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学習塾のマーケティングKPIの決め方|何を指標に置くべきか

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約13分
学習塾のマーケティングKPIの決め方|何を指標に置くべきか

校舎ごとに席数と講師の枠が違うからです。
全社で一本の目標を置くと、すでに埋まっている校舎にも広告費が流れます。

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校舎ごとに席数と講師の枠が違うからです。
全社で一本の目標を置くと、すでに埋まっている校舎にも広告費が流れます。

学習塾のKPIが、全社で一本にならない理由

校舎ごとに席数と講師の枠が違うからです。
全社で一本の目標を置くと、すでに埋まっている校舎にも広告費が流れます。

学習塾のKPIが、全社で一本にならない理由

学習塾のマーケティングを本部でまとめて見ると、問い合わせ件数と入塾数の全社合計が最初に出てきます。
この合計を目標にすると、数字は動いているのに在籍が伸びない状態が生まれます。
原因は、塾という事業の売り場が校舎単位で切れていることにあります。

商圏が校舎の半径で切れている

学習塾に通うのは小学生から高校生です。
保護者が送り迎えできる距離か、子どもが自力で通える距離かで、選ばれる校舎が決まります。
隣町の校舎に空席があっても、その空席は別の商圏の需要では埋まりません。
全社の空席数を足し合わせた数字には、この分断が反映されていません。

席とコマが受注の上限になる

集団指導なら1クラスの定員、個別指導なら1コマあたりの担当可能人数が上限です。
さらに講師のシフトが埋まっていれば、席が空いていても受け入れられません。
広告で問い合わせを増やしても、この上限を超えた分は待機か断りになります。
断った家庭は、次の学年でも戻ってきません。

学習塾の校舎で受注の上限になるもの

上限になるもの効いてくる時間帯短期で増やせるか
教室の席数夕方以降の全時間帯増やせない
1コマあたりの担当上限平日17時から21時増やせない
講師のシフト枠平日夜と土曜採用次第で一部可能
時間割の枠学年ごとに固定組み替えで一部可能
自習席と待機スペース試験前に逼迫増やせない
送迎と駐輪の受け入れ開始と終了の前後増やせない

全社目標が校舎の行動を歪める

全社の問い合わせ件数だけを追うと、獲得単価の安い校舎に予算が寄ります。安く取れる校舎は、たいてい競合が少ないか、すでに認知がある校舎です。その校舎はもともと埋まりやすく、追加の広告費の効き目は小さくなります。一方で空席の多い校舎は、単価が高いという理由で予算を回されません。

逆算の起点を売上ではなく空席に置く

必要な入塾数は、校舎ごとの空席数から出します。
売上目標から割ると、埋められない席の分まで広告費を積むことになります。

逆算の起点を売上ではなく空席に置く

一般的なKPI設計では、売上目標を単価で割って必要な件数を出します。
学習塾でこの順番をそのまま使うと、校舎の受け入れ能力が計算から抜け落ちます。

空席から必要な入塾数を出す

まず校舎ごとに、学年別の受け入れ可能数を出します。
そこから現在の在籍数を引いた数が、埋められる席です。
さらに年度内に退塾が見込まれる数を足すと、その校舎で必要な入塾数になります。
この数字に校舎の数だけ幅が出ることが、学習塾のKPI設計の出発点です。

空席から逆算する学習塾のKPI経路

順番出す数字計算の考え方
1校舎別の学年別受け入れ可能数席数と時間割の枠から出す
2埋められる席数受け入れ可能数から在籍数を引く
3必要な入塾数埋められる席数に想定退塾数を足す
4必要な面談数入塾数を入塾決定率で割る
5必要な体験参加数面談数を面談実施率で割る
6必要な問い合わせ数体験参加数を体験申込率で割る

途中の率は校舎ごとに違う

同じ看板でも、体験から入塾までの率は校舎ごとに差が出ます。
教室長の面談の進め方、競合の数、通いやすさが効いてくるからです。
全社平均の率で全校舎を逆算すると、弱い校舎の目標が届かない数字になります。
率は校舎ごとに過去12か月の実績から出します。

数字で確認してみる

数字は説明のための仮の値です。ある校舎の受け入れ可能数が180人、在籍が150人、年度内の想定退塾が20人だとします。埋められる席は30、必要な入塾数は50になります。入塾決定率が50パーセントなら面談100件、体験参加率が80パーセントなら体験125件が必要です。

