象も見てください。
社内で完結するなら内製できますが、現場や顧客先が多い場合は外注のほうが確実です。

併用の切り分けと、外注時の確認事項

一方に寄せる必要はありません。
会社の顔になる動画は外注、日常の説明動画は内製という分け方が現実的です。

ただし、発注先を毎回変えると見た目の統一が崩れます。
外注に出す分は、同じ相手に継続して出す前提で選んでください。

外注に出すときは、企画から入るのか、撮影と編集だけなのかで見積もりの意味が変わります。
同じ金額でも、含まれる範囲が違えば比較になりません。

修正の回数、素材の二次利用の可否、撮影データの納品範囲を先に確認してください。
素材が納品されないと、後から短い広告用に切り出すことができません。

切り出しを別途発注すると、1本あたりの費用が想定を超えます。
撮影データの納品は、契約の時点で条件に入れてください。

出演する社員の扱いも、事前に決めてください。
退職した社員が映っている動画を使い続けるかどうかは、後から判断が難しくなります。

対策は、役職や個人名に依存しない構成にすることです。
経営者が話す動画は例外として、それ以外は個人を前面に出さない形が長く使えます。

内製と外注は品質ではなく年間の本数で決まり、目安は10本です。外注では修正回数、二次利用、撮影データの納品範囲を契約時に確認してください

動画の効果は、どの数字で確かめるのか

再生数ではなく、置き場所ごとに決めた一つの数字で見ます。
視聴の完了率は、内容の良し悪しの手がかりであって、投資の判定には使いません。

動画の効果は、どの数字で確かめるのか

動画の報告は、数字が出やすいぶん、意味のない数字が並びがちです。
判定に使う数字と、改善の手がかりにする数字を分けてください。

判定に使う数字は、一つに絞ります。
商談前の共有に使ったなら、初回商談からの商談化率です。

広告の配信面に使ったなら、指名検索と直接流入になります。
一つに絞らないと、都合のよい数字だけが報告に残ります。

手がかりにする数字は、別に置きます。
再生完了率や再生の開始率が、ここに入ります。

再生完了率が低い場合、原因は2つ考えられます。
内容が合っていないか、長さが用途に対して長すぎるかです。

再生の開始率が低い場合は、置き場所の問題です。
ページ内の位置か、動画であることが分かる見せ方に原因があります。

この2つは改善の手がかりであって、投資を続けるかどうかの判断には使いません。
判断に使うと、内容を直し続けるだけで回収の議論に進みません。

手がかりの数字は、報告の資料に載せる必要もありません。
載せると、決裁の場での議論がその数字に引きずられます。

報告に載せるのは、判定に使う一つの数字と、比較の相手の数字だけです。
手がかりの数字は、担当者が改善の判断に使う内部の材料として扱ってください。

動画の用途別に、判定に使う数字と手がかりにする数字

用途判定に使う数字手がかりにする数字判定の時期
広告の配信面指名検索数と直接流入再生完了率公開から6か月
サービスページページからの問い合わせ率再生の開始率公開から3か月
商談前の共有初回商談からの商談化率視聴の有無公開から3か月
提案への同梱受注までの平均日数社内で共有された有無公開から6か月
導入後の案内問い合わせ件数と継続率視聴の完了率公開から3か月

比較の相手と、判定の時期を先に決める

動画を置いたページと置いていないページを、一定期間並べてください。
比較の相手が無いと、季節の要因と区別できません。

完全に条件を揃えることはできないため、大まかな差として読みます。
数ポイントの差を成果として報告すると、次の四半期に否定されます。

判定の時期も、先に決めてください。
公開直後は、関係者の視聴が混ざります。

判定は公開から3か月以降に置きます。
広告の配信面と提案への同梱は、効果が出るまでの距離が遠いため6か月です。

この期間を決めておかないと、初月の数字で判断されてしまいます。
そして多くの場合、初月の数字は判断に足りません。

判定に使う数字は置き場所ごとに一つだけ決め、再生の指標は改善の手がかりに留めます。比較の相手と判定の時期を、公開の前に決めてください。

動画への投資で、どんな誤解が起きやすいのか

市場で動画広告が伸びていることは、自社が動画を作る理由にはなりません。
配信の枠が増えていることと、自社の顧客に効くことは別の話です。

動画への投資で、どんな誤解が起きやすいのか

動画をめぐる議論では、市場の話と自社の話が混ざります。
分けて扱う必要があります。

電通デジタルの2025年 インターネット広告媒体費 詳細分析では、ビデオ広告が1兆275億円で構成比30%となり、初めて1兆円を超えました。
前年比は121.8%でした。

