TOPMEDIA集客・マーケ戦略

月200万以上の広告費をどこに置くか|配分の考え方

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約20分
月200万以上の広告費をどこに置くか|配分の考え方

媒体ではなく、役割で分けます。
すでに検討している人を取る枠と、まだ知らない人に届ける枠と、検証のための枠の三つに分けてから媒体を当てます。

なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。

現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。

今月の無料診断は残り4社です

無料マーケ診断を申し込む

広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。

TV
この記事を書いた人TimeValue株式会社 編集部Meta・Google・YouTube・TikTokの広告運用と、クリエイティブ制作、LP改善、データ分析、マーケティング業務のAI導入までを支援しています。
支援の現場で繰り返し相談される論点を、判断に使える形にしてまとめています。

Webマーケティング支援

KAIZENby TimeValue

広告・LP・計測・AIまで、
まとめて任せる。

戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

目次

  1. 配分を決めるとき、最初に分けるのは何か
    • ブランドの投資は、この三つとは別の軸に置く
  2. 検証の枠は、どれだけ取るのか
    • 検証の成果は、何で評価するのか
  3. 配分比率は、何を根拠に決めるのか
    • 前期の実績を使うときの、もう一つの注意
  4. 配分は、どの頻度でどれだけ動かすのか
    • 記録がないと、半年後に原因が特定できない
  5. 媒体をまたぐ重複を、どう扱うのか
    • 完全に分離しようとしない
  6. 規模が上がると、配分はどう変わるのか
    • 規模ごとに、確認する順番を変える
  7. 媒体の構成が変わったとき、配分はどうするのか
    • 計測の変更は、配分より先に対応する
  8. 準備をどこから始めるか
  9. よくある質問
  10. まとめ

媒体ではなく、役割で分けます。
すでに検討している人を取る枠と、まだ知らない人に届ける枠と、検証のための枠の三つに分けてから媒体を当てます。

配分を決めるとき、最初に分けるのは何か

媒体ではなく、役割で分けます。
すでに検討している人を取る枠と、まだ知らない人に届ける枠と、検証のための枠の三つに分けてから媒体を当てます。

配分を決めるとき、最初に分けるのは何か

配分の議論は、たいてい媒体名の一覧から始まります。
検索にいくら、SNSにいくら、動画にいくらという形で金額を割り振る進め方です。

この分け方では、同じ枠のなかに性格の違う配信が混ざります。
検索広告には指名の刈り取りも、まだ自社を知らない人への接触も含まれているためです。

混ざったまま評価すると、枠ごとの良し悪しが判断できません。
指名の刈り取りが効率を押し上げ、同じ枠の中の弱い配信が見えなくなります。

先に分けるのは、役割です。
すでに検討している人を取る枠、まだ知らない人に届ける枠、新しい媒体や訴求を試す枠の三つに分けます。

三つに分けてから、それぞれに媒体を当てていきます。
同じ媒体が二つの枠にまたがることもありますが、それは問題になりません。

問題になるのは、枠を決めずに媒体を並べることのほうです。
枠がないと、増額の判断も削減の判断も、媒体単位の効率だけで決まります。

役割で分けると、それぞれに違う物差しを置けるようになります。
刈り取りの枠は獲得単価で、届ける枠は接触した人数と後続の指名検索で評価します。

検証の枠は、獲得の効率では評価しません。
評価するのは、次の期に使える判断がいくつ得られたかです。

物差しを分けないまま三つを並べると、検証の枠は毎回最下位になります。
効率で並べれば、刈り取りの枠が必ず勝つためです。

その結果として、検証の枠から先に削られます。
削った時点では何も起きず、1年後に選択肢がないという形で表面化します。

役割で分ける作業は、いまの配分を並べ替えるだけで始められます。
新しい予算も、新しい媒体も必要ありません。

並べ替えてみると、刈り取りに8割以上が入っている会社が少なくありません。
その状態は、現在の効率が最も良い状態であると同時に、伸びしろが最も小さい状態でもあります。

