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広告のKPIと事業のKPIをつなぐ

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
広告のKPIと事業のKPIをつなぐ

数える対象も、数える時点も、数える主体も違うからです。
一致しない前提で、対応関係を作るところから始めます。

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目次

  1. 広告の数字と事業の数字は、なぜ一致しないのか
    • 一致しないことを、先に共有しておく
  2. どちらの数字を正として扱うのか
    • 使い分けを、資料の上で明示する
  3. 広告のコンバージョンは、事業のどの段階に対応するのか
    • 同じフォームでも段階が分かれることがある
  4. 広告の目標値は、事業の目標からどう下ろすのか
    • 目標が予算を超えるときの扱い
  5. 獲得単価の上限は、どこから決まるのか
    • 上限は、事業側と一緒に決める
  6. 受注のデータを広告側に戻すと、何が変わるのか
    • 件数が減ることを、先に合意しておく
  7. 代理店に任せている場合、接続の責任はどこにあるのか
    • 報告の様式を、自社側の定義で指定する
  8. 点検の順番をどう決めるか
  9. よくある質問
  10. まとめ

数える対象も、数える時点も、数える主体も違うからです。
一致しない前提で、対応関係を作るところから始めます。

広告の数字と事業の数字は、なぜ一致しないのか

数える対象も、数える時点も、数える主体も違うからです。
一致しない前提で、対応関係を作るところから始めます。

広告の数字と事業の数字は、なぜ一致しないのか

広告の管理画面には、獲得件数と獲得単価が並びます。
会計の側には、受注金額と売上原価が並びます。

この2つを同じ会議で並べると、必ず食い違いが出ます。
食い違いを誤差として扱うと、広告の投資判断がその場で止まります。

止まった判断は、翌月に持ち越されます。
持ち越しが続くと、予算の増減が前年の金額を基準に決まるようになります。

一致しない理由の1つ目は、数える時点です。
広告側は、クリックやコンバージョンが起きた日で数えます。

事業側は、受注や検収の日で数えます。
検討期間が3か月ある事業では、同じ月の数字を並べても対応していません。

2つ目は、数える対象です。
広告側のコンバージョンには、既存顧客の再訪や採用目的の問い合わせが混ざります。

事業側の受注には、広告を経由していない紹介や既存取引が含まれます。
分母も分子も、そもそも別の集合を数えています。

3つ目は、重複の扱いです。
広告側では同一人物が複数回数えられ、事業側では名寄せされます。

4つ目は、金額の基準です。
広告側は税込や見込みの金額を扱い、事業側は税抜の確定額を扱います。

5つ目は、経路の判定です。
広告側は媒体の帰属ルールで決まり、事業側は営業の申告や顧客の自己申告で決まります。

この5つは、どれも運用の不備ではありません。
それぞれの目的に合わせて設計された結果です。

そのため、完全に一致させる作業に時間をかけても、判断は増えません。
目標にすべきなのは、対応関係を決めて翻訳できる状態にすることです。

一致しないことを、先に共有しておく

一致しないという前提を共有していないと、会議のたびに突き合わせから始まります。
突き合わせの結果は毎回同じで、時間だけが消費されます。

共有すべき相手は、経営と営業の両方です。
どちらか一方だけに説明すると、もう一方の会議で同じ議論が起きます。

説明の材料は、同じ月の両方の数字と、差の内訳です。
差を5つの理由に分解して示すと、誤差ではないことが伝わります。

内訳のうち、どれが減らせてどれが減らせないかも示してください。
重複や経路の判定のずれは減らせますが、計上の時点の違いは減らせません。

減らせない差があることを先に合意しておけば、以後の会議では対応表だけで議論できます。
