
最初に確認するのは、現在の検索需要に対して表示機会をどこまで取れているかです。
予算や入札を動かす前に、既存キーワードの中に伸ばせる余地が残っているかを判断します。
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目次
目次
- リスティング広告の成果が頭打ちになったら最初に何を確認すればよいですか
- まず既存キーワードの余白を確認する
- インプレッションシェアと損失理由はどのように読めばよいですか
- 予算による損失が大きい場合
- 広告ランクによる損失が大きい場合
- 予算を増やしても成果件数が増えないのはなぜですか
- 予算増額が効く条件を分ける
- 追加予算の効率を別に見る
- 入札単価を上げて表示機会を取りにいくべきですか
- 掲載順位ではなく増分で判断する
- 事業側の許容CPAから逆算する
- 検索需要そのものが上限に達しているかはどう判断すればよいですか
- 主要な検索意図ごとに飽和を確認する
- 検索需要には季節による変化もある
- 既存キーワードの外へ成果を広げるには何を変えればよいですか
- キーワードを一段外側へ広げる
- 地域と時間帯を見直す
- 検索広告以外へ接点を広げる
- LPやオファーを変えると頭打ちを超えられますか
- 広告ではなくLP側に制約があることもある
- オファーを変えると同じ検索需要の価値が変わる
- 成果の頭打ちを受け入れて目標を組み替えるのはどのようなときですか
- 最大件数と最適件数は違う
- 件数ではなく下流の成果を伸ばす
- 頭打ちを次の投資判断に使う
- よくある質問
- まとめ
最初に確認するのは、現在の検索需要に対して表示機会をどこまで取れているかです。
予算や入札を動かす前に、既存キーワードの中に伸ばせる余地が残っているかを判断します。
リスティング広告の成果が頭打ちになったら最初に何を確認すればよいですか
最初に確認するのは、現在の検索需要に対して表示機会をどこまで取れているかです。
予算や入札を動かす前に、既存キーワードの中に伸ばせる余地が残っているかを判断します。
リスティング広告の成果が一定の水準で止まったとき、すぐに予算を増やしたりキーワードを追加したりするのは適切ではありません。
まず、現在の配信範囲の中で取り切れているのか、まだ取り残しているのかを分ける必要があります。
ここでいう頭打ちとは、CPAが急激に悪化した状態ではありません。
たとえば月20件前後の問い合わせが半年ほど続き、予算を増やしても20件から23件程度までしか増えないといった状態です。
この数字は説明のための仮の値です。
まず既存キーワードの余白を確認する
検索広告では、対象となる検索が発生しなければ広告を表示できません。
そのため成果件数には、広告運用だけでは突破できない検索需要の上限があります。
一方で、検索需要は存在しているのに、自社の広告が十分に表示されていないこともあります。
この場合は新しい施策へ広げる前に、現在の広告から取りこぼしている表示機会を回収する方が優先されます。
確認したいのがインプレッションシェアです。
インプレッションシェアを見ることで、自社広告が表示可能だった機会のうち、どの程度を実際に獲得できたかを把握できます。
同時に、予算による損失と広告ランクによる損失も確認します。
予算で大きく失っているなら予算増額によって伸びる可能性があります。
広告ランクで大きく失っているなら、入札や広告の関連性などに改善余地があります。
逆にインプレッションシェアがすでに高く、損失も少ない場合は、同じキーワード群の中だけで件数を大きく増やすことは難しくなります。
頭打ちを確認するときの最初の切り分け
| 確認する数字 | 読み取れる状態 | 次に考えること |
|---|---|---|
| インプレッションシェアが低い | 既存の検索需要を十分に取れていない可能性がある | 損失理由を確認する |
| 予算による損失が大きい | 予算不足で表示できない機会がある | 予算増額の余地を検討する |
| 広告ランクによる損失が大きい | 競争力不足で表示機会を逃している | 入札と広告の関連性を確認する |
| インプレッションシェアが高い | 既存キーワード内の余白が小さい | 検索範囲や別施策への拡張を検討する |
Google広告やYahoo!広告などでは指標名や算出方法、利用できるレポートが変更されることがあります。
実際に出稿するときは、その時点の各媒体の公式情報を確認してください。
インプレッションシェアと損失理由はどのように読めばよいですか
インプレッションシェアだけを見るのではなく、失った表示機会が予算によるものか広告ランクによるものかまで分けて読みます。
