TOPMEDIA外注・パートナー選び

マーケティング人材の採用|どこまで内製するか

外注・パートナー選び公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約20分
マーケティング人材の採用|どこまで内製するか

求人票は内製の範囲の結果だからです。
範囲が決まらないまま募集すると、何でもできる人を探すことになり、採用は長期化します。

なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。

現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。

今月の無料診断は残り4社です

無料マーケ診断を申し込む

広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。

TV
この記事を書いた人TimeValue株式会社 編集部Meta・Google・YouTube・TikTokの広告運用と、クリエイティブ制作、LP改善、データ分析、マーケティング業務のAI導入までを支援しています。
支援の現場で繰り返し相談される論点を、判断に使える形にしてまとめています。

Webマーケティング支援

KAIZENby TimeValue

広告・LP・計測・AIまで、
まとめて任せる。

戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

目次

  1. 内製の範囲は、なぜ採用より先に決めるのか
    • 決めるのは職能ではなく、責任
  2. 社員として抱えるべき職能は、どう見分けるのか
    • 中程度のものは、両方を持つ
  3. 外に出す職能は、どこで線を引くのか
    • 出すときに、社内に残すもの
  4. 採用要件は、どう書くのか
    • 募集の前に、社内で合意を取る
  5. 候補者の見極めは、何を聞けば分かるのか
    • 職務経歴書の数字は、分母を確認する
  6. 採れなかったときは、どうするのか
    • 埋まらない期間に、やっておくこと
  7. 採用した人が定着しないのは、なぜか
    • 権限の範囲を、入社の時点で明文化する
  8. 採用と内製範囲の見直しは、どこから手をつけるのか
  9. よくある質問
  10. まとめ

求人票は内製の範囲の結果だからです。
範囲が決まらないまま募集すると、何でもできる人を探すことになり、採用は長期化します。

内製の範囲は、なぜ採用より先に決めるのか

求人票は内製の範囲の結果だからです。
範囲が決まらないまま募集すると、何でもできる人を探すことになり、採用は長期化します。

内製の範囲は、なぜ採用より先に決めるのか

マーケティング人材の採用がうまくいかないとき、原因が採用活動そのものにないことがあります。
媒体を変えても、報酬を上げても、応募が増えない場合です。

どこまでを社員にやらせるかが決まっていないため、要件が広がりすぎているのが原因になります。
戦略も立てられて、広告も運用できて、制作の指示も出せて、データも扱える。

こうした求人票が出るのは、社内で分業の設計ができていないときです。
該当者は市場に少なく、いたとしても他社との取り合いになります。

取り合いになれば、報酬の水準も上がります。
予算の範囲で採ろうとすると、条件が合いません。

内製の範囲が、予算の規模で自動的に決まるわけでもありません。
月の広告予算が同じでも、扱う商材の数、商流の複雑さ、社内の他部署との関係で、必要な社員数は変わります。