合意がないと、差が出るたびに計測の不備を疑われます。

広告と事業の数字は時点、対象、重複、金額、経路の5つで一致しません。一致させようとせず、差の内訳を先に共有して翻訳できる状態を作ってください。

どちらの数字を正として扱うのか

用途で使い分けます。
日々の配信判断は広告側、投資の可否と報告は事業側の数字を正とします。

どちらの数字を正として扱うのか

どちらか一方に統一しようとすると、必ず不便が出ます。
用途ごとに、どちらを見るかを決めてください。

日次と週次の配信調整は、広告側の数字で足ります。
どのキャンペーンを止めるか、どこに寄せるかという判断には速さが要ります。

事業側の数字が確定するのを待つと、判断が1か月遅れます。
1か月遅れると、その間の予算はすでに使われています。

この場面で事業側の数字を求めると、運用が止まります。
速報値であることを承知したうえで、広告側で判断してください。

月次の配分の見直しでは、両方を突き合わせます。
広告側で効率がよく見えるチャネルが、事業側では受注につながっていないことがあるためです。

四半期の投資判断は、事業側の数字で決めます。
来期の予算を増やすかどうかは、受注と粗利で判断します。

広告側の獲得単価だけでは、採算が合っているかが分かりません。
獲得単価が半分になっても、受注につながらない層が増えていれば採算は悪化します。

経営への報告も、事業側の数字を使います。
会計の数字と接続していないと、報告された数字の意味を経営が判断できません。

代理店の評価は、両方を使います。
配信の過程は広告側、結果は事業側で見る形です。

片方だけで評価すると、評価の対象が偏ります。
広告側だけなら過程だけ、事業側だけなら営業の要因まで代理店の評価に混ざります。

使い分けを、資料の上で明示する

同じ資料に両方の数字を載せるときは、どちらの定義かを列名に明記してください。
明記がないと、会議のたびに出どころの確認から始まります。

明記の仕方は、列名に管理画面の値か社内の確定値かを書く形で足ります。
記号や色分けだけで区別すると、印刷や転記の過程で情報が失われます。

同じ指標を両方の定義で載せる場合は、差の理由も1行添えてください。
差が説明されていれば、その場で計測の不備を疑われることがなくなります。

資料の様式は、期を通して固定します。
毎月様式が変わると、前月との比較に使えません。

様式を決める人と、数字を入れる人は分けてください。
入れる人が様式を変えられる状態だと、月ごとに定義が動きます。

配信の判断は広告側、投資の可否と経営への報告は事業側の数字を使います。同じ資料に両方を載せるときは、列名にどちらの定義かを明記してください

広告のコンバージョンは、事業のどの段階に対応するのか

問い合わせや資料請求は、有効リードの手前に位置づけます。
受注と同じ扱いにすると、採算を大きく見誤ります。

広告のコンバージョンは、事業のどの段階に対応するのか

広告のコンバージョンをそのまま成果と呼ぶと、事業側から見て過大になります。
段階の対応を先に決めてください。

作る対象は、広告側で計測しているコンバージョンの種類ごとの対応表です。
それぞれが事業側のどの段階に相当するかを書き出します。

資料ダウンロードは、接触の段階に置きます。
情報を集めている段階で、購入の意思が確認できていないためです。

問い合わせフォームの送信は、問い合わせの段階です。
内容によっては接触に近いものも混ざるため、後で分解が必要になります。

見積依頼は、有効リードの段階に置きます。
価格を確認する行動は、検討が具体化している証拠になります。

電話の着信は、問い合わせの段階です。
ただし、採用や営業目的の着信が混ざるため、除外の運用が必要になります。

来店や来場は、有効リードの段階です。
時間を使って足を運ぶ行動は、資料請求より検討が進んでいます。

広告の計測と、事業の段階の対応

広告側で数えるもの事業側の段階次の段階への率を持つか
資料ダウンロード接触持つ
問い合わせフォームの送信問い合わせ持つ
見積依頼有効リード持つ
電話の着信問い合わせ持つ
来店や来場有効リード持つ

