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目次
目次
- 学習塾を探す家庭の検索が、AIの回答に置き換わり始めている
- 上位表示の価値が下がっている
- 塾選びの相談が、AIに向かうとどうなるか
- 相談の内容が具体的になる
- 地域と学年と目的の組み合わせに答える情報を持つ
- 三つの軸で情報を分ける
- 校舎のページに載せる情報の粒度
- 判断に使われる情報を優先する
- 引用される情報と、されない情報の違い
- 判定できる形で書く
- 流入が減っても取りこぼさない受け皿にする
- 夜間の訪問に対応できるか
- どこまで手をかけるかの見極め
- 実施している企業はまだ少ない
- 学習塾のAI検索への対応は、どこから着手するか
- 見る数字を分ける
- よくある質問
- まとめ
検索結果の上位に出ても、クリックされない割合が増えています。
比較の段階がAIの回答の中で終わるようになっています。
学習塾を探す家庭の検索が、AIの回答に置き換わり始めている
検索結果の上位に出ても、クリックされない割合が増えています。
比較の段階がAIの回答の中で終わるようになっています。
塾を探す保護者は、地域名と学年と目的を組み合わせて検索します。
この種の検索は、いくつかの候補を比較したいという意図を含みます。
生成AIの回答は、まさにこの比較を代行する形で出てきます。
上位表示の価値が下がっている
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される情報収集型キーワードで、日本の検索1位のCTR下落率が2025年12月の38.0パーセントから2026年6月には62.7パーセントになっていました。
同じ調査で、日本は予測CTR24.1パーセントに対して実測9.0パーセントという差が出ています。
順位を維持していても、訪問が減る構造です。
流入そのものはまだ小さい
一方で、生成AI経由の流入量自体は限られています。
PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年2月から4月にGA4で確認した結果では、83.0パーセントのサイトで生成AI経由のセッションが増加していましたが、総流入の1パーセント未満でした。
増えているのはAI経由の訪問ではなく、検索からの訪問が減る動きのほうです。
AI検索の広がりが学習塾に効いてくる経路
| 経路 | 起きていること | 塾への影響 |
|---|---|---|
| 比較がAIの回答で終わる | 候補が絞られてから訪問する | 検討の初期に接触できない |
| 検索の訪問が減る | 順位が同じでも流入が減る | 問い合わせの母数が減る |
| AI経由の訪問は少数 | 流入の構成は大きく変わらない | 過剰な投資は早い |
| 表示率が業種で異なる | 分野により差がある | 自社の領域を確認する必要がある |
| 指名での検索は残る | 名前を知っている家庭は直接来る | 認知の価値が上がる |
| 地図からの訪問は残る | 通える場所を探す行動 | 地域の情報が効く |
業種によって表示率が違う
博報堂DYグループONEが2026年2月時点でまとめた内容では、AI Overviewsの表示率は保険や化粧品やクレジットカードで高く、通信や人材やファッションでは低下していました。自社の検索語でどの程度表示されているかは、実際に確かめる必要があります。
塾選びの相談が、AIに向かうとどうなるか
条件を並べた相談に対して、候補と判断の観点が返ってきます。
その観点に答えられる情報がないと、候補に残りません。
保護者がAIに相談するとき、検索語よりも長い文章で状況を説明します。
子どもの学年、成績の状況、部活の有無、通える範囲、予算。
この条件に合う選択肢を尋ねる形になります。
相談の内容が具体的になる
検索窓に入れていたのは短い語でした。
AIへの相談では、家庭の事情がそのまま書かれます。
つまり、条件に該当するかどうかで候補が絞られます。
家庭がAIに向けて出す塾選びの相談
| 相談の内容 | 求めている答え | 必要な情報 |
|---|---|---|
| 部活と両立できる塾を知りたい | 時間帯と振替の条件 | 時間割と振替の仕組み |
| 予算内で続けられるか | 年間の総額 | 講習を含む費用の全体 |
| この成績から受験に間に合うか | 学習の進め方 | 学年別の進め方の説明 |
| 集団と個別のどちらが合うか | 判断の観点 | 形式ごとの向き不向き |