ブランドの投資は、この三つとは別の軸に置く

役割で三つに分けたとき、ブランドの投資をどこに入れるかで迷うことがあります。
届ける枠に入れると、接触人数で評価することになり、実態と合いません。

ブランドへの投資は、獲得の三つの枠とは別の軸として扱ってください。
評価の時間軸が年単位であり、期中の配分変更の対象にもならないためです。

別の軸に置くと、期中に配分を動かす議論からブランドの枠が外れます。
外れていないと、数字が苦しい月に真っ先に削られます。

分けたうえで、全体に対する比率の上限と下限を決めます。
上限がないと説明できない支出が増え、下限がないと実質ゼロになります。

配分は媒体ではなく役割で分けてください。刈り取り、届ける、検証の三つに分け、それぞれに違う物差しを置きます。

検証の枠は、どれだけ取るのか

全体の1割から2割を目安にします。
検証の枠を持たないと、いま効いている媒体が効かなくなったときに、次の選択肢がありません。

検証の枠は、どれだけ取るのか

検証の枠は、いま効いている配信の代わりを育てるための枠です。
効いている配信がいつまで効くかは、自社では決められません。

媒体の仕様は毎年変わります。
競合が同じ面に入ってくれば、単価は上がります。

そのときに代替手段がない状態だと、効率の悪化をそのまま受け入れることになります。
検証の枠は、この状況に備えるための費用です。

目安は全体の1割から2割です。
1割を下回ると、検証に必要な量が確保できません。

量が足りない検証は、検証になりません。
件数が数件しか出ない配信では、良いのか悪いのかの判断がつかないためです。

判断がつかない検証を続けると、結論の出ない支出が積み上がります。
検証の枠が信用を失い、翌期に削られる原因になります。

そのため、検証の枠は本数を絞って1本あたりの金額を確保してください。
同時に5本を薄く回すより、2本に集中したほうが結論が出ます。

2割を超えると、今度は当期の獲得が足りなくなります。
検証の枠は、当期の件数にはほとんど寄与しないためです。

配分の比率は、事業の状況で動かします。
刈り取りの効率が落ち始めている局面では2割に寄せ、安定している局面では1割で足ります。

検証を始めるときは、終わり方を先に決めてください。
いつまでに、どの数字がどうなったら続け、どうなったら止めるのかを書きます。

書いていない検証は、終わりません。
成果が出ないまま金額だけが残り、翌期の予算にそのまま乗ります。

検証の成果は、何で評価するのか

検証の枠を獲得単価で評価すると、ほぼ確実に不合格になります。
新しい媒体や訴求は、最初から刈り取りの枠より効率が良いことはありません。

評価するのは、次の判断に使える材料が得られたかどうかです。
この面は使えない、この訴求は反応が薄いという結論も、材料としては成果になります。

結論が出た検証は成功で、結論が出なかった検証が失敗です。
この基準で評価すると、量が足りない検証を回す動きが止まります。

検証で得た結論は、文書にして残してください。
残していないと、2年後に同じ媒体を同じ条件で試すことになります。

残す内容は、条件と結果と判断の三つです。
いくらを何週間かけて出し、何件取れて、どう判断したかが1枚にあれば足ります。

