商談化率を上げる|引き渡しの設計を変える

同じリードでも、渡し方を変えると商談になる割合が変わります。
獲得の中身を変える前に、渡す情報と渡す条件と渡す経路を見直すほうが速く効きます。
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目次
目次
- 商談化率は、なぜ引き渡しの設計で決まるのか
- 設計が人に依存していないかを見る
- 渡す情報には、何を含めるのか
- 渡す形式を、既存の画面に組み込む
- どの状態になったら渡すのか
- 基準は営業と一緒に作る
- 誰から誰へ渡すのか
- 割り当てた後に、受領の確認を入れる
- 受け取れないリードは、どう戻すのか
- 戻された件数を数える
- 引き渡しを変えたら、効果はどう測るのか
- 三か月は同じ形で回す
- 情報を増やせば商談化率は上がるのか
- 何が読まれているかは、聞けば分かる
- 点検をどこから始めるか
- よくある質問
- まとめ
同じリードでも、渡し方を変えると商談になる割合が変わります。
獲得の中身を変える前に、渡す情報と渡す条件と渡す経路を見直すほうが速く効きます。
商談化率は、なぜ引き渡しの設計で決まるのか
同じリードでも、渡し方を変えると商談になる割合が変わります。
獲得の中身を変える前に、渡す情報と渡す条件と渡す経路を見直すほうが速く効きます。
商談化率を上げようとすると、多くの場合は獲得の側から手をつけます。
配信の対象を絞る、訴求を変える、コンバージョンの地点を変えるといった対応です。
これらはいずれも効果がありますが、結果が出るまでに時間がかかります。
配信を変えてから商談になるまで、検討期間の分だけ待つことになります。
一方、引き渡しの設計は社内で決められる範囲にあります。
渡す情報、渡す条件、渡す経路の三つを変えるだけで、同じリードの商談化率が変わります。
効果が出るまでの時間も短くなります。
渡し方を変えた翌月から、着手の速さと初動の内容が変わるためです。
同じリードでも、営業が何を知って接触するかで会話の中身が変わります。
何を見て問い合わせたかを知っていれば、最初の一本で相手の関心に触れられます。
知らなければ、最初の会話は状況の確認から始まります。
確認だけで一本目が終わると、次の約束が取りにくくなります。
渡す条件も同じです。
まだ動く時期でない相手を渡せば、商談にはなりません。
渡す経路も影響します。
誰が受け取るかが決まっていないと、着手までの時間が長くなります。
この三つは、どれも社内の合意だけで変えられます。
外部への依頼も、新しい予算も必要ありません。
引き渡しの設計を確認するときに最初に見るのは、それが文書になっているかどうかです。
文書になっていない引き渡しは、人によって違う形で運用されています。
設計が人に依存していないかを見る
引き渡しの設計が文書になっていない会社では、担当者ごとに渡し方が違います。
丁寧に情報を添える担当者と、名前と連絡先だけを渡す担当者が同時に存在します。
この状態では、商談化率の差が引き渡しの差なのか、リードの差なのかが分かりません。
分からなければ、改善の打ち手も決まりません。
確認の方法は、直近1か月の引き渡しの記録を無作為に20件見ることです。
渡されている情報の項目が、件によって違っていれば人に依存しています。
もう一つ確認するのが、担当者が交代したときに引き渡しの形が変わったかどうかです。
変わっていれば、設計ではなく個人の習慣として運用されていました。
文書にする作業は、いまの運用を書き出すところから始まります。
理想の形を先に書くと、現場の運用と乖離した文書ができます。
引き渡しの設計は社内の合意だけで変えられ、効果も早く出ます。まず、いまの引き渡しが文書になっているかを20件の記録で確認してください。
渡す情報には、何を含めるのか
営業が最初の一本で使う内容だけを渡します。
行動履歴を全部付けても読まれず、読む手間が着手を遅らせます。
渡す情報は、多ければ良いというものではありません。
基準は、営業が最初の接触で使うかどうかです。
使わない情報を付けると、読む時間が発生します。
読む時間が長いほど、着手は遅れます。
最初の一本で使う情報は、五つから六つに収まります。
何を見て問い合わせたか、いつ問い合わせたか、どの経路から来たか、会社と担当者の基本情報、そして問い合わせ本文です。
このうち最も使われるのが、問い合わせ本文です。
