
検討期間が長く、途中に技術部門と商社が入るためです。
Webで測れる範囲と、受注が決まる場所が離れています。
その距離を無視して指標を置くと、数字だけが動きます。
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目次
目次
- 製造業のKPIが、受注と結びつかなくなる理由
- 決まる場所が、Webの外にある
- 引合という言葉を、3つに割る
- 混ざっているものを分ける
- 商社経由で最終顧客が見えないときに、何を数えるか
- 戻ってこない情報を待たない
- 期ずれをKPIにどう織り込むか
- 年度の目標と、マーケの目標を分ける
- 技術部門の稼働を、KPIの前提に入れる
- 一次回答に技術情報が要る
- 既存取引からの問い合わせを、新規と分けて数える
- 混ぜると、判断を間違える
- 数字が出ているのに評価されないときに起きていること
- 現場が見ているのは件数ではない
- KPIの組み直しは、どこから着手するか
- 分類から始める理由
- よくある質問
- まとめ
検討期間が長く、途中に技術部門と商社が入るためです。
Webで測れる範囲と、受注が決まる場所が離れています。
その距離を無視して指標を置くと、数字だけが動きます。
製造業のKPIが、受注と結びつかなくなる理由
検討期間が長く、途中に技術部門と商社が入るためです。
Webで測れる範囲と、受注が決まる場所が離れています。
その距離を無視して指標を置くと、数字だけが動きます。
製造業のマーケティングでKPIを決めるとき、他業種の型をそのまま持ち込むと合わなくなります。
リード数、CPA、CVR。
この3つを並べた瞬間に、事業の実態から離れ始めます。
決まる場所が、Webの外にある
産業機械でも電子部品でも、最終的な採用は図面と仕様のすり合わせで決まります。
その場に居るのは、発注側の設計者と品質保証、自社の技術営業です。
Webサイトは、そこに至る前の段階を担当しています。
だからWeb側の数字がいくら動いても、図面段階で落ちれば受注はゼロです。
逆に、Web経由の問い合わせが月に数件でも、その数件が量産採用まで行けば事業は伸びます。
件数と金額が比例しない構造を、KPIの設計に先に入れておきます。
段階ごとに主役が入れ替わる
設備でも部品でも、検討の初期に動くのは設計や開発の担当者です。
中盤から購買が入り、価格と納期の条件交渉に主導権が移ります。
最終の決裁は、金額に応じて部門長か役員まで上がります。
この入れ替わりを1本のファネルとして扱うと、途中で数字がつながりません。
誰が動いている段階なのかで、追う指標を分けます。
製造業の受注までの段階と、動かせる部門
| 段階 | 主に動いている相手 | 自社側の担当 | Webで測れるか |
|---|---|---|---|
| 情報収集 | 設計・開発 | マーケティング | 測れる |
| 技術問い合わせ | 設計・開発 | 技術営業 | 一部測れる |
| 仕様のすり合わせ | 設計・品質保証 | 技術部門 | 測れない |
| 見積もり・価格交渉 | 購買 | 営業・商社 | 測れない |
| 社内決裁 | 部門長・役員 | 営業 | 測れない |
| 量産・継続発注 | 購買 | 営業・生産管理 | 測れない |
マーケティングの担当範囲を先に線で引く
表のうち、マーケティングが責任を負えるのは上の2段です。
3段目から下は、技術部門と営業と商社の仕事になります。
ここを曖昧にしたまま受注件数をマーケのKPIに置くと、達成も未達も説明がつきません。
責任範囲を分けることは、責任を軽くすることではありません。分けたうえで、下流に渡す案件の中身に責任を持つ形にします。
引合という言葉を、3つに割る
製造業の引合には、性質の違うものが混ざっています。
資料請求と技術問い合わせと見積依頼を1つの数字にすると、質の議論ができません。
問い合わせフォームから来るものを、社内では引合と呼んでいることが多いと思います。
この言葉が数字の議論を止めています。
混ざっているものを分ける
カタログのダウンロードと、特定の条件での適合可否の質問と、数量を指定した見積依頼。
この3つは、受注までの距離がまったく違います。
それでも同じフォームから来るため、1つのリード数として集計されます。
分けると、広告の評価も変わります。
カタログのダウンロードだけが増えているなら、それは市場の関心が広がっただけです。
見積依頼が増えていないなら、事業の数字は動きません。
引合の3分類と、扱いの違い
| 分類 | 来る人 | 受注までの距離 | マーケの目標になるか |
