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矯正歯科のLTVと解約の設計|獲得の上限を決める数字

リピート・顧客管理公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約13分
矯正歯科のLTVと解約の設計|獲得の上限を決める数字

契約の総額ではなく、実際に最後まで通った割合で決まります。
契約の金額をそのまま価値として扱うと、獲得の上限を過大に置くことになります。

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契約の総額ではなく、実際に最後まで通った割合で決まります。
契約の金額をそのまま価値として扱うと、獲得の上限を過大に置くことになります。

年単位で通う事業で、一人あたりの価値はどこで決まるか

契約の総額ではなく、実際に最後まで通った割合で決まります。
契約の金額をそのまま価値として扱うと、獲得の上限を過大に置くことになります。

年単位で通う事業で、一人あたりの価値はどこで決まるか

契約の時点で総額が決まる形が広く行われています。
この総額をそのまま一人あたりの価値として扱うと、計算が実態から離れます。
途中でやめる人がいるからです。

数年かかる治療では、生活が変わります。
転居、進学、就職、家庭の事情。
その間に通えなくなる人が一定数出ます。

契約の総額と実際の入金額は違う

契約したときの総額と、最後までに実際に入った金額を並べます。
両者の差が、この事業の価値を考えるときの出発点になります。

一人あたりの価値を組み立てる要素

要素内容価値への効き方
契約の総額治療の全体にかかる金額上限を示す
完了した割合最後まで通った人の割合総額に掛ける
途中でやめた人の入金額やめた時点までに入った分部分的に入る
追加で発生する費用装置の破損や期間の延長上乗せになる
後戻りを防ぐ期間の費用装置を外した後の期間継続する場合がある

完了した割合を契約した年ごとに出す

全体の平均で見ると、年による違いが消えます。
契約した年ごとに、何割が完了したかを追います。
この数字が、その年の獲得の質を表します。

実績のない年数を推定しない

開院から三年の医院で、五年かかる治療の完了率は出せません。
実績のある範囲までで計算します。
足りない分は、後から確定する余地として扱います。

装置の種類で完了率が違う場合

治療の方法によって、通院の頻度や期間が変わります。完了率にも差が出ることがあります。種類ごとに分けて出すと、どこに投資すべきかが見えます。

途中でやめた患者は、収益にどう跳ね返るか

初期にかかった費用が回収できません。
やめた時期が早いほど、一件あたりの損失が大きくなります。

途中でやめた患者は、収益にどう跳ね返るか

装置や外部への委託の費用は、治療の初期に集中します。
入金は分割で数年に分かれます。
このずれが、途中でやめたときに効きます。

やめた時期で損益が変わる

治療の初期にやめた場合、初期の費用は出た後で、入金は数回分しか入っていません。
一件あたりで見ると、赤字になることがあります。

やめた時期による回収の状況

やめた時期出ている費用入っている金額回収の状況
装置を付ける前広告費のみ初回分返金の扱いによる
装置を付けた直後広告費と装置の費用数回分大きく不足する
治療の中盤上に通院の費用が加わる半分程度やや不足する
治療の終盤ほぼ全額大部分ほぼ回収できている
後戻りを防ぐ期間全額全額回収済み

返金の扱いが損益を左右する

途中でやめたときにいくら返すかは、契約の形で決まります。
この扱いが、直接に損益へ効きます。
決まっていないと、案件ごとに交渉になります。

早期の中断を減らすほうが効果が大きい

治療の終盤でやめる人を減らすより、初期でやめる人を減らすほうが金額への効果が大きくなります。
初期の中断は、獲得の段階での条件の見直しで減らせる部分があります。

中断の記録を年ごとに残す

契約した年ごとに、何人がいつやめたかを記録します。この記録がないと、獲得の質が改善したかどうかが分かりません。

装置を外した後の期間を、価値にどう含めるか

後戻りを防ぐ期間の費用が発生する場合、そこまでを含めます。
ただし、この期間の通院が続く割合は低くなるため、実績から出します。

装置を外した後の期間を、価値にどう含めるか

装置を外した後も、状態を保つための期間が続きます。
この期間の費用が、契約の総額に含まれている場合と別にかかる場合があります。

この期間の通院は途切れやすい

装置が外れると、治療が終わったと受け取られます。
その後の通院の必要性が伝わっていないと、来なくなります。
実際の継続率は、治療中より大きく下がります。

装置を外した後の期間の扱い

項目契約に含まれる場合別にかかる場合
収益への効き方追加の収入はない継続した収入になる
通院の継続費用の負担がないので続きやすい途切れやすい
価値の計算総額の中に入っている継続率を掛けて足す
働きかけ状態の維持のための案内案内と費用の説明

