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決裁者と担当者で、見ているものが違う

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
決裁者と担当者で、見ているものが違う

判断の基準が違うからです。
担当者は自分の業務が楽になるかを見て、決裁者は投資として回収できるかを見ています。

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目次

  1. 担当者には刺さった提案が、決裁者に通らないのはなぜか
    • 止まる箇所は、段階ごとに決まっている
  2. 担当者は、何を見ているのか
    • 機能の多さは、評価されない
  3. 決裁者は、何を見ているのか
    • 数字の細かさより、前提の明示
  4. 両者の間で、情報はどう変質するのか
    • 稟議の様式を、商談の中で聞く
  5. 担当者には、どんな材料を渡すのか
    • 決めるのは相手という形にする
  6. 決裁者に直接届く経路は、どう作るのか
    • 論点そのものを変える
  7. 出し分けでは、どんな失敗が起きるのか
    • 実際に誰が決めているかを、商談で確かめる
  8. 出し分けの下ごしらえは、どこから始めるのか
    • 営業と同じ言葉を使う
  9. よくある質問
  10. まとめ

判断の基準が違うからです。
担当者は自分の業務が楽になるかを見て、決裁者は投資として回収できるかを見ています。

担当者には刺さった提案が、決裁者に通らないのはなぜか

判断の基準が違うからです。
担当者は自分の業務が楽になるかを見て、決裁者は投資として回収できるかを見ています。

担当者には刺さった提案が、決裁者に通らないのはなぜか

商談は順調で、担当者の反応も良い。
それなのに稟議の段階で止まる。

この現象は、提案の質が低かったから起きるわけではありません。
届けた相手の評価軸が一つしかなかったことで起きます。

担当者は、導入後に自分が使う人です。
操作の負担、既存の業務との接続、社内への説明のしやすさを見ます。

決裁者は、使いません。
払った金額に対して何が返るかを見ます。

同じ提案でも、この二つの軸で評価すれば結論が変わります。
担当者にとって良い提案が、決裁者にとって良い提案とは限りません。

見ている時間の幅も違います。
担当者は、導入直後の数か月を想像します。

決裁者は、投資の回収と、次の期の予算への影響を考えます。
同じ提案でも、見る期間が違えば評価も変わります。

責任の種類も違います。
担当者は、選んだものがうまくいかなかったときの説明責任を負います。

決裁者は、その投資を承認したことの責任を負います。
どちらも失敗を避けたいのですが、避けたい失敗の種類が違います。

担当者が避けたいのは、使われない状態です。
決裁者が避けたいのは、回収できない状態です。

この二つは、同じ提案に対して別の懸念として現れます。
片方だけに答えた提案は、もう片方で止まります。

止まる箇所は、段階ごとに決まっている

情報収集の段階では、担当者が自分の課題が解決するかを見ています。
決裁者は、まだ存在を知りません。

比較の段階では、担当者が使いやすさと運用の負担を見ます。
この段階でも、決裁者の評価軸は入りません。

社内への持ち込みの段階で、決裁者が初めて内容を見ます。
このとき、要点が変質して伝わります。

稟議の段階では、担当者が承認されるかどうかを気にし、決裁者は投資として妥当かを判断します。
ここで、費用対効果の根拠が足りないことが明らかになります。

決裁の段階では、決裁者が他の投資案件と比較します。
比較の土俵が用意されていなければ、そこで後回しになります。

担当者は使う人、決裁者は払う人です。避けたい失敗が違うため、片方だけに答えた提案はもう片方で止まります。

担当者は、何を見ているのか

導入後に自分が困らないかどうかです。
機能の差よりも、運用の負担と、社内で説明できるかを重く見ています。

担当者は、何を見ているのか

担当者の判断基準を機能比較だと考えると、提案の中身がずれます。
機能の一覧を並べても、担当者の懸念には答えていません。

担当者にとって最大の懸念は、選んだものが使われなかったときの立場です。
使われなければ、選んだ判断が問われます。

そのため、無難な選択をする動機が働きます。
実績のある選択肢が有利になるのは、この理由によります。

見ているものを、具体的に分解します。
一つ目が、運用の負担です。

誰が何時間使うことになるのかを知りたがっています。