検証の枠は全体の1割から2割を確保し、本数を絞って1本あたりの量を確保してください。評価するのは獲得単価ではなく、結論が出たかどうかです。

配分比率は、何を根拠に決めるのか

前期の実績と、増やしたときの効率の落ち方の両方を見ます。
実績の良い媒体に寄せるだけでは、寄せた先で単価が上がって全体が悪化します。

配分比率は、何を根拠に決めるのか

配分の根拠として最初に挙がるのは、前期の実績です。
効率の良かった媒体に多く配分するという考え方は、直感に合います。

この考え方の弱点は、実績が特定の金額帯でのものだという点にあります。
月に300万円を出したときの獲得単価は、月に900万円を出したときには同じになりません。

広告の配信では、金額を増やすほど1件あたりの単価が上がります。
反応の良い層から順に当たっているため、増やした分は反応の薄い層に当たるためです。

つまり、実績の良い媒体に寄せると、寄せた先で効率が落ちます。
落ち方が急な媒体に寄せた場合、全体の効率は寄せる前より悪くなります。

判断に必要なのは、実績そのものではなく、増やしたときの落ち方です。
同じ媒体で金額を変えた期間があれば、その前後を比べれば落ち方が分かります。

比べるときは、同じ金額帯どうしで比較してください。
月300万円のときの単価と月900万円のときの単価を並べても、媒体の優劣は分かりません。

落ち方が緩い媒体は、増額の余地が大きい媒体です。
落ち方が急な媒体は、いまの金額が上限に近いことを示しています。

上限に近い媒体に追加で出しても、全体の件数はほとんど増えません。
その分の金額は、落ち方の緩い媒体か、検証の枠に回したほうが効きます。

増額したときの単価の動き方

増額後の単価の動きその媒体の状態次の判断
ほとんど変わらないまだ取り切れていないさらに増やす余地がある
1割から2割上がる標準的な反応段階的に増やす
3割以上上がる上限に近い増額を止め、他の枠に回す
件数が増えない在庫がない金額ではなく訴求か面を変える

市場全体の構成も、参考の一つにはなります。
電通デジタルが2026年3月5日に公表した2025年のインターネット広告媒体費の詳細分析では、媒体費3兆3,093億円のうち運用型が2兆9,352億円で構成比88.7%でした。

同じ資料では、ビデオ広告が1兆275億円で構成比30%、前年比121.8%となり初めて1兆円を超えています。
ソーシャル広告は1兆3,067億円で構成比39.5%です。

ただし、これは市場全体の構成であり、自社の配分の根拠にはなりません。
自社の顧客がどの面にいるかは、この数字からは分かりません。

前期の実績を使うときの、もう一つの注意

前期の実績には、そのときの外部環境が織り込まれています。
競合の出稿量、媒体の仕様、季節の要因がすべて入った数字です。

そのため、前期と条件が変わっている媒体では、実績をそのまま使えません。
条件が変わったかどうかは、単価と表示回数の推移を並べれば分かります。

もう一つは、計測の変更です。
計測の仕様が変わった月をまたいで比較すると、実績の変化が施策の成果に見えます。

GA4では、2026年6月15日より広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。
Googleシグナルはレポート上のディメンション表示可否のみを制御する扱いです。

