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マーケティングKPIの決め方|KGIから逆算して指標を並べる手順

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約19分
マーケティングKPIの決め方|KGIから逆算して指標を並べる手順

指標を先に並べ、あとから目標値を当てはめているからです。
事業計画から降ろしていない数字は、達成しても売上が動きません。

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指標を先に並べ、あとから目標値を当てはめているからです。
事業計画から降ろしていない数字は、達成しても売上が動きません。

マーケティングKPIは、なぜ事業目標とつながらなくなるのか

指標を先に並べ、あとから目標値を当てはめているからです。
事業計画から降ろしていない数字は、達成しても売上が動きません。

マーケティングKPIは、なぜ事業目標とつながらなくなるのか

KPIを決める会議で最初に出てくるのは、たいてい指標の一覧です。
セッション数、CVR、リード数、CPA。
広告やサイトの管理画面で見られる数字が、そのまま候補として並びます。

この順番で決めると、事業の目標との接続が後付けになります。
後付けの接続は、期の途中でほどけます。

管理画面に出ている数字は、媒体が自分の成果を説明するために切り出した単位です。
事業の損益を説明するための単位ではありません。

たとえばリード数は、媒体が計測できる最後の地点です。
そこから先の商談化や受注は媒体の外側で起きるため、管理画面には出てきません。

その結果、KPIの範囲が「計測できるところまで」で止まります。
計測できる範囲と、事業の成否を決める範囲は一致しません。

もう1つの原因は、KPIを決める人と、目標の達成を負う人が分かれていることです。
期初にマーケティング部門だけでKPIを決めると、営業側の歩留まりが前提から抜け落ちます。

歩留まりが抜けたまま走ると、期末の説明が「リードは目標どおり出したが受注が足りない」という形になります。
この説明では、どちらの部門が何を直すべきかを決められません。

KPIの設計をマーケティング部門の作業として扱うかぎり、この状態に戻ります。
事業計画を分解する作業として扱い、営業責任者と同じ場で決める必要があります。

決める時期は、期初の事業計画が固まった直後です。
計画が固まる前に指標だけ決めると、売上目標が動いた時点で全部やり直しになります。

決める人は、マーケティング責任者、営業責任者、予算を承認する立場の3者です。
このうち1人でも欠けた場で決めたKPIは、期中に前提を問い直されます。

指標を先に並べると、何が起きるのか

指標が先に並ぶと、目標値は前年実績に係数を掛けて置かれます。
根拠は「去年より伸ばす」以上のものになりません。

この置き方の弱さは、未達のときに表に出ます。
目標そのものの妥当性と、実行の良し悪しを切り分けられなくなるためです。

未達の原因が目標設定にあるのか実行にあるのかが分からないと、翌期の予算の議論も進みません。
予算を増やすべきか、目標を下げるべきかを判断する材料が残らないからです。

事業計画から降ろした数字であれば、未達の位置は特定できます。
どの段階の率が想定を下回ったかが見えるため、翌期に手を入れる場所も自動的に決まります。

KPIは指標の選択ではなく、事業計画の分解です。売上目標が確定した直後に、営業側の歩留まりを含めて降ろしてください

KGIからの逆算は、どの数字から順に降ろしていくのか

売上ではなく、必要な受注件数から始めます。
そこから受注率、商談化率、CVRの順に割り戻すと、追うべき数字の位置が決まります。

KGIからの逆算は、どの数字から順に降ろしていくのか

逆算の出発点を売上に置くと、途中で割り切れなくなります。
売上は金額で、そこから先の各段階は件数だからです。

最初にやるのは、売上目標を平均受注単価で割ることです。
これで必要な受注件数が出ます。

数字は説明のための仮の値です。
売上目標が3億円、平均受注単価が500万円なら、必要な受注件数は60件になります。

ここで単価の幅が大きい事業では、平均値を使うと逆算全体が歪みます。
100万円の案件と3,000万円の案件が同じ母集団に入っていると、平均受注単価は実在しない数字になります。

