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KPIツリーの作り方|現場が動ける粒度まで分解する

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
KPIツリーの作り方|現場が動ける粒度まで分解する

目標と現場の行動をつなぐためです。
分解の図を作ること自体が目的になると、誰も使わない資料が一枚増えるだけになります。

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目次

  1. KPIツリーは、何のために作るのか
    • 作る前に、使う場面を決めておく
  2. 分解は、どの順で進めるのか
    • 分解の前に定義を揃える
  3. 掛け算で分けるのか、足し算で分けるのか
    • 掛け算を先に、足し算を後にする
  4. どこまで分解すれば、現場が動けるのか
    • 担当者に聞いて確かめる
  5. 分解しすぎると、何が起きるのか
    • 常に見る枝と、必要なときだけ見る枝を分ける
  6. 枝の担当は、どう割り当てるのか
    • 部門をまたぐ枝は、要素に分けてから割り当てる
  7. ツリーは、いつ作り直すのか
    • 数字の更新は毎月行う
  8. 導入の順番をどう決めるか
  9. よくある質問
  10. まとめ

目標と現場の行動をつなぐためです。
分解の図を作ること自体が目的になると、誰も使わない資料が一枚増えるだけになります。

KPIツリーは、何のために作るのか

目標と現場の行動をつなぐためです。
分解の図を作ること自体が目的になると、誰も使わない資料が一枚増えるだけになります。

KPIツリーは、何のために作るのか

KPIツリーという言葉は広く使われています。
作られたものの多くは、期初に配られて以降ほとんど開かれません。

開かれないツリーには、共通点があります。
現場の行動まで下りていないこと、枝の担当が決まっていないこと、数字が更新されないことの3つです。

この3つが揃うと、ツリーは図として残るだけになります。
残った図は、翌期に別の担当者が作り直し、同じ経緯をたどります。

ツリーが果たすべき役割は、4つあります。
目標の分解、責任の割り当て、原因の特定、そして打ち手の選択です。

目標の分解というのは、全社の売上目標を各部門が扱える数字に変えることです。
この変換がないと、部門は自分の活動と全社の目標の関係を説明できません。

責任の割り当ては、どの枝を誰が持つかを決めることです。
枝に担当が付いて初めて、未達のときに動く人が決まります。

原因の特定は、未達のときにどの枝が落ちたかを追える状態を指します。
ツリーの構造が固定されていれば、上から順に降りていくだけで位置が分かります。

打ち手の選択は、動かせる枝を選んで着手できる状態です。
動かせない枝しか見えていない組織では、打ち手の議論が他部門への要求になります。

この4つに加えて、説明の共有という役割もあります。
同じ図を部門をまたいで使っていれば、数字の意味を説明する時間が短くなります。

作る目的を1文で言えば、末端の枝を見た担当者が今週何をするかを決められるようにすることです。
そこに届かないツリーは、分解の練習で終わります。

分解の練習で終わったツリーにも、費用はかかっています。
作成に数週間、合意に数回の会議を使っているためです。

その費用が回収されないだけでなく、次に作るときの抵抗になります。
前回作っても使われなかったという記憶が、組織に残るためです。

そのため、作る前に使われる条件を満たしているかを確認してください。
条件を満たせないなら、作らないほうが損失は小さくなります。

作る前に、使う場面を決めておく

ツリーが使われるかどうかは、出来上がりの精度より、使う場面が決まっているかで決まります。
場面が決まっていないと、精度が高くても開かれません。

決めておく場面は3つで足ります。
月次の実績確認、未達の原因の特定、そして期初の目標設定です。

月次の実績確認では、各枝の数字を更新して前月との差を見ます。
この更新作業が、ツリーを生かし続ける唯一の作業になります。

未達の原因の特定では、上位の枝から順に降りて、落ちている位置を探します。
この使い方をするために、構造を期中に変えないという制約が必要になります。

期初の目標設定では、前期の実績を入れたツリーを使って逆算します。
前期のツリーが残っていれば、この作業は数日で終わります。

ツリーの目的は、末端の枝を見た担当者が今週何をするかを決められるようにすることです。作る前に、月次の確認、未達の特定、期初の設定という使う場面を決めてください。

分解は、どの順で進めるのか

最上位の目標から下へ、一段ずつ降ります。
途中で横に広げたくなっても、一段ずつ確定させてから次に進みます。

分解は、どの順で進めるのか

分解の順番を守らないと、枝の数が制御できなくなります。
途中の段で複数の分け方を並行して試すと、全体の構造が崩れます。

最上位に置くのは売上です。
その下を確定させてから、さらに下へ降ります。

第1段では、売上を新規と既存に分けます。
この2つは獲得の費用構造がまったく違うため、同じ枝で扱えません。

第2段では、新規売上を受注件数と平均受注単価に分けます。
ここが掛け算の始まりで、以降しばらく掛け算が続きます。

第3段では、受注件数を商談数と受注率に分けます。
第4段では、商談数を有効リード数と商談化率に分けます。

第5段では、有効リード数を総リード数と有効化率に分けます。
第6段で、総リード数をチャネル別の内訳に分けます。

分解の段階

分ける対象分け方
1売上新規と既存に分ける
2新規売上受注件数と平均受注単価の積に分ける
3受注件数商談数と受注率の積に分ける
4商談数有効リード数と商談化率の積に分ける
5有効リード数総リード数と有効化率の積に分ける
6総リード数チャネル別の件数の合計に分ける

