
稼働率と平均単価を分けて見て、さらに予約の経路別に分解します。
稼働率が高くても手数料の高い経路ばかりなら、利益は残っていません。
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目次
目次
- ホテルで予約が伸びないとき、最初に見るべき数字はどれか
- 稼働率と単価のどちらが落ちているか
- OTAの手数料が重いとき、直予約をどう増やすか
- OTAで見つけた人は自社サイトを見る
- 口コミスコアが上がらないのは、どこに原因があるのか
- 期待を上げすぎない
- 繁忙期と閑散期で、価格をどう変えればいいのか
- 繁忙期に上げきれているか
- インバウンドと国内客で、見せ方をどう変えるか
- 重視する点が違う
- 検索して見つけてもらうには、何を整えるべきか
- 地図情報を埋める
- 一度泊まった人に、どう戻ってきてもらうか
- 滞在中に次の接点を作る
- 限られた予算で、何から手をつければいいのか
- 直す順番
- よくある質問
- まとめ
稼働率と平均単価を分けて見て、さらに予約の経路別に分解します。
稼働率が高くても手数料の高い経路ばかりなら、利益は残っていません。
ホテルで予約が伸びないとき、最初に見るべき数字はどれか
稼働率と平均単価を分けて見て、さらに予約の経路別に分解します。
稼働率が高くても手数料の高い経路ばかりなら、利益は残っていません。
ホテルの売上は、客室数と稼働率と平均単価の掛け算で決まります。
このうち客室数は変えられません。
残る二つのどちらが落ちているかで、打つ手が変わります。
稼働率と単価のどちらが落ちているか
稼働率と単価の組み合わせで見る状態
| 状態 | 考えられること | 打つ手の方向 |
|---|---|---|
| 稼働率も単価も低い | そもそも見つかっていない | 認知と掲載内容の見直し |
| 稼働率は高いが単価が低い | 値下げで埋めている | 価格設定と販売の順番を見直す |
| 稼働率が低いが単価は高い | 価格が需要と合っていない | 時期別の価格調整 |
| 両方とも高いが利益が薄い | 手数料の高い経路に依存 | 直予約の比率を上げる |
四つ目の状態にあるホテルが増えています。
埋まっているのに残らない、という状態です。
経路別に分けて数える
予約がどこから来ているかを分けてください。
予約経路と、手元に残る額の違い(説明のための仮の値です)
| 経路 | 手数料 | 1泊1万円の予約で残る額の考え方 |
|---|---|---|
| OTA経由 | 15パーセント前後 | 手数料を引いた額 |
| 自社サイトからの直予約 | 決済手数料のみ | ほぼ全額 |
| 電話予約 | なし | 全額 |
| 旅行会社経由 | 契約による | 契約次第 |
同じ稼働率でも、この構成比が違えば利益はまったく違います。
一年分を月別に並べる
ホテルは季節による変動が大きい業種です。
一か月だけを見ても判断できません。
一年分を月別に、稼働率、平均単価、経路別構成比の三つで並べてください。繁忙期と閑散期で、何が違うかが見えます。
OTAの手数料が重いとき、直予約をどう増やすか
OTAで見つけた人が、自社サイトを確認しに来る流れを作ります。
そこで直予約の利点が分かれば、次からは直接来ます。
OTAからの予約には手数料がかかります。
しかしOTAを外すと、そもそも見つけてもらえなくなります。
だからOTAをやめるではなくOTAで見つけた人を直予約に移すという考え方になります。
OTAで見つけた人は自社サイトを見る
OTAで気になるホテルを見つけた人の多くは、ホテル名で検索して公式サイトを確認します。
写真をもっと見たい、館内の情報を知りたい、という理由です。
このときに公式サイトが古い情報のままだったり、予約しにくい作りだったりすると、そのままOTAで予約されます。
公式サイトで直予約につながる要素
| 要素 | なかった場合 |
|---|---|
| OTAより有利な条件の明示 | 価格が同じならOTAで予約される |
| 客室と館内の写真が豊富 | OTAの情報で足りてしまう |
| 予約画面が使いやすい | 途中で離脱してOTAに戻る |
| 問い合わせ先が分かりやすい | 質問できずに離脱 |
| 直予約限定の特典 | 直接予約する理由がない |
直予約の利点を具体的に示す
公式サイトが最安値とだけ書いても、比べられなければ伝わりません。
同じ部屋、同じ日で、公式のほうがいくら安いのか。
あるいは価格は同じでも、朝食が付く、チェックアウトが遅い、部屋の指定ができるなど、何が違うのか。
具体的に示してください。
泊まった人を次につなげる
一度泊まった人が次も来るなら、その予約は直接取れます。
チェックアウト時に、次回の直予約の案内を渡す。
滞在中に公式サイトの案内を目に入る場所に置く。
新規をOTAで取り、リピートを直予約に移す。
この形が現実的です。
手数料と広告費を比べる
直予約を増やすために広告を出す場合、その費用がOTAの手数料より安いかを確認してください。
広告費のほうが高ければ、意味がありません。まずは費用のかからない部分から着手するのが順当です。
