インプラントのインハウス化の判断|内製と外注の分け方

月の出稿の費用に対して、外に払っている手数料が一人分の人件費を超えるかどうかです。
超えていなければ、内製にしても費用は下がりません。
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目次
目次
- 医院の規模で、内製が成り立つ分かれ目はどこか
- 単純な比較から始める
- 広告費と人件費を並べたときに、どちらが先に効くか
- 出稿が足りていない段階
- 必ず社内に置かなければならない仕事は何か
- 最終の判断は外に出せない
- 運用の作業量が少ない事業で、一人分の仕事は埋まるか
- 仕事の中身を並べる
- 移す途中で件数を落とさないための段取り
- 移す順番を決める
- 媒体側の仕様の変更に、少人数でどう追いつくか
- 効く変更と効かない変更を分ける
- 内製にした後に、代わりに失われるもの
- 試す範囲が狭くなる
- 内製の検討を、どの順で進めるか
- 見る数字を決める
- よくある質問
- まとめ
月の出稿の費用に対して、外に払っている手数料が一人分の人件費を超えるかどうかです。
超えていなければ、内製にしても費用は下がりません。
医院の規模で、内製が成り立つ分かれ目はどこか
月の出稿の費用に対して、外に払っている手数料が一人分の人件費を超えるかどうかです。
超えていなければ、内製にしても費用は下がりません。
内製にするかどうかの判断は、まず費用の比較から始まります。
外に払っている手数料と、社内に人を置いたときの費用を並べます。
単純な比較から始める
出稿の費用に対する割合で支払っている場合、その額を出します。
社内に一人置くと、人件費とその周辺の費用がかかります。
この二つを並べたときに、手数料のほうが小さければ、費用の面では内製にする理由がありません。
費用の面での分かれ目
| 出稿の費用の規模 | 手数料の目安 | 一人の人件費との関係 |
|---|---|---|
| 月に百万円未満 | 二十万円以下 | 内製のほうが高くつく |
| 月に二百万円前後 | 四十万円前後 | ほぼ同等になる |
| 月に五百万円以上 | 百万円以上 | 内製のほうが安くなる |
| 複数の院で合算 | 各院の合計 | 合算すると成り立つことがある |
費用だけで決めない
費用が同等でも、内製にする理由はあります。
記録が社内に残る、判断が速くなる、医療の側との距離が近い。
逆に、人が辞めたときに止まるという弱さもあります。
複数の院がある場合
一院では成り立たなくても、法人全体で合算すると成り立つことがあります。
本部に一人置いて、各院の出稿をまとめて見る形です。
この形なら、院の数が増えるほど有利になります。
内製を考える企業は多い
Testifyが2026年5月に実施した調査では、全面委託している企業の八割超が一年以内のインハウス化を計画または検討していました。決定と予定が52.9%、積極検討が32.8%です。動機はノウハウの蓄積が56.7%、コスト削減が46.7%でした。
広告費と人件費を並べたときに、どちらが先に効くか
出稿の費用がまだ小さい段階では、人を雇うより出稿に回すほうが効きます。
人を置いて効くのは、判断の材料が溜まってからです。
限られた原資を、出稿に使うか人に使うかという判断があります。
段階によって答えが変わります。
出稿が足りていない段階
商圏の中で表示できる量をまだ使い切っていないなら、出稿を増やすほうが直接効きます。
このとき人を雇っても、やることは同じです。
段階ごとに原資を向ける先
| 段階 | 状態 | 原資を向ける先 |
|---|---|---|
| 出稿が足りていない | 表示できる量に余裕がある | 出稿を増やす |
| 出稿が飽和している | 範囲の中で取り切っている | 伝える内容の改善 |
| 枠が埋まっている | 処置に使える時間が上限 | 枠を増やす投資 |
| 記録が取れていない | 判断の材料がない | 記録をつなぐ人 |
| 判断が遅れている | 外部とのやり取りで止まる | 社内に判断する人 |
人を置いて効く場面
記録がつながっていない、判断が遅い、確認の工程が止まっている。
この三つのどれかが起きているなら、人を置くほうが効きます。
出稿を増やしても、これらは解決しません。
人件費は固定費になる
出稿の費用は増減できます。
人件費は簡単には減らせません。
需要の波が大きい事業では、この違いが効きます。
兼任から始める
いきなり専任を雇う必要はありません。事務の担当が月に数日を割く形から始められます。仕事が埋まってきた段階で専任にします。
