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制作体制をどう作るか|クリエイティブの本数が制約になる

外注・パートナー選び公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
制作体制をどう作るか|クリエイティブの本数が制約になる

配信できる訴求の数が、届く相手の幅を決めているからです。
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目次

  1. 広告の成果が、制作の本数で頭打ちになるのはなぜか
    • 本数が足りているかを、どう判断するか
  2. 必要な本数は、どうやって出すのか
    • 計算の順序を決めておく
  3. 制作が詰まるのは、どの工程か
    • 決める工程を、前倒しでまとめる
  4. 確認の工程は、どう設計するのか
    • 期限と、規制のある領域の扱い
  5. 内製と外注は、制作のどこで分けるのか
    • 動画の比重が上がると、前提が変わる
  6. 素材が足りないまま媒体費を増やすと、どうなるのか
    • 制作費を、媒体費と別の枠で持つ
  7. 素材の再利用は、どこまでできるのか
    • 効いた訴求を記録し、部品を保管する
  8. 制作の詰まりは、何から解いていくのか
    • 記録を、次の期の計画に使う
  9. よくある質問
  10. まとめ

配信できる訴求の数が、届く相手の幅を決めているからです。
媒体費を増やしても、同じ素材を同じ人に繰り返し見せるだけになります。

広告の成果が、制作の本数で頭打ちになるのはなぜか

配信できる訴求の数が、届く相手の幅を決めているからです。
媒体費を増やしても、同じ素材を同じ人に繰り返し見せるだけになります。

広告の成果が、制作の本数で頭打ちになるのはなぜか

広告の成果が伸びなくなったとき、最初に検討されるのは媒体費の増額です。
予算を増やせば表示が増え、件数も増えるという考え方です。

この考え方が成立するのは、素材の供給が足りている場合だけです。
足りていなければ、増額は効率の悪化として現れます。

配信できる素材が少ないと、同じ訴求が同じ人に繰り返し表示されます。
接触の回数が増えるほど、反応率は下がります。

費用を増やしても、下がった反応率のまま量だけが増えます。
結果として、獲得単価が上がります。

もう一つの理由が、配信の仕組みの側にあります。
運用型の広告では、複数の素材を配信して反応の良いものに寄せる仕組みが使われています。

素材が少ないと、比べる対象がないため寄せる先がありません。
仕組みが働かないまま、少ない素材が配信され続けます。

電通デジタルが2026年3月5日に公表した2025年 インターネット広告媒体費 詳細分析では、運用型が2兆9,352億円で構成比88.7%でした。
媒体費の大半が、素材の比較を前提とした仕組みの上で使われていることになります。

この仕組みの上では、素材の本数が配信の質を直接決めます。
本数が足りない状態は、仕組みを使っていない状態と同じです。

ここで注意が要るのは、本数の数え方です。
似たデザインの素材を並べても、訴求が同じなら実質的には一本です。

色を変えた、文字の位置を変えたという違いでは、届く相手は変わりません。
数えるべきなのは本数ではなく、訴求の種類です。

訴求の種類とは、何を課題として提示し、何を解決として示すかの組み合わせです。
この組み合わせが変われば、反応する層が変わります。

逆に、この組み合わせが同じであれば、見た目がどれだけ違っても届く層は同じです。
制作の本数を報告する場では、この区別を必ず付けてください。

本数だけを報告すると、供給が足りているように見えます。
訴求の種類で数えると、足りていないことが表に出ます。

本数が足りているかを、どう判断するか

本数が足りているかどうかは、感覚では判断できません。
判断の材料は、同時に配信している訴求の種類の数です。

一種類しか配信していなければ、比較の対象がありません。
二種類でも、片方が明らかに悪ければ実質は一種類です。

三種類以上を同時に配信し、そのうち二種類以上が一定の成果を出している状態が、比較が成立している状態です。
この状態を各配信面で維持できているかを確認してください。