こうした変更の前後で数字を比べると、配分の根拠が計測の変更に引きずられます。
変更の時期は記録に残し、比較の区間から外してください。

配分の根拠は前期の実績ではなく、増やしたときの単価の落ち方です。同じ金額帯どうしで比べ、計測が変わった区間は比較から外してください

配分は、どの頻度でどれだけ動かすのか

月次で見て、四半期で動かします。
週単位で配分を動かすと、機械学習による最適化が安定せず、数字が振れるだけになります。

配分は、どの頻度でどれだけ動かすのか

配分を動かす頻度は、見る頻度と分けて考えてください。
見るのは月次、動かすのは四半期が基本になります。

週単位で動かすと、配信側の最適化がやり直しになります。
金額が変わるたびに学習の前提が変わり、安定するまでの期間が毎回発生します。

安定しない状態の数字は、判断に使えません。
その数字を見てまた動かすと、振れがさらに大きくなります。

月次で見るのは、異常の検知のためです。
想定から大きく外れた媒体があれば、四半期を待たずに手を入れます。

異常の線は先に引いておいてください。
獲得単価が前月比で3割以上動いた、件数が半分になったといった基準です。

基準がないと、毎月の数字を見るたびに動かしたくなります。
月次の会議が配分変更の場になると、四半期の枠組みが機能しません。

四半期で動かすときも、一度に動かす幅を決めておきます。
各媒体の金額に対して2割から3割までが目安です。

これを超えて動かすと、増やした側も減らした側も学習がやり直しになります。
減らした媒体は、次に戻したときに元の効率には戻りません。

戻らない理由は、配信の履歴が学習の材料になっているためです。
一度止めた配信を再開すると、立ち上がりに数週間かかります。

大きく動かす必要がある場合は、四半期をまたいで段階的に進めてください。
2四半期に分けて3割ずつ動かせば、学習の断絶を避けられます。

動かした記録は、必ず残します。
いつ、どの媒体を、いくらからいくらに、なぜ動かしたかの四つです。

記録がないと、半年後に原因が特定できない

配分の変更は、効果が出るまでに1か月から2か月かかります。
そのため、数字が動いたときに原因を探すのは、たいてい数か月後になります。

そのときに配分の変更履歴がないと、外部環境の変化と自社の判断を切り分けられません。
競合が増えたのか、自分が減らしたのかが分からない状態になります。

記録は、配分表と同じ場所に残してください。
別のファイルに書くと、担当者が交代した時点で見つからなくなります。

記録には、動かさなかった判断も書きます。
数字が良かったのに増やさなかった理由は、翌期の設計で必要になります。

四半期ごとの記録がそろうと、自社の落ち方の特性が見えてきます。
どの媒体がどの金額帯で頭打ちになるかは、他社の平均からは分かりません。

見るのは月次、動かすのは四半期にしてください。一度に動かす幅は各媒体の2割から3割までとし、動かした理由と動かさなかった理由の両方を記録します。

媒体をまたぐ重複を、どう扱うのか

同じ人に複数の媒体で当たっている分は、成果の二重計上になります。
媒体ごとの数字を足し合わせた合計が、実際の成果を上回っていないかを確認します。

媒体をまたぐ重複を、どう扱うのか

媒体ごとのレポートを並べて件数を足すと、社内の集計より多くなることがあります。
同じ人が複数の媒体の広告に接触し、それぞれの媒体が自分の成果として計上しているためです。

この足し算の合わなさは、計測の不具合ではありません。
各媒体が、自分の貢献を最大に見積もる基準で計上している結果です。

そのまま合計を配分の根拠に使うと、実際より多くの件数が出ている前提で判断します。
その前提で目標を置くと、期を通して未達が続きます。

正とするのは、社内の集計です。
広告の管理画面の数字ではなく、自社の台帳に入った件数を全体の数字として扱ってください。

媒体ごとの数字は、その内側での配分を決めるためだけに使います。
媒体間の比較に使うと、重複の多い媒体ほど良く見えます。

重複が起きやすいのは、同じ層に対して複数の面で出している場合です。
指名検索とリマーケティングの組み合わせが代表的で、ほぼ同じ人に当たっています。

重複の起きやすい組み合わせと、扱い方

組み合わせ重複の起きやすさ扱い方
指名検索とリマーケティング非常に高い片方を止めて差分を見る
一般検索とディスプレイ高い社内集計を正として按分しない
複数のSNS媒体中程度到達の重なりを媒体側の指標で確認
検索と動画低い分けて評価してよい
新規獲得と既存向け配信高い対象の除外設定で切り分ける