この数字は、動画の配信枠が広告全体の中で大きな位置を占めるようになったことを示します。
ただし内訳の多くは消費者向けの領域です。

自社の顧客が動画で動くかどうかは、別に確かめる必要があります。
市場の伸びは、背景であって根拠ではありません。

2つ目の誤解が、再生数が多ければ成功だという理解です。
置き場所ごとに決めた一つの数字で判定してください。

3つ目が、高品質なほど効果があるという理解です。
見た目の完成度は、まだ社名を知らない相手には効きます。

検討が進んだ相手には、情報の正確さと網羅性のほうが効きます。
用途を決めずに品質だけを上げると、費用が伸びるわりに商談は増えません。

4つ目が、一度作れば使い続けられるという理解です。
商材の説明は、仕様変更で作り直しが必要になります。

5つ目が、社内に人がいないから外注しかないという理解です。
企画の意図を伝え、内容を確認する人は社内に必要です。

社内の担当は、外注しても残る

外注に出しても、社内の役割はゼロにはなりません。
企画の意図を伝え、内容を確認し、公開後に置き場所を決める役割が残ります。

この役割を置かずに発注すると、制作会社の提案どおりの一本ができます。
提案の質の問題ではなく、自社の商談のどこで使うかを制作会社は知らないためです。

その一本が自社の商談のどこで使えるかは、誰にも分かりません。
使えない動画は、制作費だけが費用として残ります。

置く役割は、専任である必要はありません。
商談の内容を把握している人であれば、兼任で構いません。

条件は、商談に出ている人か、商談の記録を読んでいる人であることです。
この条件を満たさない担当を置くと、外注と同じ状態になります。

担当の業務は、制作の期間だけでは終わりません。
公開後に置き場所を調整し、営業に使い方を伝える作業が続きます。

この継続の部分を見積もっていないと、公開の時点で担当が別の業務に移ります。
移った後の動画は、置いたまま誰も触らない状態になります。

市場の伸びは背景であって根拠ではなく、品質が効くのは検討の初期だけです。外注しても、商談を知る担当を社内に置く必要は残ります。

動画への投資は、何から手をつけるのか

商談の録音か議事録を10件読むところから始めます。
説明が繰り返されている箇所が、最初の1本の題材になります。

動画への投資は、何から手をつけるのか

企画会議から始めると、作りたいものの話になります。
現場の記録から始めると、必要なものが出てきます。

読む件数は、10件が目安です。
5件では偶然の偏りが残り、20件では作業が重くなります。

動画への投資を決めるまでの手順

順番やること関わる人期間の目安
1直近の商談10件の記録を読むマーケ・営業2週間
2繰り返されている説明を書き出すマーケティング1週間
3置き場所と判定に使う数字を一つ決めるマーケ責任者1週間
4使用期間を決めて年あたりの費用に直すマーケティング1週間
5内製と外注の分岐点になる本数を出すマーケティング2週間
61本作って3か月後に判定する時期を決めるマーケ責任者4週間

1で営業が関わるのは、記録に残っていない説明があるためです。
議事録には決まったことだけが書かれ、説明に使った時間は残りません。

読んだうえで、営業に時間の配分を確認してください。
記録と本人の実感の両方が揃って、繰り返しの箇所が特定できます。

数字は説明のための仮の値です。
初回商談が月に40件あり、そのうち20分を同じ説明に使っているとします。

年間では、160時間です。
営業の社内単価が1時間あたり8,000円なら、年間128万円分の時間になります。

制作費300万円の動画を3年使うなら、年あたり100万円です。
この比較であれば、説明の時間だけで回収の説明がつきます。

最初の1本は、広告用にしないでください。
広告用の素材は、配信の設計と合わせて考える必要があり、変数が多くなります。

商談前の共有か、導入後の案内から始めるほうが、回収の経路が読みやすくなります。
どちらも、比較の相手が社内にあるためです。

動画を公開した後に追う数字

数字見る頻度判断に使うところ
決めた判定指標四半期投資を続けるかどうか
営業による社内での利用件数毎月実際に使われているか
制作にかかった社内工数1本ごと次回の見積もりの精度
視聴の開始率毎月置き場所が適切か
作り直しの発生半年使用期間の想定が正しかったか

