
成果でありながら、収入が止まる出来事でもあります。
離脱と同じ列で数えると、事業の状態を読み違えます。
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目次
目次
- 結婚相談所で、成婚による退会をどう扱うべきか
- 2種類の退会を分けて数える
- 1人あたりの収入は、どの期間で切って計算するのか
- 期間を延ばす判断の条件
- 在籍期間を延ばす手は、どこにあるのか
- 最初の3か月に見る数字
- 休会の扱いを、数字の上でどう設計するのか
- 休会を減らすのが正しいとは限らない
- 成婚までの期間は、事業の数字にどう効くのか
- 期間の分布で見る
- 離脱の兆候は、どの記録から拾えるのか
- 拾ったあとの対応を決めておく
- 在籍の数字を、獲得の判断にどう戻すのか
- 新しい経路をどう扱うか
- 在籍と成婚の設計は、どこから着手するのか
- よくある質問
- まとめ
成果でありながら、収入が止まる出来事でもあります。
離脱と同じ列で数えると、事業の状態を読み違えます。
結婚相談所で、成婚による退会をどう扱うべきか
成果でありながら、収入が止まる出来事でもあります。
離脱と同じ列で数えると、事業の状態を読み違えます。
結婚相談所の退会には、性質の違う2種類があります。
成婚に至って卒業する退会と、活動の途中でやめる退会です。
この2つを同じ退会として数えると、月次の在籍者数の増減が意味を持ちません。
成婚が多かった月と、離脱が多かった月が同じ数字になります。
成婚は事業の成果です。
成果報酬が発生し、紹介や評判にもつながります。
一方で、その会員からの月会費は止まります。
在籍を収入の源とする構造では、成果と収入が逆に動く局面があります。
この構造を前提に、獲得の上限を決める必要があります。
成婚までの期間が短いほど、1人あたりの会費の合計は小さくなります。
つまり成婚を早めると、成果報酬は増え、会費は減ります。
どちらに寄せるかは、料金の設計と事業の方針で決まります。
2種類の退会を分けて数える
退会の記録には、理由の区分を必ず入れてください。
区分は成婚、活動の中断、条件の不一致、費用、連絡が取れない、の5つ程度で足ります。
この区分があれば、月次の在籍者数の増減を読み解けます。
成婚が増えて在籍が減った月は、良い月です。
区分がないと、在籍者数の減少はすべて問題として扱われます。
問題ではない減少に対して、対策が打たれます。
退会は成婚とそれ以外に分けて数えます。分けていないと、成果による減少と離脱による減少が同じ数字になります。
1人あたりの収入は、どの期間で切って計算するのか
回収の期間を決めて、その中に入る収入だけを数えます。
在籍の実績が長い会員を含めると、上限が実態より大きく出ます。
1人あたりの収入は、在籍期間の置き方で大きく変わります。
長く在籍している会員を含めると、平均は上振れします。
上振れした平均で獲得単価の上限を決めると、回収が終わる前に資金が詰まります。
そのため、期間を区切って計算します。
区切る期間は、資金繰りから決めます。
12か月で回収すると決めたなら、13か月目以降の会費は計算に入れません。
期間内に入る収入は3つです。
入会時の一時金、期間内の月会費、期間内に発生した成婚料です。
成婚料は、期間内に成婚した割合を掛けて期待値として入れます。
全員から発生するわけではないためです。
この3つの合計から、会員1人あたりの原価と残したい利益を引きます。
残った金額が、入会1件を獲得するために使える上限です。
回収期間の置き方と上限への影響
| 回収期間 | 計算に入る会費 | 上限の出方 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 6か月 | 6か月分 | 小さく出る | 資金の余裕が小さい |
| 12か月 | 12か月分 | 標準的 | 多くの場合の基準 |
| 18か月 | 18か月分 | 大きく出る | 在籍が長い実績がある |
| 期間を切らない | 在籍の実績すべて | 過大になりやすい | 使わない |
数字は説明のための仮の値です。
期間を延ばす判断の条件
回収期間を延ばすと、許容できる獲得単価は上がります。
配信を広げる余地が生まれます。
延ばしてよいのは、入会月ごとの残存率が安定している場合だけです。
残存率が月によって大きく振れている状態では、延ばした前提が崩れます。
