
誰のどんな場面で呼ばれる存在になるかを、先に決めてください。
経営全般を見ますという書き方は、探している側から見ると何も言っていないのと同じです。
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目次
目次
- 経営コンサルが最初に決めるべきことは何か
- 場面で決めるほうが伝わる
- どこから相談が来ているのかをどう把握するのか
- 記録するのは四つだけでいい
- 成果が数値化しにくいなかで、価格の根拠をどう示すのか
- 時間と関わり方で説明する
- 守秘義務で事例を出しにくいなかで、実績をどう見せるのか
- 業種と規模と課題だけで十分伝わる
- 講演やセミナーをどう使うのか
- 思い出したときに見つかるようにする
- 担当できる社数に上限があるなかで、どう考えるのか
- 上限を数えてから、集める量を決める
- 補助金や事業計画の支援をどう位置づけるのか
- 申請の先を一緒に見る
- 何から手をつければいいのか
- 最初の一つは今日から始められる
- よくある質問
- まとめ
誰のどんな場面で呼ばれる存在になるかを、先に決めてください。
経営全般を見ますという書き方は、探している側から見ると何も言っていないのと同じです。
経営コンサルが最初に決めるべきことは何か
誰のどんな場面で呼ばれる存在になるかを、先に決めてください。
経営全般を見ますという書き方は、探している側から見ると何も言っていないのと同じです。
経営コンサルタントの仕事は、外から中身が見えにくいものです。
何をしてくれるのか、いくらかかるのか、頼んだ結果どうなるのか。
どれも事前には確かめようがありません。
だから選ぶ側は、この場面ならこの人という具体的な結びつきを探します。
経営全般という言葉は、その結びつきを何も作りません。
場面で決めるほうが伝わる
業種で絞るという考え方もありますが、経営コンサルの場合は場面で絞るほうが伝わります。
事業承継のとき。
新規事業を立ち上げるとき。
補助金の申請をするとき。
人が辞め続けているとき。
こうした場面は、経営者の側に今それが問題だという自覚があります。
自覚のある問題に名前をつけて置いておくと、探している人が見つけます。
立ち位置を決める三つの軸
| 軸 | 選択肢 | その選択で変わること |
|---|---|---|
| 入口にする場面 | 承継/新規事業/補助金/組織/再建 | 問い合わせてくる相手の切迫度 |
| 契約の形 | 月額顧問/プロジェクト単発/併用 | 収益の安定性と、営業にかかる手間 |
| 相手の規模 | 年商数億/数十億/それ以上 | 求められる体制と、単価の水準 |
単発と顧問を分けて考える
月額顧問とプロジェクト単発では、商売の形が違います。
顧問は収益が読めますが、契約が取れるまでに時間がかかります。
単発は入りやすい反面、終われば関係が切れます。
補助金や事業計画の支援は、単発の入口として機能します。そこから顧問につながる流れを作れるかどうかが、事務所の安定を決めます。
どこから相談が来ているのかをどう把握するのか
問い合わせを受けたときに、誰の紹介か、何を見たかを必ず聞いて記録してください。
紹介が主な入口である以上、その紹介元がどこかを把握していないと、次に何をすべきかが決まりません。
経営コンサルの入口は、紹介、講演やセミナー、そして検索です。
このうち紹介が最も多い事務所がほとんどですが、その紹介が誰から来ているかを正確に把握している人は多くありません。
税理士からなのか、金融機関からなのか、過去のクライアントからなのか。
これがわかると、次に会いに行くべき相手が決まります。
記録するのは四つだけでいい
問い合わせのときに記録する項目
| 項目 | 聞き方の例 | 後で使えること |
|---|---|---|
| きっかけ | どなたからお聞きになりましたか | 紹介元の偏り |
| 相談の中身 | いま何にお困りですか | 需要のある場面 |
| 相手の規模 | 従業員数と、おおよその事業規模 | 単価の判断材料 |
| 契約に至ったか | 提案後に契約したか | 入口ごとの成約率 |
数字は自社で確かめる
セミナーからの成約率は低いといった一般論は、あなたの事務所には当てはまらないかもしれません。
三か月も記録を続ければ、自分の傾向が見えてきます。
半年分たまると、紹介が細っているのか、セミナーが効いているのかがわかります。その時点で初めて、どこに時間を使うかを判断できます。
成果が数値化しにくいなかで、価格の根拠をどう示すのか
成果ではなく、費やす時間と関わり方で価格を説明してください。
成果で価格を説明しようとすると、成果が出なかったときに立場がなくなります。
経営コンサルの価格が説明しにくいのは、成果が本人の努力だけで決まらないからです。
市場が変わることもあれば、経営者が動かないこともあります。
それでも価格の根拠は示さなければなりません。
示さないまま金額だけを提示すると、高いか安いかの判断ができず、相手は決められません。
時間と関わり方で説明する
月に何回訪問するのか。
どの会議に出るのか。
資料は誰が作るのか。
電話やメールでの相談にどこまで応じるのか。
こうした具体的な関わり方を並べると、金額の理由が見えます。