実績から継続率を出す

装置を外した人が、その後どれだけ通っているかを出します。
一年後、三年後の数字を、外した年ごとに追います。
実績のない年数は推定しません。

この期間の重要性は医療の側が伝える

なぜこの期間の通院が要るのかは、医療の側の説明です。
集客の側ができるのは、連絡が届く状態を作るところまでです。
案内の内容については、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

装置を外す日に次の予約を取る

その場で次の予約を入れる運用にします。この一つで、その後の継続率が変わります。仕組みを作る前に、これを先に始めます。

追加で発生する費用を、どこまで見込んでよいか

実績のある範囲までです。
発生する可能性のある費用を全部見込むと、価値が実態より大きくなります。

追加で発生する費用を、どこまで見込んでよいか

治療の途中で、予定外の費用が発生することがあります。
装置が壊れた場合、治療の期間が延びた場合、追加の処置が必要になった場合。

見込んでよいものと、よくないもの

過去の実績で一定の割合で発生しているものは、その割合で見込めます。
まれにしか起きないものは、見込みません。

追加で発生する費用の扱い

費用の種類発生の頻度価値への含め方
装置の破損や紛失への対応一定の割合で発生実績の割合で見込む
治療の期間の延長一定の割合で発生総額に含まれるなら収入は増えない
追加の処置案件による見込まない
後戻りを防ぐ装置の作り直し一定の割合で発生実績の割合で見込む
他の治療への広がり不定期見込まない

期間の延長は収入を増やさない

総額で契約する形では、期間が延びても収入は増えません。
むしろ、通院の回数が増えて原価が上がります。
延長は、価値を下げる要素として扱います。

他の治療への広がりは別に数える

矯正をきっかけに、他の治療を受ける人がいます。
この分を一人あたりの価値に足すと、上限が膨らみます。
別の指標として独立で追います。

実績の割合は年に一度見直す

装置の種類が変われば、発生する費用も変わります。年に一度、実績を取り直します。

通い切る率を上げる取り組みは、どこに効くか

獲得の段階と、通院の途中の二か所です。
通えない人を取らないことと、通えなくなりかけた人を拾うことの両方が要ります。

通い切る率を上げる取り組みは、どこに効くか

完了する割合を上げる取り組みには、二つの場所があります。
入口で条件に合う人を取ること。
通院の途中で途切れそうな人を拾うこと。

入口での手当て

来院できる曜日と時間帯を申し込みの時点で取ります。
自院の枠と合わない人は、契約しても通えなくなります。
この確認だけで、初期の中断が減ります。

通い切る率に効く手当てと、その場所を、項目ごとに見ていきます。
申し込みの段階については、手当ては来院できる時間の確認、効く時期は初期の中断に効く。
説明の段階については、手当ては期間と通院の回数を先に伝える、効く時期は初期の中断に効く。
装着の段階については、手当ては次の予約をその場で取る、効く時期は継続の起点になる。
治療の途中については、手当ては来院が途切れた人への連絡、効く時期は中盤の中断に効く。
装置を外す段階については、手当てはその後の通院の必要性を伝える、効く時期は終盤の継続に効く。

次の予約をその場で取る

帰るときに次の予約を取らずに帰った人は、途切れる可能性が高くなります。
その場で取る運用にするだけで、継続率が変わります。
費用のかからない施策です。

途切れた人を早く拾う

一か月来ていない時点で連絡します。
三か月経ってからでは、戻りにくくなります。
自動で抽出する形にしておかないと、忙しい時期に止まります。

通いやすい枠を作る

夕方や休日の枠があるかどうかが、数年の通院では大きく効きます。枠を作るには人員の配置が要ります。費用をかけずに継続率を上げる施策を先に行い、それでも足りないなら枠の投資を検討します。