延ばす判断は、経営と一緒に行ってください。
資金繰りの前提が変わるため、マーケティング部門だけでは決められません。
1人あたりの収入は回収期間を区切って計算します。期間を延ばすのは、入会月ごとの残存率が安定している場合だけです。
在籍期間を延ばす手は、どこにあるのか
入会からの最初の3か月にあります。
この期間に活動が始まらなかった会員は、その後の在籍も短くなります。
在籍期間を延ばす施策は、退会が近づいてからでは間に合いません。
離脱の兆候は、入会の直後に出ています。
入会から最初のお見合いまでの期間が長い会員は、活動が止まりやすくなります。
期待していた速度と実際の速度が違うためです。
そのため、入会直後の設計が最も効きます。
引き渡しの速さと、最初の活動までの期間です。
もう1つは、活動が止まった会員への対応です。
一定期間お見合いが成立していない会員を、記録から拾える形にします。
拾えるようにしておくと、担当が気づく前に声をかけられます。
気づいてから対応すると、すでに関心が下がっています。
3つ目が、費用の見通しです。
追加の費用が想定外に発生すると、そこで判断が変わります。
最初の3か月に見る数字
入会からの経過週ごとに、活動の有無を記録してください。
記録があれば、止まりやすい時期が分かります。
数字は説明のための仮の値です。
入会から4週間で一度も面談の日程が組まれていない会員は、その後の在籍が短く出る傾向があります。
この基準を決めておけば、対応の対象を自動で拾えます。
基準がないと、担当の感覚で対応の要否が決まります。
在籍期間は入会直後の設計で決まります。最初の数週間で活動が始まっていない会員を、記録から自動で拾える形にしてください。
休会の扱いを、数字の上でどう設計するのか
在籍とも退会とも別の区分として持ちます。
退会に含めると離脱が過大に見え、在籍に含めると収入が過大に見えます。
休会は、活動を一時的に止める状態です。
会費の扱いは相談所ごとに違い、無料の場合も減額の場合もあります。
この状態を在籍に含めると、収入の見込みが実態より大きく出ます。
会費が減額されているためです。
退会に含めると、復帰した会員が二重に数えられます。
月次の入会数に復帰が混ざります。
そのため、休会は独立した区分として持ちます。
在籍者数の内訳に、活動中と休会中を並べる形です。
休会からの復帰率も、あわせて持ってください。
復帰率が下がっている場合、休会は実質的な退会です。
休会の期間に上限を置くかどうかも、設計の論点になります。
上限がないと、数字の上の在籍者が積み上がります。
在籍の区分と数字への反映
| 区分 | 会費 | 在籍者数に含めるか | 見る数字 |
|---|---|---|---|
| 活動中 | 発生する | 含める | 活動量と残存率 |
| 休会中 | 減額または停止 | 内訳として分ける | 復帰率と休会期間 |
| 成婚による退会 | 止まる | 含めない | 成婚率 |
| その他の退会 | 止まる | 含めない | 離脱の理由別の件数 |
数字は説明のための仮の値です。
休会を減らすのが正しいとは限らない
休会の割合が下がることは、必ずしも良い状態ではありません。
休会せずに退会している可能性があるためです。
見るべきは、休会率ではなく復帰率です。
復帰率が高いなら、休会は継続の手段として機能しています。
休会の制度をなくすと、復帰する余地もなくなります。
制度の見直しは、復帰率を見たうえで判断してください。
休会は在籍とも退会とも別の区分で持ちます。見る数字は休会率ではなく復帰率で、復帰率が下がっていれば実質的な退会です。
成婚までの期間は、事業の数字にどう効くのか
期間が短いほど成果報酬は早く入り、会費の合計は小さくなります。
どちらに寄せるかは料金の設計で決まるため、期間の目標は経営と決めます。
成婚までの期間は、現場では短いほうが良いとされます。
会員にとっての成果が早く出るためです。
一方で、収入の構造では単純ではありません。
期間が短いと、その会員から受け取る会費の合計は小さくなります。
成果報酬の比率が高い料金設計であれば、期間が短いほど収入は増えます。
会費の比率が高い設計であれば、逆になります。
つまり成婚までの期間の目標は、料金の設計とセットでしか決められません。
マーケティング部門だけで決める数字ではありません。
この点を整理しないまま、期間の短縮だけを目標にすると、収入が落ちることがあります。
