
仕様も適合表も、PDFの中に画像として入っていることが多くあります。
生成AIが参照できない形のままでは、引用の候補にすら入りません。
なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。
現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。
今月の無料診断は残り4社です
広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。
目次
目次
- 製造業の技術情報は、機械が読めない形で置かれている
- 技術資料の置かれ方
- 検索の変化が、産業財にどう効いているか
- 公表されている数字
- AIに引用される情報の条件
- 一般論は既に学習されている
- AI経由の流入を、どう評価するか
- 公表されている数字
- 会員登録の後ろに置いた資料を、どうするか
- 閉じることの代償
- 自社の情報が、どう扱われているかを確認する
- 聞いてみる質問の種類
- 対応で、優先順位を間違えやすいところ
- 整備されていない情報を増やしても効かない
- 情報の整備を、どこから進めるか
- 5製品に絞る理由
- よくある質問
- まとめ
仕様も適合表も、PDFの中に画像として入っていることが多くあります。
生成AIが参照できない形のままでは、引用の候補にすら入りません。
製造業の技術情報は、機械が読めない形で置かれている
仕様も適合表も、PDFの中に画像として入っていることが多くあります。
生成AIが参照できない形のままでは、引用の候補にすら入りません。
AI検索への対応という話は、新しい施策を足す話として語られます。
製造業の場合、まず手をつけるのは既にある情報の置き方です。
技術資料の置かれ方
カタログはPDFで、中身は紙面をそのまま画像にしたものであることがあります。
仕様の表も、画像として埋め込まれています。
この形式だと、文字としての情報が取り出せません。
検索でも不利になっていた
この状態は、生成AIが出てくる前から検索でも不利でした。
ただし、製品名や型番での検索では自社サイトが上位に出るため、問題が表面化しませんでした。
AIが情報源を選んで要約する形になると、この差が結果に出ます。
情報の置き方と、機械からの読み取りやすさ
| 置き方 | 検索での扱い | 生成AIからの参照 | 改善の手間 |
|---|---|---|---|
| 文字として書かれたページ | 読める | 参照される | 標準 |
| 文字として抽出できるPDF | 一部読める | 一部参照される | 軽い |
| 画像としてのPDF | 読めない | 参照されない | 中くらい |
| 表を画像にしたもの | 読めない | 参照されない | 中くらい |
| 会員登録の後ろに置いた資料 | 読めない | 参照されない | 運用の判断 |
| 動画の中だけの説明 | 読めない | 参照されない | 文字起こしが要る |
どこから直すか
すべてのPDFをページ化するのは大変です。問い合わせにつながっている情報から順に、文字として読める形にします。仕様の表、適合の一覧、選定の考え方。
検索の変化が、産業財にどう効いているか
一般的な調べものほど影響を受け、型番での検索は影響が小さくなります。
領域によって効き方が違うため、自社のどの検索語が影響を受けるかを確認します。
検索の変化は、すべての検索語に同じように効くわけではありません。
公表されている数字
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される場面での検索1位のCTR下落率が、日本で2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%になっています。
日本では予測CTR24.1%に対して実測が9.0%という結果も出ています。
博報堂DYグループのONEが2026年2月時点で公表した内容では、AI Overviewsの表示率は保険や化粧品、クレジットカードで高く、通信や人材、ファッションでは低下しています。
領域によって差があることが示されています。
産業財での効き方の推定
型番や品番での検索は、答えが1つに決まります。
この種の検索では、要約よりも公式の情報が求められます。
一方で、どういう方式を選ぶべきか、どの材質が適しているかといった調べものは、要約で済んでしまう場合があります。
検索語の種類と、影響の受けやすさ
| 検索語の種類 | 検索する人 | 影響の受けやすさ | 対応の方向 |
|---|---|---|---|
| 型番や品番 | 既に候補が決まっている人 | 小さい | 情報を正確に置く |
| 社名 | 既に知っている人 | 小さい | 指名を増やす |
| 製品のカテゴリ名 | 候補を探している人 | 中くらい | 比較の材料を置く |
| 技術的な用語の意味 | 学んでいる人 | 大きい | 引用される形にする |
| 選び方や比較の観点 | 検討の初期の人 | 大きい | 一次の情報を出す |
