物流会社の広告代理店との付き合い方|月200万以上を預ける前に

契約が決まるまでが長く、成果が翌年以降の売上として出るためです。
月次の獲得数で代理店を評価する形が、この事業には合いません。
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目次
目次
- 物流会社の集客を外部に預けるときの、最初の難しさ
- 成果が遅れて出る
- 預ける前に、社内で決めておくこと
- 受けられる条件
- 物流会社の場合、提案を受けるときに、何を確認するか
- 聞くべきこと
- 契約の条件として、明記しておくこと
- 報告の内容を指定する
- 報告の場で、何を聞くか
- 月次と四半期で聞くことを分ける
- 成果が出ないときに、何を疑うか
- 疑う順番
- 物流会社の場合、委託の関係で、取り違えられやすいこと
- 手数料の率だけで比較する
- 物流会社が委託先との関係を作り直す進め方
- 委託先を変える前にやること
- よくある質問
- まとめ
契約が決まるまでが長く、成果が翌年以降の売上として出るためです。
月次の獲得数で代理店を評価する形が、この事業には合いません。
物流会社の集客を外部に預けるときの、最初の難しさ
契約が決まるまでが長く、成果が翌年以降の売上として出るためです。
月次の獲得数で代理店を評価する形が、この事業には合いません。
広告の運用を外部に委託するとき、物流会社では他業種と違う問題が起きます。
成果が遅れて出る
引合が出てから契約まで数か月、荷主の契約の更新の時期を待つ場合は一年以上かかります。
委託を始めて三か月で契約を問うと、まだ何も出ていません。
一件の価値が獲得時点では確定しない
契約が何年続くかで、価値が数倍変わります。
獲得の月の売上だけで評価すると、成果が過小に見えます。
現場の稼働という制約が伝わらない
委託先は、引合を増やすことを成果と考えます。
しかし車両と倉庫の稼働が埋まっていれば、引合が増えても受けられません。
この構造が共有されていないと、両者の評価がずれ続けます。
物流会社の委託で起きやすいずれ
| 論点 | 委託先の見方 | 物流会社の実情 |
|---|---|---|
| 成果の単位 | 問い合わせの件数 | 契約の年間換算粗利 |
| 評価の期間 | 月次 | 四半期から年 |
| 増やせる量 | 予算次第 | 現場の稼働が上限 |
| 良い引合 | 数が多いこと | 継続する案件であること |
| 配信を止める判断 | 成果が落ちたとき | 稼働が埋まったとき |
預ける前に決めることが多い
物流会社の委託は、選び方より前に社内で決めることがあります。それを飛ばして提案を受けると、比較の基準が作れません。
預ける前に、社内で決めておくこと
受けられる条件と、現場の稼働と、成果の定義です。
この三つを渡さないまま委託すると、合わない引合が増えます。
委託先に渡す情報が不足していると、どんな会社に頼んでも同じ結果になります。
受けられる条件
対応するエリア、温度帯、荷姿、物量の範囲。
受けられない条件も含めて渡します。
現場の稼働の見通し
車両と倉庫の空きと、その三か月先の見通し。
これを共有しないと、取れない案件を集める配信になります。
物流会社が委託の前に社内で決めること
| 決めること | 誰が決めるか | 渡さない場合に起きること |
|---|---|---|
| 対応エリアと温度帯と荷姿 | 配車と倉庫 | 合わない引合が増える |
| 受けられない条件 | 現場 | 断りの手間が増える |
| 現場の稼働と三か月先の見通し | 現場 | 稼働を超えた集客になる |
| 成果として何を数えるか | 経営 | 評価が噛み合わない |
| 獲得に使える金額の上限 | 経営 | 費用の判断ができない |
| 一次対応の体制 | 営業 | 集めても取りこぼす |
| 荷主の獲得と採用の予算の区分 | 経営 | 成果が混ざる |
成果の定義を、引合の件数にしない
件数を成果にすると、配信が広がってスポットの依頼が増えます。
条件の確認に進んだ件数と、その年間換算額を成果にします。
一次対応の体制を先に整える
集めた引合に当日中に連絡できない状態で委託を始めると、費用が無駄になります。
採用の委託と分けて管理する
ドライバーの採用の配信と荷主の獲得の配信を同じ委託先に任せる場合、予算と成果を分けて管理します。混ざると、緊急度の高い採用に寄ります。
物流会社の場合、提案を受けるときに、何を確認するか
物流の案件を扱った経験より、継続の契約という構造を理解できるかを見ます。
獲得の件数だけを話す提案は当てになりません。
複数の会社から提案を受けるとき、比較の基準が要ります。
聞くべきこと
契約が継続する事業であることを理解しているか。
現場の稼働の制約をどう扱うつもりか。