対応を決めたら、その段階から受注までの率を出してください。
率が分かれば、コンバージョン1件が受注何件に相当するかが計算できます。

数字は説明のための仮の値です。
資料ダウンロードから受注までの率が2%、見積依頼から受注までの率が20%なら、価値は10倍違います。

この10倍の差があるにもかかわらず、管理画面では同じ1件として合算されます。
合算した件数で獲得単価を出すと、実態を表さない数字になります。

そのため、種類の違うコンバージョンを合算しないでください。
受注までの距離が違うものは、別の行で管理します。

同じフォームでも段階が分かれることがある

問い合わせフォームは、内容によって段階が分かれます。
価格を尋ねる問い合わせと、資料の請求と、採用の応募が同じフォームから届きます。

この場合、フォームの項目に問い合わせの種別を入れてください。
種別が取れれば、送信後に段階を振り分けられます。

種別の選択肢は、事業側の段階と対応させます。
自由記述にすると、振り分けに人手が必要になります。

項目を追加すると入力の離脱が増えるため、選択肢は3つか4つに絞ってください。
細かく分けるほど、選ばれた種別の精度が落ちます。

振り分けができない状態では、対応表の精度も上がりません。
対応表の作成と並行して、フォームの設計を見直す必要があります。

コンバージョンの種類ごとに事業側の段階を対応させ、受注までの率を持たせます。受注までの距離が違うものを合算せず、フォームには種別の項目を入れてください。

広告の目標値は、事業の目標からどう下ろすのか

受注目標から段階ごとの率で割り戻し、広告が担当する経路の分だけを切り出します。
全経路の合計を広告の目標にすると、過大になります。

広告の目標値は、事業の目標からどう下ろすのか

事業の目標をそのまま広告に下ろすと、紹介や既存取引の分まで広告が背負うことになります。
経路の切り分けが先です。

切り分けの方法は、過去の実績を使います。
受注のうち、広告経由がどれだけを占めるかを直近12か月から出してください。

12か月を単位にするのは、四半期では件数が少なく比率が振れるためです。
年間の受注が30件以下の事業では、四半期の比率は実態を表しません。

出た比率を事業の受注目標に掛けたものが、広告が担当する受注件数になります。
ここから割り戻していきます。

受注率で割ると、必要な商談数が出ます。
商談化率と有効化率で割ると、必要なコンバージョン件数が出ます。

最後に上限単価を掛けると、必要な広告予算が出ます。
ここまで降ろして初めて、目標が現実的かどうかを判断できます。

数字は説明のための仮の値です。
受注目標60件のうち広告経由が40%なら、広告が担当するのは24件です。

受注率25%なら商談は96件、商談化率20%なら有効リードは480件になります。
有効化率60%なら、必要なコンバージョンは800件です。

上限単価が2万6千円なら、必要な予算は約2,080万円になります。
この金額が確保できる額を超えている場合は、期初の時点で判断が要ります。

目標が予算を超えるときの扱い

計算の結果、必要な予算が確保できる額を超えることがあります。
このとき取れる選択肢は3つです。

目標を下げるか、途中の率を上げるか、単価の上限を上げるかです。
どれを選ぶかを、期初の時点で決めておいてください。

決めていないと、期中に予算が足りなくなった時点で現場が単価の上限を超えて出稿します。
超えた出稿は採算を割るため、期末に説明のつかない赤字が残ります。

率を上げる選択をした場合は、どの率をどれだけ上げるかを具体的に書きます。
商談化率を20%から25%に上げるという形で、担当と期限まで決めます。

上限単価を上げる選択は、回収期間を延ばすことと同じです。
資金繰りの制約に触れるため、事業側の承認が必要になります。

広告経由の比率そのものも、固定しないでください。
施策の構成が変われば比率も変わるため、期中に見直す時期を先に決めておきます。

受注目標に広告経由の比率を掛けてから割り戻します。必要な予算が確保できる額を超えた場合に、目標と率と上限単価のどれを動かすかを期初に決めてください。

獲得単価の上限は、どこから決まるのか

粗利と、回収までに許容できる期間から決まります。
競合の水準や、過去の実績から決めるものではありません。

獲得単価の上限は、どこから決まるのか

広告の獲得単価が高いか安いかは、媒体の側では判断できません。
同じ1万円が、粗利60万円の事業では安く、粗利3万円の事業では高くなります。

判断の基準は、事業の採算です。
1件の受注から得られる粗利から逆算します。

出発点は、平均受注単価に粗利率を掛けた金額です。
このとき、値引きの実績を反映した実際の受注単価を使ってください。

定価で計算すると、上限が実態より高く出ます。