逆に、期間の延長を放置すると、評判が下がります。
判断の基準は、1人あたりの収入です。
期間が変わったときに、この数字がどう動くかで決めます。
期間の分布で見る
平均の成婚までの期間は、判断には使いにくい数字です。
極端に長い会員が平均を引き上げます。
代わりに、期間の分布で見てください。
6か月以内、12か月以内、それ以上の3つに分けるだけで、動きが読めます。
分布が変わったときに、どの層が増減したかが分かります。
平均だけでは、この変化が見えません。
成婚までの期間の目標は、料金の設計とセットで決めます。平均ではなく、期間の分布で層ごとの動きを見てください。
離脱の兆候は、どの記録から拾えるのか
活動の記録と、連絡への反応の記録です。
どちらも入会後の運用の中で自然にたまる情報で、新しい仕組みは要りません。
離脱の兆候は、退会の申し出として現れる前に、記録に出ています。
拾えるのは主に2つの情報です。
1つ目は、活動の記録です。
お見合いの申し込みと成立の件数が、一定期間ゼロになっている状態です。
2つ目は、連絡への反応です。
担当からの連絡に返信がない期間が続いている状態です。
この2つは、どちらも運用の中で自然にたまります。
新しい仕組みを入れる必要はありません。
必要なのは、拾う基準を決めることです。
何週間ゼロが続いたら対象にするかを、数字で決めます。
基準を決めたら、対象の会員を毎週の一覧として出します。
一覧になっていないと、担当の記憶で対応の要否が決まります。
離脱の兆候として拾う記録
| 拾う記録 | 基準の置き方 | 拾う頻度 | 対応の担当 |
|---|---|---|---|
| お見合いの申し込みがゼロ | 連続する週数 | 毎週 | 担当のカウンセラー |
| お見合いの成立がゼロ | 連続する週数 | 毎週 | 担当のカウンセラー |
| 連絡への返信がない | 連続する日数 | 毎週 | 担当のカウンセラー |
| 面談の日程が組まれていない | 入会からの経過週 | 毎週 | 担当の責任者 |
数字は説明のための仮の値です。
拾ったあとの対応を決めておく
一覧を出しても、対応の内容が決まっていないと実行されません。
連絡の手段と、話す内容の型を用意してください。
型があれば、担当ごとの差が小さくなります。
型がないと、対応するかどうかも担当によって変わります。
対応した結果も記録に残します。
残っていないと、対応が効いたかどうかを後から判断できません。
離脱の兆候は活動の記録と連絡への反応から拾えます。拾う基準を数字で決め、毎週の一覧として出してください。
在籍の数字を、獲得の判断にどう戻すのか
経路別の残存率を、獲得単価の上限に反映させます。
経路ごとに上限を変えると、配分の判断が自動的に決まります。
在籍の数字は、集計して終わりにすると意味がありません。
獲得の判断に戻して初めて、収入に効きます。
戻し方は単純で、経路ごとに獲得単価の上限を変えることです。
残存率が高い経路には、高い上限を置けます。
この設計にすると、配分の判断が自動的に決まります。
上限の高い経路に、配信の余地が生まれるためです。
上限を経路ごとに分けていない場合、配分は単価の低さだけで決まります。
単価が低くても残存が短い経路に、予算が寄ります。
経路ごとの上限は、四半期に一度見直します。
月次で変えると、母数の少ない経路で振れた数字に反応します。
見直しの際は、残存率の母数も一緒に見てください。
母数が小さい経路は、前の期の数字と合わせて判断します。
新しい経路をどう扱うか
新しい経路には、残存率の実績がありません。
その状態で上限を決める必要があります。
実務では、既存の経路の中で最も低い上限を初期値として置きます。
3か月経って残存率が出たら、その数字で置き直します。
初期値を高く置くと、実績が出る前に予算が集まります。
低く置きすぎると、実績が出る前に止まります。
在籍の数字は経路ごとの獲得単価の上限に反映させます。新しい経路は既存の最も低い上限から始め、3か月後に置き直してください。
在籍と成婚の設計は、どこから着手するのか
退会の理由を成婚とそれ以外に分けて記録するところからです。
分けていない記録からは、1人あたりの収入も残存率も出せません。
着手の順番は、記録の区分から始まります。
区分がない記録は、どれだけ蓄積しても分析に使えません。
最初にやるのは、退会の理由の区分を決めることです。
5つ程度に絞り、選択肢として記録に入れます。