相手が自分の言葉で書いた内容には、関心の所在がそのまま出ています。
本文は、要約せずに原文のまま渡してください。
要約すると、相手が使った言葉が失われます。
言葉が失われると、営業が最初の一本で相手の表現を使えません。
同じ内容でも、相手の言葉を使うかどうかで会話の入り方が変わります。
何を見て問い合わせたかは、直前に閲覧したページで足ります。
すべての閲覧履歴を付けると、量が多くて読まれません。
経路の情報は、指名検索か一般検索か、広告か自然流入かという粒度で足ります。
キャンペーン名や広告グループ名まで渡しても、営業には意味が伝わりません。
もう一つ添えると効くのが、マーケティング側の見立てです。
このリードはこの点に関心がありそうだ、という一行を添えます。
見立ては一行だけにしてください。
長く書くと、読む時間が増えて本来の目的に反します。
六つの項目は、最初の一本での使われ方がそれぞれ違います。
問い合わせ本文は相手の言葉をそのまま使うために、直前に見たページは関心の所在を推定するために使われます。
流入の経路は、相手が自社をどの程度知っているかの判断に使われます。
指名検索から来た相手と、一般検索から来た相手では、会話の入り方が変わります。
会社と担当者の基本情報は、相手の立場を把握するために使われます。
必要なのは業種と規模と役職の三つで、それ以上の属性は最初の一本では使われません。
問い合わせの日時は、接触の緊急度の判断に使われます。
マーケティング側の見立ては、会話の入り方を決めるために使われ、一行に収める必要があります。
渡す形式を、既存の画面に組み込む
渡す情報の項目が決まっても、渡す形式が別の資料であれば読まれません。
営業が普段見ている画面の中に、項目として組み込んでください。
別のファイルやメールで渡すと、接触の直前に開く手間が発生します。
手間があると、開かずに接触することになります。
組み込む作業には、情報システムの工数が必要になります。
工数が確保できない場合は、まず既存の備考欄に決まった形式で書く運用から始めてください。
決まった形式とは、項目の順番と書き方を固定することです。
固定されていれば、営業は必要な部分だけを目で追えます。
形式を決めたら、例を3件作って共有します。
文字での説明より、実例のほうが定着が速くなります。
渡すのは最初の一本で使う五つから六つの項目だけです。問い合わせ本文は原文のまま渡し、営業が普段見ている画面の中に組み込んでください。
どの状態になったら渡すのか
属性と行動の両方で基準を作ります。
どちらか一方だけで渡す基準を作ると、通過するリードの中身が偏ります。
渡す条件を属性だけで作ると、対象の企業であれば全件が渡ります。
そのなかには、まだ情報を集めているだけの相手も含まれます。
行動だけで作ると、熱心に見ている相手であれば対象外の企業も渡ります。
競合の調査や、学生の研究目的の閲覧も含まれます。
そのため、両方を組み合わせてください。
属性の条件を満たし、かつ行動の条件を満たしたものを渡す形です。
属性の条件は、業種、企業規模、地域、役職の四つで足ります。
過去に商談になったリードの属性を並べれば、条件は作れます。
行動の条件は、閲覧したページの種類と回数で作ります。
価格に関するページや導入事例を見ている相手は、検討が進んでいます。
回数も条件に入れてください。
一度だけの訪問と、複数回の訪問では検討の段階が違います。
条件を決めたら、例外も先に決めておきます。
条件を満たさなくても渡すケースと、満たしても渡さないケースです。
渡すケースの例は、既存顧客からの新しい問い合わせや、紹介です。
条件の判定を待たずに渡す対象になります。
渡さないケースの例は、競合や、採用の問い合わせです。
これらは自動的に除外する仕組みを入れてください。
基準は、営業と一緒に作ってください。
マーケティング側だけで作ると、渡した商談が受け取られません。
属性の条件は、業種と規模と地域と役職の四つで作ります。
作り方は、過去に商談になったリードからこの四つを抽出して共通点を見る形です。
行動の条件は、閲覧したページの種類と訪問の回数で作ります。
価格に関するページや導入事例を複数回見ている相手が、検討の進んだ状態にあたります。
例外で渡すのは、既存顧客からの新しい問い合わせと紹介です。
条件の判定を待たずに渡す対象として、先に決めておいてください。
例外で渡さないのは、競合と採用の問い合わせです。
これらは自動的に除外する仕組みを入れ、人の判断に委ねないようにします。
