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来期のマーケティング予算をどう組むか|積み上げの手順

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約18分
来期のマーケティング予算をどう組むか|積み上げの手順

着手が遅いからではなく、順番が逆だからです。
媒体別の金額を先に埋めようとするため、前提が固まる前に細かい数字の調整が始まります。

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着手が遅いからではなく、順番が逆だからです。
媒体別の金額を先に埋めようとするため、前提が固まる前に細かい数字の調整が始まります。

来期の予算組みが期初に間に合わないのは、なぜか

着手が遅いからではなく、順番が逆だからです。
媒体別の金額を先に埋めようとするため、前提が固まる前に細かい数字の調整が始まります。

来期の予算組みが期初に間に合わないのは、なぜか

来期の予算作業が期初の直前まで終わらない会社には、同じ症状があります。
最初に配られるのが、媒体名と月が並んだ空白の表であることです。

空白の表を配ると、作業はその表を埋めることになります。
埋める作業は、前年の数字を横に少し動かす作業です。

なぜその媒体なのか、なぜその月なのかという前提は議論されません。
結果として、前年の構成がそのまま来期に引き継がれます。

引き継がれた構成には、成果の出なかった施策も含まれています。
金額が前年並みなら承認は通るため、問題が表に出ません。

表を埋める作業は具体的なので、参加者全員が意見を出せます。
そのため、前提の議論より先に細部の調整が始まります。

細部の調整が終わったころに、総額の枠が示されます。
枠に合わないため、全部の数字を比例で削る作業が発生します。

比例で削ると、成果の出ている施策も同じ割合で削られます。
この時点で、予算表と事業の目標の接続は失われています。

順番を逆にしてください。
総額の枠、費目の分解、施策単位の積み上げ、期間への割り付け、予備枠の確保の順に進めます。

この順なら、後戻りが起きにくくなります。
枠が先に決まっているため、積み上げの段階で優先順位の議論ができます。

予算組みの工程と、着手の時期

工程内容期初からの逆算
1前期の実績を費目別と施策別に確定する4か月前
2総額の枠を経営と合意する3か月前
3費目に分解する3か月前
4施策単位で積み上げる2か月前
5四半期に割り付ける2か月前
6予備枠を確保して確定する1か月前