重複の大きさを知る方法は、止めてみることです。
片方を2週間から4週間止め、全体の件数がどれだけ減ったかを見ます。

止めた分がそのまま減れば、重複は小さいことになります。
ほとんど減らなければ、その配信は他の面と同じ人に当たっていたことになります。

この確認は、四半期に一度で十分です。
毎月やると、止めた影響が回復しないまま次の検証に入ります。

完全に分離しようとしない

重複をゼロにしようとすると、運用が複雑になりすぎます。
除外の設定を積み重ねると、配信量そのものが落ちます。

目的は分離ではなく、合計の数字を誤らないことです。
社内の集計を正としていれば、重複があっても全体の判断は狂いません。

按分の計算式を作り込むのも、負担のわりに得るものが少なくなります。
按分の比率を変えれば結論が変わるため、説明の場では必ず前提を問われます。

実務では、社内集計を正として全体を管理し、媒体別の数字は媒体内の配分にだけ使う形が回ります。
この使い分けを社内で先に合意しておいてください。

合意がないと、代理店のレポートと自社の報告で数字が違うという指摘が毎月出ます。
違う理由を一度説明して文書に残せば、その指摘は止まります。

媒体ごとの件数を足した合計は、実際の成果を上回ります。社内の集計を正とし、媒体別の数字はその媒体の内側の配分にだけ使ってください。

規模が上がると、配分はどう変わるのか

上位の媒体に寄せ続けることができなくなります。
金額が上がるほど効率の落ち方が大きくなり、分散させたほうが全体の単価が下がる局面が来ます。

規模が上がると、配分はどう変わるのか

月額が小さいうちは、配分の答えは単純です。
最も効率の良い媒体に集中させるのが、ほぼ常に正解になります。

集中が有利なのは、その媒体の中にまだ取り切れていない在庫があるためです。
在庫がある限り、金額を増やしても単価はあまり上がりません。

規模が上がると、この前提が崩れます。
一つの媒体の中で取れる量には上限があり、上限に近づくほど単価の上がり方が急になります。

このとき、同じ金額を別の媒体に移すと、全体の単価が下がることがあります。
移した先が効率で劣っていても、限界の単価では上回るためです。

判断に使うのは、平均の単価ではなく、追加で取る1件の単価です。
平均だけを見ていると、集中を続けるのが常に有利に見えます。

追加の1件の単価は、直近の増額の前後を比べれば概算できます。
増えた費用を、増えた件数で割った数字です。

この数字を媒体ごとに並べて、低い順に金額を積んでいきます。
すべての媒体で追加の1件の単価がそろった状態が、その規模での最適な配分になります。

規模が上がるともう一つ変わるのが、育成の枠の必要性です。
刈り取りの在庫が限られている以上、規模の拡大は検討の初期にいる層を増やすことでしか続きません。

月額が一定の水準を超えたら、届ける枠の比率を先に引き上げてください。
引き上げを後回しにすると、刈り取りの単価が上がり続ける状態に入ります。

分散にも限界があります。
1媒体あたりの金額が学習に必要な量を下回ると、どの媒体も安定しません。

規模ごとに、確認する順番を変える

月額が小さい段階で確認するのは、集中している媒体の在庫が残っているかどうかだけです。
在庫が残っているうちは、配分の議論に時間をかける必要がありません。

中規模になると、追加の1件の単価を媒体ごとに出す作業が必要になります。
この作業は四半期に一度で足ります。

大規模になると、媒体の数よりも枠の比率のほうが判断の中心になります。
刈り取りと届ける枠の比率を動かすことが、単価の水準そのものを決めるためです。

規模が変わる局面では、代理店との契約の形も見直しの対象になります。
媒体費に対する定率の手数料は、規模が上がるほど金額として重くなります。

この見直しは、配分の議論とは別の場で行ってください。
同じ場で扱うと、手数料の交渉が配分の判断に影響します。

規模が上がったら、平均の単価ではなく追加で取る1件の単価で比べてください。刈り取りの在庫には上限があるため、届ける枠の比率を先に引き上げます。

媒体の構成が変わったとき、配分はどうするのか

仕様の変更を前提に、配分を組み直す時間を年間の予定に入れておきます。
媒体側の変更は事前に告知されることが多く、対応の時期は計画できます。

媒体の構成が変わったとき、配分はどうするのか

媒体の仕様変更は、配分の前提を直接動かします。
使っていたキャンペーンの型がなくなれば、その枠の金額は行き先を失います。

変更は突然来るものではなく、事前に告知されることがほとんどです。
告知の時点で予定に入れておけば、期中に慌てて組み直す必要はありません。

Googleは、2025年5月6日にAI Max for Search campaignsを発表しています。
公称ではコンバージョン数またはコンバージョン値が平均14%増、完全一致とフレーズ一致が中心のキャンペーンでは27%増とされています。