成果をどの数字で報告するか。
誰が実際に担当するか。
物流会社が提案を受けるときに確認する内容
| 確認する内容 | 良い答えの方向 | 警戒すべき答え |
|---|---|---|
| 受注の決まり方の理解 | 条件の確認と試算の段階に触れる | 問い合わせの件数だけを話す |
| 継続の契約への理解 | 年間換算での評価を提案する | 月次の獲得数だけを話す |
| 現場の稼働への対応 | 稼働に応じて配信を調整する提案 | 予算を増やせば増えると言う |
| 成果の報告の内容 | 条件の確認に進んだ年間換算額まで | 表示回数と獲得単価のみ |
| 担当する人 | 提案の場に出ている人が担当 | 提案と運用の担当が別 |
| 改善の進め方 | 条件の情報と訴求の中身に触れる | 媒体の設定の話だけ |
| 契約の期間と解約 | 条件が明記されている | 長期の縛りがある |
業種の経験の有無をどう見るか
物流の案件を扱った経験があると話が早くなります。
ただし経験があることと、自社の構造を理解していることは別です。
過去に扱った案件が配送か倉庫か、規模はどうかを聞いて、自社と近いかを確かめます。
提案の場に出ている人が担当するか
提案の場に出てくる人と、実際に運用する人が違うことがあります。
誰が担当するかを契約の前に確認します。
他社での成果の話は参考にしない
条件が違うため、他社での数字は判断に使えません。自社の場合に何をどう進めるかを具体的に聞きます。
契約の条件として、明記しておくこと
報告の内容と頻度、担当者、成果物の帰属、解約の条件です。
口頭の合意は、担当が変わった時点で消えます。
契約の段階で決めておく項目があります。
報告の内容を指定する
任せると、媒体の管理画面の数字がそのまま出てきます。
何を報告してほしいかを、契約の時点で指定します。
物流会社が委託の契約に明記しておく項目
| 項目 | 明記する内容 | 明記しない場合に起きること |
|---|---|---|
| 報告の内容 | 条件の確認に進んだ年間換算額まで | 表示回数の報告だけになる |
| 報告の頻度 | 月次と四半期の内容を分ける | 毎月同じ資料が届く |
| 担当する人 | 担当者と交代時の扱い | いつの間にか変わる |
| 成果物の帰属 | 制作物と設定の権利 | 解約時に持ち出せない |
| 広告の口座の名義 | 自社の名義にするか | 解約時に履歴が失われる |
| 荷主の獲得と採用の区分 | 予算と成果を分ける | 成果が混ざる |
| 解約の条件 | 通知の期間と精算 | 長期の縛りが残る |
広告の口座の名義を自社にする
委託先の名義で運用されていると、解約のときに過去の履歴が失われます。
自社の名義にしておけば、委託先を変えても蓄積が残ります。
制作物の扱いを決める
サイトの制作や条件の情報の整備を含む委託では、成果物の権利の所在を明記します。
解約の条件を先に決める
始めるときに解約の話をするのは気が進みませんが、後から決めるほうが難しくなります。
報告の場で、何を聞くか
数字の説明ではなく、次に何を変えるかを聞きます。
説明だけの報告は、続けても何も変わりません。
月次の報告の場が、数字の読み上げで終わっていることがあります。
月次と四半期で聞くことを分ける
月次は、引合の量と質の変化です。
四半期は、契約への寄与と施策の方向の見直しです。
物流会社の報告の場で聞く内容の分け方を、項目ごとに見ていきます。
月次については、聞く内容は引合の件数と案件の種類の内訳、判断することは配信の増減。
月次については、聞く内容は条件の確認に進んだ比率、判断することは入口の良し悪し。
月次については、聞く内容は次の一か月で変えること、判断することは運用の方向。
四半期については、聞く内容は契約に至った案件の経路、判断することは施策の評価。
四半期については、聞く内容は現場の稼働との整合、判断することは配信の方針。
半期については、聞く内容は費用の配分の見直し、判断することは予算の配分。
自社から出す情報を決める
委託先に契約の結果を伝えていないと、何が良い引合かが分かりません。
条件の確認に進んだかどうかと、契約の結果を月次で戻します。
現場の稼働の見通しを共有する
三か月先の車両と倉庫の空きを伝えると、配信の重点を変えられます。
説明が足りないと感じたとき
Testifyが2026年5月に実施した調査では、代理店への不満の内容が役職で分かれていました。
経営層は費用が高く成果に見合わないが56.3%、マーケ責任者は成果不振の説明が不十分が53.1%、運用担当はレスポンスが遅いが50.8%です。
同じ調査で、代理店を活用している企業の満足度は82.6%、約2割が不満を持っているという結果も出ています。
不満の内容が役職で違うため、社内の誰が何に不満を持っているかを整理してから委託先に伝えます。