| 課題や症状の表現 | 課題を認識した人 | 大きい | 自社の見解を出す |
自社の流入を分類する
過去1年の検索からの流入を、この分類で仕分けます。影響の大きい種類の比率が高いなら、対応の優先度が上がります。
AIに引用される情報の条件
どこにでも書いてある一般論は、引用の対象になりません。
自社にしかない数値や条件を、文字として明示する必要があります。
生成AIが答えを作るとき、参照する情報には性質があります。
一般論は既に学習されている
材質の特性や加工方法の一般的な説明は、既に多くの場所にあります。
自社が同じ内容を書いても、参照される理由がありません。
自社にしかない情報
自社製品の具体的な仕様、対応できる寸法と公差の範囲、実際に対応した用途の種類。
これらは自社しか持っていません。
引用されやすい情報と、されにくい情報
| 情報の種類 | 自社しか持っていないか | 引用されやすさ |
|---|---|---|
| 自社製品の詳細な仕様 | 持っている | 高い |
| 対応できる範囲の明示 | 持っている | 高い |
| 選定の判断基準 | 一部持っている | 中くらい |
| よくある質問への具体的な回答 | 持っている | 高い |
| 技術用語の一般的な説明 | 持っていない | 低い |
| 業界の動向の解説 | 持っていない | 低い |
| 自社での検証の結果 | 持っている | 高い |
検証した結果を出す
自社で行った試験や検証の結果は、他にない情報です。
条件と方法を明記して公開します。
条件を書かない数値は、根拠が不明なものとして扱われます。
数値には必ず条件を添える
どの条件で測ったのか、どの範囲で成り立つのか。これを添えると、情報としての信頼性が上がります。人が読む場合も同じです。
AI経由の流入を、どう評価するか
現時点では総流入に占める比率が小さく、件数だけで判断できません。
件数ではなく、その先で何が起きたかを見ます。
AI経由の流入が増えているという報告がある一方で、規模はまだ限定的です。
公表されている数字
PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年2月から4月にGA4のデータをもとに行った調査では、83.0%のサイトで生成AI経由のセッションが増加し、最大で2か月間に605.6%の増加が見られました。
一方で、総流入に占める比率は1%未満でした。
AI経由のCVRが他チャネルより高かったサイトは35.1%です。
Criteoが2026年2月に米国の小売500社を対象に行った調査では、LLM経由のCVRが他のリファラルの約1.5倍という結果が出ています。
件数が小さい段階での見方
1%未満の流入に対して、大きな投資はできません。
ただし、その流入の質が高いなら、将来の比率の上昇に備える価値があります。
AI経由の流入で見る項目
| 見る項目 | 判断に使えるか | 注意点 |
|---|---|---|
| セッション数 | 規模の把握に使う | 母数が小さく振れる |
| 流入元の内訳 | どのサービス経由かが分かる | 計測の精度に限界がある |
| 到達したページ | 何が参照されたかが分かる | 参考になる |
| 問い合わせに至った件数 | 質の判断に使う | 件数が少ないと判断できない |
| 滞在時間と閲覧ページ数 | 関心の強さが分かる | 参考程度 |
| 既存顧客か新規か | 新規獲得への寄与 | 判別が必要 |
対応の進み具合
PRIZMAが2025年12月に行った調査では、AI検索への対応を実施済みとした企業は7.82%でした。
外部のベンダーを検討中が12.64%、情報収集の段階が15.06%です。
業種ではSaaSが最も進んでおり、製造と小売は遅れているという結果が出ています。
実施した企業の実感としては、検索順位の向上が36.5%、AI検索経由の問い合わせの増加が34.1%、リード獲得コストの減少が26.5%でした。
遅れていることの意味
製造業で対応が遅れているということは、先行できる余地があるということでもあります。一方で、急ぐ必要がある局面かどうかは、自社の検索語の構成で判断します。
会員登録の後ろに置いた資料を、どうするか
登録を求めると、情報は機械からも人からも見えなくなります。
すべてを開くのではなく、段階を分けて一部を開く形にします。
技術資料をダウンロードする際に、会社名と連絡先の入力を求める形が広く使われています。
これはリードを取る手段として機能してきました。
閉じることの代償
登録の後ろに置いた情報は、検索にも生成AIにも参照されません。
その資料の内容で自社が選ばれる機会が減ります。
全部を開く判断ではない
すべてを開くと、リードが取れなくなります。
資料の性質によって扱いを分けます。
資料の性質と、公開の判断を、項目ごとに見ていきます。
製品の仕様と寸法については、公開するかは公開する、理由は選定に必須で、隠すと候補から外れる。
適合表や選定の道具については、公開するかは公開する、理由は検討を進めてもらうため。
一般的な技術の解説については、公開するかは公開する、理由は引用される可能性がある。