その場合は、商材や販路ごとに分けて逆算し、最後に件数を足し合わせます。
分けずに1本で計算すると、必要リード数が実態の半分にも2倍にもなります。

受注件数が出たら、受注率で割って必要な商談数を出します。
受注率が25%なら、60件の受注には240件の商談が要ります。

次は商談化率です。
有効リードのうち何件が商談になるかで割ると、必要な有効リード数が出ます。

商談化率が20%なら、240件の商談には1,200件の有効リードが必要になります。
ここで初めて、マーケティング部門が直接責任を負う数字に到達します。

有効リードから総リード数に戻すには、有効化率で割ります。
問い合わせや資料請求のうち、営業に渡せる状態のものが何割かという比率です。

最後に、総リード数をサイトのCVRで割ると、必要な流入数が出ます。
ここまで降ろして初めて、予算の規模が見積もれます。

KGIから降ろす数字の並び

段階出す数字計算主に動かす部門
1必要な受注件数売上目標 ÷ 平均受注単価経営・営業
2必要な商談数受注件数 ÷ 受注率営業
3必要な有効リード数商談数 ÷ 商談化率マーケ・営業
4必要な総リード数有効リード数 ÷ 有効化率マーケティング
5必要な流入数総リード数 ÷ CVRマーケティング

各段階の定義がずれていると、割り算は全部ずれる

この逆算で最初に壊れやすいのは、商談の定義です。
初回訪問を商談と数える会社と、提案書を出した案件だけを商談と数える会社では、同じ活動でも件数が2倍近く変わります。

定義が違えば商談化率も受注率も変わるため、逆算で出る有効リード数は別物になります。
数式が正しくても、入力の定義が揃っていなければ結果は使えません。

そのため、割り算に入る前に、各段階の定義を1つの文書に書き出してください。
書き出す相手は営業責任者で、合意の記録はKPIの根拠として期末まで残します。

定義の合意を口頭で済ませると、担当者が交代した時点で数字の意味が変わります。
前期との比較ができなくなり、率の変化を施策の成果と取り違えます。

逆算は受注件数から始め、各段階の定義を先に文書で揃えてください。定義が揃っていない割り算は、精度の問題ではなく別の数字になります。

マーケティング部門が責任を持てるのは、どの階層までか

自部門の判断で動かせる範囲までです。
受注率は営業の領域なのでKPIにはならず、商談数は境界にあるため共有指標として扱います。

マーケティング部門が責任を持てるのは、どの階層までか

逆算で出た数字を、全部KPIに置く必要はありません。
置くべきなのは、その部門が手を打てば動く数字だけです。

動かせない数字を目標にすると、未達のときに打ち手が出てきません。
出てくるのは、他部門への要求だけです。

受注率は営業の提案力と価格、競合状況で決まります。
マーケティング部門が広告やサイトに手を入れても、ここは動きません。

一方で有効リード数は、予算配分とクリエイティブと着地ページで動きます。
同じ逆算の経路上にあっても、責任の所在が違います。

その中間にあるのが商談数と商談化率です。
リードの質はマーケティング側の設計で決まり、商談への転換は営業側の初動で決まります。

この2つを片方の部門だけの指標にすると、押しつけ合いが始まります。
マーケは件数を出したと言い、営業は質が低いと言う状態です。

商談数を両部門の共有指標に置くと、この会話が変わります。
どちらも未達になるため、リードの中身を一緒に見る動機が生まれます。

逆算した各数字を、誰が動かすのか

数字主に動かす部門マーケのKPIに置くか理由
受注件数営業置かない提案と価格で決まる
受注率営業置かない商談の中身に依存する
商談数マーケ・営業共有指標にする質と初動の両方で動く
商談化率マーケ・営業共有指標にする定義の合意が前提になる
有効リード数マーケティング置く配分と訴求で動かせる
総リード数マーケティング置くただし有効率とセットで見る
流入数マーケティング置かない事業との距離が遠い

流入数を目標に置かない理由

セッション数やPV数は、逆算の一番下にある数字です。
増やしても、CVRと有効化率が落ちれば有効リードは増えません。

加えて、流入の量そのものが外部環境で動く局面に入っています。
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される検索で、日本の検索1位のCTR下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%まで拡大していました。