商材が一つで商流も単純な事業なら、判断の量は少なくなります。
商材が十あり、販路も複数あるなら、同じ予算でも判断の量は数倍になります。

予算規模だけを根拠に人数を決めると、後から合わなくなります。
合わなくなった時点で、既存の担当者に負担が集中します。

範囲が決まっていない影響は、採用の各段階に出ます。
求人票の作成では、要件が広がって該当者が減ります。

面接では、評価軸が面接官ごとに違います。
何を重視するかが決まっていないため、同じ候補者の評価が割れます。

入社後は、期待と実務が食い違います。
担当範囲が事前に決まっていないためです。

評価の場では、何をもって成果とするかで揉めます。
責任の範囲が曖昧なことが原因になります。

退職が出たときには、後任がすぐに見つかりません。
一人に複数の職能が乗っているためです。

決めるのは職能ではなく、責任

内製の範囲を決めるとき、職能で書くと曖昧になります。
広告運用ができる人、という書き方です。

この書き方だと、どこまでやるのかが決まりません。
入札の調整まで自分でやるのか、外部に指示を出すのか。

責任で書いてください。
獲得単価と獲得件数に責任を持つ人、という書き方です。

責任で書くと、その責任を果たすために何の技能が要るかが後から決まります。
入札を自分で調整するかどうかは、手段の選択になります。

技能で書くと、責任の所在がいつまでも決まりません。
広告運用ができる人を採っても、数字への責任は曖昧なままです。

責任の書き方は、数字と範囲の二つで足ります。
どの数字に、どの範囲で責任を持つか。

この形で全職能を書き出すと、内製の範囲が自然に決まります。
書けない職能が、外に出す候補になります。

内製の範囲が決まらないと、求人票の要件が広がり該当者が減ります。職能ではなく、どの数字にどの範囲で責任を持つかで書いてください。

社員として抱えるべき職能は、どう見分けるのか

自社の事業情報がないと判断できない仕事です。
仕様を書いて渡せる仕事は、社員でなくても成立します。

社員として抱えるべき職能は、どう見分けるのか

内製と外注の線引きには、いくつかの基準が使われます。
費用で比べる、量で比べる、専門性で比べる。

どれも一面は正しいものの、判断を誤りやすい基準になります。
特に費用での比較は、見えていない費用を落とします。

外注費と人件費を並べて比べると、外注のほうが安く見える時期と、内製のほうが安く見える時期があります。
広告予算が増えれば手数料も増えるため、ある規模を超えると内製が安く見えます。

ただし人件費には、採用費、教育期間、退職時の穴埋めが乗ります。
これらは予算書に項目として立ちにくく、比較から抜けがちです。

費用だけで決めると、見えていない費用を無視することになります。
無視した費用は、翌年に別の形で現れます。

量で比べる基準も、単独では使えません。
量が多いから内製、という判断は、量が減ったときに人が余ります。

専門性で比べる基準も、同様です。
専門性が高いから外注、という判断は、その専門性が事業の差を作る場合に誤ります。

より確実な基準が、情報の非対称です。
自社の顧客、商品、商流、来期の方針。

これらを知らないと判断できない仕事は、社内に置きます。
逆に、仕様書と素材を渡せば成立する仕事は、社外でも成立します。

予算配分と優先順位の決定は、事業方針を知らないと決められません。
社内に置く理由が最も強い職能になります。

指標の定義とデータの整備も、他部署との合意が必要です。
社内に置く理由が強い職能です。

顧客理解と訴求の設計は、営業や顧客接点の情報が要ります。
これも社内に置きます。

広告運用の実務は、規模と更新頻度で変わります。
中程度の職能として、分けて扱うことになります。

クリエイティブ制作とレポートの作成は、仕様を渡せば成立します。
社内に置く理由は弱くなります。

職能ごとの、社内に置く理由の強さ

職能社内に置く理由の強さ判断の根拠
予算配分と優先順位の決定強い事業方針を知らないと決められない
指標の定義とデータの整備強い他部署との合意が必要になる
顧客理解と訴求の設計強い営業や顧客接点の情報が要る
広告運用の実務中程度規模と更新頻度で変わる
クリエイティブ制作弱い仕様を渡せば成立する
レポートの作成弱い定型化できる