この6段が、検討期間の長い事業での標準的な形になります。
その場で購入が決まる事業では、第3段と第4段が省かれます。

その代わり、購入回数と継続期間の枝が第2段に加わります。
1人の顧客が年に何回買うか、何年続くかで、同じ獲得件数でも売上が変わるためです。

継続課金の事業では、第1段の既存の枝のほうが大きくなります。
新規の枝だけを詳しく分解しても、売上の大半は説明できません。

途中で分け方を変えないでください。
掛け算で分けていたものを途中から足し算に変えると、ツリーの整合が取れなくなります。

段ごとに、掛け算か足し算かを固定します。
どちらかが決まっていれば、その段の合計や積が上位の数字と一致するかを確認できます。

分解の前に定義を揃える

商談や有効リードの定義が揃っていないと、分解した数字が部門ごとに違います。
違う数字が入ったツリーは、最初の月次会議で使われなくなります。

定義の確認は、分解の作業に入る前に済ませてください。
分解しながら定義を議論すると、構造の話と定義の話が混ざって何も決まりません。

確認する定義は、第3段から第5段で使う商談と有効リードの2つです。
この2つが揃っていれば、残りは機械的に決まります。

定義を揃える相手は営業責任者です。
分解の作業自体はマーケティング部門でできますが、この2つだけは合意が要ります。

定義が揃っていないことが分かった場合は、分解の前に揃える工程を入れてください。
揃えずに進めると、完成したツリーを作り直すことになります。

売上から一段ずつ降り、途中で分け方を変えません。第3段から第5段で使う商談と有効リードの定義は、分解に入る前に営業と揃えてください。

掛け算で分けるのか、足し算で分けるのか

量と率の関係は掛け算、構成要素の合計は足し算です。
混ぜると、どの枝を動かせば何が変わるかが読めなくなります。

掛け算で分けるのか、足し算で分けるのか

分け方には2種類しかありません。
どちらを使うかで、枝の意味が変わります。

掛け算は、量と率に分けるときに使います。
商談数は、有効リード数と商談化率の積です。

掛け算で分けた枝には、特徴があります。
片方を10%動かせば、結果も10%動きます。

つまり、掛け算の枝はどれも同じ重みを持ちます。
どれを動かすかは効果ではなく、動かしやすさで決まります。

足し算は、構成要素に分けるときに使います。
総リード数は、チャネルごとの件数の合計です。

足し算で分けた枝は、それぞれ独立して動かせます。
1つのチャネルを止めても、他のチャネルの件数は変わりません。

金額と件数の分解も掛け算です。
売上を受注件数と平均受注単価に分ける形で、どちらを動かしても金額への影響が読めます。

地域や部門の分解は足し算です。
担当の割り当てがしやすく、末端の枝としては扱いやすい形になります。

同じ段に掛け算の枝と足し算の枝が並ぶと、合計が合わなくなります。
段ごとに、どちらかに統一してください。

掛け算を先に、足し算を後にする

分解の順番としては、先に掛け算で率まで降り、最下段で足し算に切り替えます。
この順にすると、どの率を動かせば効くかが構造として見えます。

逆にすると、最初にチャネル別に分かれます。
チャネルごとに率を分解することになり、末端の枝の数が掛け算で増えます。

数字は説明のための仮の値です。
4チャネルある事業で先に足し算に分けると、各チャネルで4段の掛け算が必要になります。

末端の枝は16個になり、1つあたりの件数が4分の1になります。
件数が減ると率が振れるため、末端での判断ができなくなります。

先に掛け算で降りておけば、末端の足し算はチャネルの数だけで済みます。
枝の総数が抑えられ、1つあたりの件数も確保できます。

チャネルごとに率が大きく違う場合だけ、例外として先に足し算にします。
指名検索と一般の広告では率の構造が違うため、分けたほうが判断しやすくなります。

例外を適用するかどうかは、過去12か月の率を並べて判断してください。
チャネル間で率が数ポイントしか違わないなら、先に掛け算で降りたほうが枝の数を抑えられます。

例外を適用した場合でも、分けるのは2つか3つまでにします。
それ以上分けると、末端の件数が確保できません。

量と率は掛け算、チャネルや商材は足し算で分け、同じ段では混ぜません。先に掛け算で率まで降り、最下段で足し算に切り替えてください。

どこまで分解すれば、現場が動けるのか

担当者が自分の判断で動かせる数字に届くまでです。
その判断ができない粒度で止めると、ツリーは説明資料で終わります。

どこまで分解すれば、現場が動けるのか

粒度の基準は、抽象度ではなく可動性です。
細かいかどうかではなく、動かせるかどうかで判断します。

判定する条件は3つです。
その数字を担当者が動かせるか、今週の行動が来週の数字に出るか、動かした結果を担当者自身が確認できるかです。

この3つを満たせば、分解は十分です。
1つでも欠けていれば、もう一段降りる必要があります。

売上は、担当者が動かせません。
動かすには、下位のすべての枝を動かす必要があります。

リード数は、間接的にしか動かせません。
配分や訴求を変えれば動きますが、どの手段を選ぶかがこの粒度では決まりません。

チャネル別のリード数まで降りると、担当を置けるようになります。
広告経由のリード数なら、予算と入札と訴求で動かせます。

粒度の判定

枝の例担当者が動かせるか判定
売上動かせないさらに分解する
総リード数間接的にしか動かせないさらに分解する
チャネル別のリード数動かせる担当を置ける
広告経由のリード数動かせる十分な粒度
特定キャンペーンのリード数動かせる細かすぎる場合がある