|---|---|---|---|
| 資料・カタログ請求 | 設計者、学生、競合も混ざる | 遠い | 補助指標にとどめる |
| 技術問い合わせ | 設計者、開発担当 | 中くらい | 主目標にできる |
| 見積依頼 | 購買、または設計者 | 近い | 主目標にできる |
| 既存取引先からの相談 | 既存の担当者 | 近いが別枠 | 新規と分けて数える |
| 代理店・商社からの照会 | 商社の営業 | 中くらい | 別枠で数える |
3つのうち、どれを目標に置くか
技術問い合わせと見積依頼を合わせた数を、主たる目標に置く形が扱いやすくなります。
資料請求は母数として見ますが、目標値は置きません。
目標を置くと、ダウンロードのハードルを下げる方向に施策が寄ります。
分類は自動では付かない
フォームの選択肢を増やしても、正確には分かれません。
問い合わせ本文を読んで人が分類する工程が要ります。
週に一度、営業かマーケの担当が本文を読んで分類を確定させる運用にします。
この作業を省くと、3か月後には元の1つの数字に戻っています。
商社経由で最終顧客が見えないときに、何を数えるか
自社が記録できるのは、商社に渡すまでの過程です。
その先は商社からの情報提供に依存するため、取れる範囲を決めて測ります。
商社や代理店が販売を担っている場合、Web経由の問い合わせをそのまま商社に引き渡すことがあります。
そのあと、その案件がどうなったかが自社に戻ってこない状態がよく起きます。
戻ってこない情報を待たない
商社に月次で結果報告を求めても、全件は返ってきません。
返ってくるのは、大口の案件か、失注の理由を共有する必要があった案件です。
この偏ったデータで受注率を計算すると、実態と離れます。
自社で完結して記録できるものと、商社に依存するものを分けます。
依存するものは目標値を置かず、傾向を見る位置づけにします。
商社経由の案件で、記録できることとできないこと
| 項目 | 自社で記録できるか | 代わりに使える数字 |
|---|---|---|
| 問い合わせの件数と内容 | できる | そのまま使う |
| 引き渡した日付と担当商社 | できる | そのまま使う |
| 商談化したかどうか | 商社次第 | 技術部門への相談件数で代替する |
| 提示した見積金額 | 一部できる | 自社が見積を出した件数 |
| 受注したかどうか | 遅れて分かる | 出荷実績との突き合わせ |
| 最終ユーザーの企業名 | 分からないことが多い | 業界と規模の区分だけ取る |
出荷実績と突き合わせる方法
販売管理の出荷データには、商社名と品番と数量が残ります。
Web経由の問い合わせに品番が含まれていれば、数か月後の出荷と照合できます。
完全には一致しませんが、傾向としては読めます。
数字は説明のための仮の値です。
四半期に技術問い合わせが40件あり、そのうち品番が特定できたものが25件、半年後にその品番の新規出荷があったものが6件だとします。
この6という数字を、四半期ごとに並べていきます。
商社に返す情報を先に作る
情報が返ってこない理由の多くは、商社側に手間があるからです。こちらから問い合わせ内容の要約と技術資料を先に渡すと、返信が増えます。一方通行で報告を求めるより、交換の形にしたほうが続きます。
期ずれをKPIにどう織り込むか
今期の問い合わせが、今期の売上にならないのが製造業の普通です。
KPIの評価期間を売上と揃えると、評価が常にずれます。
設備投資を伴う商材では、初回の接触から発注まで1年を超えることがあります。
部品でも、試作から量産移行まで半年から1年かかります。
年度の目標と、マーケの目標を分ける
売上目標は年度で締めます。
マーケティングの目標を同じ年度で締めると、年度末の問い合わせは翌年度の売上になるため評価に入りません。
その結果、年度後半の活動が過小評価されます。
マーケティングの目標は、問い合わせが発生した時点で計上します。
そのうえで、受注への転換は遅れて確認する別の表で追います。
期ずれの大きさ別に、KPIをどう置くか
| 商材の性質 | 接触から発注までの目安 | マーケのKPI | 受注の確認方法 |
|---|---|---|---|
| 消耗品・補修部品 | 数週間から数か月 | 見積依頼数 | 同期で確認できる |
| 標準品の部品 | 半年前後 | 技術問い合わせ数 | 半期ずらして確認 |
| カスタム部品 | 半年から1年 | 試作依頼数 | 1年ずらして確認 |
| 生産設備 | 1年以上 | 技術面談の実施数 | 年度をまたいで確認 |