自社での検証の結果については、公開するかは一部公開する、理由は要点を公開し詳細は登録の後ろ。
設計に使うデータについては、公開するかは登録の後ろ、理由は相手を把握する必要がある。
個別の見積もりや提案については、公開するかは問い合わせから、理由は個別対応が前提。
要点だけを公開する形
資料の内容の要点をページとして公開し、詳細な資料は登録の後ろに置きます。
要点が参照されれば、詳細への導線になります。
この形なら、両方が成立します。
登録の項目を減らす
登録を残す場合でも、項目は会社名とメールアドレスに絞ります。項目が多いほど、登録されずに離脱されます。
自社の情報が、どう扱われているかを確認する
実際に生成AIに自社の製品について聞いてみるのが最も早い確認です。
誤った情報が出ている場合、その原因は自社の情報の不足にあることが多くなります。
対応の前に、現状を確認します。
確認の方法は単純です。
聞いてみる質問の種類
自社の社名を挙げて、何を作っている会社かを聞く。
自社の主力製品の型番を挙げて、仕様を聞く。
自社が得意とする用途について、どの会社が対応できるかを聞く。
この3つで、現状の扱われ方が分かります。
確認する内容と、結果の読み方を、項目ごとに見ていきます。
社名についてについては、良い結果は事業内容が正確に出る、悪い結果は出てこない、誤っている、悪い場合の原因は会社情報の記載が不足。
主力製品の仕様については、良い結果は正確な数値が出る、悪い結果は誤った数値が出る、悪い場合の原因は仕様が文字で公開されていない。
得意な用途での候補については、良い結果は自社が挙がる、悪い結果は競合だけが挙がる、悪い場合の原因は用途の説明がない。
対応範囲の質問については、良い結果は正確に答える、悪い結果は曖昧な回答、悪い場合の原因は範囲の記載がない。
他社との違いについては、良い結果は特徴が挙がる、悪い結果は区別がつかない、悪い場合の原因は比較の材料がない。
誤りが出た場合
誤った情報が出るのは、正しい情報が見つからないか、古い情報が残っているためです。
自社サイトに正確な記載を置くことが、最初の手当てになります。
外部の場に古い情報が残っている場合は、その場に修正を依頼します。
定期的に確認する
一度確認して終わりにせず、四半期に一度は同じ質問で確認します。
回答は時期によって変わります。
複数のサービスで確認する
1つのサービスだけで判断しません。博報堂DYグループのONEが2026年2月時点で公表した内容では、日本のAIチャットボット市場でChatGPTが約67%、Geminiが3か月連続で増加しています。主要なものを2つか3つ確認します。
対応で、優先順位を間違えやすいところ
新しい手法に予算を使う前に、既にある情報の整備が残っていることが多くあります。
順序を間違えると、整っていない情報を宣伝することになります。
AI検索への対応として、専門の支援を受ける提案が出てきます。
その前に確認することがあります。
整備されていない情報を増やしても効かない
製品の仕様がPDFの画像のまま、対応範囲の記載がない状態で、新しい施策を足しても参照される情報が増えません。
土台の整備が先になります。
対応の優先順位を、項目ごとに見ていきます。
高いについては、やることは主力製品の仕様を文字として公開する、効果が出る時期は数か月。
高いについては、やることは対応できる範囲を明示する、効果が出る時期は数か月。
高いについては、やることはよくある質問への回答を具体的に書く、効果が出る時期は数か月。
中くらいについては、やることは自社での検証結果を条件付きで公開する、効果が出る時期は半年。
中くらいについては、やることは会員登録の後ろの資料の一部を開く、効果が出る時期は半年。
低いについては、やることは新しい形式への対応を試す、効果が出る時期は不明。
効果の測定が難しいことを前提に置く
AI経由の流入は、計測できる範囲に限界があります。
すべてを数字で証明することを条件にすると、何も進みません。
情報の整備自体が、検索でも人の判断でも効くことを根拠にします。
外部に任せる場合の確認
AI検索への対応を提案されたとき、具体的に何をするのかを確認します。
自社サイトの情報の整備が含まれていない提案は、効果の根拠が不明確になります。
効果の測定をどう行うかも、事前に確認します。
成果の保証をする提案には注意する
AIの回答に自社を出すことを保証する提案は、根拠を確認する必要があります。回答の仕組みは公開されておらず、時期によって変わります。
情報の整備を、どこから進めるか
主力製品の仕様を、文字として読める形にすることからです。
新しい施策より、既にある情報の形を直すほうが先に効きます。
整備の作業は、地味で時間がかかります。
対象を絞らないと終わりません。
情報の整備を進める作業の並びを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは生成AIで自社と主力製品について確認する、関わる部門はマーケティング、期間の目安は1週間。
2については、やることは売上上位の製品を5つ選ぶ、関わる部門は営業・マーケティング、期間の目安は1週間。