口コミスコアが上がらないのは、どこに原因があるのか
期待と実際のずれが原因です。
掲載している内容と、実際の体験が一致しているかを確認してください。
OTAの口コミスコアは、予約数に直結します。
検索の並び順にも影響します。
期待を上げすぎない
写真を良く見せすぎると、実際に泊まった人は落胆します。
そしてスコアが下がります。
広角レンズで部屋を広く見せる、実際より明るく撮る、古い設備を写さない。
これらは短期的に予約を増やしますが、スコアを下げます。
実際の部屋がそのまま伝わる写真のほうが、結果としてスコアは高くなります。
口コミで指摘されやすい項目と、事前にできること
| 指摘される項目 | 事前にできること |
|---|---|
| 部屋が写真と違う | 同じ画角、同じ明るさで撮り直す |
| 設備が古い | 古い部分は先に明記する |
| 音が気になる | 立地や構造による音について事前に案内 |
| 清掃 | 清掃手順の見直しと確認体制 |
| 対応 | チェックイン時の説明を型にする |
返信は次の予約者が読んでいる
口コミへの返信は、書いた人へのものではなく、これから予約する人が読むものです。
低い評価への返信で反論すると、読んだ人は身構えます。
指摘された点を認め、どう対応したかを書く。
これが次の予約者の判断材料になります。
低評価が出る場所は決まっている
口コミを一年分読み返すと、指摘される点は限られています。
その中で、費用をかけずに直せるものがあるはずです。
アメニティの位置、館内の案内表示、チェックインの説明。
大きな改装より、こうした細部のほうがスコアに効くことがあります。
繁忙期と閑散期で、価格をどう変えればいいのか
需要が高い時期に上げきれていないことが、年間の利益を削っています。
閑散期の値下げより、繁忙期の価格設定を先に見直してください。
ホテルの価格は、時期によって変える前提のものです。
しかし多くのホテルで、変え方が後手に回っています。
繁忙期に上げきれているか
近隣でイベントがある日、連休、観光の最盛期。
こうした日は、価格を上げても埋まります。
しかし早い段階で低い価格の在庫を売り切ってしまうと、需要が高い日に安い価格で埋まった状態になります。
販売の順番で変わること(説明のための仮の値です)を、項目ごとに見ていきます。
早期に全在庫を安く出すについては、起きることは需要が高い日も安値で埋まり、単価が上がらない。
需要を見ながら段階的に出すについては、起きることは埋まり具合に応じて価格を調整できる。
直前まで在庫を持ちすぎるについては、起きることは埋まらずに投げ売りになる。
閑散期は値下げ以外で埋める
閑散期に値下げすると、その価格が記憶されます。
そして繁忙期にもあのホテルは安いと思われます。
値下げより、泊まる理由を作るほうが有利です。
平日限定の内容、連泊での特典、地域の施設との組み合わせ。
価格を下げずに、内容で差をつける形です。
キャンセルポリシーを整理する
柔軟なキャンセル条件は予約を取りやすくしますが、直前のキャンセルが増えます。
厳しい条件は予約を減らしますが、確実性は上がります。
時期によって使い分けてください。
繁忙期は厳しめ、閑散期は柔軟に。
どちらにしても、条件を分かりやすく表示することが前提です。
インバウンドと国内客で、見せ方をどう変えるか
探し方も重視する点も違うので、同じ情報の出し方では届きません。
多言語対応は翻訳だけでは足りません。
海外からの旅行者と国内の旅行者では、ホテルの探し方が違います。
重視する点が違う
客層による関心の違いを、項目ごとに見ていきます。
海外からの旅行者については、特に気にすることは駅からの行き方、言語対応、決済方法、荷物預かり。
国内の観光客については、特に気にすることは周辺の観光地、食事、温泉などの設備。
国内のビジネス客については、特に気にすることは駅や会場からの距離、Wi-Fi、作業できる環境、朝食の時間。
家族連れについては、特に気にすることは部屋の広さ、子ども向けの設備、食事の選択肢。
同じホテルでも、伝えるべき情報が違います。
多言語ページは翻訳だけでは足りない
日本語のページをそのまま訳しても、海外の旅行者が必要とする情報にはなりません。
最寄り駅からの具体的な行き方、使える決済手段、チェックイン可能な時間、荷物を預けられるか。
これらは日本語のページに書かれていないことが多い項目です。
写真で伝わる情報を増やす
言語が違っても、写真は伝わります。
部屋の広さが分かる写真、浴室の様子、朝食の内容、駅からの道順の写真。
説明文が読めなくても、写真があれば判断できます。
予約経路が違う
海外からの予約は、日本国内とは別のOTAを経由することがあります。
国内で使われているサイトだけに掲載していると、届きません。
どの経路からどの国の予約が来ているか。これを確認してから、掲載先を決めてください。
検索して見つけてもらうには、何を整えるべきか
地図情報と、公式サイトの基本情報です。
地域名 ホテルで探している人に、まず見つかることが前提になります。
ホテル名を知っている人は公式サイトに来ます。
しかし新規の客は、地域名と条件で探しています。