| プラント・大型設備 | 複数年 | 指名での相談件数 | 案件単位で個別に追う |
遅れて確認する表を、別に作る
問い合わせが発生した四半期を起点に、その集団がどうなったかを追います。
発生から6か月後、12か月後の時点で、商談化と受注を確認します。
この形にすると、施策の良し悪しが1年遅れで分かります。
遅れて分かること自体は避けられません。
避けられるのは、遅れているのに同期で評価してしまう間違いのほうです。
経営に説明するときの言い方
期ずれを説明せずに予算を要求すると、年度内の回収を求められます。先に、どの期の売上に効く投資なのかを明示します。今年度の予算は翌年度の受注を作るためのものだと合意できれば、評価の議論が噛み合います。
技術部門の稼働を、KPIの前提に入れる
問い合わせを増やしても、技術部門が対応できなければ商談は増えません。
対応可能な件数が、実質的なKPIの上限になります。
製造業で問い合わせを増やしたときに、最初に詰まるのは営業ではありません。
技術的な質問に答える人の時間です。
一次回答に技術情報が要る
適合するかどうか、公差は満たせるか、その材質で使えるか。
この種の質問は、営業だけでは答えられません。
設計か技術営業が調べて回答します。
1件あたり数十分から数時間かかることがあります。
月に30件来れば、それだけで技術部門の稼働を相当量使います。
技術部門の対応時間と、案件数の上限を、項目ごとに見ていきます。
カタログ範囲内の確認については、一次回答に要する時間の目安は10分程度、対応する部門は営業事務、月にさばける件数の考え方は制約にならない。
標準品の適合判断については、一次回答に要する時間の目安は30分から1時間、対応する部門は技術営業、月にさばける件数の考え方は担当者数で決まる。
カスタム仕様の可否については、一次回答に要する時間の目安は数時間、対応する部門は設計、月にさばける件数の考え方は他業務との取り合い。
試作の見積もりについては、一次回答に要する時間の目安は1日以上、対応する部門は設計・生産技術、月にさばける件数の考え方は月に数件が限度。
図面を伴う検討については、一次回答に要する時間の目安は数日、対応する部門は設計・品質保証、月にさばける件数の考え方は案件を選ぶ必要がある。
数字は説明のための仮の値です。
上限を超えると、質が落ちる
対応しきれない件数が来ると、回答が遅れます。
製造業の購買では、回答の速さが選定の要素になります。
遅れた時点で、比較検討から外れることがあります。
件数を増やす前に、何件まで受けられるかを技術部門と合意します。
増やすなら、対応の負荷を下げる手当てを先に打ちます。
負荷を下げる方法を、コンテンツ側で持つ
よく来る質問は限られています。
適合表、選定のフローチャート、公差や材質の一覧をサイト側に置くと、初歩的な質問が減ります。
減った分だけ、技術部門は難しい案件に時間を使えます。
これはコンテンツ制作を、リード獲得ではなく稼働の削減として評価する考え方です。
既存取引からの問い合わせを、新規と分けて数える
製造業の売上は、既存取引の継続が大きな比率を占めます。
既存からの問い合わせを新規リードに混ぜると、広告の効果が実際より良く見えます。
Web経由の問い合わせを見ると、既に取引のある企業からのものが相当数含まれます。
担当者が代わった、別の部署が調べていた、別の工場が検索した。
理由はいろいろありますが、どれも新規獲得ではありません。
混ぜると、判断を間違える
既存取引先からの問い合わせは、もともと受注する確率が高い案件です。
これを新規リードに含めて受注率を計算すると、広告の成果が高く出ます。
その数字を根拠に予算を増やすと、期待した新規は増えません。
既存顧客と新規顧客の問い合わせの見分け方を、項目ごとに見ていきます。
会社名の照合については、確認のしかたは販売管理の取引先マスタと突き合わせる、精度は高い、運用の手間は名寄せが必要。
メールドメインの照合については、確認のしかたはドメイン一覧と自動照合、精度は中くらい、運用の手間は仕組みで処理できる。
問い合わせ本文の内容については、確認のしかたは品番や納入実績への言及を読む、精度は高い、運用の手間は人手が要る。
営業担当への確認については、確認のしかたは引き渡し時に確認する、精度は高い、運用の手間は営業の協力が要る。
自己申告の選択肢については、確認のしかたはフォームに取引の有無を置く、精度は低い、運用の手間は手間は少ない。
既存からの問い合わせにも意味がある
分けるのは、価値がないからではありません。
既存取引先が自社サイトを見て別の製品を探しているなら、それは横展開の機会です。