導入後の運用体制の具体例を示すと、この懸念に答えられます。

二つ目が、既存業務との接続です。
今のやり方をどこまで変えるのかが分かれば、社内への説明もしやすくなります。

移行の手順と期間を示してください。
期間が示されないと、担当者は最悪の想定で見積もります。

三つ目が、社内への説明のしやすさです。
上司にどう説明するかを、商談の最中から考えています。

要点をまとめた短い資料を渡すと、この負担が下がります。
資料がなければ、担当者が自分で作ることになります。

四つ目が、失敗したときの退路です。
途中でやめられるかどうかが分かると、決断しやすくなります。

契約期間と解約の条件を、隠さずに示してください。
示さないと、担当者は自分で確認しなければならず、その間に検討が止まります。

五つ目が、導入時の支援です。
立ち上げを誰が手伝うのかが分かると、運用の負担の見積もりが変わります。

六つ目が、実績です。
同じような会社が使っているかどうかを知りたがっています。

機能の多さは、評価されない

機能が多いほど良いという前提で提案すると、逆に働くことがあります。
機能が多いほど、覚えることが増え、運用の負担が上がるためです。

担当者にとって、使わない機能は負担です。
選択肢が増えることは、判断の負担にもなります。

自社に必要な範囲がどこまでかを示すほうが効きます。
使う機能と、使わない機能を分けて示してください。

担当者は、買う人ではありません。
社内に持ち込む人です。

その人が社内で説明する場面を想定した材料を渡すと、提案が先に進みます。
提案の相手ではなく、社内の説明者として扱うことが要点になります。

担当者の評価軸

見ているもの具体的な関心提案で示すこと
運用の負担誰が何時間使うことになるか導入後の運用体制の具体例
既存業務との接続今のやり方をどこまで変えるか移行の手順と期間
社内への説明のしやすさ上司にどう説明するか要点をまとめた短い資料
失敗したときの退路途中でやめられるか契約期間と解約の条件
実績同じような会社が使っているか条件の近い導入例

担当者は買う人ではなく、社内に持ち込む人です。機能の多さは運用の負担として見られるため、必要な範囲を示すほうが効きます。

決裁者は、何を見ているのか

投資として回収できるか、そして他の案件と比べて優先すべきかです。
商材の内容そのものより、判断の材料が揃っているかを見ています。

決裁者は、何を見ているのか

決裁者は、同じ時期に複数の投資案件を見ています。
マーケティングの投資だけを見ているわけではありません。

設備投資、人件費、システムの更新と同じ枠で比較されます。
比較できる形になっていない案件は、内容以前に後回しになります。

後回しにされる理由は、内容が悪いからではありません。
比較の土俵に乗っていないからです。

見ているものは、六つあります。
投資の回収、他案件との比較、リスクの大きさ、社内の負荷、説明責任、継続性です。

投資の回収については、いつ、いくら返るかを知りたがっています。
回収の時期と前提条件を示してください。

他案件との比較については、他の使い道より優先すべきかを判断します。
比較できる形の数字が必要です。

リスクの大きさについては、失敗したときの損失を見ます。
上限額と撤退の条件を示すと、この懸念に答えられます。

社内の負荷については、誰の時間をどれだけ使うかを見ます。
必要な人員と工数を示してください。

説明責任については、上や外部にどう説明するかを考えています。
判断の根拠を一枚で示す資料があると、そのまま使えます。

継続性については、来期以降どうなるかを見ます。
来期の費用と、やめた場合の影響を示してください。

これらに共通しているのは、判断の材料が揃っているかという点です。
商材の優劣より、判断できる状態かどうかが先に問われます。

数字の細かさより、前提の明示

決裁者は、細かい試算を読みません。
読む時間がないという理由もありますが、それだけではありません。

細かい試算は、前提が変われば全部変わります。
そのため、試算の精度より前提のほうが先に見られます。

どういう条件が崩れたら回収できなくなるかを示してください。
この示し方のほうが、信頼されます。

前提を示すと、決裁者は自分で判断できます。
その前提が自社で成立するかどうかは、決裁者のほうがよく知っています。

Testifyが2026年5月14日から18日にかけて実施した調査では、代理店への不満の内容が役職で分かれていました。
経営層は費用が成果に見合わないが56.3%で最も多く、マーケティング責任者は成果不振の説明が不十分が53.1%でした。

