全面委託企業の8割超がインハウス化を検討している|調査データで読む

全面委託している企業の8割超が、1年以内のインハウス化を計画または検討しています。
決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%です。
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目次
目次
- インハウス化を検討している企業は、どれくらいあるのか
- 調査の内容
- 代理店への不満は、誰が何に対して持っているのか
- 役職別の不満
- インハウス化の動機は何か
- 動機の内訳
- インハウス化の障壁は何か
- 障壁の内訳
- 全部を内製するか、一部を残すか
- 現実的な分け方
- 代理店を変えるべきか、中で直すべきか
- 判断の基準
- 月200万以上を預ける場合、何を確認すればいいのか
- 確認する項目
- 何から手をつければいいのか
- 見る数字を決める
- よくある質問
- まとめ
全面委託している企業の8割超が、1年以内のインハウス化を計画または検討しています。
決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%です。
インハウス化を検討している企業は、どれくらいあるのか
全面委託している企業の8割超が、1年以内のインハウス化を計画または検討しています。
決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%です。
広告運用を外部に任せている企業のあいだで、内製化の動きが広がっています。
これは感覚の話ではなく、調査の数字が出ています。
調査の内容
Testifyが2026年5月14日から18日に実施した調査です。
対象は1,016人で、経営層336人、マーケ責任者338人、運用担当342人という内訳になっています。
広告運用の体制
| 体制 | 割合 |
|---|---|
| 全面委託 | 37.2% |
| 代理店とインハウスの併用 | 54.4% |
| 9割超が代理店を活用している | - |
全面委託の8割超が動こうとしている
全面委託企業のインハウス化意向
| 状態 | 割合 |
|---|---|
| 決定・予定 | 52.9% |
| 積極検討 | 32.8% |
| 合計 | 8割超 |
満足度は高いのに、動いている
代理店への満足度は82.6%です。それでも8割超がインハウス化を考えています。つまり不満だから離れるという単純な構図ではありません。
代理店への不満は、誰が何に対して持っているのか
役職によって不満の中身が違います。
経営層は費用、マーケ責任者は説明、運用担当は速度です。
約2割が代理店に不満を持っています。
そしてその内容は、立場によって分かれます。
役職別の不満
役職別の主な不満
| 役職 | 不満の内容 | 割合 |
|---|---|---|
| 経営層 | 費用が高く成果に見合わない | 56.3% |
| マーケ責任者 | 成果不振の説明が不十分 | 53.1% |
| 運用担当 | レスポンスが遅い | 50.8% |
同じ不満でも打ち手が違う
経営層の不満は、費用対効果の説明で解消します。
マーケ責任者の不満は、レポートの中身で解消します。
運用担当の不満は、体制と連絡の取り方で解消します。
どれか一つを直しても、他の立場の不満は残ります。
経営層に届いていないことが多い
運用の現場では改善が進んでいても、経営層には伝わっていないことがあります。
月次の報告が運用担当と代理店のあいだで完結していると、この状態になります。
不満の所在を先に特定する
インハウス化を検討する前に、誰がどこに不満を持っているかを確認します。説明の問題であれば、体制を変えずに解決できます。
インハウス化の動機は何か
ノウハウを社内に蓄積することが最大の動機で56.7%です。
コスト削減は46.7%で、2番目にあたります。
インハウス化というとコスト削減が目的に見えますが、調査では順位が逆です。
動機の内訳
インハウス化の動機
| 動機 | 割合 |
|---|---|
| ノウハウを社内に蓄積したい | 56.7% |
| コスト削減 | 46.7% |
ノウハウが残らないことへの危機感
外部に任せ続けると、社内に知見が溜まりません。
担当者が異動したとき、判断できる人がいなくなります。
この構造への危機感が、最大の動機になっています。
コスト削減は、思ったほど単純ではない
手数料を払わなくなる代わりに、人件費と採用費が発生します。
そして媒体のアップデートに追随する工数も自社で持つことになります。
差し引きで安くなるとは限りません。
目的によって、取るべき形が変わる
