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中学3年の夏に入った生徒と、小学4年で入った生徒では、生む収入が数倍違います。
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目次
目次
- 学習塾のLTVは、入塾した学年でほぼ決まる
- 終わりが先に決まっている
- 退塾には、防げるものと防げないものがある
- 三つに分けて数える
- 学年の切れ目に、何が起きているか
- 家庭が見直すきっかけが重なる
- 継続を支える働きかけを、どこに置くか
- 最初の2か月で定着が決まる
- 兄弟姉妹と紹介を、収入の見立てに入れる
- 家庭単位で数える
- 卒業後の接点を、どう持つか
- 本人が戻ることは少ない
- LTVから、獲得の上限を決める
- 学年ごとに上限を持つ
- 学習塾のLTVと継続の設計は、どこから着手するか
- 継続の状態を見る数字
- よくある質問
- まとめ
在籍できる期間の上限が、学年暦で先に決まっているからです。
中学3年の夏に入った生徒と、小学4年で入った生徒では、生む収入が数倍違います。
学習塾のLTVは、入塾した学年でほぼ決まる
在籍できる期間の上限が、学年暦で先に決まっているからです。
中学3年の夏に入った生徒と、小学4年で入った生徒では、生む収入が数倍違います。
一般的な継続課金の事業では、解約しなければ在籍は続きます。
学習塾は違います。
高校受験対策の塾なら、中学3年の3月で全員が離れます。
終わりが先に決まっている
在籍の終点は、卒業か進学の時期です。
つまり入塾した時点で、在籍できる残りの月数が分かります。
この構造が、他の継続課金の事業とLTVの考え方を分けます。
上限に対して、どれだけ残るか
残りの月数のうち、実際に何割在籍するかが継続の指標になります。
中学1年で入塾して中学3年の3月まで通えば、上限を使い切ったことになります。
途中でやめれば、その分だけ収入が減ります。
学習塾で入塾学年ごとに在籍の長さが変わる
| 入塾の時期 | 在籍できる上限 | 収入の性質 |
|---|---|---|
| 小学校低学年 | 長い | 月謝が長期間続く |
| 小学校高学年 | 中程度 | 中学進学で継続するかの分岐がある |
| 中学1年 | 中程度 | 受験までの一貫した期間 |
| 中学3年の春 | 短い | 受験対策の集中 |
| 中学3年の夏以降 | 非常に短い | 講習中心で単価は高い |
| 高校生 | 学年による | 大学受験までの期間で決まる |
単価と期間は逆に動くことがある
受験学年は月謝に加えて講習と対策講座があるため、月あたりの単価は上がります。
しかし在籍期間は短くなります。
月単価だけを見ると、受験学年の獲得が有利に見えますが、総額では低学年が上回ることがあります。
数字で確認してみる
数字は説明のための仮の値です。小学4年で入塾し中学3年まで通うと72か月、月平均2.5万円なら総額180万円です。中学3年の夏に入塾して8か月通い、月平均5万円なら総額40万円になります。月単価は倍ですが、総額では4倍以上の差がつきます。
退塾には、防げるものと防げないものがある
進学と転居による離脱は防げません。
防げるのは、通い続ける価値を感じられなくなった場合だけです。
退塾率を下げるという目標を置くとき、分母に何が入っているかを確かめます。
防げない離脱を含めた数字を下げようとしても、打つ手がありません。
三つに分けて数える
卒業による離脱、事情による離脱、価値を感じなくなった離脱。
この三つは、対応も意味もまったく違います。
学習塾の退塾を性質で分けて考える
| 種類 | 起きる時期 | 防げるか | 次につながるか |
|---|---|---|---|
| 卒業と進学 | 学年末 | 防げない | 上位の課程へ移行できる |
| 転居と転校 | 年間を通して | 防げない | 近隣の自社校舎へ案内できる |
| 部活や習い事との両立 | 学年の切れ目 | 一部防げる | 時間割の選択肢で対応 |
| 成果への不満 | 数か月後 | 防げる | 対応で残せる |
| 費用の負担 | 講習の前後 | 一部防げる | 支払い方法の選択肢 |
| 本人が通いたがらない | 通い始めて数か月 | 防げる | 早期の兆候で対応 |