中程度のものは、両方を持つ

広告運用のように判断が分かれる職能は、全部を内製か全部を外注かで決める必要はありません。
分けることができます。

配分と検証の設計は社内、日々の調整は外部という分け方が成立します。
この形なら、判断は社内に蓄積し、作業の負荷は外に出せます。

分けるときは、境界を明確にしてください。
どこまでが設計で、どこからが調整かを文書にします。

境界が曖昧だと、両方が同じ作業を見る状態になります。
費用が二重にかかり、指示も割れます。

分けた結果、社内の担当者に必要な技能も変わります。
自分で入札を調整する技能ではなく、外部の調整を評価する技能が要ります。

この違いを採用要件に反映してください。
反映していないと、入社した人が自分で調整を始めます。

自社の事業情報がないと判断できない仕事を社内に置きます。広告運用のような中間の職能は、設計を社内、調整を外部と分けてください。

外に出す職能は、どこで線を引くのか

技能の陳腐化が速い領域と、量が読めない領域です。
どちらも社員で抱えると、遊休と過負荷を繰り返します。

外に出す職能は、どこで線を引くのか

外注に出す判断は、安いから出す、では長続きしません。
安さは相対的なもので、規模が変われば逆転します。

出す理由を言語化しておくと、後から見直すときの基準になります。
基準がなければ、毎年同じ議論を繰り返すことになります。

一つ目の理由が、技能の陳腐化の速さです。
媒体の仕様は毎年変わります。

Testifyが2026年5月に実施した調査では、インハウス化の障壁として媒体のアップデートへの追随が難しいという回答が40.3%ありました。
社員一人が複数媒体の変更を追い続けるのは、現実的には難しくなります。