回答数は1,016です。
経営層には費用と成果の関係を、責任者には数字が動かなかったときの説明を用意する必要があります。

この構造は、社内の稟議でも同じです。
決裁者には回収の構造を、担当者には説明の材料を用意してください。

決裁者の評価軸

見ているもの具体的な関心提案で示すこと
投資の回収いつ、いくら返るか回収の時期と前提条件
他案件との比較他の使い道より優先すべきか比較できる形の数字
リスクの大きさ失敗したときの損失上限額と撤退の条件
社内の負荷誰の時間をどれだけ使うか必要な人員と工数
継続性来期以降どうなるか来期の費用とやめた場合の影響

決裁者は複数の投資案件を並べて見ています。細かい試算より、どの前提が崩れたら回収できなくなるかを示すほうが信頼されます。

両者の間で、情報はどう変質するのか

担当者が社内で説明する過程で、提案の要点は削られます。
残るのは価格と、担当者が自分の言葉で説明できた部分だけです。

両者の間で、情報はどう変質するのか

提案資料をそのまま決裁者が読むことは、ほとんどありません。
担当者が要約し、社内の様式に書き直したものが決裁者に届きます。

この過程で、情報が削られます。
削られるものには、規則性があります。

削られるのは、担当者が説明しにくい部分です。
理解しきれていない内容は、社内の説明から落ちます。

複雑な仕組みや、定量化しにくい価値は真っ先に削られます。
説明に紙幅が要るためです。

残るのは、価格と契約条件です。
稟議の必須項目であり、書かなければ通らないためです。

機能の一覧も残ります。
表にしやすく、書く手間が少ないためです。

期待できる効果の前提は、落ちやすい項目です。
前提の説明には行数が要り、稟議の様式にその欄がないことが多くあります。

他社との違いも落ちやすくなります。
担当者が説明しきれない内容だからです。

導入後の支援体制も落ちます。
価格に対する説明にならないと判断されるためです。

リスクと撤退の条件も落ちます。
そもそも担当者が聞いていないことが多いためです。

結果として、決裁者の手元には価格と機能の一覧だけが届きます。
その状態で、投資として妥当かを判断することになります。

稟議の様式を、商談の中で聞く

変質を前提に設計してください。
担当者に正しく伝えることと、決裁者に届くことは別です。

担当者が社内資料に転記しやすい形の材料を渡すのが、現実的な対応になります。
転記しやすい形とは、稟議の様式の欄に対応した形です。

社内の稟議がどういう様式で、何を書く欄があるかを聞いてください。
商談の中で聞けば、たいてい教えてもらえます。

欄を埋められる形で材料を渡すと、変質が減ります。
担当者が自分の言葉に置き換える必要がなくなるためです。

様式に効果の前提を書く欄がない場合は、添付資料として渡してください。
添付であれば、様式を変えずに情報を届けられます。

残る情報と落ちる情報の境目は、書く手間で決まります。
価格と契約条件は稟議の必須項目なので、必ず残ります。

機能の一覧も、表にしやすいため残ります。
一方で、効果の前提は説明に紙幅が要るため落ちます。

他社との違いは、担当者が説明しきれないため落ちます。
リスクと撤退の条件は、そもそも聞いていないため落ちます。

この四つのうち、決裁者が判断に使うのは前提とリスクです。
判断に必要な情報から先に落ちる構造になっています。

提案資料は担当者の要約を経て決裁者に届きます。稟議の様式と記入欄を商談の中で聞き、その欄を埋められる形で材料を渡してください

担当者には、どんな材料を渡すのか

提案資料とは別に、転記できる短い資料を用意します。
決裁の場に出る言葉を、こちらで作っておきます。

担当者には、どんな材料を渡すのか

担当者を社内の説明者と位置づけると、渡すものが変わります。
説得する相手ではなく、説明を代行してもらう相手として扱います。

三十ページの提案資料は、社内では読まれません。
担当者も読み返しませんし、決裁者にも届きません。

転記しやすい一枚から二枚の資料を、別に用意してください。
提案資料の要約ではなく、社内説明のための資料として作ります。

一つ目が、要点をまとめた一枚です。
課題、打ち手、費用、効果の見通しを、この順で書きます。

社内への共有に使われるため、専門用語を避けてください。
担当者以外の人が読んでも分かる水準にします。