工程1が最初にあるのは、前期が見えていないと何も始まらないためです。
前期の数字が締まっていない状態で来期を組むと、すべてが見込みの上に乗ります。

前期が締まる前に始める方法

期初の4か月前に、前期の数字が締まっていることはまれです。
締まるのを待つと、着手が2か月遅れます。

待たずに、直近10か月の実績で暫定値を作ってください。
残り2か月は、過去の同時期の実績から見込みを置きます。

暫定値でも、費目別の構成比と獲得単価は十分な精度で出ます。
これらは、総額の枠を決める議論に使えます。

前期が締まった時点で、暫定値を確定値に置き換えます。
置き換えた結果として枠が変わる場合は、工程2に戻ります。

戻る可能性があることを、最初に共有しておいてください。
共有していないと、置き換えのたびに作業のやり直しとして扱われます。

実際に枠が変わる幅は、暫定値の精度によります。
直近10か月が確定していれば、ずれるのは残り2か月分だけです。

総額に対しては1割から2割の範囲にとどまることが多く、施策の優先順位まで覆ることはまれです。
その前提を共有しておけば、暫定値のまま議論を進められます。

空白の表を埋める作業から始めると、前提の議論が飛びます。総額の枠から順に降ろし、前期が締まる前は直近10か月の実績で暫定値を作ってください。

積み上げは、どの単位で行うのか

媒体ではなく、施策の単位で積みます。
媒体単位で積むと、何のための支出かが説明できなくなり、削る議論のときに判断ができません。

積み上げは、どの単位で行うのか

積み上げの単位を間違えると、その後の議論がすべて噛み合わなくなります。
最も多いのが、媒体単位で積む形です。

検索広告にいくら、動画広告にいくらという形で積むと、目的が消えます。
同じ検索広告のなかに、新規獲得の枠と既存顧客の再訪の枠が混ざります。

削減の話になったとき、どちらを削るべきかが判断できません。
判断できないため、両方が同じ割合で削られます。

施策の単位で積むと、目的と数字が紐づきます。
新規リード獲得、既存顧客の引き上げ、指名検索の獲得、新商材の認知という単位です。

この単位なら、それぞれに目標と金額が付きます。
削減の議論では、どの目的を落とすかという判断になります。

重複の発見もしやすくなります。
同じ目的の施策が複数の媒体で走っていることが、積み上げの段階で見えます。

部署別に積む形も見られますが、目的が混ざります。
商材別に積む形は事業計画とつながりますが、目的の重複は部分的にしか見えません。

施策を決めたあとで、その施策をどの媒体で実行するかを置いてください。
同じ媒体が複数の施策に出てきても構いません。

媒体ごとの合計は、最後に集計すれば出ます。
媒体別の表が必要なのは、発注と請求の管理の段階です。

施策の数を絞る

施策が20も並ぶと、どれも小さい金額になります。
金額が小さいと、それぞれの効果が測れません。

測れない施策が並んだ予算は、翌期の判断材料になりません。
主要な施策は、5つから8つに収めてください。

絞る方法は、目的が同じものを束ねることです。
新規リード獲得の施策が5つあるなら、1つの施策として扱い、その下に媒体を並べます。

束ねる基準は、目標とする数字が同じかどうかです。
同じ有効リード件数を目標にしているなら、同じ施策として扱えます。

金額の下限を決める方法もあります。
総額の5%未満の施策は、別の施策に束ねるか、検証枠として1つにまとめる形です。

検証枠にまとめた小さい施策は、四半期ごとに継続の可否を判断します。
効果が出たものだけを、次の期に独立した施策として立てます。

検証枠の金額は、総額の5%程度が目安です。
これを超えると、検証のつもりが本格的な投資になります。

判断の基準も、先に決めておいてください。
この単価を下回れば継続、上回れば停止という形で、四半期の判定が機械的に済みます。

施策の単位で積み、その下に媒体を置きます。主要な施策は5つから8つに収め、総額の5%未満の小さいものは検証枠として1つにまとめてください。

固定費と変動費は、なぜ分けるのか

削減の余地がまったく違うからです。
分けていないと、予算が減らされたときに削れない費目まで削減対象に入り、議論が空回りします。

固定費と変動費は、なぜ分けるのか

マーケティング予算を総額でしか管理していない会社は多くあります。
この状態では、何が動かせて何が動かせないかが分かりません。

削減の要請が来たときに、まず何を削れるかの確認から始まります。
確認に数日かかり、その間に判断の時期を逃します。

分ける区分は、4つで足ります。
固定、準固定、変動、単発の4つです。

固定は、年間で契約が決まっているものです。
ツールの年間契約やサイトの保守が該当し、契約更新時にしか動かせません。

準固定は、契約条件の見直しで動かせるものです。
代理店の運用手数料や常駐の外注が該当します。

変動は、出稿量に比例して動くものです。
媒体費と成果報酬が該当し、即座に動かせます。

単発は、実施の可否で判断するものです。
サイト改修、撮影、展示会が該当します。

費目の区分

区分該当する費目の例来期の削減余地
固定ツールの年間契約、サイトの保守契約更新時にしか動かない
準固定代理店の運用手数料、常駐の外注契約条件の見直しが必要
変動媒体費、成果報酬即座に動かせる
単発サイト改修、撮影、展示会実施の可否で判断する