営業が知らない需要が、サイトに現れていることになります。
新規とは別の指標として扱い、既存顧客の別部門からの問い合わせ件数を追います。
広告の評価は、新規だけで行う
広告費をかけて獲得したい相手は、まだ取引のない企業です。
既存取引先が検索してたどり着いた分は、広告がなくても来ていた可能性が高くなります。
評価の分母から外して計算します。
数字は説明のための仮の値です。四半期の問い合わせが80件で、そのうち既存取引先が35件だとすると、新規は45件です。広告費をこの45で割った数字が、実質的な獲得単価になります。
数字が出ているのに評価されないときに起きていること
マーケティングの報告と、営業や技術が見ている現実が食い違っています。
件数は増えたが、対応したい案件は増えていないという状態です。
社内報告でリード数の増加を示したのに、現場の反応が冷たいことがあります。
これは数字の作り方の問題です。
現場が見ているのは件数ではない
営業と技術が見ているのは、対応に見合う案件かどうかです。
1件の試作依頼と、10件のカタログ請求では、前者のほうが価値があります。
件数の合計で報告すると、この差が消えます。
数字の動きと、社内で起きている解釈のずれを、項目ごとに見ていきます。
リード数が増えたについては、営業側の受け止めは忙しくなっただけ、実際に起きていることは対象外の問い合わせが増えた、次にやることはターゲットの条件を絞る。
CPAが下がったについては、営業側の受け止めは安い客ばかり、実際に起きていることは小口の案件に配信が寄った、次にやることは金額帯で評価を分ける。
CVRが上がったについては、営業側の受け止めは変化を感じない、実際に起きていることは既存顧客の再訪が増えた、次にやることは新規と既存を分ける。
問い合わせの質が良いについては、営業側の受け止めは実感はある、実際に起きていることは少数の良い案件が入った、次にやることは件数目標を下げて質を上げる。
数字が横ばいについては、営業側の受け止めは悪化している、実際に起きていることは大型案件が減った、次にやることは金額での集計を追加する。
金額で集計する表を持つ
件数と並べて、想定金額の合計を出します。
見積を出した案件は見積金額、出していない案件は製品区分ごとの平均で置きます。
平均を使うときは、その前提を注記して共有します。
金額で見ると、件数が減っても事業として良くなっている局面が見えるようになります。
営業と同じ画面を見る
マーケティングの管理画面と、営業の案件リストが別々にあると、議論が噛み合いません。
問い合わせの一覧に、営業がその後の状況を書き込める形にします。
完璧な連携でなくても、同じ表を見ているだけで解釈のずれは減ります。
報告の頻度を落とす
週次でリード数を報告すると、短期の増減に議論が引っ張られます。製造業の検討期間を考えると、月次で十分です。四半期に一度、金額と質を含めた形で振り返ります。
KPIの組み直しは、どこから着手するか
問い合わせの分類からです。
分類がないまま指標を変えても、集計する数字の中身が変わりません。
KPIの設計は、指標を選ぶ作業ではなく、数える対象を定義する作業です。
その定義を営業と技術と共有するところまでが一連の流れになります。
KPIを組み直す作業の並びを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去1年分の問い合わせ本文を読んで分類する、関わる部門はマーケティング、期間の目安は2週間。
2については、やることは既存取引先と新規を判別する仕組みを作る、関わる部門はマーケティング・営業、期間の目安は2週間。
3については、やることは技術部門が月に受けられる件数を確認する、関わる部門は技術・マーケティング、期間の目安は1週間。
4については、やることは商材ごとの検討期間の目安を営業から聞く、関わる部門は営業・マーケティング、期間の目安は1週間。
5については、やることは遅れて確認する表の形を決める、関わる部門はマーケティング、期間の目安は1週間。
6については、やることは目標にする指標を2つか3つに絞って合意する、関わる部門は経営・関係部門、期間の目安は2週間。
分類から始める理由
指標を変える議論は、会議で決められます。
しかし分類の定義がないと、決めた指標を測れません。
先に過去のデータを分類しておくと、目標値の根拠も同時に手に入ります。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
年間の新規受注目標が20件、Web経由での獲得を5件とします。