二つ目が、投資対効果の試算です。
稟議の添付として使われます。

前提条件を明記してください。
前提を書かずに数字だけ渡すと、決裁の場で根拠を問われた担当者が答えられません。

三つ目が、想定される反対と回答です。
社内で誰が反対しそうかを担当者に聞き、その反対への回答を用意します。

担当者が単独で対応するより、先に準備があるほうが通りやすくなります。
反対の内容は、商談の中で聞けます。

四つ目が、条件の近い導入例です。
自社と規模や業種が近い例があると、安心の材料になります。

五つ目が、撤退の条件です。
途中でやめる場合の扱いを示すと、リスクの見積もりが下がります。

これらの資料は、担当者の立場を悪くしない形で作ってください。
社内で通らなかったときに、担当者が責められる形にはしません。

決めるのは相手という形にする

判断の材料を並べ、決めるのは相手という形にしてください。
断定的に推奨する資料は、通らなかったときに担当者の責任になります。

前提を示し、その前提が成立する場合に効果が出るという形で書きます。
前提が成立するかどうかは、社内の人のほうが判断できます。

数字よりも、前提のほうが見られます。
決裁者は、前提の妥当性から判断を始めます。

効果の見通しを幅で示すのも有効です。
一つの数字を出すより、条件による幅を示すほうが誠実に見えます。

資料は、商談のたびに作り直さないでください。
一つの型を作り、案件ごとに数字だけを入れ替える形にします。

提案資料とは別に、転記できる一枚から二枚を用意してください。前提を明記し、決めるのは相手という形にすると、担当者が社内で使いやすくなります。

決裁者に直接届く経路は、どう作るのか

担当者経由だけに頼りません。
決裁者が自分で情報を取る場面に、自社の内容を置きます。

決裁者に直接届く経路は、どう作るのか

決裁者も情報収集はしています。
ただし、担当者とは見る場所と時間帯が違います。

見ているのは、業界の動向、経営の判断に関わる話題、同業の事例です。
機能の説明や操作の解説は見ていません。

そのため、担当者向けに作ったコンテンツは決裁者に届きません。
同じ内容を言い換えても、論点が違うため響きません。

決裁者に届く経路は、五つあります。
業界動向の情報、経営層向けのイベント、同業の事例、社内の報告、商談への同席です。

業界動向の情報は、決裁者が自分で検索します。
市場の変化と、それが判断にどう効くかを扱う内容を置いてください。

経営層向けのイベントでは、同席者からの情報が入ります。
判断の枠組みを提示する内容が、この場では効きます。

同業の事例は、人づてと記事の両方から入ります。
条件の近い企業がどう判断したかの経緯を扱ってください。

社内の報告は、担当者経由です。
転記しやすい要点資料が、ここで効きます。

商談への同席は、担当者の依頼によって実現します。
投資判断に必要な材料を用意しておいてください。

決裁者に同席を依頼するのは、担当者にとって負担です。
同席する価値があることを、担当者が説明できる材料を渡してください。

材料がなければ、担当者は依頼しません。
依頼しないまま、稟議の段階に進みます。

論点そのものを変える

同じ内容を役職で言い換えるのではなく、扱う論点そのものを変えてください。
言い換えでは、出し分けになりません。

担当者向けは運用、決裁者向けは投資判断です。
論点が同じだと、どちらにも中途半端になります。

担当者向けの内容では、導入後の作業と既存業務との接続を扱います。
決裁者向けの内容では、投資の回収と他の選択肢との比較を扱います。

コンテンツの制作を外部に依頼するときは、読み手の役職を指定してください。
指定しないと、担当者向けの内容だけが揃います。

制作の依頼書に、想定する読み手の欄を設けてください。
欄があれば、指定を忘れることがなくなります。

決裁者は業界動向と同業の事例を見ており、機能の説明は見ていません。役職で言い換えるのではなく、扱う論点そのものを変えてください。

出し分けでは、どんな失敗が起きるのか

役職で分けたつもりが、同じ内容の言い換えになっていることです。
また、決裁者向けを作りすぎて、担当者が社内で使う材料がなくなることもあります。

出し分けでは、どんな失敗が起きるのか

出し分けは、作る本数が増える分だけ運用の負担が上がります。