基準は営業と一緒に作る
渡す基準をマーケティング側だけで作ると、二つの問題が起きます。
一つは、渡した商談が受け取られないことです。
もう一つは、基準が実態に合わないことです。
どの属性が商談になりやすいかは、商談を担当している側のほうが詳しく知っています。
一緒に作る作業は、過去3か月の商談になったリードを並べるところから始めます。
並べて共通点を探す作業を、両部門で一緒に行ってください。
作った基準は、文書にして両部門が見られる場所に置きます。
片方の部門の資料の中に置くと、もう一方が参照しません。
基準の変更も、同じ場で行ってください。
片方だけで変更すると、渡される件数が変わった理由が伝わりません。
渡す条件は属性と行動の両方で作り、例外も先に決めてください。基準は営業と一緒に作り、両部門が見られる場所に置きます。
誰から誰へ渡すのか
経路の選択で、着手までの流れが変わります。
自動で割り当てる方式と人が判断する方式には、それぞれ滞留の起きる場所があります。
渡す経路には、いくつかの方式があります。
どれを選ぶかで、着手までの時間と滞留の起きる場所が変わります。
一つ目が、自動で担当者に割り当てる方式です。
条件を満たした時点で、担当者が自動的に決まります。
着手までの時間は最も短くなります。
一方で、割り当てられた担当者が不在の場合は、そのまま滞留します。
二つ目が、営業の責任者が判断して配る方式です。
リードの中身を見てから担当を決めるため、適した担当者に渡ります。
滞留が起きるのは、責任者が判断する前の段階です。
責任者が忙しい時期には、配られないまま数日が過ぎます。
三つ目が、手挙げ式です。
一覧に並べて、担当者が自分で選ぶ方式です。
滞留が起きるのは、誰も選ばなかったリードです。
条件を満たしていても、魅力的に見えないものが残ります。
四つ目が、インサイドセールスを経由する方式です。
接触して状況を確認してから営業に渡すため、商談化率は最も高くなります。
滞留が起きるのは、インサイドセールスの処理能力を超えた分です。
この方式では、供給量と処理能力の管理が必要になります。
どの方式を選んでも、滞留する場所があります。
選ぶときは、滞留が起きる場所を把握して、そこを監視する仕組みを同時に入れてください。
引き渡しの経路の比較
| 方式 | 着手までの時間 | 滞留が起きる場所 | 監視する数字 |
|---|---|---|---|
| 自動で割り当てる | 最も短い | 不在の担当者の手元 | 担当者別の未着手件数 |
| 責任者が配る | 中程度 | 配る前の段階 | 受領から配布までの時間 |
| 手挙げ式 | ばらつく | 誰も選ばなかったリード | 一覧に残り続けた件数 |
| インサイドセールス経由 | やや長い | 処理能力を超えた分 | 保有件数と着手率 |
割り当てた後に、受領の確認を入れる
どの方式でも、渡した後に受け取られたかの確認が要ります。
確認がないと、渡したつもりのリードが誰の手元にもない状態が起きます。
確認の方法は、受領の操作を一つ入れることです。
担当者が受け取ったことを記録する操作を、簡単な形で入れます。
一定時間内に受領の操作がない場合は、別の担当者に回す仕組みにしてください。
回す先が決まっていないと、滞留したまま時間が過ぎます。
回すまでの時間は、24時間から48時間が目安です。
長くすると、その間に相手の検討状況が変わります。
受領されていない件数は、毎週確認してください。
増えていれば、経路の方式か担当者の保有件数に問題があります。
どの経路にも滞留の起きる場所があります。方式を選ぶときに監視する数字を決め、一定時間内に受領されない場合の回し先を用意してください。
受け取れないリードは、どう戻すのか
戻す基準と戻す先を決めておきます。
戻す仕組みがないと、合わないリードが担当者の手元で止まったまま消えます。
渡した後に、条件と実態が合わないことが分かる場合があります。
対象の企業ではなかった、すでに他社で決まっていた、担当者が離職していたといった形です。
戻す仕組みがないと、こうしたリードは担当者の手元に残ります。
残ったまま何もされず、記録の上では未着手として集計されます。
そのため、戻す基準と戻す先を決めてください。
戻す基準は、理由の分類として作ります。
分類する理由は、四つから六つに絞ります。
対象外の企業、すでに他社で決定、連絡先が無効、時期が早い、情報不足、重複といった形です。