必ず社内に置かなければならない仕事は何か
外に出す内容の最終の判断と、記録をつなぐ作業の二つです。
この二つは、外に出しても責任と情報が社内に残るためです。
内製の議論は、運用を社内でやるかどうかの話になりがちです。
実際に社内に必要なのは、別の仕事です。
最終の判断は外に出せない
外に出す文言の責任は医院に残ります。
外部の事業者が作った内容でも、出しているのは医院です。
判断する人を社内に置かないと、責任の所在が消えます。
社内に置く必要の度合い
| 仕事 | 社内に置く必要 | 理由 |
|---|---|---|
| 外に出す内容の最終の判断 | 必ず | 責任が医院に残る |
| 記録をつなぐ作業 | 必ず | 医院の中の記録に触れる |
| 配分の判断 | 必ず | 事業の判断だから |
| 現場との調整 | 必ず | 外からは入れない |
| 配信の調整 | なくてよい | 技術が外にある |
| 制作 | なくてよい | 外の幅を使える |
| 媒体の仕様の変更への追随 | なくてよい | 追い続ける負担が大きい |
記録をつなぐ作業は外に出せない
申し込みと予約と診療の記録を突き合わせる作業は、医院の中でしか行えません。
情報の扱いにも配慮が要ります。
何をどこまで外に出してよいかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
この二つだけなら専任は要らない
最終の判断は、案件ごとに数分から数十分です。
記録をつなぐ作業は、月に数日です。
兼任で足ります。
外に出す作業を先に決める
社内に残すものを決めてから、残りを外に出します。逆にすると、外に出せないものまで出す形になります。
運用の作業量が少ない事業で、一人分の仕事は埋まるか
配信の調整だけでは埋まりません。
記録と情報の整備と現場との調整を含めると、一人分になります。
通える範囲に限られる事業では、配信の調整に使う時間は多くありません。
出す範囲も、使う言葉も限られているからです。
この作業だけを社内に持っても、一人分の仕事になりません。
仕事の中身を並べる
配信の調整のほかに、記録の集計、情報の整備、現場との調整、確認の工程の運営があります。
これらを合わせると、一人分になります。
社内の担当者が担う仕事の内訳
| 仕事 | 月の時間の目安 | 性質 |
|---|---|---|
| 配信の調整 | 十時間から二十時間 | 日々の作業 |
| 記録の集計と突き合わせ | 二十時間から三十時間 | 月次の作業 |
| 情報の整備と更新 | 十時間から二十時間 | 継続的な作業 |
| 現場との調整と会議 | 十時間 | 定例の作業 |
| 確認の工程の運営 | 十時間 | 案件ごと |
| 検証の設計と記録 | 十時間 | 四半期ごと |
時間の配分が偏らないようにする
日々の配信の調整に時間を取られると、記録の集計が止まります。
月のどこで何を行うかを決めて、予定に入れておきます。
決めていないと、期限のある作業だけが残ります。
一人に集中させない
一人にすべてを任せると、辞めたときに止まります。
記録の集計の手順だけは文書にして、他の人でもできる形にします。
複数の院を見る形にする
一院分では時間が余ることがあります。複数の院をまとめて見る形にすると、仕事が埋まり、比較もできるようになります。
移す途中で件数を落とさないための段取り
一度に全部を移さず、領域ごとに順に移します。
移す前に、今の運用の内容を書き出して引き継ぎます。
内製に移す過程で、件数が落ちることがあります。
落ちる原因は技術の差より、引き継ぎの不足です。
移す順番を決める
日々の調整より、記録と確認を先に社内に持ちます。
その後、制作、最後に配信の調整という順です。
配信の調整を最初に移すと、成果が直接落ちます。
内製に移す順番と、その間の状態を、項目ごとに見ていきます。
1については、移す領域は記録の集計と突き合わせ、外部の関与は関与しない。
2については、移す領域は確認の工程の運営、外部の関与は素材の提供のみ。
3については、移す領域は配分の判断、外部の関与は助言を受ける。
4については、移す領域は制作、外部の関与は一部を残す。
5については、移す領域は配信の調整、外部の関与は並走の期間を置く。
6については、移す領域は媒体の新しい仕様への追随、外部の関与は必要に応じて相談。
並走の期間を置く
配信の調整を移すときは、数か月の並走の期間を置きます。
社内の担当が見て、外部が確認する形です。
いきなり切り替えると、設定の見落としが起きます。
今の運用の内容を書き出す