同じ調査では、日本の予測CTR24.1%に対し実測は9.0%でした。
順位を維持していても流入が減る状況では、流入数の未達が施策の失敗を意味しません。

流入数は、異常に気づくためのモニタリング指標として残してください。
目標として置くと、事業が伸びている期にも未達の報告を出すことになります。

KPIに置くのは、自部門の判断で動く数字だけです。商談数と商談化率は共有指標にし、流入数は監視だけに回してください

追う指標と、見るだけの指標は、どこで線を引くのか

目標値を置いて評価するものをKPI、異常を見つけるために見るものをモニタリング指標として分けます。
KPIは量と質と効率を1つずつ、合計3つに収めます。

追う指標と、見るだけの指標は、どこで線を引くのか

KPIが10個ある組織では、優先順位がつきません。
どれも未達のときに、何から手をつけるかを決められないからです。

数を絞ると見落としが出ると考えられがちですが、見落としを防ぐのはKPIの役割ではありません。
見落としを防ぐのはモニタリング指標の役割で、この2つを分けていないことが増殖の原因です。

KPIに置くのは、量、質、効率の3種類です。
それぞれ1つずつで、たいていの事業計画は表現できます。

量の指標は、足りているかを見るものです。
逆算で出た有効リード数がここに入ります。

質の指標は、中身が伴っているかを見るものです。
商談化率が代表で、量の指標と対にして置きます。

効率の指標は、採算が合っているかを見るものです。
CACや許容CPAに対する実績が入ります。

この3つを対で置く理由は、片方だけを追うと必ず反対側が崩れるからです。
量だけを目標にすると、配信を広げて件数を取る動きが出て、商談化率が下がります。

効率だけを目標にすると、確実に取れる層にしか出さなくなります。
指名検索や既存顧客に寄り、新しい市場を試す動きが止まります。

質だけを目標にすると、母数を絞れば数字が上がるため、件数が伸びません。
3つを同時に置くことで、どこかに寄せる動きが自動的に止まります。

KPIから外した数字を、どう扱うか

外した数字を見なくてよいわけではありません。
目標値を置かずに、週次や月次で推移だけを見ます。

モニタリング指標は、しきい値を決めておくと機能します。
前月比で2割動いたら報告する、といった線を先に引いておく形です。

しきい値を置かないと、全部の数字を眺めるだけの会議になります。
眺めるだけの数字は、翌月には誰も見なくなります。

KPIとモニタリング指標の違いは、未達のときの扱いにも出ます。
KPIの未達は原因の特定と打ち手の提示まで求められ、モニタリング指標の変動は共有までで止まります。