成果が出ないときに、何を疑うか
運用の前に、受け皿と現場の稼働を疑います。
配信の設定を変えても、条件の確認で落ちていれば契約は増えません。
成果が出ないとき、委託先の運用を疑うのは最後です。
疑う順番
一次対応が遅れていないか。
条件の確認に進む比率が落ちていないか。
現場の稼働が埋まっていないか。
条件の情報が古くなっていないか。
配信の対象や訴求がずれていないか。
物流会社で成果が出ないときの点検の順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、確認することは一次連絡までの日数、自社の問題か委託先の問題かは自社。
2については、確認することは条件の確認に進んだ比率、自社の問題か委託先の問題かは自社と委託先の両方。
3については、確認することは現場の稼働の状態、自社の問題か委託先の問題かは自社。
4については、確認することは条件の情報の更新の状況、自社の問題か委託先の問題かは自社。
5については、確認することは引合の案件の種類と規模の分布、自社の問題か委託先の問題かは委託先。
6については、確認することは配信の対象と訴求、自社の問題か委託先の問題かは委託先。
7については、確認することは費用の配分、自社の問題か委託先の問題かは両方。
自社側の問題が多い
実際に成果が出ない原因の多くは、一次対応と条件の情報の整備にあります。
委託先を変えても、この二つが変わらなければ結果は同じです。
委託先を変えるときに失われるもの
過去の配信の履歴、蓄積された設定、自社の事業への理解。
これらは引き継がれません。
インハウス化を検討する前に
Testifyの調査では、全面委託している企業の8割超が1年以内のインハウス化を計画または検討しており、決定と予定が52.9%、積極検討が32.8%でした。
動機はノウハウの蓄積が56.7%、コスト削減が46.7%です。
一方で障壁として、教育の時間と知見の不足が44.8%、媒体のアップデートへの追随の困難が40.3%、人材の採用が36.7%という結果が出ています。
物流会社では、ドライバーと庫内の人員の採用が優先される中で集客の人材を採ることの難しさが加わります。
物流会社の場合、委託の関係で、取り違えられやすいこと
費用が高いことと、成果が出ないことは別の問題です。
分けて議論しないと、安い委託先に変えて同じことが起きます。
委託先との関係で起きる誤解を整理します。
手数料の率だけで比較する
運用の手数料が安い会社に変えても、成果が同じとは限りません。
手数料の率ではなく、何をやってくれるかで比べます。
引合の件数で評価する
件数を評価にすると、配信が広がってスポットの依頼が増えます。
条件の確認に進んだ年間換算額で評価します。
物流会社の委託でよくある誤解と、代わりにやることを、項目ごとに見ていきます。
手数料の率だけで比べるについては、起きることは作業の範囲が違い比較にならない、代わりにやることは何をやるかを並べて比べる。
引合の件数で評価するについては、起きることはスポットの依頼が増える、代わりにやることは条件の確認に進んだ年間換算額で見る。
毎月成果を問うについては、起きることは契約まで時間がかかり判断できない、代わりにやることは四半期で判断する。
契約の結果を伝えないについては、起きることは何が良い引合か分からない、代わりにやることは月次で結果を戻す。
全部を任せるについては、起きることは自社に何も残らない、代わりにやることは条件の情報は自社で持つ。
全部を任せると、自社に何も残らない
配信も制作も条件の情報も任せると、社内に判断の材料が残りません。
条件の情報は委託できない
拠点、温度帯、設備、対応できる作業。
これは現場が持つ情報で、社外の人が正確に書くことはできません。
期待の水準を揃える
委託先が動かせるのは、引合の手前までです。契約そのものを委託先の責任にすると、関係が続きません。
物流会社が委託先との関係を作り直す進め方
成果の定義を変えるところからです。
件数を成果にしたまま関係を見直しても、同じ議論が繰り返されます。
関係の見直しは、契約の変更より前に、評価の物差しから始めます。
物流会社が委託の見直しに着手する順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは成果の定義を条件の確認の年間換算額に変える、関わる部署は経営、期間の目安は二週間。
2については、やることは受けられる条件と稼働の見通しを渡す、関わる部署は現場、期間の目安は二週間。
3については、やることは契約の結果を月次で戻す形を作る、関わる部署は営業、期間の目安は一か月。
4については、やることは報告の内容と頻度を契約に書き直す、関わる部署は経営、期間の目安は一か月。