獲得にかけられる金額を、どの時点の実績から決めるか

契約の総額ではなく、完了率を掛けた後の金額から決めます。
完了率の実績がない段階では、安全側に置きます。

獲得にかけられる金額を、どの時点の実績から決めるか

獲得の上限をどこに置くかが、この事業の採算を決めます。
基準の置き方には段階があります。

実績の蓄積に応じて広げる

完了率の実績がない段階では、初期に入る分だけで計算します。
実績が溜まったら、その分だけ上限を広げます。

獲得の上限の置き方の段階を、項目ごとに見ていきます。
最も安全な置き方については、含める収益は契約の初年度に入る分、必要な実績は実績が不要。
標準的な置き方については、含める収益は契約の総額に完了率を掛けた額、必要な実績は数年分の完了率。
後戻りの期間まで含めるについては、含める収益は上に加えてその期間の収入、必要な実績は外した後の継続率。
追加の費用まで含めるについては、含める収益は上に加えて実績の割合分、必要な実績は発生の実績。
他の治療への広がりを含めるについては、含める収益は推奨しない、必要な実績は振れが大きい。

完了率を掛けずに計算しない

契約の総額をそのまま使うと、上限が大きくなりすぎます。
実際には途中でやめる人がいるため、その分を回収できません。
契約した年ごとの完了率を掛けてから計算します。

資金の制約が別の上限になる

入金が数年に分かれるため、その年に使える現金にも上限があります。
粗利から計算した上限と、資金から計算した上限の低いほうを取ります。

入口ごとに上限を変えるか

入口によって、完了率が違うことがあります。差が出ているなら、入口ごとに上限を変えます。差の根拠が数字で出ていない段階では、一つの上限で運用します。

長い回収の事業で、経営にどう説明するか

契約の総額と、実際に入る見込みと、その年に入る分の三つを分けて示します。
一つの数字に丸めると、どの時点の話か分からなくなります。

長い回収の事業で、経営にどう説明するか

この事業の説明が難しいのは、時間の幅が大きいことです。
契約の総額は大きく見え、その年に入る分は小さく見えます。

三つの数字を並べる

その期に契約した総額。
完了率を掛けた、実際に入る見込み。
そのうち、その期に入る分。

長い回収を経営に示すときの並べ方を、項目ごとに見ていきます。
獲得の費用については、その期に確定する分は全額がその期に出る、将来に入る分はなし。
契約の総額については、その期に確定する分はその期に確定する、将来に入る分はなし。
完了率を掛けた見込みについては、その期に確定する分は見込みとして示す、将来に入る分は数年にわたる。
実際の入金については、その期に確定する分は初回分と数回分、将来に入る分は大部分。
その期の収支については、その期に確定する分は費用と初期の入金の差、将来に入る分は累積で回収。

前提を明示する

完了率を何パーセントで見込んだか。
何年分を計算に入れたか。
この二つを必ず書きます。

資金の制約を同時に示す

契約が増えると、その年の資金の不足が大きくなります。
この構造を説明していないと、承認された後で資金の側から止められます。

前提が外れたときの扱いを先に決める

完了率が想定を下回った場合に、獲得の上限をどう戻すかを決めておきます。決めていないと、外れたときに議論が長引きます。

通い切る率を測る仕組みの立ち上げ方

契約した年ごとに患者をまとめて、その後の来院を追いかけるところからです。
全体の平均で見ると、年による違いが見えません。

通い切る率を測る仕組みの立ち上げ方

通い切る率の測定は、集計の方法を変える作業です。
新しい仕組みを入れる前に、集計の単位を変えます。

通い切る率を測る立ち上げの順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは契約した年ごとに患者の一覧を作る、期間の目安は三週間。
2については、やることは各年の完了した人数と中断した人数を出す、期間の目安は三週間。
3については、やることは中断した時期の分布を出す、期間の目安は二週間。
4については、やることは中断の理由を診療の記録から拾う、期間の目安は三週間。
5については、やることは装置を外した後の通院の状況を出す、期間の目安は二週間。
6については、やることは入口の情報を診療の記録に残す運用を始める、期間の目安は一か月。
7については、やることは完了率を掛けた獲得の上限を計算する、期間の目安は二週間。
8については、やることは来院が途切れた人を拾う運用を始める、期間の目安は一か月。