過去の実績で、技術問い合わせから受注に至る比率が10%なら、必要な技術問い合わせは50件です。
月あたり4件から5件という水準になります。
この件数なら技術部門も対応できます。
必要な件数が月に30件になるようなら、目標か比率のどちらかを見直します。
製造業のマーケティングで定点観測する数字を、項目ごとに見ていきます。
技術問い合わせ数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は新規と既存、判断に使う場面は配信量の増減。
見積依頼数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は金額帯、判断に使う場面は受注見込みの把握。
一次回答までの日数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は部門別、判断に使う場面は対応能力の確認。
想定金額の合計については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は製品区分、判断に使う場面は事業への寄与の確認。
6か月後の商談化率については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は獲得経路別、判断に使う場面は施策の良し悪し。
商社経由案件の出荷照合については、見る頻度は半期、分けて見る軸は商社別、判断に使う場面はチャネルの評価。
定義を文書にして残す
技術問い合わせとは何を指すのか。
新規とはどの範囲か。
この定義を1枚にまとめて、営業と技術に配ります。
担当者が代わっても同じ数え方が続く状態を作っておくと、年をまたいだ比較ができます。
最初の1年は、目標値を仮置きする
過去のデータがない状態で厳密な目標を置いても、根拠がありません。
1年目は測ることを目的にして、目標値は幅で持ちます。
2年目から実績に基づいた目標に切り替えます。
指標の置き方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。測る仕組みごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
製造業でリード数をKPIにしてはいけませんか
問い合わせの中身を分類しないまま件数だけを追うと、資料請求ばかりが増えて受注が動かなくなります。技術問い合わせと見積依頼を分けて数え、その合計を目標に置く形が実態に合います。
商社経由の案件はどう評価すればいいですか
自社で記録できるのは引き渡しまでです。その先は出荷実績と品番を突き合わせて傾向を見る形にして、受注率そのものには目標値を置かないほうが現実的です。
検討期間が1年を超える商材のKPIはどう置きますか
問い合わせが発生した時点で計上し、受注は6か月後と12か月後に遅れて確認する別の表で追います。マーケティングの評価期間と売上の年度を無理に揃えないことです。
既存取引先からの問い合わせも成果に入れていいですか
別枠で数えてください。広告の評価は新規だけで行い、既存からの問い合わせは横展開の機会として別の指標で追うと、判断を間違えにくくなります。
技術部門の負担が増えるのが心配です
月に受けられる件数を先に確認して、それを目標の上限にしてください。適合表や選定のフローチャートをサイトに置いて初歩的な質問を減らす手当てを、件数を増やす前に打ちます。
まとめ
- 検討期間が長く、途中に技術部門と商社が入るためです。Webで測れる範囲と、受注が決まる場所が離れています。その距離を無視して指標を置くと、数字だけが動きます
- 製造業の引合には、性質の違うものが混ざっています。資料請求と技術問い合わせと見積依頼を1つの数字にすると、質の議論ができません
- 自社が記録できるのは、商社に渡すまでの過程です。その先は商社からの情報提供に依存するため、取れる範囲を決めて測ります
- 今期の問い合わせが、今期の売上にならないのが製造業の普通です。KPIの評価期間を売上と揃えると、評価が常にずれます
- 問い合わせを増やしても、技術部門が対応できなければ商談は増えません。対応可能な件数が、実質的なKPIの上限になります
- 製造業の売上は、既存取引の継続が大きな比率を占めます。既存からの問い合わせを新規リードに混ぜると、広告の効果が実際より良く見えます
- マーケティングの報告と、営業や技術が見ている現実が食い違っています。件数は増えたが、対応したい案件は増えていないという状態です
- 問い合わせの分類からです。分類がないまま指標を変えても、集計する数字の中身が変わりません