| 近くにどんな塾があるか | 候補の一覧 | 校舎の場所と対応学年 |
| 体験はどう選べばよいか | 比較の観点 | 体験で確かめられること |
条件に答える情報を持っているか
時間割、振替の条件、年間の費用、対応学年。
これらが自社の情報として公開されていなければ、条件で絞られる場面に残れません。
指導の理念だけが書かれたページは、この用途では使われません。
回答の中に競合が並ぶ
AIの回答には、複数の選択肢が並びます。比較される相手を選べないという点で、従来の検索結果と同じです。比較の観点に答えられるかどうかが分かれ目になります。
地域と学年と目的の組み合わせに答える情報を持つ
校舎ごと、学年ごとに情報を分けて持ちます。
全社でひとまとめのページしかないと、条件で絞られたときに該当しません。
学習塾の検索や相談は、必ず三つの条件を含みます。
どこに通えるか、何年生か、何のために通うか。
三つの軸で情報を分ける
この三つの組み合わせの数だけ、家庭の状況があります。
すべてに個別のページを作る必要はありませんが、情報としては答えられる状態にします。
地域と学年と目的の組み合わせで必要になる情報
| 軸 | 持つべき情報 | 置く場所 |
|---|---|---|
| 地域 | 校舎の場所と経路と駐輪の可否 | 校舎のページ |
| 地域 | その校舎の対応学年と時間割 | 校舎のページ |
| 学年 | 学年ごとの学習の進め方 | 学年別のページ |
| 学年 | 学年ごとの費用の目安 | 費用のページ |
| 目的 | 定期試験の対策で通う場合の進め方 | 目的別のページ |
| 目的 | 受験対策で通う場合の進め方 | 目的別のページ |
校舎のページを省略しない
本部のページだけがあり、校舎の情報が住所と電話番号だけという構成があります。
これだと、通えるかどうかの判断ができません。
校舎ごとに、時間割と対応学年と教室の様子を載せます。
目的別の説明を分ける
定期試験の対策で通う家庭と、受験対策で通う家庭では、知りたいことが違います。同じページに混ぜると、どちらにも答えていない文章になります。
校舎のページに載せる情報の粒度
家庭が判断に使う具体的な条件まで書きます。
理念や指導方針だけでは、条件で絞られる場面に残れません。
校舎のページに何を書くかは、家庭が何で判断するかで決まります。
判断に使われない情報は、量を増やしても効きません。
判断に使われる情報を優先する
通える場所か、通える時間か、費用はいくらか、対象の学年か。
この四つが最初です。
学習塾の校舎ページに載せる情報の粒度
| 項目 | 粒度の目安 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 場所 | 最寄り駅からの経路と所要時間 | 通えるかの判断 |
| 時間割 | 曜日と時間帯の一覧 | 予定と合うかの判断 |
| 対応学年 | 学年と指導形式の対応 | 該当するかの判断 |
| 費用 | 学年別の月謝と年間の目安 | 家計に収まるかの判断 |
| 振替 | 回数と条件 | 続けられるかの判断 |
| 教室の様子 | 写真と自習席の有無 | 不安の解消 |
更新されない情報は書かない
時間割や費用を載せると、変わったときに更新が要ります。
更新されないまま古い情報が残ると、面談で説明が食い違います。
更新の担当と頻度を決めてから載せます。
成果に関する記述は慎重に扱う
成績の変化や合格の結果を書く場合、集計の範囲と表現に制約があります。断定的な表現や保証と受け取られる書き方はできません。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
引用される情報と、されない情報の違い
事実として確かめられる記述が引用されます。
感想や形容詞だけの文章は、回答の材料になりません。
AIの回答に使われるのは、条件に合致するかどうかを判定できる記述です。
丁寧な指導、安心の環境といった表現は、判定の材料になりません。
判定できる形で書く
対応学年、時間帯、費用、所要時間、振替の回数。
これらは条件との照合ができます。
学習塾の情報で引用されやすい形を、項目ごとに見ていきます。
数量と条件が書かれているについては、例の性質は対応学年と時間帯と回数、引用のされやすさは高い。
場所と経路が具体的については、例の性質は最寄り駅からの所要時間、引用のされやすさは高い。
費用の範囲が示されているについては、例の性質は学年別の月謝の目安、引用のされやすさは高い。