この区分で並べると、削減の要請に対して即答できます。
何割までなら何日で削れるかが、その場で答えられる状態になります。

固定費の比率は、四半期ごとに確認してください。
ツールが増え、外注が増えると、固定費の比率が静かに上がります。

比率が上がるほど、期中の打ち手の自由度が下がります。
変動費の比率が5割を切ると、期中にできることがほとんどなくなります。

自由度が下がった状態で未達が見えても、選べる手が残りません。
固定費の比率は、上限を決めて管理してください。

契約更新の時期を予算表に書き込む

年間契約のツールや代理店契約は、更新月にしか見直せません。
どの費目がいつ更新かを一覧にしておいてください。

一覧があれば、来期の削減余地が正確に出ます。
更新月が来期の第3四半期なら、それまでは削れないことが分かります。

更新月の3か月前には、継続の可否を判断する運用にします。
判断が遅れると、自動更新でもう1年契約が続きます。

人件費を予算に含めるかどうかも、先に決めてください。
社内の人件費をマーケティング予算に含めるかは会社によって違います。

どちらでも構いませんが、前期と揃えます。
途中で変えると、前年比が比較できなくなります。

変える場合は、前期の数字も同じ定義で並べ直してください。
並べ直さずに変えると、予算の増減が定義の変更によるものか実態の変化かが分かりません。

並べ直しの作業は、費目の対応表があれば数日で済みます。
対応表がない場合は、前期の明細から拾い直すことになります。

費目を固定、準固定、変動、単発の4つに分けると、削減の要請に即答できます。契約更新の月を一覧にし、更新の3か月前に継続の可否を判断してください

四半期への割り付けは、どう決めるのか

均等に12分割してはいけません。
需要の季節性、施策の立ち上がり時間、前年の実績の三つを見て、山と谷を作ります。

四半期への割り付けは、どう決めるのか

年間予算を12で割って毎月同額にする組み方が、いまも残っています。
これは管理の都合であって、事業の都合ではありません。

最初に置くのは、需要の季節性です。
業種によって、問い合わせが増える時期は決まっています。

その時期に予算を厚くしないと、同じ金額でも成果が変わります。
需要のある時期の1円と、ない時期の1円では、得られる件数が違います。

季節性は、過去2期の月別の問い合わせ件数から出せます。
年間の平均に対して、各月が何割かを並べる形です。

2期分を並べるのは、単年では特殊な要因が混ざるためです。
2期で同じ形が出ていれば、季節性として扱って構いません。

次に置くのは、施策の立ち上がりにかかる時間です。
支出した月に成果が出る施策と、数か月後に出る施策があります。

運用型広告は、当月から数週間で成果が出ます。
サイト改修は、公開後1か月以降です。

記事の制作と検索対策は、3か月から6か月かかります。
展示会は、開催の数か月前に支出し、開催後の商談化まで時間がかかります。

認知の施策は、数か月から1年かかります。
成果を出したい時期から逆算して、費用を前に置いてください。

この逆算をしないと、期末に成果が出ない施策に期末の予算が投じられます。
投じた費用は当期の成果にならず、翌期の成果として現れます。

第4四半期を薄くしない

期末に予算が余るのを避けるため、第4四半期を薄く組む会社があります。
これをやると、期末に慌てて使う動きが生まれます。

慌てて使う支出は、成果が出ない施策に向かいます。
即座に消化できる施策は、たいてい効率の悪いものだからです。

必要な時期に必要な額を置き、余った場合の扱いを別に決めてください。
余った場合の扱いを決めておけば、消化圧力が生まれません。

第4四半期に厚く置く理由は、もう1つあります。
そこで使った予算の成果が、次の期の第1四半期に出るためです。

次の期の立ち上がりを作るには、当期の末に投資が要ります。
この接続を切ると、毎期の第1四半期が低調になります。

低調な第1四半期は、その期全体の未達につながります。
期の前半で遅れた分を、後半で取り戻すのは難しいためです。

年間の割り付けは、確定ではなく計画です。
四半期の終わりに実績を見て、次の四半期を組み直す運用にしてください。

需要の季節性と施策の立ち上がり時間から、山と谷を作ります。第4四半期を薄くすると次の期の立ち上がりが弱くなるため、余った場合の扱いを別に決めてください。

予備枠は、どれだけ確保するのか

総額の1割前後を目安に、使途を決めずに置きます。
予備枠がないと、期中に見つかった機会に対して何も打てなくなります。

予備枠は、どれだけ確保するのか