最下段が細かすぎる場合もあります。
特定のキャンペーン単位まで降りると、件数が少なすぎて判断できません。

枝の単位は、担当者の業務の単位と一致させてください。
1人が3つの枝を持つのは機能します。

3人で1つの枝を持つと、責任が曖昧になります。
未達のときに、誰が動くかが決まりません。

担当者に聞いて確かめる

粒度が十分かどうかは、担当者に確かめるのが最も確実です。
枝を見せて、これが未達なら何をしますかと聞いてください。

答えが具体的な行動で返ってくれば、分解は足りています。
答えが出ない場合か、他部門への依頼が返ってきた場合は、まだ足りていません。

この確認は、ツリーを完成させる前に行ってください。
完成後に確認すると、構造を作り直すことになります。

確認の相手は、実際にその枝を持つ予定の担当者です。
責任者に聞くと、動かせるという答えが返りますが、責任者自身は日々の手を打ちません。

答えが出なかった枝は、その場でもう一段分解します。
分解した先で同じ質問をして、答えが出るまで繰り返してください。

動かせるか、今週の行動が来週の数字に出るか、結果を自分で確認できるかの3つで判定します。実際に枝を持つ担当者に、未達なら何をするかを聞いて確かめてください。

分解しすぎると、何が起きるのか

枝の数が管理できなくなり、全体像が見えなくなります。
末端の数字が細かすぎると、月の件数が少なすぎて変動を読めません。

分解しすぎると、何が起きるのか

分解は細かくするほど良いわけではありません。
細かくすると、1つあたりの件数が減ります。

末端の枝が月に数件しかないと、1件の増減で率が大きく動きます。
その動きに反応すると、無意味な施策変更が繰り返されます。

数字は説明のための仮の値です。
月5件の枝で1件増えれば20%増ですが、これは施策の成果ではなく偶然の範囲です。

この20%増を報告し、要因を分析し、他の枝に横展開する。
この作業に使った時間は、すべて無駄になります。

無駄になるだけでなく、横展開した先の枝の運用まで乱れます。
偶然の結果を根拠にした変更が、正常に動いていた枝に持ち込まれるためです。

末端の枝の数が5から10程度なら、それぞれの件数が十分に確保できます。
月次で変化が読め、担当も置けます。

20から30になると、1つあたりの件数がやや少なくなります。
月次では読みにくく、四半期でまとめて見る必要が出ます。

50を超えると、変動が大きすぎて判断に使えません。
100を超えると、更新作業そのものが回らなくなります。

止める基準を先に決めておいてください。
末端の枝が月30件を下回るなら、それ以上分解しないという形です。

この基準がないと、分解が止まりません。
もう一段分ければ原因が分かるという判断が、各段で繰り返されるためです。

深さも5段から6段に収めてください。
それ以上深くなると、上から下までを一目で追えなくなります。

常に見る枝と、必要なときだけ見る枝を分ける

細かい分解が不要になるわけではありません。
原因を特定するときには、末端をさらに分ける作業が必要になります。

分けるべきなのは、常に見る枝と、必要なときだけ分解する枝です。
ツリーに載せるのは、常に見る枝だけにしてください。

必要なときだけ分解する枝は、分解の手順を決めておきます。
チャネル別の枝を、さらにキャンペーン別と訴求別に分けるという手順です。