3については、やることはその5つの仕様を文字としてページに載せる、関わる部門は技術・マーケティング、期間の目安は1か月。
4については、やることは対応できる範囲と対応できない条件を書く、関わる部門は技術、期間の目安は3週間。
5については、やることはよくある質問と回答を20件書く、関わる部門は技術・営業、期間の目安は1か月。
6については、やることは四半期ごとに確認する担当と方法を決める、関わる部門はマーケティング、期間の目安は1週間。
5製品に絞る理由
全製品を一度に整備すると、半年以上かかります。
上位5製品で売上の大半を占める場合が多く、そこから効果が出ます。
やり方が固まってから、残りに広げます。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
主力5製品の仕様をページ化した3か月後、その5製品のページへの流入が月200から340に増え、AI経由と判別できたものが8件から31件になったとします。
問い合わせは1件から4件です。
件数は小さいままですが、増え方の傾きを見ます。
比率が小さい段階では、絶対数より推移が判断の材料になります。
情報の整備の状態を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
文字として公開した製品数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは整備の進捗。
AI経由と判別できたセッション数については、見る頻度は月次、何が分かるかは参照の傾向。
AI経由からの問い合わせ件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは質の判断。
生成AIでの回答の正確さについては、見る頻度は四半期、何が分かるかは情報の届き方。
会員登録の後ろにある資料の数については、見る頻度は半期、何が分かるかは閉じている情報の量。
製品ページへの流入の推移については、見る頻度は月次、何が分かるかは整備の効果。
計測の限界を共有する
AI経由の流入は、すべてを正確に判別できません。
報告の際に、この限界を先に伝えます。
伝えないと、数字の正確さをめぐる議論に時間が取られます。
1年単位で見る
検索環境の変化は続いています。
四半期ごとに施策を変えるより、年単位で整備を進めるほうが積み上がります。
技術情報の置き方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の公開状況を見てもらうところから始められます。情報の作り方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
AI検索への対応は何から始めればいいですか
主力製品の仕様を、PDFの画像ではなく文字として読める形でページに載せることからです。新しい施策を足す前に、既にある情報の形を直すほうが先に効きます。
製造業でもAI検索の影響はありますか
型番や社名での検索は影響が小さく、選び方や比較の観点を調べる検索は影響を受けます。自社の流入をこの分類で仕分けると、対応の優先度が判断できます。
会員登録の後ろに置いた資料はどうすべきですか
すべてを開く必要はありません。仕様や適合表は公開し、設計に使うデータは登録の後ろに残す形で分けてください。要点だけを公開して詳細を登録の後ろに置く形も取れます。
自社の情報がAIにどう扱われているか確認できますか
社名、主力製品の型番、得意な用途の3つについて実際に聞いてみてください。誤った回答が出る場合、正しい情報が文字として公開されていないことが原因である場合が多くなります。
AI経由の流入はどれくらいありますか
公表されている調査では、多くのサイトで増加している一方で総流入の1%未満という水準でした。現段階では絶対数より推移を見て、情報の整備を進める判断材料にします。
まとめ
- 仕様も適合表も、PDFの中に画像として入っていることが多くあります。生成AIが参照できない形のままでは、引用の候補にすら入りません
- 一般的な調べものほど影響を受け、型番での検索は影響が小さくなります。領域によって効き方が違うため、自社のどの検索語が影響を受けるかを確認します
- どこにでも書いてある一般論は、引用の対象になりません。自社にしかない数値や条件を、文字として明示する必要があります
- 現時点では総流入に占める比率が小さく、件数だけで判断できません。件数ではなく、その先で何が起きたかを見ます
- 登録を求めると、情報は機械からも人からも見えなくなります。すべてを開くのではなく、段階を分けて一部を開く形にします
- 実際に生成AIに自社の製品について聞いてみるのが最も早い確認です。誤った情報が出ている場合、その原因は自社の情報の不足にあることが多くなります
- 新しい手法に予算を使う前に、既にある情報の整備が残っていることが多くあります。順序を間違えると、整っていない情報を宣伝することになります
- 主力製品の仕様を、文字として読める形にすることからです。新しい施策より、既にある情報の形を直すほうが先に効きます