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予算を通すための社内資料に何を書くか

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約18分
予算を通すための社内資料に何を書くか

金額が高いからではありません。
その金額を使ったあと、会社がどうなるのかが書かれていないため、判断する材料がそろっていないからです。

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金額が高いからではありません。
その金額を使ったあと、会社がどうなるのかが書かれていないため、判断する材料がそろっていないからです。

予算の稟議が差し戻されるのは、なぜか

金額が高いからではありません。
その金額を使ったあと、会社がどうなるのかが書かれていないため、判断する材料がそろっていないからです。

予算の稟議が差し戻されるのは、なぜか

差し戻された稟議書を見ると、多くは施策の説明で埋まっています。
何をやるかは詳しく書いてあり、何が起きるかが書いてありません。

決裁者が承認しているのは、施策ではありません。
資金の配分です。

その資金を他の用途に回した場合との比較ができなければ、判断は下りません。
施策の説明をいくら厚くしても、比較の材料にはなりません。

書かれていないことは、質問で確認するしかなくなります。
質問が続いて会議の時間が終わると、差し戻しになります。

差し戻しの実態は、判断できる材料がないという意思表示です。
金額が高いという言い方をされても、金額そのものが問題であることはまれです。

高すぎると言われたときに足りていないのは、回収の見込みと期間です。
いくら使っていつ戻るかが書かれていれば、金額の大小は相対化されます。

根拠が弱いと言われたときに足りていないのは、数字を出すまでの計算過程です。
結果の数字だけが書かれていて、そこに至る式がない状態です。

去年と何が違うのかと言われたときに足りていないのは、前期の総括と変える点です。
同じことを続けるなら、前年と同じ金額でよいという判断になります。

効果が読めないと言われたときに足りていないのは、未達の場合の想定と対処です。
うまくいく前提だけの計画は、質問で崩れます。

他の使い道と比べてどうかと言われたときに足りていないのは、他の選択肢との比較です。
承認しない場合に何が起きるかが書かれていれば、比較ができます。

稟議は、回数を重ねるほど通りにくくなります。
一度差し戻された案は、次に出したときも同じ目で見られるためです。

最初に出す資料で、想定される質問を先に潰す形を作ってください。
質問を潰す作業は、資料を厚くする作業ではありません。

決裁の場で何が起きるかを想定する

決裁の場で資料が読まれる時間は、10分から20分です。
その時間で判断できる形になっているかが、通るかどうかを決めます。

冒頭の1枚で判断できる形にしてください。
総額、目的、回収の見込み、未達時の扱いの4つを最初の1枚に置きます。

残りの資料は、その1枚の裏付けとして並べます。
裏付けが必要になったときだけ開かれる構造にしておけば、厚さは問題になりません。

1枚目に書いた4つのうち、どれか1つでも欠けていると質問が出ます。
質問が出た時点で、残りの時間はその1点の説明に使われます。

資料を分冊にするのは避けてください。
管理が煩雑になり、どの版が最新かが分からなくなります。

1冊のなかで、前半を経営層向けの要点、後半を責任者向けの計算過程にする形が実務的です。
読む順を分けることで、1冊でも両方に届きます。

差し戻しは、判断できる材料がないという意思表示です。総額、目的、回収の見込み、未達時の扱いを冒頭の1枚に置き、残りを裏付けとして並べてください。

決裁者は、何を確かめようとしているのか

役職によって見ている場所が違います。
経営層は費用と成果の関係を、部門の責任者は数字が動かなかったときの説明を確かめようとします。

決裁者は、何を確かめようとしているのか

同じ資料を見ても、役職によって引っかかる箇所が違います。
これを分けずに1種類の資料を作ると、どちらにも刺さりません。

役職による関心の分かれ方は、調査にも現れています。
Testifyが2026年5月14日から18日に実施した調査では、代理店への不満の内容が役職で分かれていました。