どういう考えで今の設定になっているかを、外部から書き出してもらいます。
設定そのものだけを引き継いでも、なぜそうなっているかが分かりません。
契約の中に、引き渡す内容を書いておきます。
移す時期を繁忙期と重ねない
需要が動く時期に移すと、落ちたのが移行のせいか季節のせいか分かりません。相談が安定している時期を選びます。
媒体側の仕様の変更に、少人数でどう追いつくか
すべてを追う必要はなく、自院に効く変更だけを見ます。
効く変更を見分ける基準を先に決めておくと、追う量が減ります。
媒体の仕様は頻繁に変わります。
Testifyの調査では、内製化の障壁として媒体のアップデートへの追随が困難という回答が40.3%ありました。
少人数の体制では、全部を追うことはできません。
効く変更と効かない変更を分ける
配信の範囲が狭い事業では、広い商圏を前提にした機能の変更は効きません。
自院が使っている機能に関わる変更だけを見ます。
変更のうち追うべきものの見分け方を、項目ごとに見ていきます。
今使っている機能の仕様変更については、追う必要は追う、理由は直接影響する。
配信の対象の指定の方法の変更については、追う必要は追う、理由は範囲の設定に関わる。
計測と同意の扱いの変更については、追う必要は追う、理由は記録に影響する。
新しい広告の枠の登場については、追う必要は様子を見る、理由は試すかは別の判断。
大規模な予算を前提にした機能については、追う必要は追わない、理由は規模が合わない。
自院が使っていない機能については、追う必要は追わない、理由は影響しない。
今年の主な変更を把握する
Googleは、自動作成アセットとキャンペーンレベルの部分一致を2026年9月に自動でアップグレードする方針を示しています。
動的検索広告は2027年2月に延期されましたが、2026年9月以降は新規の作成ができなくなります。
LINEヤフーは2026年4月1日に広告の統合をリリースしており、LINE広告のみを利用していた企業にはYahoo!の計測タグの新規設置が必要です。
情報を取る先を決める
複数の情報源を毎日見るのは続きません。
媒体の公式の発表と、外部の一つか二つに絞ります。
月に一度まとめて確認する形でも、大きな変更は拾えます。
外部に相談する枠を残す
全面的に内製にしても、変更のときだけ相談できる先を残す形があります。月額の小さい契約で、必要なときに聞ける関係を保ちます。
内製にした後に、代わりに失われるもの
判断は速くなりますが、外からの視点が入らなくなります。
社内の常識が固定され、試す範囲が狭くなります。
内製にすると、多くのことが改善します。
同時に、内製にしたことで起きる問題もあります。
試す範囲が狭くなる
外部は他の事例を知っています。
社内だけになると、今までのやり方の延長で考えるようになります。
数年経つと、新しい入口を試さなくなります。
内製にした後に起きることと、その手当てを、項目ごとに見ていきます。
試す範囲が狭くなるについては、原因は外からの視点が入らない、手当ては検証の枠を予算に固定する。
人が辞めると止まるについては、原因は属人化する、手当ては手順を文書にする。
媒体の変更に遅れるについては、原因は追う時間がない、手当ては相談できる先を残す。
判断が甘くなるについては、原因は説明する相手がいない、手当ては経営への報告の形を保つ。
費用の管理が緩むについては、原因は外部への支払いがなくなる、手当ては上限を決めて運用する。
説明する相手を作る
外部に委託していると、毎月説明を受ける場があります。
内製にすると、この場がなくなります。
経営への報告の場を、同じ頻度で残します。
手順を文書にする
一人に集中すると、その人が辞めたときに止まります。
記録の集計の手順、確認の工程の流れ、判断の基準。
これらを文書にしておきます。
一部を外に残す形も選べる
全部を内製にする必要はありません。制作だけ、あるいは変更への追随だけを外に残す形があります。残す領域を決めて、その範囲の契約にします。
内製の検討を、どの順で進めるか
今の手数料の額と、社内に必要な仕事の量を出すところからです。
やるかやらないかを先に決めると、根拠のない判断になります。
内製の判断は、費用と体制の二つを揃えてから行います。
どちらか一方だけでは決められません。
内製の検討を進める順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは今の手数料の年額を出す、期間の目安は一週間。
2については、やることは社内に置いた場合の人件費を見積もる、期間の目安は一週間。
3については、やることは社内に必要な仕事を列挙して時間を見積もる、期間の目安は二週間。