すべての予算に使途が付いている状態は、計画として美しく見えます。
実務では、身動きが取れない状態です。

予備枠が必要になる場面は、3つあります。
想定より反応のよい施策が見つかったとき、競合が大きく動いたとき、媒体の仕様が変わったときです。

1つ目は、機会の損失に直結します。
好調な施策を増額できないまま四半期が終わると、その分の成果が失われます。

2つ目は、対応の遅れが競合との差になります。
競合が新しいチャネルで大きく動いた場合、確認と検証に予算が要ります。

3つ目は、避けられない対応です。
媒体の仕様変更で出し方を変える必要が出た場合、制作や設定の費用が発生します。

予備枠の水準は、総額の1割前後が目安になります。
これを下回ると、1つの機会に対応しただけで枠が尽きます。

2割を超えると、計画の精度が疑われます。
計画で置けるはずのものを予備に回しているという指摘が出ます。

使う判断は、部門責任者に持たせてください。
毎回経営の承認が必要な形にすると、機会に間に合いません。

金額の大きい判断だけ、経営を入れる形にします。
予備枠の半分を超える支出は経営と協議する、という基準が実務的です。

計画の超過分に使わせない

予備枠を、計画した施策の費用超過の穴埋めに使うと、予備枠の意味がなくなります。
超過が出たら、その施策のなかで調整してください。

この原則を置かないと、予備枠は第2四半期までに消えます。
超過はどの期にも起きるため、穴埋めに使えば必ず尽きます。

超過が施策の中で吸収できない場合は、別の施策からの振り替えで対応します。
振り替えの判断は、目的の優先順位で決めます。

優先順位は、期首の時点で施策ごとに付けておいてください。
付いていないと、振り替えのたびに優先順位の議論から始まります。

使わなかった予備枠の扱いも、先に決めておいてください。
期末に残ったとき、返すのか使い切るのかが決まっていないと、期末の消化圧力になります。

予備枠を隠して持つ運用も、避けてください。
各施策に少しずつ上乗せして隠し予算を作る形は、よく見られます。

これをやると、どこに余裕があるかが誰にも見えなくなります。
削減の要請が来たときに、どこから削るべきかの判断もできません。

予備枠は総額の1割前後を使途未定で置き、判断は部門責任者に持たせます。計画した施策の超過の穴埋めには使わず、期末に残った場合の扱いを先に決めてください。

前期の実績は、どこまで引き継ぐのか

金額は引き継がず、単価と率だけを引き継ぎます。
前期の金額を起点にすると、成果の出なかった施策がそのまま残ります。

前期の実績は、どこまで引き継ぐのか

前年度予算を基準に増減を議論する進め方は、作業としては速く終わります。
その代わり、既存の構成を問い直す機会がなくなります。

引き継ぐべきものは、前提となる数字です。
リード1件あたりの獲得費用、商談化率、受注率の3つが中心になります。

これらは、来期の逆算の入力になります。
実測された数字なので、引き継ぐ価値があります。

引き継がないのは、媒体ごとの配分比率と施策ごとの金額です。
前期の判断が来期に合うとは限りません。

配分比率を引き継ぐと、前期に効かなかった媒体にも同じ割合が残ります。
施策ごとの金額を引き継ぐと、成果が出なかった施策がそのまま残ります。

固定費の契約条件は、確認して引き継ぎます。
更新月にしか変えられないため、来期の制約として扱う必要があります。

単価は、そのままでは使えません。
媒体の単価は年々上がる傾向があります。

前期の単価をそのまま使うと、同じ金額で取れる件数を多く見積もります。
過去12か月の推移を見て、上昇分を織り込んでください。

推移が取れていない場合は、1割から2割の上昇を見込みます。
織り込まずに組むと、期の後半で件数が足りなくなります。

ゼロから組む年を決めておく

毎年ゼロから組み直すのは、負荷が高すぎます。
準備に2か月以上かかり、通常業務が止まります。

3年に一度、全施策をゼロベースで見直す年を決める運用にしてください。
この運用にすると、惰性の支出が3年以上は溜まりません。

ゼロベースの年には、すべての施策について続ける理由を書きます。
書けない施策は、その年でいったん止めます。

止めた施策は、記録に残してください。
やめた施策と、やめた理由の2つを書きます。

記録がないと、数年後に同じ施策がまた予算に載ります。
新しく着任した担当者が、同じ発想で同じ施策を提案するためです。

記録には、やめた時点での実績も添えてください。
実績があれば、再提案が出たときに条件の違いを確認できます。