手順を決めておけば、必要になったときに数分で分解できます。
ツリーに常設する必要はありません。

分解した結果は、記録に残してください。
一度だけ分解して捨てると、次に同じ状況が起きたときに再現できません。

ツリーは1枚に収まる大きさにしてください。
複数枚にまたがると、全体を一目で追えなくなります。

末端の枝が月30件を下回るなら分解を止め、深さは5段から6段に収めます。常に見る枝だけをツリーに載せ、細かい分解は必要なときの手順として持ってください。

枝の担当は、どう割り当てるのか

一つの枝に一人を割り当てます。
複数人で持つ枝と、誰も持たない枝が、ツリーが使われなくなる原因です。

枝の担当は、どう割り当てるのか

分解が終わったら、担当を決めます。
ここまでやって初めて、ツリーが運用に乗ります。

原則は、1つの枝に1人です。
1つの枝を複数人で持つと、未達のときに誰も動きません。

誰かが動くだろうという判断が全員に働き、結果として1か月が過ぎます。
1か月後の会議で、状況が同じまま報告されます。

逆に、1人が複数の枝を持つのは構いません。
3つ程度までなら、優先順位を自分で付けられます。

チャネル別の量の枝は、そのチャネルの担当者に割り当てます。
1人が複数のチャネルを持つことも問題ありません。

段階の率の枝は、その段階に最も影響する部門に割り当てます。
CVRならマーケティング、受注率なら営業という形になります。

問題になるのは、部門をまたぐ枝です。
商談化率のように、リードの質と営業の初動の両方で決まる枝がこれに当たります。

この枝を2人で持たせると、押しつけ合いが始まります。
マーケティングは件数を出したと言い、営業は質が低いと言う状態です。

部門をまたぐ枝は、要素に分けてから割り当てる

商談化率のような枝は、もう一段分けてください。
リードの確度と、接触の運用に分けます。

リードの確度は、条件を満たしたリードの比率で測れます。
接触の運用は、接触率と接触までの日数で測れます。

分けたうえで、それぞれに担当を1人ずつ置きます。
リードの確度はマーケティング、接触の運用は営業です。

こうすると、商談化率が落ちたときに調べる場所が最初から決まっています。
接触率が落ちていれば営業側、確度が落ちていればマーケティング側です。

率そのものを2人で持たせないでください。
要素に分けられない率は、ツリーに載せずにモニタリング指標に移します。

誰も持たない枝も、ツリーから外してください。
担当のいない枝が1つでも残ると、その枝が未達のときに全体の説明が止まります。

外すことに抵抗が出た枝は、誰がどの判断に使っているかを聞いてください。
答えられないなら、その枝は見ていること自体が目的になっています。

1つの枝に1人を割り当て、部門をまたぐ率は要素に分けてから担当を置きます。担当のいない枝はツリーから外し、モニタリング指標に移してください

ツリーは、いつ作り直すのか

期の切り替えと、事業の前提が変わったときです。
期中の作り直しは、比較の基準を失わせます。
構造は固定したまま、数字だけを毎月更新します。

ツリーは、いつ作り直すのか

ツリーは固定して使うものです。
ただし、永久に同じでよいわけではありません。

作り直す条件を、先に決めておいてください。
条件がないと、期中に不都合が出るたびに構造の変更が議論されます。

構造そのものを見直すのは、事業の前提が変わったときです。