5については、やることは広告の口座の名義と成果物の帰属を確認する、関わる部署は経営、期間の目安は二週間。
6については、やることは荷主の獲得と採用の予算と成果を分ける、関わる部署は経営、期間の目安は二週間。
7については、やることは四半期で施策の方向を見直す場を作る、関わる部署は全体、期間の目安は継続。
委託先を変える前にやること
上の七つを済ませても成果が変わらないなら、委託先の問題です。
順序を逆にして先に変えると、同じ問題が繰り返されます。
物流会社の委託の状態を確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
引合の件数と年間換算額については、見る頻度は月次、分けて見る軸は案件の種類別、判断に使う場面は配信の方向。
条件の確認に進んだ年間換算額については、見る頻度は月次、分けて見る軸は入口別、判断に使う場面は成果の評価。
一次連絡までの日数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は拠点別、判断に使う場面は自社側の問題。
年間換算粗利に対する費用の比率については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は案件の種類別、判断に使う場面は費用の妥当性。
稼働を超えて断った年間換算額については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は理由別、判断に使う場面は配信の調整。
報告で次に変えることが出たかについては、見る頻度は月次、分けて見る軸は回数、判断に使う場面は関係の質。
四半期ごとに方向を見直す
月次は運用の話、四半期は方向の話に分けます。
毎月方向を変えると、何も積み上がりません。
社内の窓口を一本にする
拠点から直接委託先に依頼が行くと、方針がばらけます。
本社の担当を必ず経由させます。
経営が年に一度、関係を確認する
委託の関係は、担当者どうしで固定されがちです。
年に一度、経営が費用と成果の関係を確認する場を作ります。
採用の委託先と分けて評価する
ドライバーの採用と荷主の獲得は、成果の出方も評価の物差しも違います。
同じ委託先でも、報告と評価は分けます。
外部への委託の進め方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の関係を一緒に整理するところから始められます。委託の範囲ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
物流会社が代理店を評価する物差しは何にすべきですか
引合の件数ではなく、条件の確認に進んだ件数とその年間換算額です。件数を成果にすると配信が広がってスポットの依頼が増えます。契約そのものは委託先が動かせる範囲を超えます。
委託の成果はどのくらいの期間で判断しますか
月次は引合の量と質、四半期で契約への寄与を見ます。荷主の契約の更新の時期を待つ案件もあるため、三か月で契約を問うとまだ何も出ていない段階になります。
委託を始める前に社内で決めておくことは何ですか
対応エリアと温度帯と荷姿、受けられない条件、現場の稼働の三か月先の見通し、成果の定義、獲得に使える上限、一次対応の体制です。これを渡さないと合わない引合が増えます。
荷主の獲得とドライバーの採用を同じ委託先に任せてもいいですか
任せて構いませんが、予算と成果は分けて管理してください。混ざると緊急度の高い採用に寄り、荷主の獲得の成果が見えなくなります。
成果が出ないとき何から疑えばいいですか
一次連絡までの日数、条件の確認に進んだ比率、現場の稼働の状態、条件の情報の更新の順です。実際の原因の多くは自社側にあり、委託先を変えても同じ結果になることがあります。
まとめ
- 契約が決まるまでが長く、成果が翌年以降の売上として出るためです。月次の獲得数で代理店を評価する形が、この事業には合いません
- 受けられる条件と、現場の稼働と、成果の定義です。この三つを渡さないまま委託すると、合わない引合が増えます
- 物流の案件を扱った経験より、継続の契約という構造を理解できるかを見ます。獲得の件数だけを話す提案は当てになりません
- 報告の内容と頻度、担当者、成果物の帰属、解約の条件です。口頭の合意は、担当が変わった時点で消えます
- 数字の説明ではなく、次に何を変えるかを聞きます。説明だけの報告は、続けても何も変わりません
- 運用の前に、受け皿と現場の稼働を疑います。配信の設定を変えても、条件の確認で落ちていれば契約は増えません
- 費用が高いことと、成果が出ないことは別の問題です。分けて議論しないと、安い委託先に変えて同じことが起きます
- 成果の定義を変えるところからです。件数を成果にしたまま関係を見直しても、同じ議論が繰り返されます