もう一つの材料が、素材ごとの反応率の推移です。
配信開始から日が経つにつれて反応率が下がるのは、消耗が進んでいる兆候です。

媒体費を増やす前に、素材の供給が足りているかを確認してください。数えるのは本数ではなく訴求の種類で、同時に三種類以上が配信されているかが目安です。

必要な本数は、どうやって出すのか

配信の面の数と、素材が消耗するまでの期間から出します。
感覚で月に何本と決めると、足りないか余るかのどちらかになります。

必要な本数は、どうやって出すのか

必要な制作の本数は、計算で出せます。
計算しないまま発注すると、供給が需要に合いません。

計算に使うのは三つの要素です。
配信する面の数、面ごとに必要な素材の規格、素材が消耗するまでの期間です。

配信する面の数は、出稿している面の一覧から数えます。
検索、ソーシャル、動画、ディスプレイと分けたときに、それぞれ何面あるかです。

規格の種類は、各面の入稿要件から出します。
同じ訴求でも、縦長と横長と正方形では別に作る必要があります。

この規格の数が、本数を大きく膨らませます。
四面に出稿し、面あたり三規格なら、一つの訴求で十二本が必要です。

規格の数を減らすには、出稿する面を絞る判断もあります。
面を増やすほど制作の負担が増えることを、出稿の判断に織り込んでください。

消耗までの期間は、実測で出します。
同じ素材の反応率が、配信開始から何日で下がるかを記録します。

数字は説明のための仮の値です。
反応率が三週間で当初の七割まで下がるなら、三週間ごとに入れ替えが必要になります。

この期間が、必要な本数を決めます。
消耗が速い面ほど、本数が要ります。

消耗の速さは、面によっても商材によっても変わります。
配信量が多い面ほど、同じ人への接触が早く積み上がるため消耗が速くなります。

検証のために同時に配信する本数も、計算に入れてください。
比較の対象が要るため、一つの訴求だけでは足りません。

計算の順序を決めておく

計算の順序を決めておくと、毎期の発注計画が短時間で作れます。
順序は、訴求の種類、規格の数、消耗の期間の順です。

まず、その期に届けたい層の数から訴求の種類を決めます。
層が三つなら、訴求も三種類が起点になります。

次に、それぞれを何規格に展開するかを決めます。
出稿する面の一覧から、必要な規格を数えます。

最後に、消耗の期間で割って月あたりの本数を出します。
三種類を三規格に展開し、消耗が三週間なら、月におよそ十二本という計算になります。

この計算を四半期ごとに行い、発注の計画に反映してください。
計算しないまま発注すると、繁忙期に足りなくなります。

必要な制作本数を決める要素

要素本数への効き方確認の仕方
配信する面の数面ごとに素材が要る出稿している面の一覧
規格の種類同じ訴求でも規格ごとに必要各面の入稿要件
訴求の種類届けたい層の数だけ要る対象の分類
消耗までの期間短いほど本数が要る反応率が下がるまでの日数
検証用の本数比較のために複数要る同時に配信する本数