経営層は費用が高く成果に見合わないが56.3%でした。
マーケティング責任者は成果不振の説明が不十分が53.1%、運用担当はレスポンスが遅いが50.8%です。

この分かれ方は、予算の稟議でも同じ形で出ます。
経営層は採算を見ており、責任者は説明の筋道を見ています。

経営層が確かめたいのは、投下した資金が戻るかどうかです。
回収期間と、戻らない場合の損失の上限を書いてください。

損失の上限が書かれていると、判断の性質が変わります。
上限が見えないリスクと、上限の決まったリスクでは、承認のしやすさが違います。

財務が確かめたいのは、資金繰りと計上の時期です。
四半期ごとの支出計画を書いてください。

年間の総額だけを示しても、いつ資金が必要かが分かりません。
支出が期の前半に偏っていれば、資金繰りの調整が要ります。

事業責任者が確かめたいのは、事業目標との接続です。
目標からの逆算の経路を書いてください。

部門の責任者が確かめたいのは、想定どおりにならないときの手順です。
中間の判断時点と、そこでの対処を書きます。

役職別に、資料で答えるべきこと

読む人確かめたいこと資料で答える場所
経営層投下した資金が戻るか回収期間と損失の上限
財務資金繰りと計上の時期四半期ごとの支出計画
事業責任者事業目標との接続目標からの逆算の経路
部門の責任者想定どおりにならないときの手順中間の判断時点と対処

この4つが全部書かれていれば、質問はほとんど出ません。
出るとすれば、数字の根拠についての確認だけになります。

事前に読んでもらう相手を決める

決裁の場で初めて読まれる資料は、通りにくくなります。
その場で判断するには、情報量が多すぎるためです。

主要な決裁者には、事前に読んでもらってください。
事前に出す相手は、財務と事業責任者の2者が適しています。

この2者の指摘を反映してから、決裁の場に出します。
反映しておけば、場での質問はほぼ確認だけになります。

事前に読んでもらう時期は、決裁の1週間前です。
それより早いと数字が固まっておらず、遅いと反映の時間がありません。

事前の指摘は、記録に残してください。
同じ指摘が翌期にも出るため、次の資料を作るときの出発点になります。

経営層は回収と損失の上限、財務は支出の時期、事業責任者は目標との接続、部門の責任者は未達時の手順を見ています。財務と事業責任者には1週間前に読んでもらってください。

資料の構成は、どの順にするのか

依頼する金額を先に書き、その次に前期の総括を置きます。
施策の説明は後半です。

資料の構成は、どの順にするのか

資料の順番は、読む人の判断の順番に合わせます。
作る側の思考の順番に合わせると、依頼額が最後に来ます。

いくら欲しいのかを最初に書いてください。
書かないと、読む側は全体を読み終えるまで判断の準備ができません。

1行目に置くのは、総額と前期比です。
これに使途の大枠を添えると、1枚目が成立します。

2番目に置くのは、前期の総括と、そこから変える点です。
前期の資金がどうなったかを説明できない人に、次の資金は預けられません。

3番目に、目標からの逆算と必要額の計算を置きます。
ここが、金額の根拠になる部分です。

4番目に、施策別の金額と目標、四半期ごとの支出を置きます。
どの施策にいくら使い、何件取るかという対応表です。

5番目に、未達時の判断時点と対処を置きます。
6番目に、承認しない場合に起きることを置きます。

最後の項目を落とさないでください。
追加の予算を承認しない選択肢も、決裁者の手元にはあります。

その場合に何が起きるかを書いておくと、比較ができるようになります。
書かないと、承認する側にとっては増額だけがリスクに見えます。

施策の詳細は添付に回す

配信の設計や制作物の内容は、本体に入れないでください。
本体が厚くなるほど、依頼の要点が埋もれます。

添付に回すのは、媒体ごとの配分、クリエイティブの方向性、実施の体制の3つです。
これらは、質問が出たときに開く資料になります。

本体の分量は、7枚から8枚が目安です。
1枚目の依頼額から、承認しない場合の章まででこの分量に収まります。

収まらない場合は、施策の数が多すぎます。
施策を目的で束ねてから、資料を作り直してください。

本体と添付の境目は、判断に使うかどうかで決めます。
判断に使わない情報は、どれだけ労力をかけた資料でも添付です。

依頼額と前期比を1行目に置き、前期の総括、逆算、施策別の金額、未達時の対処、承認しない場合の順に並べます。施策の詳細は添付に回し、本体は7枚から8枚に収めてください。