成果を約束するのではなく、投じる時間と関わる深さを示すやり方です。
価格の説明の仕方
| 説明の軸 | 書けること | 注意点 |
|---|---|---|
| 訪問の回数 | 月に何回、何時間か | 回数だけだと作業に見える |
| 関わる範囲 | どの会議に出て、何を決めるか | 範囲を広げすぎると際限がなくなる |
| 成果物 | 何を作って渡すか | 作ることが目的にならないように |
| 連絡の頻度 | 随時か、定例のみか | 随時と書くなら現実的な範囲で |
成果を約束しない
売上を伸ばしますと書くのは避けてください。数字の保証は実現できないだけでなく、契約後の関係を難しくします。どう関わるかを示して、判断は相手に委ねるほうが、結果として信頼されます。
守秘義務で事例を出しにくいなかで、実績をどう見せるのか
企業名を伏せたまま、課題と関わり方だけを書いてください。
事例を出せないからといって、何も示さないと選ぶ材料がなくなります。
コンサルティングの現場では、クライアント名を出せないことがほとんどです。
守秘義務があるので事例は出せませんと書いて終わっている事務所も多く見かけます。
しかしそれでは、選ぶ側に何の情報も残りません。
出せないのは企業名であって、課題と関わり方まで隠す必要はありません。
業種と規模と課題だけで十分伝わる
従業員30名の製造業で、社長の代替わりを三年かけて進めた
この書き方なら企業は特定されません。
それでも、どんな規模で、どんな場面を扱えるかは伝わります。
さらに、何をしたかではなく、何を最初に確認したかを書くと、仕事の質が見えます。
事例の書き方
| 書ける部分 | 書けない部分 | 代わりに書くこと |
|---|---|---|
| 業種と規模の目安 | 企業名、所在地 | どんな状況だったか |
| 課題の種類 | 具体的な数字、固有の事情 | どこから手をつけたか |
| 関わった期間 | 担当者名 | どんな頻度で関わったか |
架空の事例は作らない
事例が出せないからといって、作り話を載せるのは絶対に避けてください。関わった相手に確認を取ったうえで、出せる範囲を決めるのが唯一の方法です。確認が取れないなら、一般化した書き方にとどめてください。
講演やセミナーをどう使うのか
その場で契約を取ろうとせず、話を聞いた人が後から探せる場所を用意してください。
セミナーの直後に決める経営者は、ほとんどいません。
講演やセミナーは、経営コンサルにとって有力な入口です。
一度に多くの経営者に会えて、話し方や考え方を直接見てもらえます。
ただし、その場で契約が決まることは稀です。
経営者は持ち帰って考え、数か月後に思い出して連絡してきます。
思い出したときに見つかるようにする
だから大事なのは、その場での売り込みではなく、後から探せることです。
名前で検索したときに、何をしている人かがわかるページがあるか。
話した内容に近い記事が読めるか。
ここが用意されていないと、せっかく思い出してもらっても、そこで止まります。
セミナー後に用意しておくものを、項目ごとに見ていきます。
話した内容をまとめた記事については、役割は後から読み返せる。
講演の依頼ページについては、役割は次の登壇につながる。
問い合わせの入口については、役割は思い立ったときに連絡できる。
主催者との関係も入口になる
商工会議所、金融機関、業界団体。一度登壇すると、そこから次の依頼が来ることがあります。主催者側にとっても、話せる人を探すのは手間なので、関係が続きやすい部分です。
担当できる社数に上限があるなかで、どう考えるのか
コンサルタント1人が抱えられる社数を先に数えて、その範囲で単価を決めてください。
上限を超えて受けると、関わりが薄くなって評判が落ちます。
経営コンサルの仕事は、人が動く商売です。
1人が深く関われる社数には、はっきりした上限があります。
この上限を無視して契約を増やすと、訪問が減り、資料の質が落ち、結果として紹介が止まります。
紹介が主な入口である以上、これは致命的です。
上限を数えてから、集める量を決める
月額顧問で、月に2回訪問する契約が何社まで回せるか。
プロジェクト単発を並行して何件持てるか。
ここに挙げる数字は、説明のための仮の値です。
たとえば顧問6社が上限で、いま5社あるなら、増やすべきは契約数ではなく単価です。
上限に近づいたときの選択肢を、項目ごとに見ていきます。
単価を上げるについては、向いている状況は断る案件が出ている、注意点は既存クライアントへの説明が要る。
関わり方を軽くする契約を作るについては、向いている状況は相談だけの需要がある、注意点は中途半端になりやすい。
人を増やすについては、向いている状況は継続的に余っている、注意点は育つまでに時間がかかる。
断ることが評判を守る
受けきれない案件を無理に受けて、関わりが薄くなるほうが、断るより評判を損ないます。時期をずらす提案をするか、他の人を紹介するほうが誠実です。
補助金や事業計画の支援をどう位置づけるのか
単発の入口として使い、そこで終わらせない形を作ってください。
補助金だけを目当てにした相談は、申請が終われば関係が切れます。
補助金の申請支援や、事業計画の作成は、単発の入口として機能します。
経営者の側に明確な目的があり、期限もあるので、動きが早い相談です。
ただし、この種の相談は目的が達成された時点で終わります。