次に、過去12か月分の退会をさかのぼって区分します。
さかのぼれない場合は、直近3か月分だけでも構いません。
そのうえで、入会月ごとの残存率を出します。
3か月、6か月、12か月の3点で足ります。
残存率が出たら、回収期間を決めて1人あたりの収入を計算します。
ここまでで、獲得単価の上限が確定します。
最後に、経路ごとに上限を分けます。
分けたところで、配分の判断が自動的に決まる状態になります。
在籍と成婚の設計の着手順
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 退会の理由の区分を5つ程度に決める | 運営・マーケ | 1週間 |
| 2 | 過去12か月の退会をさかのぼって区分する | 運営 | 3週間 |
| 3 | 入会月ごとの残存率を3点で出す | マーケティング | 2週間 |
| 4 | 回収期間を決めて1人あたりの収入を出す | 経営・マーケ | 2週間 |
| 5 | 経路ごとに獲得単価の上限を分ける | マーケティング | 1週間 |
| 6 | 離脱の兆候を拾う基準と一覧を作る | 運営 | 3週間 |
数字は説明のための仮の値です。
この6工程で、着手から運用の開始まで10週間前後が目安になります。
さかのぼりの作業が難しい場合は、2の工程を省いて記録の蓄積を待つ形になります。
蓄積を待つ場合でも、1と4の工程は先に進められます。
区分と回収期間の合意は、記録の有無に関係なく決められます。
着手点は退会の理由の区分です。さかのぼりが難しくても、区分の決定と回収期間の合意は先に進められます。
結婚相談所の在籍期間と獲得の上限で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
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よくある質問
成婚による退会は数字の上でどう扱いますか
活動の途中でやめる退会とは別の区分として数えます。成婚は成果報酬が発生する成果ですが、会費は止まります。同じ退会として数えると、成婚が多かった月と離脱が多かった月が同じ数字になり、月次の在籍者数の増減が読めません。
1人あたりの収入はどう計算しますか
回収の期間を決めて、その中に入る収入だけを数えます。入会時の一時金、期間内の月会費、期間内に成婚した割合を掛けた成果報酬の3つを足し、会員1人あたりの原価と残したい利益を引いてください。期間を切らないと上限が過大になります。
在籍期間を延ばすには何をしますか
入会直後の設計が最も効きます。引き渡しを入会当日に完了させ、最初のお見合いまでの期間を短くしてください。あわせて、一定期間活動が止まっている会員を記録から自動で拾える基準を決め、毎週の一覧として出します。
休会は在籍と退会のどちらに入れますか
どちらにも入れず、独立した区分として持ちます。在籍に含めると会費の見込みが過大になり、退会に含めると復帰が二重に数えられます。見る数字は休会率ではなく復帰率で、復帰率が下がっていれば実質的な退会です。
在籍の数字を広告の判断にどう使いますか
経路ごとの残存率を、獲得単価の上限に反映させます。残存率が高い経路には高い上限を置き、低い経路には低い上限を置くと、配分の判断が自動的に決まります。新しい経路は既存の最も低い上限から始め、3か月後に置き直してください。
まとめ
- 成果でありながら、収入が止まる出来事でもあります。離脱と同じ列で数えると、事業の状態を読み違えます
- 回収の期間を決めて、その中に入る収入だけを数えます。在籍の実績が長い会員を含めると、上限が実態より大きく出ます
- 入会からの最初の3か月にあります。この期間に活動が始まらなかった会員は、その後の在籍も短くなります
- 在籍とも退会とも別の区分として持ちます。退会に含めると離脱が過大に見え、在籍に含めると収入が過大に見えます
- 期間が短いほど成果報酬は早く入り、会費の合計は小さくなります。どちらに寄せるかは料金の設計で決まるため、期間の目標は経営と決めます
- 活動の記録と、連絡への反応の記録です。どちらも入会後の運用の中で自然にたまる情報で、新しい仕組みは要りません
- 経路別の残存率を、獲得単価の上限に反映させます。経路ごとに上限を変えると、配分の判断が自動的に決まります
- 退会の理由を成婚とそれ以外に分けて記録するところからです。分けていない記録からは、1人あたりの収入も残存率も出せません