前期の総括は、どこまで書くのか

達成した部分と、達成しなかった部分の両方を数字で書きます。
うまくいった話だけを書くと、来期の数字の信頼性まで疑われます。

前期の総括は、どこまで書くのか

前期の総括を省いた予算資料は、通りません。
前期に使った資金がどうなったかを説明できない人に、次の資金は預けられないためです。

未達の項目は、先に書いてください。
後ろに隠すと、質問で出てきたときに印象が悪くなります。

先に書いて、原因と対処を続けます。
自分から出した未達は、資料全体の信頼を上げます。

原因は、3つに分けて書いてください。
想定が違っていたのか、実行が足りなかったのか、外部環境が変わったのかの3つです。

想定が違っていた場合、来期の資料に書くのは前提の置き直しです。
逆算の数字が変わるため、必要額にも影響します。

実行が足りなかった場合は、体制か進め方の変更を書きます。
人件費か外注費に影響が出ます。

外部環境が変わった場合は、環境の説明と対応方針を書きます。
配分の変更として金額に反映されます。

4つ目の原因として、測れていなかったという分類も置いてください。
この場合は、測定の整備計画を書き、計測への投資を予算に含めます。

達成した部分も、要因を書いてください。
達成した理由が説明できないと、来期も同じ結果が出るとは言えません。

たまたまだったのか、再現できるのかを分けて書きます。
再現できない要因で達成した場合は、来期の逆算にその分を織り込まないでください。

前期に止めた施策を書く

止めた施策と、止めた判断の根拠を書いてください。
やめる判断ができる部門だと示すことが、増額の説得材料になります。

書く内容は、止めた施策名、止めた時期、止めた理由、止めた時点の実績の4つです。
実績があると、判断が感覚ではなかったことが示せます。

止めた施策がない期もあります。
その場合は、なぜ全部の施策を続けたのかを1行書いてください。

すべての施策が計画どおりだった期は、まれです。
止めた施策が1つもない資料は、判断が行われていないように読まれます。

止めた施策の予算をどこに回したかも、併せて書きます。
回した先の成果が出ていれば、判断が正しかった証拠になります。

この記録は、翌々期にも効きます。
同じ施策の再提案が出たときに、条件の違いを確認できるためです。

未達を先に書き、原因を想定違い、実行不足、外部環境、測定不足の4つに分けます。止めた施策と根拠、回した先の成果まで書くと、増額の説得材料になります。

想定される反論に、どう先回りするのか

反論は、だいたい四つに分かれます。
高い、効果が読めない、他社と比べてどうか、去年と同じではないか、の四つを資料のなかで先に答えます。

想定される反論に、どう先回りするのか

反論への回答は、口頭で準備するのではなく資料に書き込んでください。
その場で答えると、答えた内容が記録に残りません。

記録に残らないと、翌期に同じ質問が出ます。
書き込んでおけば、翌期の資料にそのまま引き継げます。

金額が高いという反論には、1件あたりの獲得費用と回収期間で答えます。
総額が上がっていても、1件あたりが下がっていれば説明がつきます。

1件あたりが上がっている場合は、上がる理由を書いてください。
規模を広げれば単価が上がることは、逆算の段階で織り込まれているはずです。

効果が読めないという反論には、中間の判断時点と、そこで見る数字で答えます。
効果を約束するのではなく、効果が出ない場合の対処を示す形です。

他社と比べてどうかという反論には、市場全体の動きで答えます。
競合個社の金額は、粗利率も回収期間も違うため比較の材料になりません。

電通が2026年3月5日に発表した2025年の日本の広告費では、総広告費が8兆623億円で前年比105.1%、インターネット広告費が4兆459億円で前年比110.8%でした。
構成比は50.2%となり、初めて過半数を超えています。