追うためには、業務時間の中に学習の枠が必要です。
枠がなければ、設定が古いまま運用されます。

二つ目の理由が、量が読めないことです。
制作の発注量は、施策の時期によって大きく振れます。

繁忙期に合わせて社員を抱えると、閑散期に仕事がなくなります。
閑散期に合わせると、繁忙期に回りません。

量が振れる仕事は、変動費で持つほうが無理がありません。
社員で抱えると、遊休と過負荷を繰り返します。

三つ目の基準が、必要な情報です。
仕様書で渡せる仕事は外に出せ、社内の文脈が要る仕事は社内に置きます。

四つ目が、習得にかかる時間です。
習得に長くかかり一人では追えない領域は、外に出す候補になります。

五つ目が、失敗したときの影響です。
やり直しがきく仕事は外に出せ、事業判断に直結する仕事は社内に置きます。

この五つの軸で、職能ごとに判定してください。
判定した結果を文書に残すと、翌年の見直しが早く済みます。

出すときに、社内に残すもの

外に出しても、社内に残す役割が二つあります。
発注の範囲を決める役割と、成果を評価する役割です。

この二つを一緒に出すと、委託先の提案をそのまま採用する状態になります。
提案の良し悪しを判断する基準が、社内にないためです。

評価ができないまま契約が続くと、費用の妥当性を経営に説明できません。
説明できなければ、次の予算の議論で削減の対象になります。

発注の範囲を決めるには、何を成果とするかが決まっている必要があります。
成果の定義がなければ、範囲も決まりません。

成果を評価するには、比較の基準が要ります。
前年の実績か、他の委託先の提案か、社内で試した結果かのいずれかです。

比較の基準を持たないまま評価すると、委託先の説明を受け入れるだけになります。
最低限、前年の実績は社内に残しておいてください。

外に出すのは、陳腐化が速い領域と量が読めない領域です。発注の範囲を決める役割と成果を評価する役割は、必ず社内に残してください

採用要件は、どう書くのか

入社後6か月で出す成果と、使える権限を書きます。
技能の一覧だけを並べると、応募者と社内の期待がずれます。

採用要件は、どう書くのか

求人票は社外向けの文書ですが、社内の合意文書でもあります。
ここが曖昧なまま募集を始めると、面接で評価が割れます。

評価が割れると、採用の判断に時間がかかります。
時間がかかっているあいだに、候補者は他社に決まります。

要件に書く要素は、四つです。
担当する責任の範囲、入社後6か月で出す成果、裁量で動かせる予算と決裁の範囲、一緒に働く社内の相手と外部パートナー。

この四つが書かれていれば、応募者は自分に合うかを判断できます。
判断できれば、合わない人は応募しません。

応募が減ることを心配する必要はありません。
合わない人からの応募は、選考の工数を増やすだけです。

責任の範囲は、数字で書きます。
獲得件数と獲得単価、といった形です。

成果の期待も、具体的に書いてください。
数字の改善、では何も伝わりません。

6か月で計測の設計を完了させる、といった形にします。
到達点が明確であれば、応募者が自分の経験と照らせます。

権限は、金額で書きます。
裁量あり、という書き方では、実際にどこまで動かせるか分かりません。

月次予算の一割まで決裁不要、といった形にしてください。
この一行があるかどうかで、応募の質が変わります。

体制は、人数と関係で書きます。
少数精鋭、という書き方ではなく、責任者1名と外部パートナー2社、といった形です。

評価も、方法を書きます。
成果主義ではなく、四半期ごとに指標と行動の両面で評価、といった形です。

技能の一覧は、必須と歓迎に分けてください。
必須を増やすほど母集団は小さくなります。

入社後に習得できるものは、歓迎に回します。
媒体の操作に関する経験は、多くの場合、習得できる側です。

募集の前に、社内で合意を取る

求人票の内容は、採用した人の上長と人事の両方が同じ理解になっている必要があります。
理解が違うと、面接の場で語られる期待が人によって変わります。

候補者から見ると、会社の中で意見が割れているように見えます。
この印象は、内定の受諾率に影響します。

合意を取る方法は、求人票を三人で読み合わせることです。
上長、人事、経営の三人で、一時間かければ済みます。

読み合わせで論点になるのは、権限の範囲です。
ここで揉めるなら、募集を出す前に決めてください。

募集を出してから権限を決めると、候補者への説明が変わります。
説明が変わった時点で、信頼を失います。

面接の評価観点も、この場で揃えます。
何を重視するかを三人で決めておけば、評価が割れません。

要件には責任の範囲、6か月の成果、決裁の金額、一緒に働く相手の四つを書きます。求人票は上長と人事と経営で読み合わせてから出してください

候補者の見極めは、何を聞けば分かるのか

成功した施策ではなく、やめた施策を聞きます。
何を捨てたかと、その判断の根拠に、判断力が表れます。

候補者の見極めは、何を聞けば分かるのか

面接で実績を聞くと、多くの候補者は成功事例を話します。
話しやすく、準備もしてきているためです。

その事例が本人の力によるものか、市場や商材の力によるものかは、そこからは分かりません。
伸びている市場では、誰がやっても数字は伸びます。

分かるのは、やめた施策を聞いたときです。
続けていた施策を止めた経験があるか。

止める判断を何の数字で行い、誰にどう説明したか。
この問いに具体的に答えられる人は、配分を判断した経験があります。

答えられない場合、その人は与えられた施策を実行していた可能性があります。
実行の技能は高くても、判断の経験はありません。

二つ目に聞くのが、数字の定義です。
獲得単価をどう計算していたか。

媒体費だけか、制作費と人件費を含めていたか。
定義を説明できるかどうかで、数字を使っていたか、渡された数字を見ていただけかが分かります。

定義を答えられない人は、レポートを受け取る側にいました。
自分で数字を作った経験がない、ということになります。

三つ目が、社内の説得の経験です。
予算の増額をどう通したか。

反対した部署はどこで、何を材料に合意したか。
社外での成果より、社内での調整の経験のほうが、入社後の立ち上がりに効きます。

四つ目が、外部パートナーの使い方です。
どう選び、どう評価していたか。

発注者としての経験があるかどうかは、内製の範囲を決めた会社では特に重要になります。
評価の基準を持っていない人は、委託先の提案をそのまま採用します。

五つ目が、学習の仕方です。
媒体の仕様変更に、どう追いついていたか。

自走できるかどうかが、この答えに出ます。
社内に教える人がいない環境では、この点が最も効きます。

職務経歴書の数字は、分母を確認する

職務経歴書には、改善率が書かれていることが多くあります。
獲得単価を40%改善、といった形です。

改善率だけが書かれている場合、分母が小さいと意味が変わります。
月10件の獲得が14件になった話と、月1,000件が1,400件になった話では、難易度がまったく違います。