条件が変わっているなら、再提案は正当です。
媒体の仕様が変わったり、商材が変わったりしていれば、結果は違うものになります。

引き継ぐのは獲得単価と各段階の率だけで、金額と配分比率は引き継ぎません。3年に一度ゼロベースで組み直す年を決め、やめた施策を理由と実績とともに記録してください

組んだ予算は、誰とどの順で合意するのか

営業、財務、経営の順に当てます。
営業との前提合わせを飛ばすと、経営の場でリードの質の話が出て、その場で差し戻されます。

組んだ予算は、誰とどの順で合意するのか

予算案がそのまま通らない理由の多くは、金額ではありません。
前提が他部署と揃っていないことです。

営業と揃えるのは、件数と質の定義です。
必要なリード数は、商談化率と受注率を前提に計算されています。

この率は、営業の数字です。
営業が同意していない率で組んだ予算は、未達のときに誰の責任かが決まりません。

リードの定義も、同時に揃えてください。
定義がずれていると、件数を達成しても営業側では届いていない扱いになります。

財務と揃えるのは、計上の時期と契約の形態です。
支出の月と、費用として計上される月がずれることがあります。

制作費のように資産計上されるものもあります。
ここを揃えないと、予算表と決算の数字が合いません。

情報システムと揃えるのは、ツールの契約と権限です。
導入の手続きに時間がかかるため、期初に間に合わないことがあります。

経営に出すのは、最後でよいものです。
細部が固まる前に出すと、細部の議論が始まります。

前提が他部署と揃ってから、総額と目標の接続だけを出してください。
接続が示せていれば、金額の議論は短く済みます。

合意の記録を残す

誰がどの前提に同意したかを、記録に残してください。
期中に前提が崩れたとき、この記録がないと議論がやり直しになります。

記録するのは、同意した数字と同意した日付と同意した人です。
3つが揃っていれば、四半期の点検で確認できます。

記録の場所は、期首の目標を握った文書と同じにします。
予算の前提と目標の前提は、同じものを指しているためです。

営業との合意は、期首の目標の握りと同じ場で行うと効率的です。
同じ率を2つの場で確認する必要がなくなります。

合意が取れなかった項目も、記録してください。
取れていないことが分かっていれば、期中に問題が起きたときに原因を特定できます。

取れていない項目がある状態で期に入る場合は、その項目をリスクとして明記します。
明記しておけば、期末にその項目が原因で未達になったときの説明ができます。

明記する先は、経営に出す資料です。
部門の内側の資料だけに書いても、期末には参照されません。

営業、財務、情報システムの順に前提を当て、経営には総額と目標の接続だけを出します。同意した数字と日付と人を記録し、合意できなかった項目はリスクとして明記してください

実行をどこから始めるか

前期の支出を費目別に確定することからです。
前期が見えていない状態で来期を組むと、すべての数字が見込みの上に乗ります。

実行をどこから始めるか

来期の予算組みは、前期の棚卸しから始まります。
棚卸しに2週間かかるため、これを最初に置いてください。

棚卸しの単位は、費目別と施策別の2つです。
費目別だけだと、どの目的にいくら使ったかが分かりません。

見直しの流れ

順番やること期間の目安
1前期の支出を費目別と施策別に集計する2週間
2固定と準固定と変動と単発に区分し契約更新月を一覧にする1週間
3獲得単価と各段階の率を確定する1週間
4施策単位で来期を積み上げる2週間
5四半期に割り付け、予備枠を確保する1週間
6営業と財務に前提を当て、経営に総額を出す3週間

この6工程で、着手から経営への提示まで10週間前後が目安になります。
期初の4か月前に始めれば、1か月の余裕が残ります。

数字は説明のための仮の値です。
総額2億4,000万円のうち、固定費6,000万円、変動費1億5,600万円、予備枠2,400万円という形になります。

固定費の比率は25%、予備枠は10%です。
変動費が65%あるため、期中に動かせる範囲は十分に確保されています。

変動費を施策別に分け、それぞれに目標件数を置いてください。
金額と目標件数が対になっていれば、四半期ごとに単価の実績が確認できます。

判断に使う基準

数字見る頻度目的
費目別の構成比四半期固定費が膨らんでいないか
四半期ごとの消化率月次計画との乖離を見る
予備枠の残高月次期中の打ち手の余力を見る
施策別の獲得単価月次積み上げの前提が崩れていないか
契約更新までの残月数四半期削減余地を確認する