市場が伸びている局面では、横ばいの予算が相対的な縮小になります。
この説明は、増額の根拠ではなく、横ばいの意味を示す材料として使ってください。

去年と同じではないかという反論には、前期から変える点を明示して答えます。
変える点がなければ、前年と同じ金額でよいという判断になります。

反論と、資料に書いておく答え

反論資料での答え方置く場所
金額が高い1件あたりの費用と回収期間冒頭の1枚
効果が読めない中間の判断時点と、そこで見る数字未達時の対処の章
他社と比べてどうか市場全体の伸びと自社の相対位置前期の総括
去年と同じではないか前期から変える点を明示する前期の総括
今やる必要があるのか遅らせた場合に失うもの承認しない場合の章

5つ目の反論も、想定しておいてください。
今やる必要があるのかという問いは、増額の時期についての反論です。

社内の相場観も材料になる

増額の提案が例外的なものではないことを示す材料もあります。
Comexposium Japanが2025年12月5日から19日に実施した調査では、2026年の予算を増やすと答えた企業が38.5%で前年比6.2ポイント増、横ばいが50.5%でした。

同じ調査では、AIの導入が済んでいるか準備中の企業が80.7%でした。
予算の増加と、投資の対象の変化が同時に進んでいる状況です。

Macbee Planetが2025年12月5日から12日に実施した調査では、予算を増やすと答えたのはBtoCで61.3%、BtoBで52.3%でした。
削減の対象として挙がったのは、BtoCでイベントや展示会が42.9%、顧客維持の施策が40.7%です。

これらは、増額の根拠にはなりません。
自社の逆算の結果を説明するときに、例外的な提案ではないことを示す補足として使ってください。

補足として使う場合も、出典と調査時期を必ず書きます。
出典のない数字は、その1行のために資料全体が疑われます。

反論への答えは口頭ではなく資料に書き込みます。市場全体の動きと他社の予算動向は増額の根拠ではなく、横ばいの意味や提案の位置づけを示す補足として使ってください。

未達だったときの扱いを、どこまで書くのか

中間の判断時点と、そこで何を見て何をするかまで書きます。
未達の可能性に触れない資料は、判断を先送りしているように読まれます。

未達だったときの扱いを、どこまで書くのか

未達のリスクを書くと承認されにくくなる、という考え方があります。
実際には逆で、書かないほうが通りません。

書かない資料は、うまくいく前提だけで組まれた計画に見えます。
決裁者から見ると、全額が不可逆な支出になります。

期の途中のどこで、何を見て、どう判断するか。
これを書いておくと、承認する側のリスクが限定されます。

1か月後の時点で見るのは、配信量と1件あたりの費用です。
下回った場合は、設定と訴求の見直しに入ります。

3か月後の時点で見るのは、獲得件数と商談化率です。
下回った場合は、配分の変更に入ります。

6か月後の時点で見るのは、受注件数と回収の進み具合です。
下回った場合は、施策の入れ替えか縮小の判断になります。

9か月後の時点で見るのは、年間目標に対する進捗です。
下回った場合は、残った予算の再配分になります。

この4つの時点を書いておくと、決裁者は全額を一度に判断する必要がなくなります。
判断を4回に分けられる提案は、1回で全部を決める提案より通ります。

損失の上限も書いてください。
最悪の場合にいくら失うのかが見えていれば、決裁者は小さいリスクとして扱えます。

途中で止める条件を書く

止める条件を書いた提案は、書いていない提案より通ります。
止められない提案は、決裁者から見ると全額が不可逆な支出に見えるためです。

条件は、数字で書いてください。
3か月時点で獲得件数が計画の6割を下回れば縮小する、という形です。

割合で書くと、判定が機械的になります。
判定に議論が必要な書き方では、条件を書いた意味がありません。

書いた条件は、実際に守ってください。
条件を書いておきながら、条件に達しても続けると、次の稟議から信用されません。

条件に達したときに続けたい場合は、その時点で改めて承認を取ります。
最初の承認の範囲を超える判断になるためです。

条件に達したときの記録も残してください。
記録があれば、翌期の資料で条件の水準を調整する根拠になります。

中間の判断時点を4つ置き、そこで見る数字と下回った場合の対処を書きます。止める条件は割合で書き、条件に達したら実際に止めるか、その時点で改めて承認を取ってください。