商材構成が変わった、主要チャネルが大きく変わった、営業の体制が変わったの3つが代表的な条件になります。

目標値だけが変わる場合は、構造を触りません。
各枝の数字を入れ替えるだけで済みます。

チャネル構成が変わった場合は、末端の枝を組み替えます。
上位の掛け算の構造は変えず、最下段の足し算だけを直す形です。

商材構成が変わった場合は、上位の分け方から見直します。
単価と受注率の構造が違う商材が加わると、平均値が実態から外れるためです。

定義が変わった場合は、該当する枝を再集計します。
再集計せずに定義だけ変えると、率の変化が施策の成果に見えます。

組織が変わった場合は、担当の割り当てだけを見直します。
構造は変えず、誰が持つかだけを付け替えてください。

これらの変更は、原則として期の切り替えで行います。
例外は、商材構成の変更と組織の変更で、これらは前提が変わった時点で対応します。

数字の更新は毎月行う

構造は変えず、各枝の実績だけを毎月更新してください。
更新されないツリーは、2か月で使われなくなります。

更新の担当と手順を、最初に決めておきます。
誰がいつまでに何を入れるかが決まっていないと、月末の忙しい時期に後回しになります。

更新の作業量を減らすには、集計の出どころを1か所にしておくことです。
枝ごとに出どころが違うと、更新のたびに複数の画面を開くことになります。

更新日を、ツリーの上に表示してください。
表示があれば、開いた人がいつの数字かを確認できます。

作り直したときは、前のツリーを残します。
何をどう変えたかが分かると、次に作るときの精度が上がります。

残す場所は、現行のツリーと同じ場所にしてください。
別の場所に保管すると、次の期初に誰も探しません。

残すときは、変更の理由も1行添えてください。
構造を変えた理由が分からないと、次の期に元の形へ戻す判断ができません。

構造を変えるのは期の切り替えと事業の前提が変わったときだけで、数字は毎月更新します。更新の担当と手順を先に決め、前のツリーを同じ場所に残してください

導入の順番をどう決めるか

売上から末端までを一度、紙の上で分解してみることからです。
途中で数字が出せない段階が見つかれば、そこが最初の課題です。

導入の順番をどう決めるか

ツリーは、作りながら課題が見つかる道具でもあります。
分解を始めると、数字が出せない段階が必ず1つか2つ見つかります。

見つかった段階が、その組織の最初の課題です。
ツリーを完成させることより、その段階を測れるようにすることのほうが先になります。

実行の順序

順番やること期間の目安
1売上から末端まで一度分解してみる1週間
2数字が出せない段階を洗い出す1週間
3定義が揃っていない枝を特定して営業と揃える2週間
4各枝の実績を過去12か月分入れる2週間
5末端の枝に担当を1人ずつ置く1週間
6毎月の更新の手順と担当を決める1週間

この6工程で、着手から運用開始まで8週間前後が目安になります。
数字が出せない段階が見つかった場合は、ここに計測の3か月が加わります。

数字は説明のための仮の値です。
新規売上3億円、平均受注単価500万円なら受注は60件です。

受注率25%なら商談は240件、商談化率20%なら有効リードは1,200件になります。
この1,200件を広告600件、検索400件、イベント200件に分けると、末端の枝は3つです。