どの規模で、どの期間の話かを確認してください。
確認すると、多くの場合は規模が小さいことが分かります。

規模が小さいこと自体は、問題ではありません。
自社の規模と近ければ、むしろ参考になります。

確認すべきなのは、自社の規模で同じことができるかです。
規模が10倍違うと、打ち手も体制も変わります。

期間も確認してください。
三か月の改善なのか、二年かけた改善なのかで、意味が変わります。

成功した施策ではなく、やめた施策と数字の定義を聞いてください。職務経歴書の改善率は、分母の規模と期間を必ず確認します。

採れなかったときは、どうするのか

要件を下げるのではなく、範囲を分けます。
一人に集めていた責任を二つに割り、片方を外部で埋める形が現実的です。

採れなかったときは、どうするのか

募集を出しても採れない期間が続くことがあります。
三か月が過ぎたあたりで、要件を下げる議論が出ます。

要件を下げて妥協すると、入社後に期待と実務が合いません。
合わない状態は、本人にとっても会社にとっても損失になります。

代わりに取るのが、範囲を分ける選択です。
判断の部分と実務の部分を分けます。

判断の部分だけを社員の要件にすれば、該当者は増えます。
実務の経験は問わず、事業の言葉で話せることを条件にできるためです。

実務の部分は、外部パートナーか業務委託で埋めます。
この形なら、採用の難易度が一段下がります。

もう一つの選択が、内部登用です。
営業や事業企画の経験者を異動させます。

マーケティングの技能は不足しますが、自社の顧客と商流は理解しています。
不足している技能は、外部の助言と研修で埋められます。

Testifyの2026年5月の調査では、インハウス化の障壁として教育の時間や知見の不足が44.8%、人材の採用が36.7%挙げられていました。
採用で埋めるか、育成で埋めるかは、どちらにも時間がかかります。

どちらが早いかは、社内の状況で決まります。
異動させられる人がいるなら、育成のほうが早い場合があります。

業務委託で当面埋める選択もあります。
短期で埋まりますが、知見が社内に残りにくくなります。

外部パートナーの範囲を広げる選択も、同様です。
埋まるのは早いものの、評価の役割が社内に残りません。

人が埋まらないときの選択肢

選択肢埋まるまでの期間残る課題
要件を下げて採用する短い期待と実務が合わない
責任の範囲を分けて採用する中程度外部との連携が増える
社内から異動させる短い技能の習得に時間がかかる
業務委託で当面埋める短い知見が社内に残りにくい
外部パートナーの範囲を広げる短い評価の役割が社内に残らない