ノウハウの蓄積が目的なら、全部を内製する必要はありません。設計と判断を社内に持ち、実装を外に出す形でも達成できます。
インハウス化の障壁は何か
教育の時間と知見の不足が44.8%、媒体アップデートへの追随が困難が40.3%、人材採用が36.7%です。
実際に動こうとすると、障壁が出てきます。
障壁の内訳
インハウス化の障壁を、項目ごとに見ていきます。
教育の時間・知見の不足については、割合は44.8%。
媒体アップデートへの追随が困難については、割合は40.3%。
人材の採用については、割合は36.7%。
媒体アップデートへの追随が、構造的に重い
2026年だけを見ても、DSAの廃止とAI Maxへの移行、LINE広告とYahoo!広告の統合、GA4の同意モード一本化、ChatGPT広告の登場がありました。
これを社内の1〜2人で追い続けるのは、現実的ではありません。
採用の難しさ
運用ができる人材の採用は、簡単ではありません。
そして採用できても、1人では複数媒体を追えません。
障壁が、そのまま代理店の価値になる
追随できないことが障壁なら、追随できることが外部に任せる理由です。逆に言えば、それができていない代理店は、任せる理由がありません。
全部を内製するか、一部を残すか
多くの企業が併用に落ち着いています。
調査でも、代理店とインハウスの併用が54.4%で最も多い体制です。
全面委託と全面内製の二択ではありません。
現実的な分け方
業務の分担の例を、項目ごとに見ていきます。
戦略・予算配分については、内製に向くは向く、外注に向くは-。
クリエイティブの方向性については、内製に向くは向く、外注に向くは-。
日々の入札調整については、内製に向くはできる、外注に向くは複数業種の相場が見える。
新媒体の検証については、内製に向くは時間がかかる、外注に向くは他社の結果を使える。
媒体アップデートの追随については、内製に向くは負荷が高い、外注に向くは向く。
レポートの作成については、内製に向くは-、外注に向くは向く。
判断を内製し、実装を外に出す
何にいくら使うかを決めるのは社内。
その実装と日々の運用を外に出す。
この形なら、ノウハウの蓄積とアップデートへの追随を両立できます。
繁閑の波を考える
自社で人を抱えると、閑散期に余ります。
繁忙期だけ外部を使う形もあります。
担当者の異動でノウハウが消える問題
内製化しても、担当者が異動すれば知見は消えます。これは外注と同じ問題です。記録を残す仕組みがなければ、体制を変えても解決しません。
代理店を変えるべきか、中で直すべきか
不満の種類で判断が変わります。
説明の問題なら中で直せますが、体制の問題なら変えるしかありません。
不満があるとき、すぐに変更を検討しがちです。
ただし変更には移行のコストがかかります。
判断の基準
不満の種類と、取るべき対応を、項目ごとに見ていきます。
レポートの内容が薄いについては、中で直せるかは直せる、やることは報告の項目を指定する。
成果不振の説明がないについては、中で直せるかは直せる、やることは原因の仮説と次の施策を求める。
レスポンスが遅いについては、中で直せるかは体制次第、やることは担当者数と連絡の取り方を確認。
媒体アップデートに追随できていないについては、中で直せるかは直りにくい、やることは変更を検討する。
提案が出てこないについては、中で直せるかは直りにくい、やることは変更を検討する。
費用が成果に見合わないについては、中で直せるかは検証が必要、やることはまず成果の定義を揃える。
先に要望を出してみる
レポートにこの項目を入れてほしいと伝えれば直ることがあります。
何も言わずに不満を溜めたまま変更すると、次の代理店でも同じことが起きます。
移行にかかるコストを見積もる
アカウントの引き継ぎ、学習のリセット、社内の説明。
変更には時間と労力がかかります。
それを上回る改善が見込めるかで判断します。
アカウントの所有権を確認しておく
広告アカウントが代理店の所有になっていると、変更時にデータを引き継げません。これは契約時に確認すべき項目です。
月200万以上を預ける場合、何を確認すればいいのか
運用者1人あたりの担当社数、レポートの中身、媒体アップデートへの対応方針です。
手数料の率だけで比べると、中身の差が見えません。
広告費が大きいほど、体制の差が成果に効きます。
確認する項目
預ける前に確認することを、項目ごとに見ていきます。
運用者1人あたりの担当社数については、なぜ必要かは手が足りているか。
担当者の人数と役割については、なぜ必要かは窓口と運用者が同じか。
レポートの見本については、なぜ必要かは何が分かる形か。
媒体アップデートへの対応については、なぜ必要かは誰がいつ対応するか。
アカウントの所有権については、なぜ必要かは引き継げるか。