卒業を退塾として数えない
高校受験を終えた生徒が離れるのは、想定どおりの結果です。
これを退塾率に含めると、受験学年の多い校舎ほど数字が悪く見えます。
上位の課程を持っているなら、移行率という別の指標で見ます。
防げる離脱の兆候は先に出る
宿題の未提出、欠席の増加、保護者からの連絡の減少。これらは退塾の申し出より前に現れます。兆候を記録する仕組みがあれば、対応の機会があります。
学年の切れ目に、何が起きているか
家庭が一年分の費用と時間を見直します。
このとき通い続ける理由を言葉にできていないと、比較の対象になります。
学習塾の離脱は、年間を通して均等に起きるわけではありません。
学年の切れ目に集中します。
家庭が見直すきっかけが重なる
新学年の開始、時間割の変更、部活の本格化、進学。
これらが同じ時期に重なります。
家庭にとっては、続けるかどうかを考える自然なタイミングです。
学習塾で学年の切れ目に起きる離脱の理由
| 理由 | 家庭が口にすること | 手前でできること |
|---|---|---|
| 時間が合わなくなった | 部活が忙しくなった | 時間割の選択肢を先に示す |
| 費用を見直したい | 来年度の予定を考えて | 年間の費用を早めに示す |
| 成果が見えない | このまま続けてよいか | 学習の変化を定期的に伝える |
| 他塾を試したい | 友人が別の塾に行く | 比較の観点を先に整理する |
| 目的が変わった | 部活に専念したい | 通い方の変更を提案する |
| 進学で通えない | 学校が遠くなる | 近隣校舎やオンラインを案内する |
見直しの前に接触する
学年末になってから継続の話を切り出すと、家庭はすでに考え終えています。
その数か月前に、次の学年の学習をどう進めるかを話す場を作ります。
これは営業ではなく、学習の相談として行います。
成果の伝え方に制約がある
成績の変化を示すとき、断定的な表現や保証と受け取られる書き方はできません。学習の記録として何をどれだけやったかを伝える形にとどめます。表現の可否は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
継続を支える働きかけを、どこに置くか
通い始めて最初の2か月と、学年の切れ目の3か月前の二か所です。
それ以外の時期の働きかけは、費用の割に効きません。
継続への働きかけは、年間を通して続けるものではありません。
離脱が起きやすい時期の手前に集中させます。
最初の2か月で定着が決まる
通い始めた直後は、家庭も子どもも様子を見ています。
授業についていけるか、宿題の量は適切か、教室の雰囲気に馴染めるか。
ここでつまずくと、数か月以内に離脱します。
学習塾で継続の働きかけを置く時期
| 時期 | 働きかけの内容 | 担う人 |
|---|---|---|
| 通い始めて2週間 | 子どもの様子を保護者に伝える | 担当講師と教室長 |
| 通い始めて2か月 | 学習の進み方と今後の見通し | 教室長 |
| 学期の途中 | 定期試験の前後の相談 | 担当講師 |
| 学年の切れ目の3か月前 | 次の学年の学習計画 | 教室長 |
| 講習の案内の前 | 年間の費用の見通し | 教室長 |
| 欠席が続いたとき | 状況の確認 | 教室長 |
保護者と子どもの両方に伝える
保護者には学習の進み方を、子どもには手応えを伝えます。
どちらか一方だけだと、家庭内の会話で温度差が出ます。
支払う人と通う人が違うことが、ここでも効いてきます。
働きかけを記録して、実施率を見る
決めた時期の働きかけが、実際に行われているかを記録します。忙しい校舎ほど、この作業が後回しになります。実施率を見ると、継続率との関係が確かめられます。
兄弟姉妹と紹介を、収入の見立てに入れる
一つの家庭から複数の生徒が入ることがあります。
これを見込みに入れないと、許容できる獲得費用を低く見積もります。
学習塾の収入は、生徒単位ではなく家庭単位で見ると別の姿になります。
兄弟姉妹が同じ塾に通う例は珍しくありません。
家庭単位で数える
一人目の入塾に費用をかけて獲得したとき、二人目には獲得費用がかかりません。
この構造を計算に入れると、一人目に出せる金額が変わります。
学習塾で兄弟姉妹と紹介がもたらす収入を、項目ごとに見ていきます。
一人目の入塾については、獲得費用は広告費がかかる、在籍の傾向は通常。