効かない分け方をすると、手間だけが残ります。

最も多いのが、同じ内容を言い換えることです。
同じ効果の説明を、丁寧な言葉と簡潔な言葉で作り分けても、論点は同じです。

決裁者が知りたいのは、回収の時期と前提です。
簡潔に書かれた運用の説明ではありません。

二つ目が、決裁者向けだけを厚くすることです。
決裁者に直接届く経路が少ないと気づくと、そちらに力を入れたくなります。

ただし、担当者が社内で使う材料がなくなると、そもそも稟議が起票されません。
両方に材料を置いてください。

三つ目が、役職で完全に分断することです。
担当者に投資判断の材料を一切渡さないと、決裁者の関心を知らないまま社内で説明することになります。

担当者にも、投資判断の材料を渡してください。
渡しておけば、決裁者からの質問に答えられます。

四つ目が、本数を増やしすぎることです。
役職ごと、業種ごと、規模ごとに作ると、更新が止まります。

更新されない資料は、古い内容のまま残ります。
古い内容は、信頼を損ないます。

担当者向けと決裁者向けを各一本持ち、内容を磨くほうが現実的です。
本数より、精度を上げてください。

五つ目が、実際の関与者を確かめないことです。
決裁者という役職が決めているとは限りません。

実際に誰が決めているかを、商談で確かめる

現場の責任者が実質的に決めている場合があります。
形式上の決裁者は承認するだけ、という構造です。

この場合、決裁者向けの資料を厚くしても効きません。
実質的に決めている人に届く内容が必要です。

関与者の構成は、商談の中で確認してください。
検討中に相談した相手を順番に聞くと、実際の関与者が分かります。

役職名ではなく、誰にどの順番で相談したかを聞いてください。
役職名だけでは、実質的な影響力が分かりません。

関与者の構成は、案件ごとに違います。
一つの型に当てはめず、案件ごとに確認する運用にしてください。

五つの失敗には、それぞれ対応する手当てがあります。
言い換えには、扱う論点そのものを変えるという手当てが対応します。

決裁者向けだけを厚くする失敗には、両方に材料を置くことが対応します。
役職での完全な分断には、担当者にも投資判断の材料を渡すことが対応します。

本数の増やしすぎには、各一本を維持して精度を上げることが対応します。
関与者を確かめない失敗には、商談での確認が対応します。

言い換えは出し分けになりません。担当者向けと決裁者向けを各一本持ち、実際に誰が決めているかを案件ごとに商談で確認してください

出し分けの下ごしらえは、どこから始めるのか

実際の商談で、誰が何を聞いてきたかを集めるところからです。
想定で分けると、外れます。

出し分けの下ごしらえは、どこから始めるのか

出し分けの設計は、既存の商談記録から始められます。
新しい調査を始める必要はありません。

最初にやるのは、直近の商談で誰が同席していたかを一覧にすることです。
役職と、その人が何回同席したかを記録します。

この一覧だけで、決裁者が商談に出ている割合が分かります。
出ていないなら、接点が担当者止まりになっています。

次に、役職ごとに出た質問を書き出します。
質問の内容が、関心の違いを具体的に示します。

想定で論点を分けるより、確かな材料になります。
実際に聞かれた質問は、資料に答えを書くべき項目です。

三番目に、稟議で止まった案件の止まった理由を確認します。
止まった段階を記録していないと、どこに材料が足りないかが分かりません。

失注の理由に、止まった段階を必ず含めてください。
情報収集の段階で離脱したのか、稟議で止まったのかで打ち手が違います。

四番目に、担当者向けと決裁者向けの論点を分けます。
運用と投資判断という軸で切り分けてください。

五番目に、転記できる要点資料を作ります。
稟議の様式に対応した形にします。

最後に、商談で使い、反応を記録します。
使われたかどうかと、その後の進み方を見てください。

出し分けの下ごしらえの手順

順番やること関わる人期間の目安
1直近の商談で、誰が同席していたかを一覧にする営業・マーケ担当1週間
2役職ごとに出た質問を書き出す営業2週間
3稟議で止まった案件の止まった理由を確認する営業・マーケ責任者2週間
4担当者向けと決裁者向けの論点を分けるマーケ責任者1週間
5転記できる要点資料を作るマーケ担当2週間
6商談で使い、反応を記録する営業4週間