このうち時期が早いものは、マーケティング側に戻して育成の対象にします。
情報不足のものも、マーケティング側で情報を補ってから再度渡します。
対象外や連絡先が無効のものは、そのまま終了とします。
ただし、理由の記録は残してください。
記録がたまると、渡す条件の見直しに使えます。
対象外として戻る件数が多ければ、属性の条件が緩すぎます。
時期が早いとして戻る件数が多ければ、行動の条件が緩すぎます。
戻された理由の分布は、条件の精度を表す数字です。
戻すことを、否定的に扱わないでください。
戻すことが評価に響く運用にすると、戻さずに手元で止める行動が出ます。
止められたリードは、記録の上では未着手のままです。
実態も分からず、改善にも使えません。
戻す理由は六つに分類できます。
対象外の企業、すでに他社で決定、連絡先が無効、時期が早い、情報不足、重複です。
このうち時期が早いものと情報不足のものは、マーケティングに戻します。
前者は育成の対象に戻し、後者は情報を補ってから再度渡します。
残りの四つは、記録を残して終了とします。
重複だけは、既存の案件に統合する処理が必要です。
理由ごとに、多い場合に見直すものも決まっています。
対象外が多ければ属性の条件、すでに他社で決定が多ければ渡すまでの時間、連絡先が無効が多ければ入力フォームの設計、時期が早いが多ければ行動の条件を見直してください。
戻された件数を数える
戻された件数は、渡す条件の精度を示す数字です。
渡した件数のうち、何%が戻ってきたかを毎月確認してください。
戻る比率が1割を超えている場合は、条件が実態と合っていません。
条件を作り直す時期です。
逆に、戻る比率がゼロに近い場合も確認が要ります。
戻す運用が使われていない可能性があります。
使われていない場合は、戻す操作が面倒なのか、戻すことが不利に働いているのかを確認してください。
どちらであっても、実態が記録に残らない状態になっています。
戻された理由の分布は、四半期に一度、両部門で確認します。
確認の場は、渡す条件を見直す場と同じにしてください。
戻す基準と戻す先を決め、戻すことを否定的に扱わないでください。戻された件数と理由の分布は、渡す条件の精度を示す数字になります。
引き渡しを変えたら、効果はどう測るのか
変更前後で、同じ条件のリードの商談化率を比べます。
同時に獲得側も変えると、どちらが効いたか分からなくなります。
引き渡しの設計を変えたら、効果を測る必要があります。
測らないと、変更が定着しません。
測り方の基本は、変更前後で同じ条件のリードを比べることです。
同じ条件とは、同じ経路、同じコンバージョン地点、同じ属性という意味です。
比べる期間は、変更前の3か月と変更後の3か月です。
検討期間の長い商材では、それでも結果が出るまでに時間がかかります。
そのため、商談化率だけでなく、先行する数字も併せて見てください。
着手率と、初回接触までの時間の二つです。
この二つは、変更の翌週から動きます。
渡す情報を減らして読む時間が短くなれば、着手までの時間は短くなります。
次に動くのが、初回接触後の再設定率です。
渡す情報の質が上がれば、最初の一本の内容が変わり、次回の約束が取りやすくなります。
最後に動くのが、商談化率と商談の絶対数です。
この二つは、検討期間の分だけ遅れて動きます。
変更するときは、一度に一つにしてください。
渡す情報と渡す条件を同時に変えると、どちらが効いたのかが分かりません。
獲得側の変更も、同じ期間には入れないでください。
配信の対象を変えると、比べている条件そのものが変わります。
商談の絶対数も、一緒に見てください。
渡す条件を厳しくすれば商談化率は上がりますが、商談の数は減ることがあります。
三か月は同じ形で回す
変更した後は、最低でも3か月は同じ形で回してください。
1か月で判断すると、偶然の振れを効果として扱うことになります。
3か月に満たない期間で次の変更を入れると、効果の切り分けができません。
切り分けができないまま変更を重ねると、どの形が良かったのかが分からなくなります。
3か月の間に数字が悪化した場合は、戻す判断もあります。
戻す基準は、変更の前に決めておいてください。
決めていないと、悪化しても様子を見る判断が続きます。
様子を見ている間に、商談の数が減り続けます。
変更の記録は、渡す条件の文書と同じ場所に残してください。
いつ、何を、なぜ変えたかの三つがあれば足ります。