この線引きを最初に文書化しておくと、期中に指標が増えていく動きを止められます。
増やしたいという要望が出たときは、モニタリング指標として受けてください。

この3つの枠を誰が持つかも、同じ場で決めておきます。
量と効率はマーケティング責任者、質は営業責任者と共同で持つ形が、実務では回りやすい分担です。

枠の名前だけ決めて中身を空けたまま期が始まると、月次会議で毎回候補が持ち込まれます。
期初の時点で3つとも埋め、埋めた理由を1行ずつ残してください。

KPIは量と質と効率で3つに固定し、それ以外はしきい値付きのモニタリング指標に回します。未達時の扱いまで含めて線を引いてください。

逆算の途中の率が分からないときは、何から埋めるのか

過去12か月の実績から割り算で出します。
実績が取れていない段階では仮置きしたうえで、3か月後に実測値で置き直す前提にします。

逆算の途中の率が分からないときは、何から埋めるのか

逆算に必要な率は、受注率、商談化率、有効化率、CVRの4つです。
このうち1つでも欠けると、必要な有効リード数が出ません。

最初に見るのは、直近12か月の受注件数と商談件数です。
この2つが分かれば、受注率は割り算で出ます。

12か月を単位にする理由は、四半期では件数が少なく、季節要因で率が振れるからです。
受注が年間30件以下の事業では、四半期の受注率は実態を表しません。

商談化率は、有効リード数と商談数から出します。
ここで有効リードの定義が決まっていないと、分母を数えられません。

定義が無い場合は、まず営業に渡したリードの件数を分母に置いてください。
精度は落ちますが、分母を固定したほうが期中の比較はできます。

実績がまったく取れていない場合でも、逆算をあきらめる必要はありません。
仮置きの数字で一度計算し、測定の仕組みを並行して作る進め方になります。

仮置きの値は、社内の感覚値ではなく、割り切った丸い数字を使ってください。
感覚値を使うと、その数字が独り歩きして実測値に置き換わらなくなります。

仮置きした率は、必ず文書に「仮」と明記して残します。
明記していない仮置き値は、半年後には確定値として扱われます。

率が出せないのは、計測の問題であることが多い

率が出せない原因は、たいてい計算ではなく記録にあります。
広告経由のリードと、展示会や紹介のリードが同じ台帳に混ざっていると、広告の商談化率は出せません。

この状態では、まず流入経路をリードの属性として記録するところから始めます。
記録が始まって3か月経てば、経路別の率が出せるようになります。

もう1つ多いのが、商談の記録が営業個人の手元にある状態です。
案件管理の画面に入っていない商談は、集計の対象になりません。

この場合は、率の精度を上げる前に、入力の運用を決めるほうが早く進みます。
入力のタイミングと必須項目を営業責任者と決め、その月から適用します。

計測の整備には時間がかかるため、KPIの合意と並行して進めてください。
測り終わってからKPIを決めると、期初に間に合いません。

率は直近12か月の実績から出し、無ければ丸い数字で仮置きして3か月後に置き直します。出せない原因は計算ではなく記録の設計にあります。

KPIを置いた後、最初の3か月で何を検証するのか

目標への進捗ではなく、定義どおりに数えられているかと、前提に置いた率が実態と合っているかを見ます。
ずれていた場合に直すのは目標値ではなく、逆算の前提です。

KPIを置いた後、最初の3か月で何を検証するのか

KPIを決めた直後の3か月は、達成状況よりも設計の検証に使います。
ここで前提のずれを見つけておかないと、期末まで誤った数字を追い続けることになります。

最初に確認するのは、定義どおりに数えられているかです。
有効リードの定義を決めても、実際の集計がその定義で行われていないことがあります。

確認の方法は、1か月分のリードを1件ずつ突き合わせることです。
件数が多い場合は、無作為に30件を抜き出して定義と照合します。

次に見るのが、前提に置いた率と実測値の差です。
商談化率を20%と置いたのに実測が12%なら、必要な有効リード数は1.7倍に増えます。

このとき目標値を動かしたくなりますが、先に見るのは率が落ちた理由です。
リードの中身が変わったのか、営業側の初動が変わったのか、定義の解釈がずれたのかで打ち手が変わります。

定義の解釈がずれていたのであれば、率は変わっていません。
この場合は目標値を触らず、集計の運用だけを直します。

リードの中身が変わっていた場合は、逆算の前提そのものを置き直します。
置き直した前提と、必要な予算の増分を並べて、経営に判断を求める形になります。

3か月の検証で目標値を下げるのは、市場や事業方針が変わったときだけです。
実行が追いついていないという理由で目標を下げると、翌期以降の目標も機能しなくなります。

3か月で直すものと、期末まで触らないもの

期中に直してよいのは、集計の運用、モニタリング指標の入れ替え、施策の内容、予算の配分です。
これらは目標達成の手段であり、評価の基準ではありません。

触らないのは、KPIとして置いた指標そのものと、その目標値です。
期を通した比較ができなくなり、達成の判定ができなくなるためです。

有効リードの定義を期中に変える場合は、過去のデータも新しい定義で再集計してください。
再集計せずに定義だけ変えると、率の変化が施策の成果に見えてしまいます。

前提が崩れて目標を置き直す場合は、なぜ変えるのかを記録に残します。
記録が無いと、翌期の目標設定でも同じ前提を使ってしまいます。

3か月時点の検証は、マーケティング部門だけでは完結しません。
営業側の入力状況と率の実測値が揃う必要があるため、検証の場も両部門で持ってください。

検証の結果を残す先は、KPIを決めたときの文書と同じ場所にしてください。
別の資料に書くと、翌期の設計時に前提の更新履歴を追えなくなります。

最初の3か月は達成度ではなく設計を検証します。率がずれたときに直すのは目標値ではなく、集計の運用か逆算の前提です。

KPI設計を代理店や外部に任せるとき、何を渡すのか

売上目標、平均受注単価、各段階の歩留まり、CVの定義の4つを渡します。
これらを渡さないと、媒体側で計測できる指標だけでKPIが組まれます。

KPI設計を代理店や外部に任せるとき、何を渡すのか

KPIの設計を外部に相談する場面は増えています。
Testifyが2026年5月14日から18日に実施した調査では、回答者の9割超が代理店を活用しており、全面委託が37.2%、社内運用との併用が54.4%でした。