同社は、自動作成アセットとキャンペーンレベルの部分一致について2026年9月に自動アップグレードを行うとしています。
DSAについては2027年2月に延期され、2026年9月以降は新規のDSAキャンペーンが作成できません。

LINEヤフーは、2025年9月25日に統合を発表し、2026年4月1日にリリースしています。
基盤はYahoo!広告ディスプレイ広告で、LINE広告のみを利用していた企業はYahoo!計測タグの新規設置が必須になりました。

同社の検索クエリーマッチングは2026年9月14日に提供が完了し、オプトイン方式とされています。
2026年9月30日にはLINE VOOMが終了します。

こうした変更の告知が出た時点で、年間の予定表に組み直しの週を入れてください。
入れておかないと、変更の当月に他の業務と重なって対応が遅れます。

変更の直後に配分を大きく動かすのは避けてください。
変更後の数字が安定するまでに、数週間から1か月かかります。

安定する前の数字で判断すると、変更そのものの影響と自社の判断の影響が混ざります。
少なくとも4週間は、金額を動かさずに推移だけを見てください。

計測の変更は、配分より先に対応する

媒体の仕様変更より優先度が高いのが、計測の変更です。
計測が変われば、すべての媒体の数字の意味が変わります。

Googleは、2025年10月17日にPrivacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しました。
CHIPSなど一部の技術は存続するとされています。

こうした変更があると、過去の数字と現在の数字を同じ基準で比べられなくなります。
比べられない区間を配分の根拠に使うと、判断の前提そのものが崩れます。

対応の順番は、計測の確認、影響範囲の特定、比較区間の設定、そのあとに配分の見直しです。
配分から手をつけると、動かした結果を評価する基準がありません。

新しい配信面が出てきたときは、検証の枠で受けてください。
既存の枠から金額を出すと、いまの成果を削って未検証のものに賭けることになります。

媒体の変更は事前に告知されるため、組み直しの時間を年間の予定に入れてください。変更の直後は4週間ほど金額を動かさず、計測の変更には配分より先に対応します。

準備をどこから始めるか

いまの配分を、媒体別ではなく役割別に並べ直すことからです。
役割で並べると、刈り取りに偏っているかどうかが一目で分かります。

準備をどこから始めるか

配分の設計は、新しい数字を集めなくても始められます。
いま出している金額を、役割の枠に振り分け直すだけで最初の材料がそろいます。

並べ直すと、多くの会社で刈り取りの枠に大きく偏っていることが分かります。
偏り自体は悪ではありませんが、伸びしろが小さいことを意味します。

配分を組み直す着手順

順番やること関わる人期間の目安
1いまの出稿を役割の三つの枠に振り分けるマーケティング数日
2枠ごとの評価の物差しを決めるマーケ責任者1週間
3直近の増額前後から追加1件の単価を出すマーケ・代理店2週間
4検証の枠の比率と本数を決めるマーケ責任者1週間
5媒体の仕様変更の予定を年間表に入れるマーケ・代理店数日
6配分表と変更履歴の置き場所を決めるマーケティング数日

数字は説明のための仮の値です。
月額1,200万円の予算を、刈り取り720万円、届ける枠360万円、検証の枠120万円という形で割り振ります。

検証の枠120万円を2本に分ければ、1本あたり60万円です。
1件の獲得に3万円かかる想定なら、1本で月20件となり、判断に足る母数になります。

同じ120万円を6本に薄く分けると、1本あたり20万円で月6件ほどです。
この件数では、良い悪いの判断がつかないまま3か月が過ぎます。

配分表は1枚に収めてください。
枠、媒体、金額、物差し、前四半期からの変更という五つの列があれば足ります。

配分を動かしながら見る数字

数字見る頻度見るときの観点
枠ごとの金額比率毎月検証の枠が下限を割っていないか
追加1件あたりの単価四半期どの媒体が上限に近づいたか
社内集計と媒体合計の差毎月重複がどれだけ増えているか
指名検索の量毎月届ける枠が効いているか
検証で結論が出た本数四半期検証の枠が機能しているか