数字は説明のための仮の値です。
直近の商談30件のうち、決裁者が同席していたのが6件なら、割合は二割です。

この割合が低い場合、接点が担当者止まりになっています。
決裁者向けの資料を作る前に、同席の依頼を担当者ができる状態を作ってください。

稟議で止まった案件の割合も出してください。
失注のうち稟議段階が半分を超えるなら、決裁者向けの材料が不足しています。

情報収集の段階での離脱が多いなら、論点は別です。
その場合は、出し分け以前に上流の内容を見直してください。

出し分けの効きを見る数字

数字見る頻度判断の目安
決裁者が同席した商談の割合四半期低いなら接点が担当者止まり
見積もり提示から決裁までの日数四半期短くなれば材料が効いている
稟議段階での失注率四半期高いなら決裁者向けの材料が不足
要点資料を渡した案件の受注率四半期渡していない案件と比較する
決裁者からの直接の問い合わせ件数半期増えれば経路ができている

要点資料の効果は、渡した案件と渡していない案件を比べて測ってください。
全案件に渡してしまうと、比較の対象がなくなります。

最初の三か月は、半分の案件にだけ渡す形にすると差が見えます。
差が出たら、全案件に広げてください。

営業と同じ言葉を使う

担当者向けと決裁者向けの区別を、営業と共有してください。
マーケティングだけが分けていても、商談の場で使われません。

共有の方法は、資料の使い方を説明する場を持つことです。
どの場面で、誰に渡すかを具体的に伝えます。

営業からは、想定していなかった質問が出てきます。
その質問が、資料の改訂の材料になります。

四半期に一度、使われ方を振り返る場を設けてください。
使われていない資料があれば、原因を確認します。

使われない理由は、たいてい渡す場面が決まっていないことです。
場面を決めれば、使われるようになります。

着手点は、商談の同席者と役職ごとの質問を集めることです。要点資料は半分の案件にだけ渡して差を測り、効果を確認してから広げてください。

提案が誰のどこで止まっているか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
顧客への伝え方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

担当者と決裁者で、資料を分ける必要がありますか

分けたほうが通ります。ただし同じ内容を言い換えるのではなく、扱う論点を変えてください。担当者は運用の負担と社内での説明のしやすさ、決裁者は投資の回収と他案件との比較を見ています。

決裁者に直接接触する方法がありません

担当者が社内で転記しやすい一枚から二枚の資料を渡す形が現実的です。あわせて、業界動向や同業の判断事例など、決裁者が自分で見る場所に内容を置いてください。機能の説明は見られていません。

提案資料をそのまま決裁者に読んでもらえませんか

ほとんど読まれません。担当者が要約し、社内の様式に書き直したものが届きます。稟議の様式に何を書く欄があるかを商談の中で聞き、その欄を埋められる材料を渡してください。

決裁者向けの資料には何を書けばいいですか

回収の時期と前提条件、他の投資案件と比較できる形の数字、失敗したときの上限額と撤退の条件です。細かい試算より、どの前提が崩れたら回収できなくなるかを示すほうが信頼されます。

出し分けは何本作ればいいですか

担当者向けと決裁者向けを各一本持ち、精度を上げるほうが現実的です。本数を増やすと更新が止まり、古い内容が残ります。実際に誰が決めているかは案件ごとに違うため、商談の中で確認してください。

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  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 判断の基準が違うからです。担当者は自分の業務が楽になるかを見て、決裁者は投資として回収できるかを見ています
  • 導入後に自分が困らないかどうかです。機能の差よりも、運用の負担と、社内で説明できるかを重く見ています
  • 投資として回収できるか、そして他の案件と比べて優先すべきかです。商材の内容そのものより、判断の材料が揃っているかを見ています
  • 担当者が社内で説明する過程で、提案の要点は削られます。残るのは価格と、担当者が自分の言葉で説明できた部分だけです
  • 提案資料とは別に、転記できる短い資料を用意します。決裁の場に出る言葉を、こちらで作っておきます
  • 担当者経由だけに頼りません。決裁者が自分で情報を取る場面に、自社の内容を置きます
  • 役職で分けたつもりが、同じ内容の言い換えになっていることです。また、決裁者向けを作りすぎて、担当者が社内で使う材料がなくなることもあります
  • 実際の商談で、誰が何を聞いてきたかを集めるところからです。想定で分けると、外れます