学年暦に沿って目標を割るとどうなるか

月割りにすると、動かない月に予算を使い、動く月に足りなくなります。
学習塾の目標は、募集期の単位で割ります。

学年暦に沿って目標を割るとどうなるか

年間目標を12で割って毎月同じ数字を置く進め方は、学習塾では機能しません。
入塾の判断が、学年の切り替わりと講習の時期に集中するためです。

入塾が動く時期は決まっている

新学年の準備が始まる冬から春にかけてが最も動きます。
次いで夏期講習の前、冬期講習の前です。
受験学年は、志望校を決める時期と、直前期に別の山ができます。
それ以外の時期は、転居や成績の急変といった個別の事情で動きます。

学年暦と学習塾の募集期の重なり方

時期動く学年問い合わせの性質
新学年の前全学年次の1年をどうするかの検討
春の学期開始後新入学の学年通い始めてからの不安
夏期講習の前受験学年と中位層夏に何をするかの比較
秋から冬受験学年志望校に届くかの相談
冬期講習の前全学年学年末と新学年の準備
学年末退塾が出やすい継続するかの判断

募集期の単位で目標を割る

年間の必要入塾数を、募集期ごとの過去の構成比で割ります。
構成比は校舎ごとに違います。
受験学年の比率が高い校舎は夏と秋に寄り、低学年中心の校舎は春に寄ります。

閑散期の目標をゼロにはしない

動かない時期の目標を外すと、次の募集期に向けた準備が止まります。この時期は入塾数ではなく、資料請求や見学の予約といった前段の数字を置きます。募集期に入ってから認知を作り始めると間に合いません。

保護者と子どもの二者が関わる導線を、どの数字で見るか

支払う人と通う人が違うので、片方だけの反応では入塾を予測できません。
面談に両者が来たかどうかを、数字として記録します。

保護者と子どもの二者が関わる導線を、どの数字で見るか

学習塾の検討には、二人の当事者がいます。
費用を出して契約するのは保護者で、実際に教室に通うのは子どもです。
この二者の納得がそろわないと、入塾は決まりません。

検討の入口と決裁が別の人

最初に検索して資料を取り寄せるのは、多くの場合は保護者です。
一方で、体験授業で教室の雰囲気や講師との相性を判断するのは子どもです。
保護者が納得しても子どもが嫌がれば決まらず、その逆も同じです。
広告の役割は保護者を動かすことに寄りがちですが、体験の設計は子ども向けになります。

塾の入塾判断で保護者と子どもがずれる場面

場面保護者が見ているもの子どもが見ているもの
広告と初回の接触費用と実績と通いやすさ関心がないことが多い
体験授業講師の説明と教室の管理授業の分かりやすさと空気
面談料金体系と振替の可否宿題の量と拘束時間
入会の直前家計の中での優先順位友人が通っているかどうか
通い始めて1か月成績の変化の兆し通うのが苦にならないか
学年の切れ目続ける価値があるか続けたいかどうか

両者の同席を率として持つ

体験と面談に保護者と子どもの双方が来たかどうかを記録します。
片方だけの回で決まりにくいなら、同席率そのものが改善対象になります。
案内文と日程調整の仕方を変えるだけで動く数字です。

広告の指標だけでは足りない

クリックと問い合わせは保護者の行動として現れます。子どもの反応は、体験の後の数字にしか出ません。この二段構えを前提にしないと、問い合わせが増えても入塾が増えない状態を説明できません。

校舎ごとの数字を、どこまで本部が持つか

本部は逆算に使う率と空席数を持ち、日々の接客の記録は校舎に置きます。
全部を本部に集めると、入力の手間で数字の精度が落ちます。

校舎ごとの数字を、どこまで本部が持つか

KPIを校舎単位で置くと決めた時点で、数字を誰が持つかという問題が出ます。
本部がすべてを管理しようとすると、教室長の業務が入力作業で埋まります。

本部が持つのは、判断に使う数字だけ

本部の役割は、どの校舎にいくら配るかを決めることです。
そのために必要なのは、空席数と各段階の率と獲得単価です。
面談で何を話したかという内容は、本部の判断には使いません。