損失理由によって打ち手は変わります。
インプレッションシェアが低いからといって、単純に予算を増やせばよいわけではありません。
なぜ表示機会を失っているのかを確認する必要があります。
予算による損失が大きい場合
予算による損失が大きい場合は、検索需要があるにもかかわらず予算上限によって参加できていないオークションが存在すると考えられます。
この状態であれば、予算を増やすことで表示回数、クリック数、CV件数を伸ばせる可能性があります。
ただし、現在獲得しているCVと同じ効率のまま増えるとは限りません。
これまで取れていた検索の外側まで配信機会が広がり、限界CPAが上昇することがあるためです。
たとえば現在のCPAが20,000円で月20件取れているとして、予算を増やした結果、追加された5件のCPAが30,000円になることがあります。
この数値は説明のための仮の値です。
見るべきなのは平均CPAだけではなく、追加予算によって増えたCVの限界CPAです。
追加で1件取るためにいくら必要なのかを見ると、増額する価値を判断しやすくなります。
広告ランクによる損失が大きい場合
広告ランクによる損失が大きい場合は、予算を増やしても十分に表示機会は増えません。
オークションには参加できても、掲載できるだけの競争力を確保できていないからです。
この場合は入札単価だけでなく、広告と検索意図の一致、広告文、ランディングページとの関連性などを確認します。
高い入札で強引に表示機会を増やす方法もありますが、CPC上昇によって採算が崩れる可能性があります。
成果が頭打ちになった場面では、単に表示回数を増やすのではなく、許容できるCPAで増やせる表示機会が残っているかを見ることが大切です。
予算を増やしても成果件数が増えないのはなぜですか
予算が成果の制約になっていなければ、増額しても件数は増えません。
検索需要や広告ランク、対象範囲など別の制約を特定してから予算を動かします。
成果が伸びなくなると、最も実行しやすい施策として予算増額が候補に上がります。
しかし、予算は成果件数を直接増やすものではありません。
予算は広告を配信できる上限を広げる設定です。
すでに配信可能な検索の大部分を取れている場合、予算だけを増やしても検索そのものが増えるわけではありません。
予算増額が効く条件を分ける
予算を増やす意味があるのは、現在の予算によって有効な表示機会を失っている場合です。
予算によるインプレッションシェア損失があり、その取りこぼしている検索からも成果が期待できるなら増額を検討できます。
一方、予算に余裕がある状態で日予算を2倍にしても、入札対象となる検索数が同じなら成果件数はほとんど変わりません。
自動入札を利用している場合も考え方は同じです。
予算だけを広げても、設定している目標や獲得可能なオークションの範囲によっては消化額そのものが増えないことがあります。
追加予算の効率を別に見る
成果を拡大するときは、現在までの平均CPAと追加分のCPAを分けて考えると判断しやすくなります。
たとえば月50万円で25件、CPA20,000円の状態から、月70万円まで増やして30件になったとします。
この数字は説明のための仮の値です。
全体では70万円を30件で割るためCPAは約23,333円です。
一方、追加した20万円で増えたのは5件なので、追加分だけを見ればCPAは40,000円です。
この差を見ずに平均CPAだけで判断すると、増額による効率低下を見落とします。
頭打ち後の拡大では、既存の20件や25件を何円で取れているかだけでなく、26件目や30件目を取るために何円必要だったかを見る必要があります。
入札単価を上げて表示機会を取りにいくべきですか
広告ランクによる取りこぼしがあり、追加で獲得できるCVの価値がCPC上昇を上回る場合に限って検討します。
単価を上げること自体を目的にしてはいけません。
広告ランクによるインプレッションシェア損失があると、入札を強めることで表示機会を増やせる可能性があります。
ただし、成果が頭打ちだからという理由だけで単価を上げると、件数以上に広告費が増えることがあります。
掲載順位ではなく増分で判断する
判断したいのは、より上位に掲載できるかではありません。
入札を強めた結果として、追加のCVを採算内で獲得できるかです。
入札を上げると、これまで負けていたオークションへ参加しやすくなります。
既に表示していた検索でも、より目立つ掲載位置を獲得できることがあります。
その結果、クリック数が増えればCVも増える可能性があります。
一方で、既存のクリックまで高いCPCで買う状態になれば、CV件数がほとんど変わらないまま広告費だけが増えることもあります。