必要な本数は、訴求の種類、規格の数、消耗までの期間の三つで計算できます。消耗までの期間は感覚ではなく、反応率の推移を記録して実測してください

制作が詰まるのは、どの工程か

作る工程ではなく、決める工程と確認する工程です。
デザインの作業時間より、承認の待ち時間のほうが長くなります。

制作が詰まるのは、どの工程か

制作が間に合わない原因を、制作の能力に求めがちです。
外注先の人員が足りない、社内のデザイナーが忙しいという説明になります。

工程を分解すると、別の景色が見えます。
作業の時間より、待ちの時間のほうが長い場合が多くあります。

工程は六つに分かれます。
何を伝えるかを決める、原稿を書く、デザインする、確認する、修正する、入稿する。

このうち、原稿を書く、デザインする、入稿するは作業です。
所要時間は読めますし、人を増やせば短縮できます。

詰まるのは、何を伝えるかを決める工程と、確認する工程です。
どちらも判断が必要で、判断が下りるまで作業が止まります。

何を伝えるかを決める工程が詰まる理由は、一本ずつ決めているからです。
一本作るたびに訴求を議論すると、そのたびに待ちが発生します。

確認する工程が詰まる理由は、関わる人が多いことです。
複数の人から意見が出ると、修正の往復が増えます。

往復が二回増えるだけで、一本あたりの期間が倍になります。
一往復が三日なら、六日が加算されます。

この六日は、制作の作業時間ではありません。
人を増やしても短縮できない時間です。

制作の外注先を増やしても、確認の往復は減りません。
むしろ、発注先が増えるぶん、確認の回数が増えることがあります。

そのため、制作の本数を増やす手段として最初に検討すべきなのは、人員ではありません。
決める工程と確認する工程の設計です。

現状を把握するには、直近十本の発注から配信開始までの日数を工程ごとに分解してください。
どこで何日使っているかが、そこで分かります。

決める工程を、前倒しでまとめる

訴求の方向を先にまとめて決めておくと、制作の工程が連続して進みます。
一本ずつ訴求を決めていると、そのたびに待ちが発生します。

まとめて決める場を、四半期に一度置いてください。
次の期に使う訴求の方向を、その場で決めます。

決めるのは、狙う層、提示する課題、示す解決の三つです。
細部の表現は、制作の段階で決めて構いません。

この場に出るのは、マーケティング責任者と制作の担当者と、可能であれば営業です。
営業が入ると、実際に顧客が使っている言葉が反映されます。

まとめて決めた訴求は、文書に残してください。
残しておけば、制作のたびに参照できます。

制作の詰まりは、作る工程ではなく決める工程と確認する工程で起きます。直近十本の日数を工程ごとに分解し、待ちの発生箇所を特定してください

確認の工程は、どう設計するのか

確認する人を一人に絞り、確認する項目を決めます。
誰が何を見るかが決まっていないと、毎回違う指摘が出ます。

確認の工程は、どう設計するのか

制作物の確認は、関わる人が増えるほど時間がかかります。
三人が確認すれば、三種類の指摘が出ます。

指摘が重ならなければ、三回分の修正が必要です。
指摘が矛盾すれば、調整のための会話が追加されます。

そのため、人数を減らし、見る項目を決めてください。
役割を分けることが、設計の要点になります。

訴求の確認を担う人は、伝える内容が方針に合っているかを見ます。
表現の細部は見ません。

表現の確認を担う人は、規制や社内基準に反していないかを見ます。
デザインの好みは見ません。

規格の確認を担う人は、入稿の規格を満たしているかを見ます。
訴求の内容は見ません。

最終の承認を担う人は、全体として出してよいかを判断します。
細部の修正指示は出しません。

参考として共有する人は、意見を出しますが差し戻しの権限を持ちません。
この区別を付けないと、承認の工程が機能しません。

意見を出す人と承認する人を分けていないと、全員が拒否権を持つ状態になります。
一人でも留保すれば、制作が止まります。

デザインの好みによる指摘は、確認の項目に含めないと決めてください。
判断の基準がないため、往復が終わりません。

好みの指摘を排除するには、事前に判断の基準を文書にしておく方法もあります。
使ってよい色、避ける表現、文字量の上限を決めておけば、指摘が基準に照らして判断できます。

基準の文書は、一枚で足ります。
長くすると読まれず、読まれない基準は指摘を減らしません。

基準に載っていない論点で指摘が出た場合は、その場では反映せず基準の更新として扱ってください。
その場で反映すると、基準が形骸化します。

期限と、規制のある領域の扱い

確認の依頼には期限を付けてください。
期限を過ぎたら承認とみなす形にすると、待ちが大幅に減ります。

期限は二営業日が目安です。
それ以上長くすると、確認が後回しになります。

表現に制約のある領域では、確認に時間がかかります。
制作の後に確認するのではなく、訴求を決める段階で確認してください。

制作してから差し戻されると、費用と時間の両方が無駄になります。
訴求の段階で確認すれば、差し戻しは文言の修正で済みます。

表現の可否については、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
自治体によって運用が異なる制度がある場合は、自治体の窓口で確認してください。