月次で見るのは、消化率、予備枠の残高、施策別の獲得単価の3つです。
この3つが動いていれば、四半期の組み直しで対応できます。

予算表は、1枚に収めてください。
施策別かつ四半期別の表が1枚に収まらないなら、施策が多すぎます。

1枚に収まる粒度まで束ねると、施策は5つから8つになります。
束ねた結果として細かい配分が見えなくなる場合は、別紙で持ちます。

別紙は、部門の内側の運用に使うものです。
経営や財務との議論には、1枚のほうだけを使ってください。

組み終わったら、見直しの日程を決めてください。
四半期ごとにいつ見直すかを、期初のうちにカレンダーに入れます。

入れていないと、実績が出ていても組み直しが行われません。
組み直しをしない年間予算は、第2四半期の時点で実態と合わなくなります。

前期の棚卸しを費目別と施策別の両方で行うところから始めます。予算表は1枚に収め、四半期ごとの見直しの日程を期初のうちにカレンダーへ入れてください。

来期の予算をどう積み上げるか迷う場合は、無料相談で現状の支出構成を見てもらうところから始められます。
予算の組み方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

来期予算の作業はいつから始めるべきですか

期初の4か月前です。前期実績の確定に2週間、総額の合意に時間がかかるため、直前に始めると前提の議論が飛びます。前期が締まっていなければ、直近10か月の実績と残り2か月の見込みで暫定値を作って進めてください。

予算は媒体別に積むべきですか

施策別に積み、その下に媒体を置きます。媒体別に積むと同じ媒体の中に新規獲得と既存の再訪が混ざり、削減の議論になったときに判断ができません。媒体ごとの合計は最後に集計すれば出ます。

月ごとに均等配分してはいけませんか

需要の季節性と、施策が成果を出すまでの時間が無視されます。記事制作や検索対策は3か月から6か月遅れて効くため、成果を出したい時期から逆算して費用を前に置いてください。第4四半期を薄くすると、次の期の第1四半期が低調になります。

予備枠はどれくらい持つべきですか

総額の1割前後を、使途を決めずに置きます。2割を超えると計画の精度が疑われます。好調な施策の増額や新しい媒体の検証に使い、計画した施策の費用超過の穴埋めには使いません。期末に残った場合の扱いも期初に決めておきます。

前年度の予算を基準に増減を決めてもいいですか

金額は引き継がず、獲得単価と各段階の率だけを引き継ぎます。金額を起点にすると成果の出なかった施策が残ります。単価は年々上がるため、過去12か月の推移から上昇分を織り込み、3年に一度はゼロベースで組み直す年を決めてください。

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  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 着手が遅いからではなく、順番が逆だからです。媒体別の金額を先に埋めようとするため、前提が固まる前に細かい数字の調整が始まります
  • 媒体ではなく、施策の単位で積みます。媒体単位で積むと、何のための支出かが説明できなくなり、削る議論のときに判断ができません
  • 削減の余地がまったく違うからです。分けていないと、予算が減らされたときに削れない費目まで削減対象に入り、議論が空回りします
  • 均等に12分割してはいけません。需要の季節性、施策の立ち上がり時間、前年の実績の三つを見て、山と谷を作ります
  • 総額の1割前後を目安に、使途を決めずに置きます。予備枠がないと、期中に見つかった機会に対して何も打てなくなります
  • 金額は引き継がず、単価と率だけを引き継ぎます。前期の金額を起点にすると、成果の出なかった施策がそのまま残ります
  • 営業、財務、経営の順に当てます。営業との前提合わせを飛ばすと、経営の場でリードの質の話が出て、その場で差し戻されます
  • 前期の支出を費目別に確定することからです。前期が見えていない状態で来期を組むと、すべての数字が見込みの上に乗ります