
型番での検索は既に候補が決まっている人、社名での検索はまだ決まっていない人です。
増やす意味が違うため、施策を分けて考えます。
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目次
目次
- 製造業の指名検索は、社名と型番の2種類ある
- 型番で検索する人
- 型番が世の中に出る経路を増やす
- 型番が記載される場所
- 社名検索を増やすのは、認知の施策になる
- 社名に触れる機会
- 指名検索の数を、どう測るか
- 使える情報
- 指名での広告を、出すべきかどうか
- 出さない場合の考え方
- 認知と獲得を、同じ予算で扱わない
- 枠を分ける
- 指名を増やす取り組みで、空回りしやすいところ
- 来た人が見るもの
- 認知づくりに、どの順で取りかかるか
- 会社の紹介のページに書くこと
- よくある質問
- まとめ
型番での検索は既に候補が決まっている人、社名での検索はまだ決まっていない人です。
増やす意味が違うため、施策を分けて考えます。
製造業の指名検索は、社名と型番の2種類ある
型番での検索は既に候補が決まっている人、社名での検索はまだ決まっていない人です。
増やす意味が違うため、施策を分けて考えます。
指名検索を増やすという課題を、1つの数字として扱うと判断を誤ります。
製造業では、検索される言葉の性質が2つに分かれます。
型番で検索する人
型番を知っているということは、既にその製品を見ているということです。
カタログ、他社の資料、図面の指定、以前の購入履歴。
どこかで型番に触れています。
この人たちは、仕様を確認しようとしています。
検討の後半にいます。
社名で検索する人
社名だけを検索する人は、まだ製品を絞っていません。
展示会で名刺を交換した、他社から名前を聞いた、記事で見かけた。
どんな会社かを知ろうとしています。
指名検索の種類と、検索する人の状態
| 検索する言葉 | 相手の状態 | 求めている情報 | 増やす意味 |
|---|---|---|---|
| 型番のみ | 候補が決まっている | 仕様と価格と納期 | 既存の需要を取りこぼさない |
| 社名のみ | 会社を知った直後 | 事業内容と実績 | 新しい検討の入口 |
| 社名と製品名 | 候補に入れている | 製品の詳細 | 比較での優位 |
| 社名と採用 | 求職者 | 採用情報 | 事業とは別 |
| 社名と評判 | 慎重に検討している | 第三者の評価 | 信頼の補強 |
| 社名と他社名 | 比較している | 違いの説明 | 受注の分かれ目 |
どちらを増やすべきか
型番検索は、既に存在する需要です。
増やすには、型番が世の中に出回る量を増やす必要があります。
社名検索は、新しい接点から生まれます。こちらのほうが、事業の拡大に直結します。
型番が世の中に出る経路を増やす
型番は、図面や仕様書に記載されることで広がります。
設計者が使いやすい形でデータを提供すると、記載される機会が増えます。
型番での検索を増やすには、型番が目に触れる場所を増やします。
型番が記載される場所
顧客の図面と部品表。
設計の検討資料。
他社が作る機械の取扱説明書。
外部の部品情報の場。
図面に載るための条件
設計者が図面に型番を書くのは、その部品を選んだときです。
選ぶ段階で、寸法データが使いやすい形で提供されていることが効きます。
データが手に入らない部品は、検討の途中で除外されます。
型番の露出を増やす手段
| 手段 | 効果が出る時期 | 準備の負担 |
|---|---|---|
| 寸法データの提供 | 数か月 | データの整備が必要 |
| 型番ごとのページの用意 | 数か月 | 製品数によって変わる |
| 選定の道具の提供 | 半年 | 開発が必要 |
| 外部の部品情報の場への登録 | 数か月 | 登録作業 |
| カタログでの型番の記載方法の統一 | 数か月 | 改訂時に対応 |
| 納入品への型番の刻印 | 長期 | 製造工程の変更 |
型番ごとのページを用意するか
製品数が数百を超えると、すべてにページを作るのは現実的ではありません。
売上の上位と、検索されている型番に絞ります。
どの型番が検索されているかは、サイトへの流入から分かります。
型番の表記の揺れに対応する
型番には、ハイフンの有無や大文字小文字の違いがあります。複数の表記で検索されても同じページに届くようにします。
社名検索を増やすのは、認知の施策になる
社名で検索する人を増やすには、社名に触れる機会を増やす必要があります。
広告で直接増やすことはできず、別の手段が要ります。