手続きの流れが順に書かれているについては、例の性質は体験から入塾までの段階、引用のされやすさは高い。
形容詞だけの説明については、例の性質は丁寧な指導と安心の環境、引用のされやすさは低い。
感想や意気込みについては、例の性質は指導にかける思い、引用のされやすさは低い。
よくある質問の形で持つ
家庭が実際に聞く質問と、その答えを並べた形は、照合しやすい構造です。
質問の文言は、面談で実際に出るものを使います。
架空の情報は作らない
実在しない受講者の声や、裏づけのない実績を書くことはできません。架空の情報を使うと、表現の問題と信頼の問題の両方が生じます。
流入が減っても取りこぼさない受け皿にする
訪問の数が減る前提で、訪問あたりの成果を上げます。
夜間の一次対応と、校舎ごとの情報が効いてきます。
検索からの訪問が減るなら、来た人を逃さない設計が効いてきます。
学習塾の場合、取りこぼしの多くは時間帯と情報の不足で起きています。
夜間の訪問に対応できるか
保護者が調べるのは夜です。
その時間に問い合わせの手段が電話だけだと、翌日まで何も起きません。
学習塾で流入の減少に備える受け皿の設計を、項目ごとに見ていきます。
夜間に送れる問い合わせの手段については、効く場面は保護者が調べる時間帯、効果の出方は即時。
校舎ごとの時間割と費用の掲載については、効く場面は条件の判断、効果の出方は即時。
体験の日程を選べる形式については、効く場面は日程調整の往復を減らす、効果の出方は即時。
よくある質問の充実については、効く場面は面談前の不安の解消、効果の出方は中期。
地図の情報の整備については、効く場面は通える場所を探す行動、効果の出方は中期。
指名で来る家庭の受け皿については、効く場面は名前を知っている家庭、効果の出方は中期。
質の高い訪問が残る可能性もある
Criteoが2026年2月に米国の小売500社を対象にまとめた内容では、LLM経由のCVRは他のリファラルの約1.5倍でした。
PLAN-Bの調査では、AI経由のCVRが他チャネルより高かったサイトは35.1パーセントで、すべてのサイトで高いわけではありません。
訪問数の減少と、訪問あたりの成果の変化は分けて見ます。
指名で来る家庭の比率が上がる
比較がAIの回答で終わるなら、名前を知っている家庭の価値が上がります。地域での認知と紹介の蓄積が、これまで以上に効いてきます。
どこまで手をかけるかの見極め
流入の構成を確かめてから決めます。
AI経由の訪問が1パーセント未満の段階で、大きな投資をする理由はありません。
この領域への対応は、過剰になりやすい部分です。
自社の数字を確かめてから、かける手間を決めます。
実施している企業はまだ少ない
PRIZMAが2025年12月に実施した調査では、この領域の施策を実施済みと答えたのは7.82パーセントでした。
外部ベンダーを検討中が12.64パーセント、情報収集段階が15.06パーセントです。
実施者の実感としては、検索順位の向上が36.5パーセント、AI検索経由の問い合わせ増が34.1パーセントでした。
学習塾でこの領域にかける手間の判断を、項目ごとに見ていきます。
自社の検索語でAIの回答が多く出るについては、かける手間は情報の整備を進める、理由は候補に残る必要がある。
AI経由の訪問が増えているについては、かける手間は受け皿を整える、理由は成果につながる可能性。
検索からの訪問が減っているについては、かける手間は受け皿と他チャネルを厚く、理由は流入減への対応。
どちらも動きがないについては、かける手間は定期的な確認にとどめる、理由は様子を見る。
校舎のページが未整備については、かける手間は先にそこを整える、理由は従来の検索にも効く。
費用と時間割が未公開については、かける手間は先に公開する、理由は条件で絞られる場面に残る。
既存の情報整備と重なる部分が多い
校舎ごとの情報、費用の明示、よくある質問。
これらはAIの回答のためだけの作業ではありません。
従来の検索でも面談でも使えるので、先に着手する価値があります。
専用の投資は後回しでよい
この領域に特化した外部のサービスを導入する判断は、自社の流入の構成を確かめてからにします。
学習塾のAI検索への対応は、どこから着手するか
自社の検索語でAIの回答が出るかを確かめることからです。
出ていない領域に先回りしても、効果を測れません。
対応の順番は、現状の確認からです。
確認なしに情報を増やしても、何が効いたか分かりません。