事業側の許容CPAから逆算する
入札を強められるかどうかは広告管理画面だけでは決められません。
1件のCVからどれだけ商談や受注につながるのかを含めて、許容CPAを決める必要があります。
現在CPAが目標より大幅に低く、件数を増やすことの事業価値が高いのであれば、効率を少し落としてでも件数を取りにいく判断があります。
反対に、現在のCPAがすでに許容上限に近い場合は、入札を強めて既存キーワード内の数件を奪いにいくより、LP改善や別の検索需要を探した方が採算を保ちやすいことがあります。
入札を強めるか判断するときの見方
| 状態 | 考え方 | 次の確認 |
|---|---|---|
| 広告ランクによる損失が大きい | 入札強化で表示機会が増える可能性がある | 追加CVのCPA |
| CPAに十分な余裕がある | 効率を一部犠牲にして件数を伸ばせる可能性がある | 事業側の許容CPA |
| CPAが許容上限に近い | 入札強化による拡大余地は小さい | LPや対象範囲の拡張 |
| インプレッションシェアがすでに高い | 入札を上げても増分が小さい可能性がある | 別の検索需要 |
入札戦略の種類や設定可能な目標、指標の定義は媒体側の変更を受けます。
実際の調整時には必ず出稿時点の公式情報を確認してください。
検索需要そのものが上限に達しているかはどう判断すればよいですか
主要キーワードで高い表示機会を確保し、予算や広告ランクによる損失も小さいのに件数が増えないなら、現在狙っている検索需要の上限を疑います。
リスティング広告では、広告主が予算を増やしても検索回数を増やすことはできません。
その商品や課題について検索する人が月間で一定数しかいなければ、その中で獲得できるCVにも上限があります。
頭打ちを判断するときは、この事実を広告運用上の問題と混同しないことが大切です。
主要な検索意図ごとに飽和を確認する
アカウント全体のインプレッションシェアだけではなく、成果の中心になっているキーワード群ごとに確認します。
購入や問い合わせに近い検索語句について十分な表示機会を取れているなら、それ以上の件数を同じ検索意図から伸ばすのは難しくなります。
ここで無理に部分一致などで対象を広げると、検索意図の薄いユーザーまで流入しやすくなります。
クリック数は増えてもCV件数が比例せず、CPAだけが上昇することがあります。
検索需要には季節による変化もある
検索需要の上限は年間を通じて一定ではありません。
季節、曜日、時間帯、地域などによって検索数は変化します。
前年同月や過去の季節変動も確認し、現在の水準が一時的なものなのか恒常的なものなのかを分けます。
成果件数が3か月横ばいだからといって、必ずしもアカウントの運用が停滞しているわけではありません。
市場の検索量自体が横ばいなら、同じ範囲で成果を伸ばし続けることには限界があります。
その状態で運用担当者だけに件数増加を求めると、検索意図の薄いキーワードや高すぎる入札へ広がりやすくなります。
検索需要の上限が見えてきたら、既存の枠の中で数件を争うのか、新しい需要へ広げるのかを決める段階に入ります。
既存キーワードの外へ成果を広げるには何を変えればよいですか
既存キーワードを取り切った後は、検索意図を保ちながらキーワード、地域、時間帯、広告タイプ、媒体の順に新しい接点を検証します。
一度に広げず増分を測ります。
主要キーワードを十分に取れているなら、次に必要なのは同じ枠の中での微調整ではなく、獲得できる市場そのものを広げることです。
ただし、広げれば必ず成果が増えるわけではありません。
既存の対象から遠くなるほどCVRが下がる可能性があるため、範囲ごとに採算を確認します。
キーワードを一段外側へ広げる
最初に検討しやすいのはキーワードの拡張です。
現在が商品名やサービスカテゴリ名に近い検索だけで構成されているなら、その手前にある課題検索や比較検討検索へ広げられないかを確認します。
ここでは検索数だけで選ばないことが大切です。
その検索をした人が、自社の商品やサービスを選択肢として自然に検討できるかを見ます。
検索意図が離れすぎたキーワードは、表示回数やクリック数を増やしても成果件数の拡大にはつながりません。
地域と時間帯を見直す
地域を限定している場合は、対象地域を広げられないか確認します。
商圏や営業体制の制約があるため、広告上配信できる地域ではなく、実際に受注や来店へつなげられる地域までに限定します。
時間帯も同様です。
過去データを基に配信時間を狭くしている場合、それによって将来の機会まで切り捨てていることがあります。
ただし、対象を広げるときは既存設定と新しい範囲を区別して成果を追える形にしておく必要があります。