社名検索の数は、その会社がどれだけ知られているかの指標になります。
社名に触れる機会
展示会での接触。
業界誌や専門メディアでの露出。
技術者向けの発表や講演。
他社の製品に組み込まれた形での露出。
既存顧客からの紹介。
効果の出方が違う
これらの施策は、実行してから社名検索が増えるまでに時間がかかります。
展示会なら直後から数週間、記事なら数か月です。
社名に触れる機会と、検索への効き方
| 機会 | 反応までの期間 | 持続性 |
|---|---|---|
| 展示会での接触 | 直後から数週間 | 一時的 |
| 業界誌への掲載 | 1か月から数か月 | 中期 |
| 技術発表や講演 | 直後から数か月 | 中期 |
| 専門メディアへの寄稿 | 数か月 | 長い |
| 既存顧客からの紹介 | 即座 | 個別 |
| 自社での継続的な発信 | 半年以降 | 長い |
社名検索を増やす前に、受け皿を整える
社名で検索した人が着地するのは、会社の紹介のページです。
そこに何が書かれているかで、次に進むかが決まります。
事業内容、対応できる範囲、実績の傾向、技術的な特徴。
受け皿が整っていない状態で認知だけを増やすと、来た人が離れます。
測り方
社名での検索数の推移を、月次で記録します。施策を行った時期と並べると、何が効いたかが見えます。
指名検索の数を、どう測るか
検索の回数そのものを正確に測ることはできません。
自社サイトへの流入と、検索の傾向を組み合わせて推定します。
指名検索の数を示す単一の数字はありません。
複数の情報を組み合わせます。
使える情報
検索からの流入のうち、社名や型番を含む検索語によるもの。
広告での指名の検索語に対する表示回数。
サイトへの直接の訪問数。
指名検索を推定する材料
| 材料 | 取得の方法 | 限界 |
|---|---|---|
| 検索語別の流入数 | 検索の管理の仕組み | すべての検索語が見えない |
| 広告での指名検索語の表示回数 | 広告の管理画面 | 広告を出している場合のみ |
| 直接の訪問数 | アクセスの計測 | 流入元が不明なものも含む |
| 社名での検索の傾向 | 検索の傾向を示す道具 | 絶対数は分からない |
| 問い合わせ時の認知経路 | フォームでの質問 | 回答されないことがある |
| 指名での流入のCVR | アクセスの計測 | 参考になる |
絶対数より推移を見る
正確な数を出すことにこだわると、測定の議論で止まります。
同じ方法で毎月測り、推移を見る形にします。
型番と社名を分けて集計する
検索語を型番を含むものと社名のみのものに分けます。
分けないと、どちらが増えたか分かりません。
型番の一覧があれば、集計は機械的にできます。
問い合わせ時に認知の経路を聞く
フォームに、どこで知ったかの項目を任意で置きます。回答率は高くありませんが、傾向は分かります。選択肢は5つ程度に絞ります。
指名での広告を、出すべきかどうか
出さなくても来る人に費用をかけることになります。
ただし、競合が自社名で広告を出している場合は判断が変わります。
自社の社名や型番で広告を出すかどうかは、判断が分かれます。
出さない場合の考え方
社名で検索する人は、既に自社を探しています。
広告がなくても、自社サイトに来ます。
費用をかける必要がありません。
出す場合の考え方
競合が自社の社名で広告を出していると、検索結果の上部に競合が表示されます。
自社を探していた人が、競合に流れます。
この場合は、防御として出す判断になります。
指名での広告の判断を、項目ごとに見ていきます。
競合が自社名で広告を出しているについては、出すかどうかは出す、理由は上部を取られる。
自社名が一般的な単語と近いについては、出すかどうかは出す、理由は関係のない結果が混ざる。
型番が他社と似ているについては、出すかどうかは出す、理由は誤認を防ぐ。
外部の場が自社名で広告を出しているについては、出すかどうかは検討する、理由は比較に流れる。
上記のいずれもないについては、出すかどうかは出さなくてよい、理由は費用の節約。
新製品の立ち上げ期については、出すかどうかは出す、理由は情報の確実な提示。
費用の水準を確認する
指名での広告は、1クリックあたりの費用が低くなる傾向があります。
全体の予算に占める比率は小さくなります。
その前提で、防御の価値と比べます。
他社名での広告を出すかどうか
競合の社名で広告を出す判断もあります。商標の扱いや表現の制約に関わるため、実施の前に確認が要ります。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