確認は、意見を出す人と承認する人を分けてください。最終の承認者は一人に絞り、依頼には二営業日程度の期限を付けます。

内製と外注は、制作のどこで分けるのか

量が読める部分を外に出し、判断と試行を社内に残します。
逆にすると、判断が外に出て試行が止まります。

内製と外注は、制作のどこで分けるのか

制作の体制は、全部を内製にするか外注にするかの二択ではありません。
工程ごとに分けるほうが、実態に合います。

分ける基準は二つです。
判断を含むかどうかと、量が読めるかどうかです。

訴求の決定は、社内に置いてください。
事業の判断に関わるため、外に出すと方向が定まりません。

原稿の作成は、量と専門性で決まります。
量が多ければ外に出し、専門的な知識が要るなら社内で書きます。

デザインは、規模で決まります。
量が少なければ内製で足り、多ければ外注が合理的です。

規格違いへの展開は、外に出しやすい工程です。
一つの訴求を複数の規格に展開する作業は、量が読めます。

判断を含まないため、外に出しても質が落ちません。
ここを外に出すと、社内の時間が判断に回ります。

入稿と設定は、運用体制によります。
運用を内製にしているなら社内、外注しているなら外部に出す形が自然です。

検証用の試作は、社内に置いてください。
新しい訴求を試す段階では、速さが質より効きます。

外注すると、発注から納品までの時間が試行の回数を減らします。
一往復に一週間かかれば、月に四回しか試せません。

社内で粗く作れば、週に十回試せることもあります。
粗くても、反応の差は見えます。

動画の比重が上がると、前提が変わる

電通デジタルが2026年3月5日に公表した2025年 インターネット広告媒体費 詳細分析では、ビデオ広告が1兆275億円で構成比30%、前年比121.8%となり、初めて1兆円を超えました。
ソーシャル広告は1兆3,067億円で構成比39.5%です。

映像の制作は、静止画より工程が多くなります。
企画、撮影、編集、音声、字幕と工程が分かれ、それぞれに人が必要です。

そのため、動画の比重が上がると体制の設計が変わります。
静止画と同じ発注の仕組みでは、工程の管理が追いつきません。

動画については、部品を残す設計が特に効きます。
撮影した素材を保管しておけば、編集の組み替えで複数の訴求を作れます。

制作の工程と、内製と外注の分け方

工程置く場所判断の基準
訴求の決定社内事業の判断に関わる
原稿の作成量と専門性で決まる専門知識が要るなら社内
デザイン規模で決まる量が多ければ外注
規格違いへの展開外部量が読め、判断を含まない
検証用の試作社内試行の回数が速さで決まる