高く出た上限で出稿すると、期末に採算が合わなくなります。

継続取引がある事業では、継続期間の分を掛けます。
継続率の実績から、何期分を見込むかを決めてください。

見込む期間を長く取るほど上限は上がりますが、資金の回収は遅れます。
この判断は、資金繰りの制約に触れます。

次に、営業と納品の費用を引きます。
人件費を忘れると、粗利のすべてを広告に使える計算になります。

残った金額を、許容する回収期間で按分します。
1年以内に回収する前提と3年かけてよい前提では、許容できる単価が大きく変わります。

最後に、受注までの率で割り戻します。
これでコンバージョン単価の上限が出ます。

上限単価の計算

順番計算の内容注意する点
1平均受注単価に粗利率を掛ける値引きの実績を反映した単価を使う
2継続期間の分を掛ける継続率の実績から期数を決める
3営業と納品の費用を引く人件費を計上から外さない
4許容する回収期間で按分する資金繰りの制約を先に確認する
5受注までの率で割り戻す種類別の率を使い平均で割らない

数字は説明のための仮の値です。
平均受注単価400万円、粗利率40%なら1件の粗利は160万円になります。

営業と納品の費用を40万円引くと、残りは120万円です。
このうち3分の1までを獲得費用に充てるなら、1件あたり40万円が上限になります。

受注までの率が5%なら、コンバージョン単価の上限は2万円です。
率が2%なら8千円になり、率の違いだけで4倍の差が出ます。

上限は、事業側と一緒に決める

粗利率と回収期間は、事業計画や資金繰りの話です。
広告の担当者だけで置いた上限は、後で覆ります。

覆ったときに困るのは、すでに出稿が進んでいる場合です。
上限が下がると、その水準では必要な件数が確保できなくなります。

決める場には、事業の責任者と財務の担当者を入れてください。
回収期間の前提は、この2者がいないと決まりません。

決めた上限は、根拠とともに文書に残します。
根拠が残っていないと、翌期に同じ議論を最初からやり直すことになります。

上限は1つでは足りない場合があります。
商材や顧客の種類で粗利の構造が違えば、上限も分かれます。

分ける単位は、粗利率が10ポイント以上違うかどうかを目安にしてください。
数ポイントの差なら、1つにまとめたほうが運用が回ります。

上限は粗利から営業と納品の費用を引き、回収期間で按分して受注までの率で割り戻します。粗利率と回収期間は事業側と決め、根拠を文書に残してください

受注のデータを広告側に戻すと、何が変わるのか

配信の最適化の対象が、問い合わせ件数から受注に近づきます。
件数は減っても、受注が増えることがあります。

受注のデータを広告側に戻すと、何が変わるのか

広告の自動配信は、与えられた成果地点に向けて最適化されます。
問い合わせ件数だけを渡していると、問い合わせしやすい層に寄っていきます。

問い合わせしやすい層と、受注しやすい層は同じではありません。
情報収集の段階にある人ほど、問い合わせの心理的な負担が小さいためです。

この構造があるかぎり、件数を成果地点にした運用は質を下げ続けます。
運用の巧拙ではなく、渡している成果地点の問題です。

戻せる情報は、いくつかの段階に分かれます。
受注したかどうか、受注金額、失注の理由、商談化の有無です。

受注の有無を戻すと、受注しやすい層に配信が寄ります。
必要な準備は、リードと受注の紐づけです。

受注金額を戻すと、金額の大きい層に寄ります。
金額の確定するタイミングが遅い事業では、戻すまでの時間差が問題になります。

失注の理由を戻すと、除外の判断材料になります。
営業側の入力運用が整っていないと、この情報は集まりません。

商談化の有無を戻す方法は、受注までの時間が長い事業で使えます。
中間の段階の情報なので、受注より早く戻せます。

件数が減ることを、先に合意しておく

受注を成果地点にすると、コンバージョン件数は減ります。
配信が受注しやすい層に絞られるためで、想定どおりの動きです。

件数を目標にしたままこの変更をすると、未達として扱われます。
未達の報告が2か月続いた時点で、元の設定に戻す判断が出ます。

戻してしまうと、この変更は二度と試されません。
一度失敗した施策として記録に残るためです。

そのため、変更の前に目標を組み替えてください。
コンバージョン件数の目標を外し、広告経由の受注件数に置き換えます。

置き換えた目標の水準は、変更前の受注件数を起点にします。
件数が何割減るかは事前に読めないため、コンバージョン件数の目標は置きません。

データを外部に渡す仕組みを使う場合は、前提の確認が必要です。
同意の取得や利用目的の範囲については、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