認知と獲得を、同じ予算で扱わない
認知の施策は、成果が出るまでの期間が長くなります。
獲得の指標で評価すると、必ず途中で止まります。
社名検索を増やす施策は、獲得の施策とは性質が違います。
同じ予算枠で管理すると、短期の成果が出るほうに寄ります。
枠を分ける
予算を、獲得の枠と認知の枠に分けます。
比率は事業の状況で決めますが、認知の枠を明示的に持つことが要点になります。
獲得と認知の扱いの違いを、項目ごとに見ていきます。
評価の期間については、獲得の施策は1か月から3か月、認知の施策は6か月から2年。
見る数字については、獲得の施策は問い合わせ件数と単価、認知の施策は社名検索数と流入。
判断の頻度については、獲得の施策は月次、認知の施策は半期。
やめる判断については、獲得の施策は数字で決められる、認知の施策は判断が難しい。
予算の変動については、獲得の施策は状況に応じて調整、認知の施策は一定額を継続。
成果の帰属については、獲得の施策は経路が追える、認知の施策は追いにくい。
認知の枠の金額を決める
全体の予算の1割から2割を目安にする考え方があります。
金額の根拠は厳密には出せません。
決めた金額を継続することのほうが、金額の精度より効きます。
市場の状況を参照する
Comexposium Japanが2025年12月に行った調査では、2026年の予算を増やすと答えた企業が38.5%で前年比6.2ポイント増、横ばいが50.5%でした。
Macbee Planetが2025年12月に行った調査では、BtoBで予算を増やすと答えた企業が52.3%でした。
これらは業種を問わない数字ですが、社内での議論の前提として使えます。
認知の施策の成果を、報告に含める
社名検索数の推移を、毎月の報告に1行入れます。入れておかないと、数年後に振り返る材料がありません。
指名を増やす取り組みで、空回りしやすいところ
知名度を上げる施策を先に始めると、受け皿が整わないまま人が来ます。
社名で検索した人が見るページを先に整えます。
認知の施策は、始めてから受け皿の不足に気づくことが多くなります。
来た人が見るもの
社名で検索した人は、会社の紹介のページか、トップページに着きます。
そこに、何をしている会社かが書かれていない場合があります。
製品の一覧はあるが、どういう課題に応えられるかが書かれていない。
指名検索の取り組みで起きる空回りを、項目ごとに見ていきます。
知名度の施策を先に始めるについては、起きることは来た人が離れる、代わりの進め方は受け皿を先に整える。
社名検索数だけを目標にするについては、起きることは数字が増えても受注が動かない、代わりの進め方は流入後の行動も見る。
型番と社名を分けずに測るについては、起きることは何が効いたか分からない、代わりの進め方は検索語を分類する。
広告で指名を増やそうとするについては、起きることは費用がかかるだけ、代わりの進め方は認知の施策を使う。
1年で成果を求めるについては、起きることは途中で止める、代わりの進め方は2年の計画にする。
採用目的の検索を含めるについては、起きることは数字が実態と離れる、代わりの進め方は検索語で分ける。
採用の検索を分ける
社名と採用という検索語での流入は、事業の指標としては別物です。
含めて集計すると、採用の活動が活発な時期に数字が増えます。
分けて集計します。
外部に任せる場合の確認
認知の施策を外部に依頼する場合、どの数字で評価するかを先に決めます。接触した人数だけを成果とする提案は、事業への効き方が分かりません。社名検索数の推移を成果に含める形にします。
認知づくりに、どの順で取りかかるか
会社の紹介のページを整えることからです。
社名で検索した人が最初に見る場所を整えないまま、認知を増やしても離れます。
順序を間違えると、費用をかけた分が流れます。
指名を増やす取り組みの並びを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは社名での検索からの流入と行動を確認する、関わる部門はマーケティング、期間の目安は2週間。
2については、やることは会社の紹介のページを書き直す、関わる部門はマーケティング・経営、期間の目安は1か月。
3については、やることは検索語を型番と社名と採用に分類する仕組みを作る、関わる部門はマーケティング、期間の目安は2週間。
4については、やることは上位の型番のページを整備する、関わる部門は技術・マーケティング、期間の目安は2か月。
5については、やることは認知の予算枠を決める、関わる部門は経営、期間の目安は1か月。