4については、やることは外に出せない仕事を特定する、期間の目安は一週間。
5については、やることは移す順番と並走の期間を決める、期間の目安は二週間。
6については、やることは引き渡してもらう内容を委託先と合意する、期間の目安は一か月。
7については、やることは記録と確認から先に社内に移す、期間の目安は三か月。
8については、やることは配信の調整を並走しながら移す、期間の目安は三か月から六か月。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
たとえば月の出稿費用が200万円、手数料がその20%で40万円、年間で480万円とします。
社内に一人置く費用を年間600万円とすると、費用だけでは内製のほうが高くなります。
複数の院で合算して月の出稿が500万円になれば、手数料は年間1,200万円となり、判断が変わります。
内製に移した後に点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
申し込みの件数と費用については、見る頻度は毎月、見るときの観点は移行の前後で落ちていないか。
着手一件あたりの費用については、見る頻度は四半期、見るときの観点は上限に収まっているか。
検証の枠の消化については、見る頻度は四半期、見るときの観点は試す動きが止まっていないか。
確認の工程の所要日数については、見る頻度は毎月、見るときの観点は社内に移して速くなったか。
記録の集計にかかる日数については、見る頻度は毎月、見るときの観点は手順が定着しているか。
媒体の変更への対応の遅れについては、見る頻度は四半期、見るときの観点は追いつけているか。
移す前に記録を揃える
記録がつながっていない状態で内製に移すと、判断の材料がないまま運用することになります。
記録の整備を先に行います。
決めたことを文書に残す
何を社内に持ち、何を外に残すか。
どういう基準でそう決めたか。
文書にしておかないと、担当が変わったときに議論をやり直すことになります。
内製にすべきかどうか判断がつかない場合は、無料相談で費用と仕事の量を一緒に出すところから始められます。体制の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
内製にすると費用は下がりますか
出稿の費用に対する手数料が、一人分の人件費を超えていなければ下がりません。月の出稿が二百万円前後だとほぼ同等になります。複数の院で合算すると成り立つことがあるので、法人全体で計算してください。
出稿を増やすのと人を雇うのは、どちらが先ですか
商圏の中で表示できる量にまだ余裕があるなら、出稿を増やすほうが直接効きます。記録がつながっていない、判断が遅い、確認の工程が止まっているのいずれかが起きているなら、人を置くほうが効きます。
必ず社内に置くべき仕事は何ですか
外に出す内容の最終の判断と、記録をつなぐ作業です。前者は責任が医院に残るため、後者は医院の中の記録に触れるためです。この二つだけなら専任は必要なく、兼任で足ります。
内製に移すとき、何から移しますか
記録の集計と確認の工程を先に移し、配信の調整は最後にします。配信の調整を最初に移すと成果が直接落ちます。移すときは数か月の並走の期間を置き、繁忙の時期は避けてください。
媒体の仕様変更に少人数で追いつけますか
すべてを追う必要はありません。今使っている機能の変更、配信の範囲の指定に関わる変更、計測と同意の扱いの変更の三つに絞ってください。必要なときだけ相談できる先を残す形もあります。
まとめ
- 月の出稿の費用に対して、外に払っている手数料が一人分の人件費を超えるかどうかです。超えていなければ、内製にしても費用は下がりません
- 出稿の費用がまだ小さい段階では、人を雇うより出稿に回すほうが効きます。人を置いて効くのは、判断の材料が溜まってからです
- 外に出す内容の最終の判断と、記録をつなぐ作業の二つです。この二つは、外に出しても責任と情報が社内に残るためです
- 配信の調整だけでは埋まりません。記録と情報の整備と現場との調整を含めると、一人分になります
- 一度に全部を移さず、領域ごとに順に移します。移す前に、今の運用の内容を書き出して引き継ぎます
- すべてを追う必要はなく、自院に効く変更だけを見ます。効く変更を見分ける基準を先に決めておくと、追う量が減ります
- 判断は速くなりますが、外からの視点が入らなくなります。社内の常識が固定され、試す範囲が狭くなります
- 今の手数料の額と、社内に必要な仕事の量を出すところからです。やるかやらないかを先に決めると、根拠のない判断になります