訴求の決定と検証用の試作は社内に残し、規格違いへの展開は外に出してください。動画の比重が上がる場合は、工程が増えることを体制の設計に織り込みます。

素材が足りないまま媒体費を増やすと、どうなるのか

反応率が下がり、単価が上がります。
増やした費用の一部が、同じ人への重複した接触に使われます。

素材が足りないまま媒体費を増やすと、どうなるのか

素材の供給が追いついていない状態で媒体費を増やすと、効率が落ちます。
この現象は、増額の直後には見えません。

増額の直後は、表示が増えて件数も増えます。
数字の上では、増額が効いたように見えます。

数週間経つと、同じ人への接触が増え始めます。
配信の対象が広がる速度より、表示の量が増える速度のほうが速いためです。

接触が増えると、反応率が下がり始めます。
同じ素材を三回見た相手が、四回目に反応する確率は下がります。

一か月ほど経つと、反応率の低下が数字に現れます。
同じ表示回数で得られる件数が減り、獲得単価が上がります。

二か月目には、素材の消耗が進みます。
件数の伸びが止まり、増額分が単価の上昇に吸収されます。

三か月目には、効率が増額前より悪化することがあります。
全体の単価が上がったまま、件数は増額前と大きく変わらない状態です。

この経路をたどると、増額の判断そのものが疑われます。
実際には、増額の判断ではなく供給の確認が抜けていたことが原因です。

そのため、媒体費を増やす判断の際に、素材の本数が足りるかを確認する手順を入れてください。
足りないなら、制作の増強を先に行います。

制作の増強には、発注から納品までの時間がかかります。
増額と同時に発注しても、間に合いません。

とくに撮影を伴う制作では、企画から納品までに一か月以上かかることがあります。
繁忙期に向けた増額であれば、二か月前には着手が必要です。

増額の一か月前には、制作の発注を済ませておく必要があります。
この時間差を計画に織り込んでください。

制作費を、媒体費と別の枠で持つ

制作費が媒体費の枠から出ていると、構造的な問題が起きます。
媒体費を増やすと、制作費が圧迫されるためです。

素材が必要な局面ほど、制作費が削られることになります。
これは、増額の効果を自ら打ち消す配分です。

制作費を、媒体費とは別の枠として確保してください。
枠の大きさは、必要な本数の計算から決まります。

別枠にすると、媒体費の増減と制作の計画を切り離して判断できます。
期初の予算編成の段階で、二つを分けて申請してください。

分けて申請すると、経営に対しても説明がしやすくなります。
媒体費だけを増やす提案は、供給の確認が抜けていると指摘されます。

素材が足りないまま媒体費を増やすと、三か月で効率が増額前より悪化します。制作費を媒体費と別の枠で持ち、増額の一か月前に制作を発注してください

素材の再利用は、どこまでできるのか

訴求は再利用でき、規格は展開できます。
一度反応が落ちた素材を、そのまま再配信しても戻りません。

素材の再利用は、どこまでできるのか

制作の負担を減らすために、素材の再利用を考えます。
再利用できるものと、できないものを分けてください。

再利用できるのは、効いた訴求の考え方です。
どの課題を提示し、どの解決を示したかという構造は、表現を変えて何度も使えます。

同じ訴求を別の表現で作り直すと、消耗した素材とは別の反応を得られます。
訴求そのものが有効であれば、表現の更新だけで効果が戻ります。

撮影した素材の部品も再利用できます。
組み合わせを変えれば、別の訴求として成立します。

動画であれば、カットの順序を変え、字幕を変えるだけで別の素材になります。
撮影の費用を、複数の素材に分散できます。

規格違いへの展開も再利用です。
一つの訴求を、各面の規格に合わせて展開します。

再利用しにくいのが、消耗した素材そのものです。
時間を空けても、反応が戻りにくいという性質があります。

別の面への転用は、条件によります。
面ごとに見られ方が違うため、そのまま出しても同じ反応にはなりません。

たとえば、音声なしで見られることが多い面と、音声ありで見られる面では、必要な構成が違います。
転用する場合は、その面の見られ方に合わせた編集が要ります。

再利用を機能させるには、記録と保管が前提になります。
どちらかが欠けていると、再利用したくてもできません。

効いた訴求を記録し、部品を保管する

どの訴求が効いたかを記録してください。
記録がないと、毎回ゼロから考えることになります。

記録する項目は、訴求の内容、配信した面、配信の期間、反応率の推移の四つです。
一件一行で足ります。

保管については、完成品だけでなく部品を残してください。
撮影の素材、編集前のデータ、使用した文言を分けて保管します。

保管場所が分散していると、再利用できません。
一箇所にまとめ、検索できる形にしてください。

検索のために、保管時に訴求の種類を付けておきます。
付けていないと、量が増えたときに目的の素材を探せません。

再利用できるのは訴求の考え方と撮影の部品で、消耗した素材そのものは戻りません。効いた訴求を記録し、完成品だけでなく部品を一箇所に保管してください

制作の詰まりは、何から解いていくのか

一本の素材が、発注から配信開始までに何日かかっているかを測ることからです。
日数の内訳が分かると、どの工程を直すかが決まります。

制作の詰まりは、何から解いていくのか

制作の体制を変える前に、現状の所要日数を測ってください。
どこで時間を使っているかが分からないと、手の打ちどころが決まりません。

測る方法は、直近十本について工程ごとの日数を記録することです。
訴求を決めるまで、原稿、デザイン、確認、修正、入稿の順に分けます。

十本あれば、傾向が見えます。
ばらつきが大きい工程が、詰まりの発生箇所です。

次に、待ち時間が長い工程を特定します。
作業の時間と待ちの時間を分けて記録しておくと、ここで役立ちます。

三番目に、確認する人と見る項目を決め、確認の期限を運用に入れます。
この工程は、費用をかけずに最も短縮できる箇所です。

四番目に、訴求の方向をまとめて決める場を作ります。
四半期に一度の場を設定してください。

五番目に、必要な本数を計算して発注の計画を作ります。
訴求の種類、規格の数、消耗の期間から算出します。

最後に、素材の保管場所を一箇所にまとめます。
再利用の前提を整える作業です。

制作の詰まりを解く順序

順番やること関わる人期間の目安
1直近10本の発注から配信までの日数を工程ごとに分解する制作担当2週間
2待ち時間が長い工程を特定する制作担当・マーケ責任者数日
3確認する人と見る項目を決め、確認の期限を運用するマーケ責任者2週間
4訴求の方向をまとめて決める場を作るマーケ責任者・営業2週間
5必要な本数を計算して発注の計画を作る制作担当2週間
6素材の保管場所を一箇所にまとめる制作担当2週間