同じ調査では満足度が82.6%だった一方で、約2割が不満を持っていました。
不満の内訳は役職で分かれ、経営層は「費用が成果に見合わない」が56.3%、マーケティング責任者は「成果不振の説明不足」が53.1%です。

この2つの不満は、どちらもKPIの設計に原因があります。
費用と成果の関係を説明できないのは、事業の数字とKPIがつながっていないからです。

外部に渡すべき数字は4つです。
売上目標、平均受注単価、各段階の歩留まり、そしてCVをどの行動と定義するかです。

このうち歩留まりとCVの定義は、社外に出しにくいと判断されがちです。
しかし歩留まりを渡さないと、外部は媒体の管理画面で見える指標だけでKPIを組むことになります。

その結果として出てくるのが、リード数とCPAだけの目標です。
どちらも管理画面で完結するため、達成はできても受注につながる保証がありません。

歩留まりを渡せない事情がある場合は、数値そのものではなく許容CPAだけを渡す方法もあります。
粗利から逆算した上限だけを共有すれば、逆算の内訳を出さずに判断の基準は揃います。

委託先に数字を渡すときの線引き

渡す範囲を決めるのは、契約前です。
運用が始まってから追加で渡すと、途中でKPIを組み直すことになります。

渡さないと決めた数字がある場合は、そのぶん外部の説明責任も限定されます。
歩留まりを共有していない相手に、受注への貢献の説明を求めることはできません。

この線引きは、インハウス化を検討している企業ほど先に決めておく必要があります。
同じ調査では、全面委託している企業の8割超が1年以内のインハウス化を計画または検討しており、決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%でした。

移行の動機はノウハウ蓄積が56.7%、コスト削減が46.7%です。
一方で障壁は教育時間・知見不足が44.8%、媒体アップデートへの追随困難が40.3%、人材採用が36.7%となっています。

KPIの設計図と歩留まりの数字が社内に残っていれば、移行時に引き継ぐのは運用だけで済みます。
設計ごと外部にある状態では、移行の難易度が一段上がります。

外部に渡すのは売上目標、受注単価、歩留まり、CVの定義の4つです。渡さない数字があるなら、そのぶん説明を求める範囲も限定してください

KPIの設計は、何から手をつければいいのか

過去12か月の実績を集めて各段階の率を出すところからです。
率が分からないと逆算ができないため、指標の議論より先に測定の状態を確認します。

KPIの設計は、何から手をつければいいのか

KPIを決める作業の大半は、指標を選ぶことではなく現状を測ることです。
測れていない項目が見つかった時点で、そこが最初の着手点になります。

進め方は、実績の集計、定義の合意、逆算、絞り込み、未達時の扱いの決定という順になります。
この順番を入れ替えると、合意のやり直しが発生します。

KPI設計の着手順

順番やること関わる人期間の目安
1過去12か月の受注件数と平均受注単価を出すマーケ・経営1週間
2商談数と受注率を出す営業1週間
3有効リードと商談の定義を文書で揃えるマーケ・営業2週間
4各段階の率を並べて逆算するマーケティング1週間
5KPIを量・質・効率の3つに絞って合意する3者2週間
6未達時に何を見直すかを決めて記録する3者1週間

数字は説明のための仮の値です。
売上目標3億円、平均受注単価500万円なら必要な受注件数は60件、受注率25%なら商談数240件、商談化率20%なら有効リード1,200件になります。