兄弟姉妹の入塾については、獲得費用はほぼかからない、在籍の傾向は一人目より長いことがある。
在籍家庭からの紹介については、獲得費用は特典の分のみ、在籍の傾向は紹介者との関係で続きやすい。
卒業生の下の兄弟については、獲得費用はほぼかからない、在籍の傾向は信頼が先にある。
保護者どうしの口コミについては、獲得費用はかからない、在籍の傾向は商圏内で広がる。
退塾した家庭の再入塾については、獲得費用はかからない、在籍の傾向は時期による。
紹介を偶然に任せない
紹介は自然に起きるものと考えられがちですが、仕組みで増やせます。
いつ誰に声をかけるか、何を渡すかを決めておきます。
特典の内容は本部が基準を作り、校舎ごとにばらつかせません。
家庭単位の記録を持つ
兄弟姉妹の関係を記録していないと、家庭単位の収入が見えません。在籍者の情報に、同じ家庭かどうかの紐づけを持たせます。
卒業後の接点を、どう持つか
本人ではなく家庭との関係として残します。
下の兄弟姉妹と、将来の口コミにつながります。
受験が終わった生徒との関係は、そこで切れることが多くあります。
学習塾の商圏は狭いので、この関係は地域での評判につながります。
本人が戻ることは少ない
高校受験を終えた生徒が高校部に進む場合を除けば、本人が戻ることはあまりありません。
接点を持つ目的は、本人の再入塾ではありません。
学習塾で卒業後に残る接点の種類を、項目ごとに見ていきます。
下の兄弟姉妹については、きっかけは保護者との関係、つながる先は入塾。
保護者どうしの会話については、きっかけは地域のつながり、つながる先は口コミ。
進学後の相談については、きっかけは次の課程の検討、つながる先は上位の課程への案内。
講師としての関わりについては、きっかけは卒業生の採用、つながる先は人材の確保。
地域の行事については、きっかけは継続的な露出、つながる先は認知の維持。
合格の報告については、きっかけは受験の結果、つながる先は表現の制約に注意。
卒業生の実績の扱いには注意が要る
合格の結果を広告や掲示に使う場合、集計の範囲や表現の仕方に制約があります。
在籍期間の短い生徒を含めるか、重複をどう数えるか。
実在しない実績や受講者の声を作ることはできません。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
卒業生の採用が人手の制約を緩める
講師の確保は、受け入れ枠の上限に直結します。卒業生を講師として迎える経路があると、募集期の枠を広げやすくなります。
LTVから、獲得の上限を決める
入塾学年ごとに上限を分けます。
全社で一つの上限を置くと、低学年の獲得に必要な費用が出せなくなります。
獲得の上限額は、その生徒から得られる収入から逆算します。
学習塾では、入塾学年によって収入が大きく違うため、上限も分ける必要があります。
学年ごとに上限を持つ
低学年の入塾は在籍期間が長いので、高い獲得費用を許容できます。
受験学年の入塾は期間が短いので、抑える必要があります。
同じ上限で運用すると、低学年の獲得を取りこぼします。
学習塾で入塾学年別に獲得の上限を決める考え方を、項目ごとに見ていきます。
小学校低学年については、在籍期間の見込みは長い、上限の水準は高く取れる、配信の狙い方は保護者の早期の検討。
小学校高学年については、在籍期間の見込みは中程度、上限の水準は中程度、配信の狙い方は中学進学の準備。
中学1年から2年については、在籍期間の見込みは中程度、上限の水準は中程度、配信の狙い方は定期試験と学習習慣。
中学3年の春については、在籍期間の見込みは短い、上限の水準は抑える、配信の狙い方は受験対策の比較。
中学3年の夏以降については、在籍期間の見込みは非常に短い、上限の水準は大きく抑える、配信の狙い方は講習の申込。
高校生については、在籍期間の見込みは学年による、上限の水準は学年で分ける、配信の狙い方は大学受験の準備。
兄弟姉妹の見込みを上限に織り込む
家庭単位で見たときの収入を使うと、一人目に出せる金額が上がります。
ただし、兄弟姉妹が必ず入るわけではないので、実績の割合を掛けます。
根拠のない割合を使うと、上限が過大になります。
上限は校舎の構成で変える
低学年中心の校舎と受験学年中心の校舎では、平均的な収入が違います。校舎の生徒構成に応じて、上限の水準を調整します。
学習塾のLTVと継続の設計は、どこから着手するか