着手率と初回接触までの時間が先に動き、商談化率は遅れて動きます。変更は一度に一つにし、3か月は同じ形で回してください。
情報を増やせば商談化率は上がるのか
使われない情報を増やしても変わりません。
読む手間が増えて着手が遅れ、かえって数字が下がることがあります。
渡す情報を増やせば商談化率が上がるという考え方は、途中まで正しくなります。
何も情報がない状態から、必要な項目を足す段階では効果が出ます。
ところが、ある水準を超えると効果が止まります。
止まるどころか、逆に下がることがあります。
原因は、読む時間です。
項目が増えるほど、接触の前に読む時間が長くなります。
読む時間が長いと、着手そのものが後回しになります。
後回しになれば、接触までの時間が延びて商談化率は下がります。
もう一つの原因は、必要な情報が埋もれることです。
項目が20ある画面では、最初の一本で使う五つを探す手間が発生します。
そのため、増やす前に使われているかを確認してください。
確認の方法は、営業に直接聞くことです。
聞く内容は、最初の一本を組み立てるときにどの項目を見たかです。
この質問であれば、記憶に基づいて具体的に答えられます。
数人に聞けば、使われている項目はほぼ一致します。
一致しなかった項目は、使われていない可能性が高くなります。
情報を増やす前に見直すべきなのは、渡す条件と渡す経路のほうです。
この二つのほうが、商談化率への影響が大きくなります。
渡す条件を直せば、そもそも商談になりにくいリードが減ります。
渡す経路を直せば、着手までの時間が短くなります。
情報の量と、使われ方
| 情報の量 | 最初の一本での使われ方 | 着手までの時間 | 商談化率への影響 |
|---|---|---|---|
| 項目が2つ以下 | 状況の確認から始まる | 短い | 低い |
| 項目が5つから6つ | 相手の関心に触れられる | 短い | 最も高い |
| 項目が10を超える | 必要な項目を探す手間が出る | やや長い | やや下がる |
| 項目が20を超える | 読まずに接触する | 長い | 下がる |
何が読まれているかは、聞けば分かる
使われている項目を特定する作業は、数日で終わります。
営業の数人に、直近の接触を思い出してもらいながら聞くだけです。
聞くときは、画面を一緒に見ながら行ってください。
項目名だけを挙げて聞くと、実際に見たかどうかが曖昧になります。
一緒に見ると、どの順番で目が動いたかも分かります。
順番が分かれば、画面の中の項目の並び順も決められます。
並び順を変えるだけで、読む時間は短くなります。
項目を減らさなくても、効果が出る場合があります。
この確認は、年に一度で足ります。
商材や顧客層が変われば、使われる項目も変わります。
情報は5つから6つの水準で商談化率が最も高くなり、それ以上は下がります。増やす前に、使われている項目を営業に直接聞いてください。
点検をどこから始めるか
今の引き渡しがどうなっているかを書き出すことからです。
文書になっていない引き渡しは、人によって違う形で運用されています。
点検の作業は、理想の形を設計するところからは始まりません。
いまの引き渡しがどうなっているかを書き出すところから始まります。
書き出す対象は、渡す情報の項目、渡す条件、渡す経路の三つです。
この三つが文書になっていない場合は、担当者ごとに違う形で運用されています。
引き渡しを点検する準備の手順
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 直近1か月の引き渡しの記録を20件見る | マーケ・営業 | 数日 |
| 2 | 渡す情報、条件、経路の三つを文書に書き出す | マーケティング | 1週間 |
| 3 | 最初の一本で使う項目を営業に聞いて特定する | マーケ・営業 | 数日 |
| 4 | 渡す条件を過去3か月の商談から一緒に作る | マーケ・営業 | 2週間 |
| 5 | 戻す基準と戻す先、受領の確認の仕組みを決める | マーケ・営業 | 1週間 |
| 6 | 変更を一つだけ実施し、比べる期間を先に決める | 両部門の責任者 | 数日 |
数字は説明のための仮の値です。
月に200件を渡し、着手率が70%、初回接触までの平均が2.5日、商談化率が18%だとします。
渡す情報を12項目から6項目に減らした結果、初回接触までの平均が1.2日になったとします。
着手率が85%に上がれば、商談化率が同じでも商談の数は増えます。