6については、やることは業界メディアや発表の機会を年間で計画する、関わる部門はマーケティング・技術、期間の目安は1か月。
会社の紹介のページに書くこと
何を作っている会社か。
どういう課題に応えられるか。
対応できる範囲と規模。
どういう業界で使われているか。
製品の一覧ではなく、この4つを書きます。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
社名を含む検索からの月間の流入が420、そのうち採用に関するものが150、事業に関するものが270だとします。
270のうち、製品ページに進んだのが85、問い合わせが3件です。
会社の紹介のページを書き直した3か月後、製品ページへの進行が85から140になれば、受け皿が機能し始めたことになります。
指名の状態を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
社名を含む検索からの流入については、見る頻度は月次、何が分かるかは認知の推移。
型番を含む検索からの流入については、見る頻度は月次、何が分かるかは既存の需要の把握。
社名からの流入の次の行動については、見る頻度は月次、何が分かるかは受け皿の機能。
問い合わせ時の認知経路の回答については、見る頻度は四半期、何が分かるかはどの接点が効いたか。
業界メディアへの露出回数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは認知の施策の実行量。
指名からの問い合わせ件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは事業への寄与。
2年の計画で描く
認知の施策は、半年では変化が見えません。
2年の計画を立てて、半期ごとに確認します。
1年目に大きな変化がなくても続ける合意を、開始時に取ります。
施策の実行量を記録する
露出の回数や発表の回数を記録します。
結果が出ないとき、施策の量が足りていないのか、質の問題なのかを判別できます。
知られ方の作り方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の流入を見てもらうところから始められます。認知と獲得の配分ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
指名検索を増やすには何から始めますか
社名で検索した人が最初に見る会社の紹介のページを整えることからです。何を作り、どういう課題に応えられ、対応できる範囲はどこまでかの4つを書きます。
型番検索と社名検索は分けて考えるべきですか
分けてください。型番で検索する人は既に候補が決まっており、社名で検索する人はまだ絞っていません。増やす手段も、増えたときの意味も違います。
自社名で広告を出すべきですか
競合が自社名で広告を出している場合や、社名が一般的な単語と近い場合は出す判断になります。いずれもなければ、出さなくても来る人に費用をかけることになります。
指名検索の数はどう測りますか
正確な数は出せません。検索語別の流入、広告での指名検索語の表示回数、直接の訪問数を組み合わせ、同じ方法で毎月測って推移を見る形にします。
認知の施策をどう社内で説明しますか
獲得の枠とは別に認知の枠を持ち、評価の期間を半年から2年と明示してください。社名検索数の推移を毎月の報告に1行入れておくと、後から振り返る材料になります。
まとめ
- 型番での検索は既に候補が決まっている人、社名での検索はまだ決まっていない人です。増やす意味が違うため、施策を分けて考えます
- 型番は、図面や仕様書に記載されることで広がります。設計者が使いやすい形でデータを提供すると、記載される機会が増えます
- 社名で検索する人を増やすには、社名に触れる機会を増やす必要があります。広告で直接増やすことはできず、別の手段が要ります
- 検索の回数そのものを正確に測ることはできません。自社サイトへの流入と、検索の傾向を組み合わせて推定します
- 出さなくても来る人に費用をかけることになります。ただし、競合が自社名で広告を出している場合は判断が変わります
- 認知の施策は、成果が出るまでの期間が長くなります。獲得の指標で評価すると、必ず途中で止まります
- 知名度を上げる施策を先に始めると、受け皿が整わないまま人が来ます。社名で検索した人が見るページを先に整えます
- 会社の紹介のページを整えることからです。社名で検索した人が最初に見る場所を整えないまま、認知を増やしても離れます