入塾学年別の在籍期間を実績から出すことからです。
この数字がないと、上限額も継続の目標も決まりません。
LTVの計算は、過去の在籍記録を並べ直す作業から始まります。
学習塾のLTV設計に着手する順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去3年の在籍記録を入塾学年別に並べる、期間の目安は3週間。
2については、やることは学年別の平均在籍月数と月あたりの収入を出す、期間の目安は2週間。
3については、やることは退塾を卒業と事情と不満に分けて集計する、期間の目安は2週間。
4については、やることは家庭単位の紐づけを作り兄弟姉妹の割合を出す、期間の目安は3週間。
5については、やることは入塾学年別の獲得上限額を決める、期間の目安は1週間。
6については、やることは継続の働きかけの時期と担当を決めて運用を始める、期間の目安は4週間。
継続の状態を見る数字
在籍数は結果なので、動きが遅く出ます。
先に動く数字を持ちます。
学習塾で在籍と継続を継続的に見る数字を、項目ごとに見ていきます。
欠席が続いている生徒の数については、見る頻度は毎週、読み取ることは離脱の兆候。
継続の働きかけの実施率については、見る頻度は毎月、読み取ることは決めた運用が回っているか。
学年の切れ目の継続率については、見る頻度は学年末、読み取ることは最も離脱が出る時期の結果。
入塾学年別の平均在籍月数については、見る頻度は四半期、読み取ることは上限額の見直し。
家庭単位の在籍人数については、見る頻度は四半期、読み取ることは兄弟姉妹の広がり。
上位の課程への移行率については、見る頻度は年次、読み取ることは卒業後の接続。
退塾率を単独で目標にしない
退塾率だけを目標にすると、手続きを遅らせるといった行動が出ます。
在籍数と継続率を対で見ます。
定義を文書にして残す
退塾をいつの時点で数えるか、卒業をどう扱うか。
教室長の異動が多い事業なので、定義が口伝えだと数字の意味が変わります。
学習塾の在籍の長さと獲得の上限がつながらない場合は、無料相談で現状の在籍の記録を整理するところから始められます。継続の仕組みごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
学習塾のLTVはどう計算しますか
入塾学年ごとに分けて計算します。在籍できる期間の上限が学年暦で決まっているため、入塾学年別の平均在籍月数と月あたりの収入を掛けて出してください。
退塾率を下げるにはどうすればよいですか
まず卒業や転居による離脱と、価値を感じなくなった離脱を分けて数えてください。防げるのは後者だけで、欠席の増加や宿題の未提出といった兆候が申し出より前に出ます。
継続の働きかけはいつ行えばよいですか
通い始めて最初の2か月と、学年の切れ目の3か月前です。学年末になってから継続の話を切り出すと、家庭はすでに考え終えています。
兄弟姉妹の入塾は獲得費用の計算に入れてよいですか
家庭単位で収入を見ると一人目に出せる金額が上がるため、入れて構いません。ただし実績の割合を掛けてください。根拠のない割合を使うと上限が過大になります。
獲得の上限額は全社で一つにしてよいですか
入塾学年で在籍期間が大きく違うため、学年ごとに分けてください。一つの上限で運用すると、在籍期間が長く高い費用を許容できる低学年の獲得を取りこぼします。
まとめ
- 在籍できる期間の上限が、学年暦で先に決まっているからです。中学3年の夏に入った生徒と、小学4年で入った生徒では、生む収入が数倍違います
- 進学と転居による離脱は防げません。防げるのは、通い続ける価値を感じられなくなった場合だけです
- 家庭が一年分の費用と時間を見直します。このとき通い続ける理由を言葉にできていないと、比較の対象になります
- 通い始めて最初の2か月と、学年の切れ目の3か月前の二か所です。それ以外の時期の働きかけは、費用の割に効きません
- 一つの家庭から複数の生徒が入ることがあります。これを見込みに入れないと、許容できる獲得費用を低く見積もります
- 本人ではなく家庭との関係として残します。下の兄弟姉妹と、将来の口コミにつながります
- 入塾学年ごとに上限を分けます。全社で一つの上限を置くと、低学年の獲得に必要な費用が出せなくなります
- 入塾学年別の在籍期間を実績から出すことからです。この数字がないと、上限額も継続の目標も決まりません