検索広告以外へ接点を広げる
検索需要そのものが小さい商品では、検索広告だけで拡大し続けることはできません。
その場合は別の広告タイプや別媒体を使い、検索する前のユーザーへ接触する選択肢があります。
検索広告は顕在化した需要を取りにいく施策として強い一方、まだ検索行動を起こしていない人へ新しい需要を作る役割には限界があります。
Google広告やYahoo!広告内で別の広告タイプを検討する方法もあれば、Meta広告、Instagram広告、YouTube広告、TikTok広告などへ広げる方法もあります。
ただし検索広告と他の広告ではユーザーの状態が異なります。
同じCPAをそのまま基準にせず、CV後の商談率や受注率まで含めて評価する必要があります。
LPやオファーを変えると頭打ちを超えられますか
流入量の上限が近くてもCVRを改善できれば成果件数は増やせます。
検索需要を増やせない段階では、LPとオファーによって同じクリックから得られる成果を増やす余地を探します。
インプレッションシェアが高く、検索需要も大きく増えない場合でも、成果件数を増やす方法は残っています。
同じ流入数から得られるCVの割合を高める方法です。
たとえば月1,000クリックでCVRが3パーセントなら30件です。
同じ1,000クリックでもCVRが4パーセントになれば40件になります。
この数値は説明のための仮の値です。
検索数そのものを操作できなくても、クリック後の成果率は改善できる可能性があります。
広告ではなくLP側に制約があることもある
成果が一定水準で止まると、広告アカウントの中に原因を探し続けてしまうことがあります。
しかし、十分な流入を確保できているなら次に見るべき場所はLPです。
検索語句とLPのファーストビューが一致しているか、ユーザーが求める判断材料をすぐ確認できるか、問い合わせまでの負担が大きすぎないかを確認します。
特に高単価な商品やBtoB商材では、一つの問い合わせだけをCVに設定すると、行動のハードルが高すぎることがあります。
資料請求、相談、デモ、見積もりなど、ユーザーの検討段階に合わせた入口を設けることで成果件数を増やせるケースがあります。
オファーを変えると同じ検索需要の価値が変わる
同じキーワードでも、提示するオファーによってCVRは変わります。
単に問い合わせを促すのではなく、ユーザーがその時点で欲しい情報や判断材料に合わせる必要があります。
ただしCV数だけを増やすためにハードルを下げすぎると、営業につながらないCVが増えることがあります。
そのためLP改善は広告管理画面のCVRだけではなく、その後の商談率や受注率まで確認します。
頭打ちの場所ごとに変える対象
| 頭打ちしている場所 | 主に変える対象 | 確認する数字 |
|---|---|---|
| 表示機会が足りない | 予算や広告ランク | インプレッションシェアと損失理由 |
| 既存検索を取り切っている | キーワードや対象範囲 | 新しい範囲のCVとCPA |
| 検索需要が小さい | 別の広告タイプや媒体 | 新規接点からのCVと商談 |
| クリック後で止まっている | LPやオファー | CVRとCV後の質 |
| 拡大すると採算が崩れる | 事業目標と許容CPA | 限界CPAと利益 |
広告だけを調整しても検索需要は増えません。
逆に、LPだけを改善しても流入量そのものは増えません。
どこが現在の制約になっているのかを分けて考えることで、頭打ちに対する施策を選びやすくなります。
成果の頭打ちを受け入れて目標を組み替えるのはどのようなときですか
追加の成果を取るほど限界CPAが許容値を超え、キーワードや媒体を広げても事業利益が増えないなら、件数目標ではなく利益や商談など上位指標へ目標を組み替えます。
広告運用では、成果件数を毎月増やし続けられるとは限りません。
対象市場が有限である以上、どこかで追加獲得の効率は落ちていきます。
この段階では、頭打ちを必ず突破すべき問題として扱わないことも必要です。
最大件数と最適件数は違う
広告費を上げ続ければ、ある程度までCV件数を増やせるケースがあります。
しかし、増えたCVによって得られる利益より追加広告費の方が大きくなれば、件数を増やす意味はなくなります。
目指すべきなのは広告管理画面上で取得可能な最大CV数ではなく、事業として利益が残る範囲でのCV数です。
たとえば月30件まではCPA20,000円前後で取れるものの、40件を目指すと追加分のCPAが60,000円になる場合があります。
この数値は説明のための仮の値です。
もし1件あたり60,000円では事業として採算が合わないのであれば、40件という目標自体を再検討する必要があります。