受注データを戻すと配信は受注しやすい層に寄り、コンバージョン件数は減ります。変更の前に目標を広告経由の受注件数へ組み替えてください。

代理店に任せている場合、接続の責任はどこにあるのか

広告側の数字は代理店、事業側の数字は自社、突き合わせは自社の責任です。
突き合わせを外部に委ねると、判断の材料が自社に残りません。

代理店に任せている場合、接続の責任はどこにあるのか

Testifyが2026年5月14日から18日に実施した調査では、代理店を活用している企業が9割を超え、全面委託が37.2%、社内運用との併用が54.4%でした。
委託の形によって、接続の作業をどこが持つかが変わります。

配信の運用そのものは、代理店に任せて構いません。
媒体の数字と日々の配信の判断は、速さが要る領域です。

計測の設計では、実装の作業は任せられます。
ただし、何をどの段階として数えるかという定義の決定は自社に残してください。

定義を外部が決めると、対応表が委託先の様式で作られます。
委託先が変わったときに、過去の数字と比較できなくなります。

受注との突き合わせは、自社に残す領域です。
広告の数字と受注の数字を突き合わせる作業は、事業の内側のデータを扱います。

ここを外に出すと、自社に判断の材料が残りません。
残らない状態でインハウス化を検討すると、移行の難易度が一段上がります。

同じ調査では、全面委託している企業の8割超が1年以内のインハウス化を計画または検討しており、決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%でした。
動機はノウハウ蓄積が56.7%、コスト削減が46.7%です。

一方で障壁は、教育時間や知見の不足が44.8%、媒体アップデートへの追随困難が40.3%、人材採用が36.7%となっています。
突き合わせの手順と対応表が社内にあれば、移行時に引き継ぐのは配信の運用だけで済みます。

投資の判断は、材料の提供までが代理店の役割です。
判断そのものを外部に委ねると、予算の根拠を社内で説明できません。

報告の様式を、自社側の定義で指定する

代理店の標準の報告様式は、媒体の指標で組まれています。
そのままでは、事業側の段階と対応しません。

自社の段階の定義に合わせた様式を指定してください。
コンバージョンの種類ごとに行を分け、事業側の段階名を列に入れる形です。

様式を指定すると、突き合わせの手間が大きく減ります。
指定していないと、毎月受け取った報告を自社で組み替える作業が発生します。

説明を求める範囲も、契約の時点で決めておいてください。
同じ調査では、マーケティング責任者の53.1%が成果不振の説明不足を不満に挙げていました。

どの数字について、どの粒度で説明を求めるかを先に決めれば、この不満は減ります。
決めていないと、求める側と応じる側で期待の水準がずれ続けます。

経営層の不満は、費用が成果に見合わないことが56.3%でした。
これは説明の粒度ではなく、事業側の数字との接続が作られていないことに起因します。

配信の運用と実装は任せられますが、定義の決定と受注との突き合わせは自社に残します。報告の様式を自社の段階の定義で指定し、説明を求める範囲を契約時に決めてください。

点検の順番をどう決めるか

広告のコンバージョンの種類を全部書き出し、事業のどの段階に当たるかを対応づけることからです。
対応表がないと、どの数字も突き合わせられません。

点検の順番をどう決めるか

接続の作業は、新しい仕組みを入れることではありません。
すでにある数字の対応関係を決めることです。

そのため、システムの導入や計測の作り直しから始めないでください。
対応表を作る過程で、何が足りないかが分かります。

実行の流れ

順番やること期間の目安
1広告で計測しているCVの種類を全部書き出す1週間
2事業側の段階と対応づけて表にする1週間
3段階ごとの受注までの率を過去12か月で出す2週間
4粗利と回収期間から上限単価を事業側と決める2週間
5事業目標から広告の目標を下ろす1週間
6月次で両方の数字を突き合わせる運用にする継続

この6工程で、着手から運用開始まで7週間前後が目安になります。
工程4に2週間を置いているのは、事業側と財務の日程を押さえる必要があるためです。

数字は説明のための仮の値です。
平均受注単価400万円、粗利率40%なら1件の粗利は160万円になります。

受注までの率が5%で、粗利から営業と納品の費用を引いた残りの3分の1までを獲得費用に充てるとします。
この条件なら、コンバージョン単価の上限は2万円という計算になります。