この変化は、変更の翌月には確認できます。
商談化率そのものの変化は、検討期間の分だけ遅れて出ます。
変更は一つだけにしてください。
渡す情報と渡す条件を同時に変えると、どちらが効いたのかが分かりません。
引き渡しの成果を測る数字
| 数字 | 見る頻度 | 見るときの観点 |
|---|---|---|
| 着手率 | 毎週 | 渡した後に追われているか |
| 初回接触までの時間 | 毎週 | 読む手間が着手を遅らせていないか |
| 初回接触後の再設定率 | 毎月 | 渡した情報が会話に効いているか |
| 商談化率と商談の絶対数 | 毎月 | 条件を厳しくして数が減っていないか |
| 戻された件数と理由の分布 | 毎月 | 渡す条件の精度が保たれているか |
毎週見るのは、着手率と初回接触までの時間の二つだけです。
この二つは変更の翌週から動くため、効果の確認が早くできます。
商談化率と商談の絶対数は、必ず並べて見てください。
条件を厳しくすると率は上がりますが、絶対数は減ることがあります。
文書は一か所に置いてください。
渡す情報の項目、渡す条件、戻す基準、変更の履歴を同じ場所にまとめます。
分散させると、変更したときに一部だけが更新されます。
更新されなかった部分が、実際の運用との食い違いになります。
四半期ごとに、条件が今の実態に合っているかを確認してください。
商材や顧客層が変われば、商談になるリードの条件も変わります。
着手点は、いまの引き渡しを20件の記録から書き出すことです。変更は一つだけ実施し、文書は一か所にまとめて四半期ごとに条件を見直してください。
引き渡しのどこに問題があるか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
獲得から商談までの流れごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
商談化率を上げるには、まず何を変えるべきですか
獲得の中身より先に、渡す情報と渡す条件と渡す経路を見直してください。いずれも社内で決められる範囲にあり、効果も早く出ます。着手率と初回接触までの時間は変更の翌週から動き、商談化率は検討期間の分だけ遅れて動きます。
渡す情報は多いほうがいいですか
項目が5つから6つの水準で商談化率が最も高くなり、それ以上は読む手間が着手を遅らせて下がります。最初の一本で使う項目を営業に直接聞いて特定してください。問い合わせ本文は要約せず、原文のまま渡します。
渡す条件は誰が決めますか
営業と一緒に作ってください。マーケティング側だけで作ると、渡した商談が受け取られず、条件も実態と合いません。過去3か月に商談になったリードを並べて共通点を探す作業を、両部門で一緒に行うのが最も早く進みます。
受け取れないリードは、どう扱えばいいですか
戻す基準と戻す先を決めてください。時期が早いものと情報不足のものはマーケティングに戻し、対象外や連絡先が無効のものは記録を残して終了します。戻すことが評価に響く運用にすると、戻さずに手元で止める行動が出ます。
引き渡しを変えた効果は、どう測りますか
変更前の3か月と変更後の3か月で、同じ経路と同じ属性のリードの商談化率を比べます。獲得側の変更を同じ期間に入れないでください。商談化率だけでなく、先に動く着手率と初回接触までの時間も併せて見ます。
まとめ
- 同じリードでも、渡し方を変えると商談になる割合が変わります。獲得の中身を変える前に、渡す情報と渡す条件と渡す経路を見直すほうが速く効きます
- 営業が最初の一本で使う内容だけを渡します。行動履歴を全部付けても読まれず、読む手間が着手を遅らせます
- 属性と行動の両方で基準を作ります。どちらか一方だけで渡す基準を作ると、通過するリードの中身が偏ります
- 経路の選択で、着手までの流れが変わります。自動で割り当てる方式と人が判断する方式には、それぞれ滞留の起きる場所があります
- 戻す基準と戻す先を決めておきます。戻す仕組みがないと、合わないリードが担当者の手元で止まったまま消えます
- 変更前後で、同じ条件のリードの商談化率を比べます。同時に獲得側も変えると、どちらが効いたか分からなくなります
- 使われない情報を増やしても変わりません。読む手間が増えて着手が遅れ、かえって数字が下がることがあります
- 今の引き渡しがどうなっているかを書き出すことからです。文書になっていない引き渡しは、人によって違う形で運用されています