資料に書いてはいけないものは何か

根拠のない業界平均値と、他社の成功事例の引用です。
自社の数字で説明できない部分を外部の数字で埋めると、そこを突かれます。

資料に書いてはいけないものは何か

資料を厚くするために足された情報が、かえって弱点になることがあります。
足された情報は、たいてい自社の数字で説明できない部分を埋めるために使われます。

出典の怪しい平均値は、載せないでください。
売上の何%が適正という数字は、算出の条件が分からないものが多くあります。

出どころを説明できない数字は、その1行のために資料全体が疑われます。
代わりに載せるのは、自社の過去2期の実績比率です。

他社の事例も、根拠にはなりません。
他社でうまくいった理由は、外からは分かりません。

事例は、やり方の参考として添付に置く程度にしてください。
本体に載せると、なぜ自社でも同じ結果になるのかを説明することになります。

代わりに載せるのは、自社の過去の類似施策の結果です。
条件が近い分、再現の可能性を説明できます。

媒体の機能説明も、載せないでください。
決裁の判断に関係がなく、用語の説明で時間を使います。

代わりに載せるのは、その施策で得られる件数です。
機能ではなく、結果で書いてください。

専門用語の多い指標も、そのままでは載せません。
共通理解がない用語は、売上と件数に換算した数字に置き換えます。

達成できる前提だけの計画も、避けるべきものに入ります。
質問で崩れるため、下振れした場合の数字も併記してください。

管理画面の画面写真を貼らない

操作の証拠として画面写真が貼られることがありますが、決裁の材料にはなりません。
資料の目線が下がり、判断の資料として読まれなくなります。

画面写真を貼りたくなるのは、作業量を示したいときです。
作業量は、決裁の判断には使われません。

示すべきなのは、その作業によって何件増えるかという結果です。
作業量を示す必要がある場合は、工数として金額に換算してください。

規制のある領域を扱う場合の書き方にも、注意が要ります。
医療や金融のように規制のある領域では、条文名や改正日を資料に書かないでください。

誤りがあったときに、責任問題になります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください、という形にそろえます。

自治体によって運用が異なる制度を扱う場合は、自治体の窓口で確認してくださいと併記します。
資料の中で断定すると、後から訂正が必要になります。

出典の説明できない平均値、他社事例、媒体の機能説明、画面写真は載せません。規制のある領域では条文を書かず、公式ガイドラインで確認する形にそろえてください。

見直しをどこから始めるか

前期に使った金額と、そこから出た成果を1枚にすることからです。
この1枚がないまま来期の依頼額を書いても、資料の土台がありません。

見直しをどこから始めるか

稟議資料の作成は、書く作業より前の集計が大半を占めます。
集計に2週間、作成に2週間というのが実務的な配分になります。

集計の対象は、前期の支出と成果の対応です。
費目別だけでなく、施策別に成果を対応させてください。

見直しの組み立て

順番やること期間の目安
1前期の支出と成果を費目別と施策別に集計する2週間
2未達の原因を4つに分類する1週間
3来期の逆算と必要額を出す1週間
4中間の判断時点と止める条件を決める数日
5想定反論への答えを書き込み、営業と財務に前提を当てる2週間
6冒頭の1枚を最後に作り直す数日

この6工程で、着手から提出まで7週間前後が目安になります。
決裁の日程から逆算して、2か月前には着手してください。

冒頭の1枚は、最後に作ります。
先に作ると、後半の内容とずれます。

全体が固まってから、1枚に圧縮してください。
圧縮の過程で、何が判断に必要かが最終的に決まります。

数字は説明のための仮の値です。
依頼額2億4,000万円、前期比115%、うち増額分3,100万円が新規施策という形で冒頭に置きます。

増額分がどこに行くかが見えると、議論が増額分に集中します。
前期並みの部分は、前期の実績が根拠になるため議論になりません。

判断に使う目安

数字見る頻度資料での使いどころ
1件あたりの獲得費用月次高いという反論への答え
回収までの月数四半期経営層向けの冒頭の1枚
前期の目標達成率期ごと総括の章
費目別の構成比四半期増額分の行き先の説明
中間判断時点での進捗該当月承認後の報告