有効化率が60%であれば総リード数は2,000件です。
サイトのCVRが2%なら、必要な流入数は10万件という計算になります。

この経路を1枚にしておくと、予算の議論が具体的になります。
流入10万件を獲得する手段と費用を並べれば、目標が現実的かどうかがその場で判断できます。

逆算の結果、必要な数字が現状の10倍になることもあります。
そのときは目標が過大か、途中の率を上げる必要があるかのどちらかで、期初に気づけること自体が逆算の効用です。

KPIを置いたあとに確認する数字

数字見る頻度見るときの観点
有効リード数毎週月次目標に対する進捗が足りているか
商談化率毎月件数の増加に中身が伴っているか
CAC毎月許容できる上限の内側に収まっているか
各段階の率四半期前提と実測がどれだけ離れたか
受注件数毎月逆算の出発点が計画どおり動いているか

週次で見るのは量の指標だけにしてください。
質と効率の指標は、週単位では母数が足りず、施策の影響と偶然の振れを区別できません。

定義を文書にして残すことも、同じ優先度で進めます。
有効リードとは何か、商談とは何かが文書になっていないと、担当者が交代した時点で数字の意味が変わります。

この6工程は、着手から合意までで8週間前後が目安になります。
期初に間に合わせるには、前の期の第3四半期のうちに1と2を終えておく必要があります。

着手点は指標の選定ではなく、過去12か月の実績集計と定義の合意です。ここが終われば、逆算と絞り込みは数週間で終わります。

KPIの置き方が定まらない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。
指標の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

KPIは何から決めればいいですか

事業目標からの逆算です。売上目標を平均受注単価で割って必要な受注件数を出し、受注率、商談化率、有効化率、CVRの順に割り戻します。指標の候補を先に並べると、事業とつながらない数字が並び、未達のときに目標と実行のどちらが原因かを切り分けられなくなります。

KPIはいくつまでにすべきですか

3つまでです。量、質、効率を1つずつ置くと、たいていの事業計画は表現できます。それ以上置くと未達のときに優先順位がつかず、見落としを防ぐ目的で足した指標は、しきい値付きのモニタリング指標に回すほうが機能します。

セッション数をKPIにしてはいけませんか

目標としては置かず、モニタリング指標に回してください。逆算の一番下にある数字で、増やしてもCVRと有効化率が落ちれば有効リードは増えません。加えてAI Overviewsの影響で検索1位のCTRが下がっており、順位を維持していても流入が減る局面があります。

途中の率が分からない場合はどうしますか

直近12か月の実績から割り算で出します。実績が取れていない場合は丸い数字で仮置きし、文書に仮であることを明記したうえで3か月後に実測値で置き直してください。出せない原因は計算ではなく、流入経路や商談が記録されていないことにあります。

期中にKPIを変えてもいいですか

KPIとして置いた指標と目標値は原則変えません。期を通した比較ができなくなり、達成の判定ができなくなるためです。集計の運用、モニタリング指標の入れ替え、施策の内容、予算配分は随時変えて構いません。定義を変える場合は過去データも再集計してください。

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まとめ

  • 指標を先に並べ、あとから目標値を当てはめているからです。事業計画から降ろしていない数字は、達成しても売上が動きません
  • 売上ではなく、必要な受注件数から始めます。そこから受注率、商談化率、CVRの順に割り戻すと、追うべき数字の位置が決まります
  • 自部門の判断で動かせる範囲までです。受注率は営業の領域なのでKPIにはならず、商談数は境界にあるため共有指標として扱います
  • 目標値を置いて評価するものをKPI、異常を見つけるために見るものをモニタリング指標として分けます。KPIは量と質と効率を1つずつ、合計3つに収めます
  • 過去12か月の実績から割り算で出します。実績が取れていない段階では仮置きしたうえで、3か月後に実測値で置き直す前提にします
  • 目標への進捗ではなく、定義どおりに数えられているかと、前提に置いた率が実態と合っているかを見ます。ずれていた場合に直すのは目標値ではなく、逆算の前提です
  • 売上目標、平均受注単価、各段階の歩留まり、CVの定義の4つを渡します。これらを渡さないと、媒体側で計測できる指標だけでKPIが組まれます
  • 過去12か月の実績を集めて各段階の率を出すところからです。率が分からないと逆算ができないため、指標の議論より先に測定の状態を確認します