埋まらない期間に、やっておくこと

人がいない期間も、できることがあります。
指標の定義と業務の手順の整理です。

整理が済んでいれば、人が入ったときの立ち上がりが速くなります。
逆にここを放置すると、入社した人が最初の三か月を現状把握に使います。

整理する内容は、三つです。
いま追っている指標とその定義、外部に委託している範囲、過去一年の施策と結果。

この三つを文書にしておけば、入社初日に渡せます。
渡せれば、現状把握の期間が一か月に短縮できます。

整理の作業は、既存の担当者か経営が行います。
専門の知識は要らず、事実を並べるだけで足ります。

作業量は、合計で二週間分程度です。
募集の期間中に、この二週間を確保してください。

整理の過程で、外部への委託範囲の重複が見つかることもあります。
見つかった時点で、契約の見直しの対象になります。

要件を下げず、責任の範囲を分けてください。埋まらない期間に、指標の定義と委託範囲と過去の施策を文書にしておくと立ち上がりが速くなります。

採用した人が定着しないのは、なぜか

権限が渡されていないことが多くを占めます。
責任だけを与えて決裁を渡さないと、成果が出ず、本人も評価されません。

採用した人が定着しないのは、なぜか

マーケティング職の離職には、いくつか共通した背景があります。
技能の不足よりも、体制の側に理由があることが少なくありません。

最も多いのが、権限と責任が一致していない状態です。
獲得単価に責任を持たされているのに、媒体の配分を変えるたびに稟議が要る。

この状態では、本人が改善できる余地がほとんどありません。
改善案を出しても通らない期間が続くと、提案が出なくなります。

責任の範囲と決裁の範囲は、同時に設計してください。
決裁の範囲を明文化して、金額で示します。

二つ目が、評価の基準が事業の都合で動くことです。
期の途中で目標が変わると、何を達成すれば評価されるのかが分からなくなります。

市場の変化で見直しが必要なときは、なぜ変えるのかを記録して合意を取り直してください。
記録なしに変えると、本人から見ると恣意的な変更になります。

三つ目が、成果が出るまでの時間が共有されていないことです。
施策によっては、効果が出るまでに数か月かかります。

その前提が経営と共有されていないと、途中で方針転換が繰り返されます。
転換のたびに、それまでの施策が無駄になります。

施策ごとの期間を、事前に合意してください。
この施策は三か月見る、という合意があれば、途中の転換が止まります。

四つ目が、社内の接続点がないことです。
他部署で止まる案件が続くと、自分の力で進められる範囲が狭まります。

定例の合意の場を作ってください。
場があれば、止まっている理由を共有できます。

五つ目が、外部との関係が不明確なことです。
代理店との役割が重なっていると、どちらが動くのかが毎回議論になります。

分担を文書化してください。
文書があれば、重複も空白も見つけられます。

権限の範囲を、入社の時点で明文化する

権限の範囲は、入社してから決めるのでは遅すぎます。
入社の時点で、文書にして渡してください。

書く内容は、三つです。
決裁不要で動かせる金額、承認が必要な判断の種類、承認する相手。

この三つが書かれていれば、本人は迷わずに動けます。
書かれていなければ、すべての判断で確認を取ることになります。

確認を取る回数が増えると、意思決定の速度が落ちます。
速度が落ちると、成果も出ません。

権限の範囲は、半年ごとに見直してください。
成果が出ている担当者には、範囲を広げます。

広げる判断の基準も、先に決めておきます。
基準がなければ、範囲はいつまでも変わりません。

範囲を広げた記録も残してください。
記録があれば、次の担当者の初期の権限を決める材料になります。

責任の範囲と決裁の範囲は同時に設計してください。決裁不要の金額と承認が必要な判断を、入社の時点で文書にして渡します。

採用と内製範囲の見直しは、どこから手をつけるのか

今ある業務を職能ごとに並べ、社内に置く理由の強さで仕分けることからです。
仕分けの結果が、そのまま求人票の責任範囲になります。

採用と内製範囲の見直しは、どこから手をつけるのか

採用の準備は、募集要項を書く前の整理でほとんど決まります。
整理を飛ばして募集を出すと、応募が来ない期間が長引きます。

最初にやるのは、現在の業務を職能ごとに並べることです。
一件が数日から一か月で終わる単位に分けます。

次に、社内に置く理由の強さで仕分けます。
自社の事業情報がないと判断できるかどうかが、判定の基準です。

仕分けが終わったら、社内に置くものを役割として束ねます。
一人分に収まる量かどうかを、ここで確認します。

収まらなければ、二つに割ります。
割った片方を外部で埋める形にすれば、採用の難易度が下がります。

束ねたら、責任範囲と決裁範囲を文書にします。
この文書が、そのまま求人票の中身になります。

求人票は、上長と人事で合意を取ってから出します。
面接の評価観点も、この段階で揃えます。

採用と内製範囲の見直しを進める順番

順番やること関わる人期間の目安
1現在の業務を職能ごとに並べるマーケ責任者1週間
2社内に置く理由の強さで仕分けるマーケ責任者と経営1週間
3社内に置くものを役割として束ねる経営2週間
4責任範囲と決裁範囲を文書にする経営1週間
5求人票を作り上長と人事で合意する経営と人事2週間
6面接の評価観点を面接官で揃える面接官全員1週間

仕分けの結果を、人数に直してください。
社内に置くと決めた仕事の量を、一人が担える範囲で割ります。

数字は説明のための仮の値です。
社内に置く業務が週40時間分あり、既存の担当者が週15時間しか割けないなら、不足は週25時間です。

この差を採用で埋めるか、業務委託で埋めるかを決めます。
週25時間なら、常勤の採用ではなく業務委託でも成立します。

週40時間を超える不足なら、常勤の採用が必要になります。
この判定を数字で行うと、稟議も通りやすくなります。

見直しの後に追う指標

数字見る頻度目安の考え方
社内業務と外注業務の時間比率四半期意図した配分になっているか
一人あたりの担当職能数四半期一人に複数が乗っていないか
募集開始から内定までの日数募集ごと要件が広すぎないか
入社6か月時点の担当範囲の一致度入社ごと求人票と実務が合っているか
外注費と人件費の合計の推移四半期置き換えが進んでいるか