社内での利用件数は、毎月見てください。
作った動画が営業に使われていないことは、実際によく起きます。

原因は、存在を知らないか、渡すタイミングが決まっていないかのどちらかです。
使われていなければ、内容ではなく運用の問題として扱います。

2本目を決める基準も、先に置いてください。
1本目の判定が出る前に、2本目の企画が始まることがあります。

判定の時期と、続ける条件を先に決めておきます。
条件を満たさなければ、本数を増やさずに置き場所を変えて試してください。

置き場所を変えても数字が動かない場合に、初めて内容の問題を疑います。
この順序を逆にすると、内容の修正に費用をかけ続けることになります。

内容の修正は、撮り直しを伴うことが多くなります。
置き場所の変更は費用がかからないため、先に試す価値があります。

着手点は企画会議ではなく、商談10件の記録を読むことです。最初の1本は広告用にせず、比較の相手が社内にある用途から始めてください。

動画に投資すべきかどうかの判断がつかない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
制作と配信の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

BtoBで動画は本当に効果がありますか

内容によります。現場の様子や操作の流れ、人の話し方のように動きと時間の経過を含むものには効きます。仕様や料金の比較は表のほうが速く正確なので、動画にすると費用だけが増えます。社内で回覧される場面を想定するなら、同じ内容の短い文書を組にしてください。

動画の予算はいくらが適正ですか

使用期間で割った年あたりの金額で判断します。3年使う想定の会社紹介なら、制作費を3で割った額が年間の費用です。初年度の費用だけを見ると、ほぼ全ての動画が割に合わない計算になります。撮影と確認にかかる社内の時間も、費用に含めてください。

再生数以外に何を報告すればいいですか

置き場所ごとに決めた一つの数字です。商談前の共有なら初回商談からの商談化率、導入後の案内なら問い合わせ件数と継続率になります。再生完了率や開始率は内容と置き場所の手がかりであって、投資を続けるかどうかの判定には使いません。

内製と外注はどちらがいいですか

年間の本数で決まります。年に数本なら外注、10本以上または毎月の更新があるなら機材と人を持つほうが1本あたりは安くなります。品質の議論にすると判断がつきません。外注に出す場合は、撮影データの納品範囲を契約時に確認してください。

最初の1本は何を作るべきですか

直近の商談記録を10件読み、繰り返し説明している箇所を探します。そこを商談前に共有する動画にすると、効果の出方が読みやすくなります。導入後の案内も、問い合わせ件数という比較の相手が社内にあるため回収の計算が単純です。広告用の素材は変数が多いので最初には向きません。

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  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 制作費が一度に出ていくのに、回収の経路が言葉になっていないからです。効果がないのではなく、どこで効くかの合意がない状態が続いています
  • 伝える内容に、動きと時間の経過が含まれるかどうかで分かれます。文章で足りるものを動画にすると、費用だけが増えます
  • 自社の商談で、説明に最も時間がかかっている箇所を探します。そこが動画の置き場所になります
  • 使用期間で割り、その間に減る工数か増える商談で回収できるかを見ます。初年度の費用だけで判断すると、ほぼ全ての動画が割に合わなくなります
  • 本数と更新頻度で決まります。年に数本なら外注、毎月更新するなら内製の設備と人を持つほうが安くなります
  • 再生数ではなく、置き場所ごとに決めた一つの数字で見ます。視聴の完了率は、内容の良し悪しの手がかりであって、投資の判定には使いません
  • 市場で動画広告が伸びていることは、自社が動画を作る理由にはなりません。配信の枠が増えていることと、自社の顧客に効くことは別の話です
  • 商談の録音か議事録を10件読むところから始めます。説明が繰り返されている箇所が、最初の1本の題材になります