学習塾で本部が持つ数字と校舎が持つ数字を、項目ごとに見ていきます。
校舎別の空席数については、持つ側は本部、使う場面は予算配分の決定。
問い合わせ数と獲得単価については、持つ側は本部、使う場面は媒体と校舎の配分。
体験参加率と入塾決定率については、持つ側は本部、使う場面は校舎ごとの目標設定。
面談の内容と家庭の事情については、持つ側は校舎、使う場面は次回の接客。
体験の日程調整の履歴については、持つ側は校舎、使う場面は取りこぼしの防止。
在籍者の学習状況については、持つ側は校舎、使う場面は継続の働きかけ。

入力の負担を増やさない設計にする

教室長の本業は、授業の運営と保護者対応です。
本部向けの入力項目が増えるほど、後からまとめて埋める運用になります。
まとめて埋めた数字は実態とずれるので、判断に使えません。
項目は、判断に直結するものだけに絞ります。

定義を先に統一する

問い合わせを誰の時点で1件と数えるか。体験の申込と実施をどこで分けるか。この定義が校舎ごとに違うと、率の比較ができません。

KPIをいくつに絞り、誰の評価に結びつけるか

本部は3つ、校舎は2つに絞ります。
本部と校舎に同じ指標を持たせると、責任の所在が消えます。

KPIをいくつに絞り、誰の評価に結びつけるか

KPIを置く相手が二層あることが、学習塾の特徴です。
本部のマーケティング担当と、校舎の教室長では、動かせる範囲が違います。

本部が動かせるもの

媒体の選定、予算の配分、クリエイティブ、資料請求後の案内の仕組み。
ここまでが本部の範囲です。
体験の当日に何が起きるかは、本部では動かせません。

校舎が動かせるもの

体験の日程をいつ提案するか、面談で何をどう説明するか、通い始めてからの声かけ。
入塾決定率と継続率は、校舎の行動で動きます。

学習塾のKPIを3つに絞る組み合わせを、項目ごとに見ていきます。
本部の量については、置く指標は校舎別の体験参加数、役割は席を埋める母数が足りているか。
本部の効率については、置く指標は入塾1件あたりの獲得費用、役割は採算が合っているか。
本部の質については、置く指標は商圏内かつ対象学年の比率、役割は配信がずれていないか。
校舎の変換については、置く指標は入塾決定率、役割は面談が機能しているか。
校舎の維持については、置く指標は学年の切れ目の継続率、役割は在籍が保てているか。

共有指標を1つだけ置く

体験参加数は本部と校舎の境界にあります。
本部が申込を作り、校舎が実施します。
ここを共有指標にすると、申込の質と日程調整の速さの両方が議論の対象になります。

評価と連動させる範囲を決める

指標を人事評価に直結させると、数字の作り方に歪みが出ます。体験の実施を形だけ増やしたり、入塾の見込みが薄い家庭を面談に通さなかったりします。評価には使わず、会議の共通言語として使う範囲から始めます。

KPIを達成しているのに在籍が増えない場合

入塾は取れているが、退塾で相殺されています。
獲得側の数字だけを置くと、この状態に気づくのが年度末になります。

KPIを達成しているのに在籍が増えない場合

学習塾の在籍数は、入塾と退塾の差で動きます。
入塾数だけをKPIにしていると、退塾の増加が見えません。

退塾は学年の切れ目に集中する

学年末と、受験が終わった直後に退塾が出ます。
このタイミングは決まっているので、事前に把握できます。
退塾の意思は、その数か月前の通塾の様子に現れていることが多くあります。

数字の動きから読む学習塾の詰まりを、項目ごとに見ていきます。
達成については、体験参加は達成、入塾は達成、在籍は増えない、起きていることは退塾で相殺されている。
達成については、体験参加は未達、入塾は未達、在籍は減る、起きていることは日程調整で落ちている。
達成については、体験参加は達成、入塾は未達、在籍は減る、起きていることは面談か料金の説明で止まっている。
未達については、体験参加は達成、入塾は達成、在籍は増えない、起きていることは母数が足りていない。
達成については、体験参加は達成、入塾は達成、在籍は増えるが席が埋まらない、起きていることは校舎の配分がずれている。

席が埋まらないまま入塾が増えることがある

全社の入塾数が目標を超えていても、空席の多い校舎が埋まっていない場合があります。
入りやすい校舎に偏って獲得できているということです。
このときは全社合計ではなく、校舎別の充足率を見ます。

四半期ごとに校舎を並べる

校舎を横に並べ、充足率と各段階の率を四半期で比較します。どの校舎のどの段階が落ちたかが見えれば、打ち手が絞れます。全社平均だけを見ていると、校舎間の差が平均に吸収されます。