社内に人が入ると、外部に任せていた範囲が重なります。
重なった状態を放置すると、費用が二重になります。

採用が決まった時点で、委託範囲の見直しを計画してください。
契約の更新のタイミングに合わせると、交渉もしやすくなります。

育成の計画も、採用と同時に作ります。
Testifyの2026年5月の調査では、インハウス化の動機としてノウハウの蓄積が56.7%、コスト削減が46.7%でした。

ノウハウを残すことが目的なら、採用した人が学んだことを社内に残す仕組みまでを設計に含めてください。
仕組みがなければ、その人が辞めた時点で振り出しに戻ります。

残す形は、判断の記録と手順の文書の二つで足ります。
残す場所と更新の頻度も、同時に決めておきます。

この六工程は、着手から募集の開始までで二か月前後が目安になります。
そこから入社までに三か月かかるため、必要な時期の五か月前には着手してください。

着手点は業務の職能への分解と、社内に置く理由での仕分けです。社内に置く業務の時間を数字で出すと、採用か業務委託かの判定ができます。

マーケティング人材の採用でどこまで内製するか迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
体制ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

マーケティング人材の採用で、最初に決めるべきことは何ですか

内製の範囲です。どこまでを社員がやるかが決まらないと、求人票の要件が広がり、該当者がいなくなります。範囲が決まれば、どの数字にどの範囲で責任を持つかという形で要件を書けます。

内製と外注は、費用で比べて決めてよいですか

費用だけでは判断を誤ります。人件費には採用費、教育期間、退職時の穴埋めが乗るためです。自社の事業情報がないと判断できない仕事かどうかで線を引き、中間の職能は設計と調整に分けてください。

面接では何を聞けば判断力が分かりますか

成功した施策ではなく、やめた施策を聞いてください。何を捨てたか、その判断を何の数字で行い、誰にどう説明したかに、配分を判断した経験が表れます。獲得単価の定義を説明できるかも確認します。

募集しても採用できないときはどうすればいいですか

要件を下げるのではなく、責任の範囲を分けてください。判断の部分だけを社員の要件にすれば該当者は増え、実務の部分は外部パートナーや業務委託で埋められます。社内からの異動も選択肢になります。

採用した人が短期間で辞めてしまいます

責任に見合う決裁の権限が渡されていない場合が多くあります。決裁不要で動かせる金額、承認が必要な判断の種類、承認する相手の三つを、入社の時点で文書にして渡してください。

Webマーケティング支援

KAIZENby TimeValue

広告・LP・計測・AIまで、
まとめて任せる。

戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

まとめ

  • 求人票は内製の範囲の結果だからです。範囲が決まらないまま募集すると、何でもできる人を探すことになり、採用は長期化します
  • 自社の事業情報がないと判断できない仕事です。仕様を書いて渡せる仕事は、社員でなくても成立します
  • 技能の陳腐化が速い領域と、量が読めない領域です。どちらも社員で抱えると、遊休と過負荷を繰り返します
  • 入社後6か月で出す成果と、使える権限を書きます。技能の一覧だけを並べると、応募者と社内の期待がずれます
  • 成功した施策ではなく、やめた施策を聞きます。何を捨てたかと、その判断の根拠に、判断力が表れます
  • 要件を下げるのではなく、範囲を分けます。一人に集めていた責任を二つに割り、片方を外部で埋める形が現実的です
  • 権限が渡されていないことが多くを占めます。責任だけを与えて決裁を渡さないと、成果が出ず、本人も評価されません
  • 今ある業務を職能ごとに並べ、社内に置く理由の強さで仕分けることからです。仕分けの結果が、そのまま求人票の責任範囲になります