申請が通っても通らなくても、関係は切れがちです。
申請の先を一緒に見る
補助金は、通った後に実行する段階があります。
設備を入れる、人を採る、新しい事業を回す。
ここでつまずく企業は少なくありません。
申請の段階から通った後どうするかを一緒に考える形にしておくと、そのまま継続の相談につながります。
単発から継続につなげる流れを、項目ごとに見ていきます。
相談については、やることは何に使いたいかを聞く、次につながる会話はそもそもの経営課題が出てくる。
申請については、やることは書類を作る、次につながる会話は実行体制の話になる。
採択後については、やることは計画通りに進んでいるかを見る、次につながる会話は継続的な関わりの提案。
制度の情報は最新のものを確認する
補助金の制度は、年度ごとに条件が変わります。発信する内容は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。自治体独自の制度は、自治体の窓口で確認してください。
何から手をつければいいのか
まず紹介元の記録を始めて、次に価格の説明を整えてください。
順番を守れば、少ない手間で変化が見えます。
ここまでの内容を、着手できる順番に並べます。
全部を同時に始める必要はありません。
着手の順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは問い合わせのきっかけと紹介元を記録する、かかる時間の目安は半日。
2については、やることは入口にする場面を一つ決めて、そのページを作る、かかる時間の目安は2週間。
3については、やることは価格を、関わり方で説明する形に書き直す、かかる時間の目安は1週間。
4については、やることは企業名を伏せた事例を三つ用意する、かかる時間の目安は2週間。
5については、やることはセミナー後に読んでもらう記事を用意する、かかる時間の目安は1か月。
ここに挙げた時間の目安は、説明のための仮の値です。
体制によって前後します。
最初の一つは今日から始められる
紹介元の記録は、手帳でもかまいません。
問い合わせがあったときにどなたからお聞きになりましたかと一言聞くだけです。
三か月続けると、どこに時間を使うべきかが自分で判断できるようになります。
自分の事務所に合うかを確かめたいとき
ここに書いたことは一般的な考え方であって、扱う場面や規模によって優先順位は変わります。どこから手をつけるべきか判断がつかない場合は、<a href="https://time-value.jp/contact/">無料診断</a>で現状を整理するところから始めてください。既に集客の取り組みを進めていて、成果が伸び悩んでいる場合は<a href="https://time-value.jp/services/kaizen/">Web集客改善サービス</a>もあります。
よくある質問
経営全般を見られることは強みになりませんか
強みにはなりますが、探している側の検索や相談のきっかけは具体的な場面です。入口を一つ決めて示したうえで、実際には幅広く対応できると書くほうが届きます。
成果を保証しないと選ばれないのではないですか
成果の保証は実現できないうえ、契約後の関係を難しくします。どう関わるか、月に何回訪問し何を決めるかを具体的に示すほうが、判断材料になります。
守秘義務があって事例が出せません
企業名を伏せて、業種と規模の目安、課題の種類、関わった期間だけを書けば十分に伝わります。作り話の事例は絶対に載せないでください。
セミナーで契約が取れません
その場で決める経営者はほとんどいません。後から思い出したときに探せる場所を用意しておくことのほうが、成約につながります。
補助金の相談が単発で終わってしまいます
申請の段階から採択後の実行について一緒に考える形にすると、継続の相談につながりやすくなります。制度の条件は年度ごとに変わるため、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
まとめ
- 誰のどんな場面で呼ばれる存在になるかを、先に決めてください。経営全般を見ますという書き方は、探している側から見ると何も言っていないのと同じです
- 問い合わせを受けたときに、誰の紹介か、何を見たかを必ず聞いて記録してください。紹介が主な入口である以上、その紹介元がどこかを把握していないと、次に何をすべきかが決まりません
- 成果ではなく、費やす時間と関わり方で価格を説明してください。成果で価格を説明しようとすると、成果が出なかったときに立場がなくなります
- 企業名を伏せたまま、課題と関わり方だけを書いてください。事例を出せないからといって、何も示さないと選ぶ材料がなくなります
- その場で契約を取ろうとせず、話を聞いた人が後から探せる場所を用意してください。セミナーの直後に決める経営者は、ほとんどいません
- コンサルタント1人が抱えられる社数を先に数えて、その範囲で単価を決めてください。上限を超えて受けると、関わりが薄くなって評判が落ちます
- 単発の入口として使い、そこで終わらせない形を作ってください。補助金だけを目当てにした相談は、申請が終われば関係が切れます
- まず紹介元の記録を始めて、次に価格の説明を整えてください。順番を守れば、少ない手間で変化が見えます