効果を見る基準

数字周期接続の中での役割
広告経由のCV件数週次量の進捗を見る
種類別のCV件数月次受注までの距離の構成を見る
CVから受注までの率四半期目標を下ろす入力になる
広告経由の受注件数月次事業側の成果を見る
広告経由の粗利四半期採算の判断に使う
コンバージョン単価月次上限に対する位置を見る

週次で見るのは、広告経由のCV件数だけにしてください。
率と単価を週次で見ると、確定していない費用が入り実態より低く出ます。

突き合わせは、月次で固定します。
毎週やると、確定していない数字で議論することになります。

率の更新は、四半期に一度で足ります。
毎月更新すると、母数の少ない月の値に引きずられます。

対応表は、文書に残してください。
対応の決め方が担当者の頭の中にあると、異動で失われます。

残す文書には、定義、対応表、上限単価の根拠の3つを含めます。
この3つが1か所にあれば、担当が代わっても運用が継続します。

変更履歴も同じ文書に残してください。
対応を変えた時期が分からないと、前後をまたぐ比較ができません。

履歴には、変更した内容だけでなく理由も1行添えます。
理由が残っていれば、次に同じ判断を求められたときに議論を繰り返さずに済みます。

対応表を作るところから始め、システムの導入は後回しにします。突き合わせは月次で固定し、定義と対応表と上限単価の根拠を1つの文書に残してください

広告の数字と事業の数字がつながらない場合は、無料相談で現状の対応関係を見てもらうところから始められます。
計測と目標の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

広告の管理画面の件数と社内の受注件数が合いません

計上の時点、数える対象、重複の扱い、金額の基準、経路の判定の5つが違うため、一致しないのが通常です。一致させようとせず、差の内訳を先に経営と営業に共有し、段階の対応表を作って翻訳できる状態にしてください。

広告の目標は事業目標をそのまま下ろせばいいですか

そのまま下ろすと、紹介や既存取引の分まで広告が背負うことになります。受注のうち広告経由が占める比率を直近12か月の実績から出し、その分だけを切り出してから受注率と商談化率で割り戻してください。

獲得単価の上限はどう決めますか

平均受注単価に粗利率を掛け、営業と納品の費用を引き、許容する回収期間で按分してから、受注までの率で割り戻します。値引きの実績を反映した単価を使い、粗利率と回収期間の前提は事業の責任者と財務の担当者を入れて決めてください。

受注データを広告に戻すと件数が減りました

最適化の対象が受注に近づいたためで、想定どおりの動きです。件数を目標に置いたままこの変更をすると未達として扱われ、2か月で元の設定に戻す判断が出ます。変更の前に、目標を広告経由の受注件数へ組み替えてください。

代理店に突き合わせまで任せてよいですか

配信の運用と計測の実装は任せられますが、何をどの段階として数えるかという定義の決定と、受注データとの突き合わせは自社に残してください。外に出すと投資判断の材料が自社に蓄積せず、インハウス化を検討する段階で移行の難易度が上がります。

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  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 数える対象も、数える時点も、数える主体も違うからです。一致しない前提で、対応関係を作るところから始めます
  • 用途で使い分けます。日々の配信判断は広告側、投資の可否と報告は事業側の数字を正とします
  • 問い合わせや資料請求は、有効リードの手前に位置づけます。受注と同じ扱いにすると、採算を大きく見誤ります
  • 受注目標から段階ごとの率で割り戻し、広告が担当する経路の分だけを切り出します。全経路の合計を広告の目標にすると、過大になります
  • 粗利と、回収までに許容できる期間から決まります。競合の水準や、過去の実績から決めるものではありません
  • 配信の最適化の対象が、問い合わせ件数から受注に近づきます。件数は減っても、受注が増えることがあります
  • 広告側の数字は代理店、事業側の数字は自社、突き合わせは自社の責任です。突き合わせを外部に委ねると、判断の材料が自社に残りません
  • 広告のコンバージョンの種類を全部書き出し、事業のどの段階に当たるかを対応づけることからです。対応表がないと、どの数字も突き合わせられません