件数ではなく下流の成果を伸ばす
リスティング広告のCV件数が市場上限に近づいたら、同じ30件からより多くの売上を作る方法へ目標を切り替えることもできます。
問い合わせから商談への移行率を高める、商談から受注への転換率を高める、受注単価を上げるといった改善です。
広告で30件を40件にするより、30件の商談化率を改善する方が事業への影響が大きい場合もあります。
また、広告側の最適化指標そのものを見直す方法もあります。
すべてのCVを同じ1件として扱うのではなく、商談や受注に近い成果を重視できる計測環境を整えることで、件数を増やさず成果価値を高められる可能性があります。
頭打ちを次の投資判断に使う
成果が頭打ちになったことは、必ずしも運用失敗を意味しません。
主要な検索需要を高い効率で獲得できているため、同じ市場での追加投資余地が小さくなった状態とも考えられます。
その場合は、現在のリスティング広告を安定した獲得チャネルとして維持し、追加予算を別の広告タイプや別媒体、LP改善、コンテンツ、営業改善などへ振り分けます。
頭打ちになった後に見る順序は明確です。
まず既存キーワードの表示機会に余白があるかを確認します。
次に予算と広告ランクによる損失を分けます。
取り切っているなら検索需要の上限を確認し、キーワードや対象範囲を外へ広げます。
それでも採算が合わなければLPやオファーを改善し、最後は件数ではなく事業成果を基準に目標を組み替えます。
リスティング広告の成果が伸びないときに必要なのは、設定を次々に変えることではありません。
現在どの制約によって件数が止まっているのかを一つずつ特定し、その制約に合った施策だけを実行することです。
よくある質問
リスティング広告の成果が頭打ちなら最初に予算を増やすべきですか
先にインプレッションシェアと予算による損失を確認します。予算が表示機会を制限している場合は増額が有効ですが、検索需要をすでに取り切っている場合は予算だけ増やしても件数は伸びにくいです。
インプレッションシェアが高ければ検索広告はもう伸ばせませんか
同じキーワード群での拡大余地は小さくなりますが、キーワード、地域、時間帯、広告タイプなどを広げる余地は残っています。LP改善によって同じクリック数からCVを増やす方法もあります。
成果が頭打ちになったら部分一致を増やせばよいですか
無条件に広げるべきではありません。対象範囲を広げることで新しい検索需要を取れる可能性はありますが、検索意図が離れるとCVRが低下するため、既存キーワードとは分けて成果を確認します。
CPAを維持したままCV件数だけ増やすことはできますか
常に可能とは限りません。成果件数を増やすほど既存より獲得効率の低い領域へ広がることがあり、追加CVのCPAは上昇しやすくなります。平均CPAだけでなく限界CPAで判断します。
リスティング広告の頭打ちは運用担当者の改善不足ですか
必ずしもそうではありません。主要な検索需要を十分に獲得していれば、市場規模によって成果件数が止まることがあります。その場合は既存枠で無理に件数を増やさず、LP改善や別媒体への投資、商談率や受注率の改善まで含めて次の成長余地を探します。
まとめ
- 最初に確認するのは、現在の検索需要に対して表示機会をどこまで取れているかです。予算や入札を動かす前に、既存キーワードの中に伸ばせる余地が残っているかを判断します
- インプレッションシェアだけを見るのではなく、失った表示機会が予算によるものか広告ランクによるものかまで分けて読みます。損失理由によって打ち手は変わります
- 予算が成果の制約になっていなければ、増額しても件数は増えません。検索需要や広告ランク、対象範囲など別の制約を特定してから予算を動かします
- 広告ランクによる取りこぼしがあり、追加で獲得できるCVの価値がCPC上昇を上回る場合に限って検討します。単価を上げること自体を目的にしてはいけません
- 主要キーワードで高い表示機会を確保し、予算や広告ランクによる損失も小さいのに件数が増えないなら、現在狙っている検索需要の上限を疑います
- 既存キーワードを取り切った後は、検索意図を保ちながらキーワード、地域、時間帯、広告タイプ、媒体の順に新しい接点を検証します。一度に広げず増分を測ります
- 流入量の上限が近くてもCVRを改善できれば成果件数は増やせます。検索需要を増やせない段階では、LPとオファーによって同じクリックから得られる成果を増やす余地を探します
- 追加の成果を取るほど限界CPAが許容値を超え、キーワードや媒体を広げても事業利益が増えないなら、件数目標ではなく利益や商談など上位指標へ目標を組み替えます