見る数字を決める

数字は説明のための仮の値です。
たとえば契約の総額が一人80万円、完了率が七割、中断した人の平均の入金が30万円とします。
一人あたりの価値は、完了した七割が80万円、中断した三割が30万円で、平均65万円という並びになります。
総額の80万円で上限を計算すると、約二割の過大になります。

通い切る率を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
契約した年ごとの完了率については、見る頻度は年に一度、見るときの観点は年による違いが出ているか。
中断した時期の分布については、見る頻度は年に一度、見るときの観点は初期の中断が多くないか。
中断の理由の内訳については、見る頻度は四半期、見るときの観点は防げる理由が増えていないか。
次の予約を取らずに帰った人の割合については、見る頻度は毎月、見るときの観点は先行指標として。
来院が途切れた人への連絡の実施率については、見る頻度は毎月、見るときの観点は拾えているか。
装置を外した後の通院の継続率については、見る頻度は年に一度、見るときの観点はその後も続いているか。

次の予約をその日に取る

装置を付けた日、調整の日、装置を外した日。
それぞれの日に次の予約を入れます。
この運用だけで、継続率が変わります。

定義を文書にして残す

完了とはどの状態か、中断は何か月来ていない状態を指すか。
文書にしておかないと、集計するたびに数字が変わります。
変更するときは、過去の分も同じ定義で数え直します。

通い切る率の測り方が定まらない場合は、無料相談で契約した年ごとの記録を一緒に見るところから始められます。獲得の上限の置き方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

一人あたりの価値は契約の総額でいいですか

途中でやめる人がいるため、総額をそのまま使うと獲得の上限を過大に置くことになります。契約した年ごとの完了率を実績から出して掛けてください。全体の平均で見ると年による違いが消えます。

途中でやめられると収益にどう響きますか

装置や外部への委託の費用は初期に集中し、入金は数年に分かれます。治療の初期にやめられると、一件あたりで赤字になることがあります。終盤の中断より、初期の中断を減らすほうが金額への効果が大きくなります。

装置を外した後の期間も価値に含めますか

その期間の費用が別にかかる形なら含められますが、通院は途切れやすくなります。外した年ごとの継続率を実績から出して掛けてください。装置を外す日に次の予約を取る運用が効きます。

通い切る率はどうすれば上がりますか

獲得の段階で来院できる曜日と時間帯を確認すること、帰るときに次の予約をその場で取ること、一か月来ていない時点で連絡することの三つです。いずれも費用がかかりません。

経営にはどう説明しますか

その期に契約した総額、完了率を掛けた実際に入る見込み、そのうちその期に入る分の三つを分けて示してください。完了率を何パーセントで何年分見込んだかを明示し、資金の制約も同時に示します。

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まとめ

  • 契約の総額ではなく、実際に最後まで通った割合で決まります。契約の金額をそのまま価値として扱うと、獲得の上限を過大に置くことになります
  • 初期にかかった費用が回収できません。やめた時期が早いほど、一件あたりの損失が大きくなります
  • 後戻りを防ぐ期間の費用が発生する場合、そこまでを含めます。ただし、この期間の通院が続く割合は低くなるため、実績から出します
  • 実績のある範囲までです。発生する可能性のある費用を全部見込むと、価値が実態より大きくなります
  • 獲得の段階と、通院の途中の二か所です。通えない人を取らないことと、通えなくなりかけた人を拾うことの両方が要ります
  • 契約の総額ではなく、完了率を掛けた後の金額から決めます。完了率の実績がない段階では、安全側に置きます
  • 契約の総額と、実際に入る見込みと、その年に入る分の三つを分けて示します。一つの数字に丸めると、どの時点の話か分からなくなります
  • 契約した年ごとに患者をまとめて、その後の来院を追いかけるところからです。全体の平均で見ると、年による違いが見えません