毎月見るのは、枠ごとの比率と社内集計との差の二つだけにしてください。
追加1件の単価は、金額を動かした前後でしか出せないため、四半期の頻度になります。

指名検索の量は、届ける枠の成果が最初に現れる数字です。
接触した人が自社名で検索し始めるまでに、通常は数週間から数か月かかります。

検証で結論が出た本数は、検証の枠を守るための数字です。
結論が出ていない本数が続く場合は、金額ではなく本数を減らしてください。

配分の変更履歴は、半年後に数字を振り返るときに必要になります。
記録がないと、環境の変化と自社の判断のどちらが原因かを特定できません。

着手点は、いまの出稿を役割の三つの枠に振り分け直すことです。検証の枠は本数を絞って1本あたりの量を確保し、変更履歴を配分表と同じ場所に残してください

広告費をどこにどれだけ置くべきか判断に迷う場合は、無料相談で現状の配分を見てもらうところから始められます。
配分の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

広告費の配分はどう決めればいいですか

媒体名ではなく役割で分けます。検討が進んだ人を取る刈り取り、検討初期の人に当てる育成、新しい媒体や訴求を試す検証の三つに分け、それぞれに違う物差しを置いてから媒体を当ててください。物差しを分けないと、効率で並べたときに検証の枠が必ず最下位になります。

効率の良い媒体に全部寄せてはいけませんか

寄せた先で単価が上がるため、規模が大きくなるほど全体が悪化します。判断には平均の単価ではなく、増額の前後から出した追加1件あたりの単価を使ってください。この数字がすべての媒体でそろう配分が、その規模での最適に近くなります。

配分はどのくらいの頻度で動かすべきですか

見るのは月次、動かすのは四半期です。週単位で動かすと配信側の学習がやり直しになり、安定しない数字を見てさらに動かす往復が起きます。一度に動かす幅は各媒体の2割から3割までにとどめてください。

検証のための枠はどれくらい必要ですか

全体の1割から2割です。1割を下回ると1本あたりの量が足りず、結論の出ない支出になります。本数を絞って1本あたりの金額を確保し、いつまでにどうなったら続けるかを開始前に決めてください。

媒体ごとの成果を足すと実際の件数より多くなります

同じ人に複数の媒体が当たり、それぞれが自社の成果として計上しているためです。社内の集計を正とし、媒体別の数字はその媒体の内側の配分にだけ使ってください。重複の大きさは、片方を数週間止めて全体の減り方を見ると分かります。

Webマーケティング支援

KAIZENby TimeValue

広告・LP・計測・AIまで、
まとめて任せる。

戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

まとめ

  • 媒体ではなく、役割で分けます。すでに検討している人を取る枠と、まだ知らない人に届ける枠と、検証のための枠の三つに分けてから媒体を当てます
  • 全体の1割から2割を目安にします。検証の枠を持たないと、いま効いている媒体が効かなくなったときに、次の選択肢がありません
  • 前期の実績と、増やしたときの効率の落ち方の両方を見ます。実績の良い媒体に寄せるだけでは、寄せた先で単価が上がって全体が悪化します
  • 月次で見て、四半期で動かします。週単位で配分を動かすと、機械学習による最適化が安定せず、数字が振れるだけになります
  • 同じ人に複数の媒体で当たっている分は、成果の二重計上になります。媒体ごとの数字を足し合わせた合計が、実際の成果を上回っていないかを確認します
  • 上位の媒体に寄せ続けることができなくなります。金額が上がるほど効率の落ち方が大きくなり、分散させたほうが全体の単価が下がる局面が来ます
  • 仕様の変更を前提に、配分を組み直す時間を年間の予定に入れておきます。媒体側の変更は事前に告知されることが多く、対応の時期は計画できます
  • いまの配分を、媒体別ではなく役割別に並べ直すことからです。役割で並べると、刈り取りに偏っているかどうかが一目で分かります