末端が3つなら、1つあたり月に数十件から百件規模になります。
判断に足る件数が確保できており、分解はここで止めて構いません。

イベント経由の200件だけは、月あたりでは十数件になります。
開催のある月に集中するため、この枝は月次ではなく四半期で見る形にします。

効果を見る観点

数字見る頻度目安の考え方
末端の枝の件数毎週担当者ごとの進捗が読めるか
段階の率毎月掛け算の枝が前提どおり保たれているか
末端の枝の数四半期増えすぎていないか
担当のいない枝の数四半期ゼロになっているか
ツリーの更新日毎月放置されていないか

末端の枝の件数だけを週次に置いているのは、ここが量の指標だからです。
率の枝を週次で見ると、母数が足りず偶然の振れに反応することになります。

担当のいない枝の数は、四半期にゼロを確認してください。
組織変更のあとに、担当が抜けた枝が残ることがあります。

運用が始まったら、各担当に自分の枝を説明させてください。
自分の枝と、上位の数字とのつながりを説明できるかを確認します。

説明できない枝は、粒度か割り当てのどちらかに問題があります。
粒度が粗すぎて動かせないか、業務の単位と枝の単位がずれています。

この確認は、期初と期の中間の2回で足ります。
毎月行うと、確認そのものが目的になります。

期の中間の確認では、担当が変わっていないかも同時に見てください。
異動や退職で枝の担当が空いたまま、数字だけが更新されている状態が起きます。

紙の上で一度分解し、数字が出せない段階を最初の課題として扱います。運用開始後は、各担当が自分の枝と上位の数字のつながりを説明できるかを期に2回確認してください

KPIツリーをどの粒度まで分解すべきか分からない場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
指標の分解と担当の割り当てごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

KPIツリーはどこまで分解すればいいですか

担当者が自分の判断で動かせる数字に届くまでです。実際にその枝を持つ担当者に、これが未達なら何をしますかと聞いて、具体的な行動が返れば十分です。答えが出ないか、他部門への依頼が返ってくる場合は、もう一段分解してください。

分解しすぎるとどうなりますか

末端の件数が少なくなり、1件の増減で率が大きく振れます。その振れに反応すると、無意味な施策変更が繰り返されます。月30件を下回るなら、それ以上分解しないという基準を先に決めておき、深さも5段から6段に収めてください。

掛け算と足し算はどう使い分けますか

量と率に分けるときは掛け算、チャネルや商材に分けるときは足し算です。同じ段に両方を混ぜると合計が合わなくなるため、段ごとに統一します。先に掛け算で率まで降り、最下段で足し算に切り替えると、末端の枝の数を抑えられます。

部門をまたぐ枝の担当はどう決めますか

率そのものを2人で持たせません。商談化率ならリードの確度と接触の運用に分け、それぞれに1人ずつ担当を置きます。こうすると、率が落ちたときに接触率を見るだけでどちら側かが分かります。要素に分けられない率は、モニタリング指標に移してください。

ツリーはいつ作り直しますか

期の切り替えか、商材構成や営業体制が変わったときです。期中に構造を変えると比較の基準を失います。目標値だけの変更なら数字を入れ替え、チャネル構成の変更なら末端の枝だけを組み替え、構造は固定したまま実績を毎月更新してください。

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  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

まずは無料で相談する>>>

まとめ

  • 目標と現場の行動をつなぐためです。分解の図を作ること自体が目的になると、誰も使わない資料が一枚増えるだけになります
  • 最上位の目標から下へ、一段ずつ降ります。途中で横に広げたくなっても、一段ずつ確定させてから次に進みます
  • 量と率の関係は掛け算、構成要素の合計は足し算です。混ぜると、どの枝を動かせば何が変わるかが読めなくなります
  • 担当者が自分の判断で動かせる数字に届くまでです。その判断ができない粒度で止めると、ツリーは説明資料で終わります
  • 枝の数が管理できなくなり、全体像が見えなくなります。末端の数字が細かすぎると、月の件数が少なすぎて変動を読めません
  • 一つの枝に一人を割り当てます。複数人で持つ枝と、誰も持たない枝が、ツリーが使われなくなる原因です
  • 期の切り替えと、事業の前提が変わったときです。期中の作り直しは、比較の基準を失わせます。構造は固定したまま、数字だけを毎月更新します
  • 売上から末端までを一度、紙の上で分解してみることからです。途中で数字が出せない段階が見つかれば、そこが最初の課題です