承認後の報告の形も、稟議のときに決めておいてください。
報告の形が決まっていると、次の期の稟議が楽になります。

報告は、中間の判断時点に合わせます。
書いた時点で報告する運用にすれば、条件を守っていることが示せます。

通らなかったときの記録も残してください。
何を聞かれて通らなかったかを書いておきます。

同じ質問が翌期にも出ます。
記録があれば、翌期の資料でその質問を先に潰せます。

記録の場所は、資料の原本と同じにしてください。
別の場所に書くと、翌期に資料を作る人が参照しません。

記録には、質問した人の役職も添えます。
役職が分かれば、次の資料でどの章に答えを置くかが決まります。

前期の支出と成果を施策別に対応させるところから始め、冒頭の1枚は最後に作ります。承認後の報告の形と、通らなかったときの質問を記録に残してください

予算の依頼資料に何を書くべきか判断に迷う場合は、無料相談で現状の数字を整理するところから始められます。
説明の組み立てごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

予算の稟議が通らないのはなぜですか

金額が高いからではなく、その金額を使ったあと会社がどうなるかが書かれていないためです。回収の見込みと期間、未達だった場合の対処、承認しない場合に起きることの3つがそろうと判断できる資料になります。冒頭の1枚で判断できる形にしてください。

資料はどの順番で書けばいいですか

依頼額と前期比を1行目に置き、次に前期の総括、逆算と必要額、施策別の金額と続けます。施策の詳細は添付に回し、本体は7枚から8枚に収めてください。作る側の思考の順ではなく、読む人の判断の順に合わせます。

未達だったときのことを書くと通りにくくなりませんか

逆です。中間の判断時点を4つ置き、そこで見る数字、下回った場合の対処、損失の上限まで書くと、決裁者は全額を一度に判断する必要がなくなります。止める条件は割合で書き、条件に達したら実際に止めてください。

業界平均の予算比率を根拠に使ってもいいですか

出どころと算出条件を説明できない数字は載せません。その1行のために資料全体の信頼性が疑われます。代わりに自社の過去2期の実績比率を載せ、外部の調査は提案が例外的でないことを示す補足として、出典と調査時期を添えて使ってください。

前期が未達でも増額を依頼できますか

できます。未達を先に書き、原因を想定違い、実行不足、外部環境、測定不足の4つに分けて示します。前期に止めた施策と根拠、回した先の成果も書くと、やめる判断ができる部門だと示せるため、増額の説得材料になります。

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  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 金額が高いからではありません。その金額を使ったあと、会社がどうなるのかが書かれていないため、判断する材料がそろっていないからです
  • 役職によって見ている場所が違います。経営層は費用と成果の関係を、部門の責任者は数字が動かなかったときの説明を確かめようとします
  • 依頼する金額を先に書き、その次に前期の総括を置きます。施策の説明は後半です
  • 達成した部分と、達成しなかった部分の両方を数字で書きます。うまくいった話だけを書くと、来期の数字の信頼性まで疑われます
  • 反論は、だいたい四つに分かれます。高い、効果が読めない、他社と比べてどうか、去年と同じではないか、の四つを資料のなかで先に答えます
  • 中間の判断時点と、そこで何を見て何をするかまで書きます。未達の可能性に触れない資料は、判断を先送りしているように読まれます
  • 根拠のない業界平均値と、他社の成功事例の引用です。自社の数字で説明できない部分を外部の数字で埋めると、そこを突かれます
  • 前期に使った金額と、そこから出た成果を1枚にすることからです。この1枚がないまま来期の依頼額を書いても、資料の土台がありません