学習塾のAI検索への対応に着手する順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは校舎名と地域と学年の検索語でAIの回答の有無を確かめる、期間の目安は2週間。
2については、やることは流入の中でAI経由の比率を集計する、期間の目安は2週間。
3については、やることは校舎ごとの時間割と費用と対応学年を公開する、期間の目安は4週間。
4については、やることはよくある質問を面談の実際の質問から作る、期間の目安は4週間。
5については、やることは夜間に送れる問い合わせの手段を用意する、期間の目安は3週間。
6については、やることは指名での問い合わせと地図からの流入を分けて測る、期間の目安は2週間。
見る数字を分ける
流入の数と、訪問あたりの成果を分けて見ます。
同じ数字に束ねると、何が起きているか分かりません。
学習塾でAI経由の接触を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
検索からの訪問数については、見る頻度は毎月、読み取ることは流入の減少の有無。
AI経由と判別できる訪問数については、見る頻度は毎月、読み取ることは構成比の変化。
訪問あたりの問い合わせ率については、見る頻度は毎月、読み取ることは受け皿の効き。
指名での検索数については、見る頻度は四半期、読み取ることは認知の蓄積。
校舎ページの閲覧数については、見る頻度は毎月、読み取ることは条件の確認が行われているか。
夜間の問い合わせの割合については、見る頻度は毎月、読み取ることは時間帯の対応の効果。
流入が減っても問い合わせが減らない状態を作る
訪問数は今後も減る可能性があります。
訪問あたりの問い合わせ率が上がっていれば、事業への影響は抑えられます。
表現の確認を運用に組み込む
情報を増やすと、成果や実績に触れる記述も増えます。
公開の前に確認する手順を決めておきます。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
学習塾の検索からの流入の変化にどう備えるか分からない場合は、無料相談で現状の流入の構成を見てもらうところから始められます。情報の持ち方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
AI検索が広がると学習塾の集客はどうなりますか
検索順位が同じでも訪問が減る方向に動きます。Ahrefsの調査では日本の検索1位のCTR下落率が2026年6月で62.7パーセントでした。比較がAIの回答の中で終わるためです。
AI経由の流入にどこまで投資すべきですか
自社の流入の構成を確かめてから決めてください。PLAN-Bの調査では生成AI経由のセッションは増加しているものの総流入の1パーセント未満でした。過剰な投資は早い段階です。
どんな情報を持っておけばよいですか
校舎ごとの時間割、対応学年、年間の費用、振替の条件といった条件で照合できる情報です。丁寧な指導や安心の環境といった形容詞だけの説明は判定の材料になりません。
校舎ごとのページは必要ですか
必要です。通える場所か、通える時間かという判断は校舎ごとの情報がないとできません。本部のページに住所と電話番号だけという構成では条件で絞られる場面に残れません。
実績や成果の記述はどう扱えばよいですか
集計の範囲と表現の仕方に制約があり、断定や保証と受け取られる書き方はできません。架空の実績や受講者の声も作れません。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
まとめ
- 検索結果の上位に出ても、クリックされない割合が増えています。比較の段階がAIの回答の中で終わるようになっています
- 条件を並べた相談に対して、候補と判断の観点が返ってきます。その観点に答えられる情報がないと、候補に残りません
- 校舎ごと、学年ごとに情報を分けて持ちます。全社でひとまとめのページしかないと、条件で絞られたときに該当しません
- 家庭が判断に使う具体的な条件まで書きます。理念や指導方針だけでは、条件で絞られる場面に残れません
- 事実として確かめられる記述が引用されます。感想や形容詞だけの文章は、回答の材料になりません
- 訪問の数が減る前提で、訪問あたりの成果を上げます。夜間の一次対応と、校舎ごとの情報が効いてきます
- 流入の構成を確かめてから決めます。AI経由の訪問が1パーセント未満の段階で、大きな投資をする理由はありません
- 自社の検索語でAIの回答が出るかを確かめることからです。出ていない領域に先回りしても、効果を測れません