最低契約期間については、なぜ必要かは試せるか。
1人あたりの担当社数は、手数料より重要
20社を1人で見ているのと、5社を1人で見ているのでは、手の入り方が違います。
この数字を出せない代理店は、体制が固まっていない可能性があります。
レポートの見本を先に見る
数字を伏せた見本を出してもらいます。
毎月何が分かるのかが、これで判断できます。
アップデートへの対応方針を聞く
2026年のDSA廃止とAI Max移行について、どう対応するか。この質問への答えで、追随できているかが分かります。
何から手をつければいいのか
誰がどこに不満を持っているかを特定することからです。
不満の所在が分からないまま体制を変えても、同じことが起きます。
順番を守れば、判断を誤りません。
着手の順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは経営層・責任者・運用者の不満を分けて聞く、期間の目安は2週間。
2については、やることは中で直せる不満と、直りにくい不満を分ける、期間の目安は1週間。
3については、やることは直せるものは要望として代理店に伝える、期間の目安は1か月。
4については、やることは3か月後に改善したかを確認、期間の目安は3か月。
5については、やることは改善しなければ併用か変更を検討、期間の目安は継続。
6については、やることはアカウントの所有権を確認しておく、期間の目安は1日。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
見る数字を、項目ごとに見ていきます。
媒体別のCV単価については、見る頻度は毎月、目安の考え方は比較できる形になっているか。
レポートで分かることの数については、見る頻度は四半期、目安の考え方は判断材料が増えているか。
提案の件数については、見る頻度は四半期、目安の考え方は受け身になっていないか。
運用者1人あたりの担当社数については、見る頻度は契約時と更新時、目安の考え方は体制が変わっていないか。
社内に残った知見の量については、見る頻度は半年、目安の考え方はノウハウが蓄積されているか。
社内に何が残ったかを見る
インハウス化の最大の動機はノウハウの蓄積です。
外注を続けるとしても、社内に知見が残る形になっているかを見ます。
月次の報告が一方通行なら、残りません。
体制をどう組むか判断しかねる場合は、無料相談で現状を整理するところから始められます。運用の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
インハウス化すればコストは下がりますか
手数料は減りますが、人件費と採用費、媒体アップデートへの追随工数が発生します。調査でも動機の1位はコスト削減ではなくノウハウの蓄積で56.7%でした。
代理店に不満があります。すぐ変えるべきですか
不満の種類によります。レポートの内容や説明の不足は、要望を伝えれば直ることがあります。媒体アップデートに追随できていない場合は、変更を検討する理由になります。
全部を内製する必要がありますか
調査では代理店とインハウスの併用が54.4%で最も多い体制です。判断と予算配分を社内に持ち、実装と運用を外に出す形でも、ノウハウの蓄積は達成できます。
代理店を選ぶとき、何を見ればいいですか
運用者1人あたりの担当社数、レポートの見本、媒体アップデートへの対応方針です。手数料の率だけで比べると、体制の差が見えません。
アカウントの所有権はなぜ重要ですか
代理店の所有になっていると、変更時にデータを引き継げません。学習がリセットされ、過去の実績も失われます。契約時に確認してください。
まとめ
- 全面委託している企業の8割超が、1年以内のインハウス化を計画または検討しています。決定・予定が52.9%、積極検討が32.8%です
- 役職によって不満の中身が違います。経営層は費用、マーケ責任者は説明、運用担当は速度です
- ノウハウを社内に蓄積することが最大の動機で56.7%です。コスト削減は46.7%で、2番目にあたります
- 教育の時間と知見の不足が44.8%、媒体アップデートへの追随が困難が40.3%、人材採用が36.7%です
- 多くの企業が併用に落ち着いています。調査でも、代理店とインハウスの併用が54.4%で最も多い体制です
- 不満の種類で判断が変わります。説明の問題なら中で直せますが、体制の問題なら変えるしかありません
- 運用者1人あたりの担当社数、レポートの中身、媒体アップデートへの対応方針です。手数料の率だけで比べると、中身の差が見えません
- 誰がどこに不満を持っているかを特定することからです。不満の所在が分からないまま体制を変えても、同じことが起きます