数字は説明のための仮の値です。
配信する面が四つ、規格が三種類、消耗までが三週間なら、月に必要な本数は十六本という形で積みます。

この十六本に対して、現状の供給が月に六本であれば、供給は四割弱です。
この差を埋めずに媒体費を増やしても、効率は上がりません。

差を埋める手段は、制作の増強と、出稿する面を絞ることの二つです。
どちらを選ぶかは、費用と成果の見込みで判断してください。

面を絞る判断は、制作の負担を直接下げます。
四面から三面に減らせば、必要な本数は四分の三になります。

制作の状態を測る数字

数字見る頻度何を確かめるか
発注から配信開始までの日数月次工程の詰まりが解けているか
確認の往復の回数月次確認の設計が効いているか
同時に配信している訴求の種類月次比較の対象が足りているか
素材ごとの反応率の推移週次消耗の速さ
月間の制作本数と必要本数の差月次供給が需要に足りているか

反応率の推移は、週次で見てください。
月次では、消耗が進んだ後にしか気づけません。

本数の不足を、媒体費で埋めないでください。
供給の確認を、増額の判断の手順に組み込みます。

記録を、次の期の計画に使う

測った日数と本数は、次の期の計画に使ってください。
記録があれば、計画の精度が上がります。

とくに消耗までの期間は、面ごとに違います。
面ごとに記録しておけば、どの面に何本必要かを分けて計算できます。

記録は、制作の依頼書と同じ場所に置いてください。
別の場所に置くと、発注のときに参照されません。

依頼書には、対象の層と提示する課題を記入する欄を設けます。
記入しないと依頼が出せない形にすると、訴求の種類が自然に管理されます。

四半期に一度、記録を見直して計算をやり直します。
市場も競合も動くため、消耗の速さは変わります。

着手点は、直近十本の日数を工程ごとに分解することです。必要本数と実際の供給の差を出し、差を制作の増強か出稿面の絞り込みで埋めてください。

制作の体制をどう組むか判断がつかない場合は、無料相談で現状の制作の流れを見てもらうところから始められます。
制作と配信の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

広告の成果が伸びないのは媒体費が足りないからですか

制作の本数が制約になっていることがあります。配信できる素材が少ないと同じ訴求が繰り返し表示され、接触の回数が増えるほど反応率が下がります。増額の前に、素材の供給が足りるかを確認してください。

必要な制作の本数はどう出しますか

訴求の種類、面ごとの規格の数、素材が消耗するまでの期間から計算します。消耗までの期間は、同じ素材の反応率が配信開始から何日で下がるかを記録して実測してください。面ごとに差が出ます。

制作が間に合わないのは制作側の問題ですか

工程を分解すると、訴求を決める工程と確認する工程の待ち時間が大半を占めていることがあります。確認で複数の人から意見が出ると修正の往復が増え、一往復が三日なら二往復で六日が加算されます。

制作の確認はどう設計しますか

意見を出す人と承認する人を分け、最終の承認者を一人に絞ってください。訴求の確認、表現の確認、規格の確認で役割を分け、デザインの好みによる指摘は項目に含めません。依頼には二営業日程度の期限を付けます。

素材は再利用できますか

効いた訴求の考え方と、撮影した素材の部品は再利用できます。一度反応が落ちた素材をそのまま再配信しても戻りにくいものです。完成品だけでなく部品を残し、保管場所を一箇所にまとめて検索できる形にしてください。

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  • オンライン30〜45
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お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

まとめ

  • 配信できる訴求の数が、届く相手の幅を決めているからです。媒体費を増やしても、同じ素材を同じ人に繰り返し見せるだけになります
  • 配信の面の数と、素材が消耗するまでの期間から出します。感覚で月に何本と決めると、足りないか余るかのどちらかになります
  • 作る工程ではなく、決める工程と確認する工程です。デザインの作業時間より、承認の待ち時間のほうが長くなります
  • 確認する人を一人に絞り、確認する項目を決めます。誰が何を見るかが決まっていないと、毎回違う指摘が出ます
  • 量が読める部分を外に出し、判断と試行を社内に残します。逆にすると、判断が外に出て試行が止まります
  • 反応率が下がり、単価が上がります。増やした費用の一部が、同じ人への重複した接触に使われます
  • 訴求は再利用でき、規格は展開できます。一度反応が落ちた素材を、そのまま再配信しても戻りません
  • 一本の素材が、発注から配信開始までに何日かかっているかを測ることからです。日数の内訳が分かると、どの工程を直すかが決まります