学習塾のKPI設計は、どこから着手するか

校舎別の受け入れ可能数を数えることからです。
この数字がないと、目標が現実の席とつながりません。

学習塾のKPI設計は、どこから着手するか

KPIを決める作業の大半は、現状の受け入れ能力と率を確かめることです。
この確認を飛ばして指標だけ決めると、年度の途中で作り直すことになります。

学習塾のKPI設計の着手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは校舎別に学年別の受け入れ可能数を数える、期間の目安は2週間。
2については、やることは在籍数と過去の退塾の時期を並べる、期間の目安は2週間。
3については、やることは問い合わせから入塾までの率を校舎別に出す、期間の目安は3週間。
4については、やることは募集期ごとの構成比を過去実績から出す、期間の目安は1週間。
5については、やることは校舎別の必要入塾数と体験参加数を決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは本部と校舎で持つ数字と定義を揃える、期間の目安は2週間。

確認の頻度を分ける

量の数字は週次で見ます。
率と単価は月次で見ます。
校舎間の比較は四半期で見ます。

学習塾で継続して確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
校舎別の体験参加数については、見る頻度は毎週、考え方は募集期の進捗に対して足りているか。
商圏内かつ対象学年の比率については、見る頻度は毎週、考え方は配信がずれていないか。
入塾1件あたりの獲得費用については、見る頻度は毎月、考え方は校舎ごとの採算。
入塾決定率については、見る頻度は毎月、考え方は面談が機能しているか。
校舎別の充足率については、見る頻度は毎月、考え方は席が埋まっているか。
学年の切れ目の継続率については、見る頻度は四半期、考え方は退塾で相殺されていないか。

実績の表現には制約がある

合格実績や成績の変化を広告で扱う場合、集計の範囲と表現の仕方に注意が要ります。
在籍期間の短い生徒を含めるか、重複をどう数えるか。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

定義を文書に残す

問い合わせ、体験、面談、入塾の定義を1枚にまとめます。
教室長の異動が多い事業なので、定義が口伝えだと数字の意味が変わります。

学習塾のKPIをどこに置くか判断に迷う場合は、無料相談で現状の校舎別の数字を整理するところから始められます。指標の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

学習塾のKPIは全社合計で置いてよいですか

校舎ごとに席数と商圏が違うため、全社合計だけでは判断できません。校舎別の空席数から必要な入塾数を逆算し、全社はその積み上げとして見てください。

年間目標を月割りにしてはいけませんか

入塾の判断が学年の切り替わりと講習の前に集中するため、月割りでは動く月に予算が足りなくなります。過去実績の構成比で募集期ごとに割ってください。

問い合わせは増えているのに入塾が増えません

体験の日程調整で落ちているか、面談で止まっているかのどちらかです。問い合わせから体験参加、体験から入塾の率を校舎別に分けて見てください。

保護者と子どものどちらに広告を向けるべきですか

広告は保護者に向け、体験の設計は子どもに向けます。両者の納得がそろわないと入塾が決まらないため、体験と面談への同席率も数字として記録してください。

合格実績を広告で使えますか

集計の範囲と表現の仕方に制約があります。在籍期間や重複の数え方を含めて、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

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まとめ

  • 校舎ごとに席数と講師の枠が違うからです。全社で一本の目標を置くと、すでに埋まっている校舎にも広告費が流れます
  • 必要な入塾数は、校舎ごとの空席数から出します。売上目標から割ると、埋められない席の分まで広告費を積むことになります
  • 月割りにすると、動かない月に予算を使い、動く月に足りなくなります。学習塾の目標は、募集期の単位で割ります
  • 支払う人と通う人が違うので、片方だけの反応では入塾を予測できません。面談に両者が来たかどうかを、数字として記録します
  • 本部は逆算に使う率と空席数を持ち、日々の接客の記録は校舎に置きます。全部を本部に集めると、入力の手間で数字の精度が落ちます
  • 本部は3つ、校舎は2つに絞ります。本部と校舎に同じ指標を持たせると、責任の所在が消えます
  • 入塾は取れているが、退塾で相殺されています。獲得側の数字だけを置くと、この状態に気づくのが年度末になります
  • 校舎別の受け入れ可能数を数えることからです。この数字がないと、目標が現実の席とつながりません