地図情報を埋める
地域名 ホテルで検索したときに地図に出るかどうか。
地図情報で埋めておきたい項目を、項目ごとに見ていきます。
チェックイン・チェックアウト時間については、埋めていないとは問い合わせが必要になる。
駐車場の有無と料金については、埋めていないとは車で来る人が判断できない。
館内の写真については、埋めていないとは雰囲気が分からない。
設備(Wi-Fi、大浴場、朝食など)については、埋めていないとは条件で絞る人に届かない。
口コミへの返信については、埋めていないとは対応が見えない。
費用はかかりません。
価格だけで探されている前提を変える
地域名 ホテル 安いという検索が多いのは事実です。
しかし、この検索で選ばれ続けることは、価格競争に入ることを意味します。
同じ地域で、価格以外の条件で探される言葉を考えてください。
駐車場、大浴場、朝食、駅からの距離、部屋の広さ。
これらの条件で探している人に届く形にすると、価格以外で選ばれます。
公式サイトで予約を完結させる
公式サイトに来た人が、そのまま予約できるか。
空室と価格がすぐ分かるか。
予約までの画面数が多すぎないか。
スマートフォンで操作しやすいか。
ここで手間取ると、使い慣れたOTAに戻られます。
一度泊まった人に、どう戻ってきてもらうか
滞在中と滞在後に接点を作ることです。
リピートは手数料がかからない分、利益への効き方が大きくなります。
新規の予約をOTAで取ると手数料がかかります。
しかしリピートを直接取れれば、手数料はかかりません。
滞在中に次の接点を作る
滞在中は、そのホテルへの評価が最も高まっている時間です。
部屋に置く案内、チェックアウト時の一言、次回の直予約の案内。
これらを用意しているかどうかで、再来の確率が変わります。
再来につながる接点を、項目ごとに見ていきます。
チェックイン時については、できることは滞在中の案内と、困ったときの連絡方法を伝える。
滞在中については、できることは地域の情報や、次の季節の案内を部屋に置く。
チェックアウト時については、できることは次回の直予約の案内を渡す。
滞在後については、できることは季節ごとの案内を送る。
ビジネス利用は定着しやすい
出張で来る人は、同じ地域に繰り返し来ます。
一度良い滞在ができれば、次も同じホテルを選びます。
作業しやすい環境、朝食の時間、洗濯設備、荷物の扱い。
ビジネス利用で重視される点を整えると、この層が定着します。
地域の魅力とセットで伝える
観光で来る人にとって、ホテルは目的ではありません。
地域に来る理由があって、その結果ホテルを選びます。
だから地域の情報を発信することが、そのままホテルの集客になります。
季節ごとの見どころ、近隣の店、移動の仕方。
これを続けていると、その地域を調べる人の目に入るようになります。
限られた予算で、何から手をつければいいのか
公式サイトの情報と地図情報を整えることが最優先です。
費用がかからず、直予約の比率に直接効きます。
ホテルの収益改善は、設備投資より先にできることが多くあります。
直す順番
状態別に見た、着手の順番を、項目ごとに見ていきます。
OTA依存が高いについては、最初にやることは公式サイトの写真と情報を充実させる、次にやることは直予約の利点を明示する、費用をかけるのはは直予約が動き始めてから。
口コミスコアが低いについては、最初にやることは一年分の口コミを読み、共通点を洗う、次にやることは費用をかけずに直せる部分から対応、費用をかけるのはは大きな改修はその後。
稼働率が低いについては、最初にやることは地図情報を整備する、次にやることは条件で探される言葉に対応した情報を出す、費用をかけるのはは上二つを終えてから。
単価が上がらないについては、最初にやることは繁忙期の販売の出し方を見直す、次にやることは閑散期は値下げ以外の方法を用意、費用をかけるのはは当面は不要。
費用がかからないことから
地図情報の整備、公式サイトの写真の撮り直し、口コミへの返信、チェックアウト時の案内。
これらに費用はかかりません。
サイトの全面改修や広告出稿は費用がかかります。
かからないものを先に済ませてください。
一年の周期で見る
ホテルは季節変動が大きい業種です。
前月との比較では判断できません。
前年の同じ月と比べてください。
稼働率、平均単価、経路別の構成比。
この三つが前年より改善していれば、やり方は合っています。
自社の数字をどう読むかで迷う場合は、一年分を月別に並べるところから始めてください。<a href="https://time-value.jp/contact/">無料診断で現状を整理する</a>ことも、<a href="https://time-value.jp/services/kaizen/">改善の進め方を見る</a>ことも、判断の材料になります。
よくある質問
OTAの掲載をやめて直予約だけにできますか
新規の認知をOTAに頼っている場合、やめると予約数が大きく落ちます。OTAで見つけた人を直予約に移す流れを先に作ってください。
公式サイトをOTAより安くしてもいいですか
OTAとの契約に価格に関する条件が含まれている場合があります。契約内容を確認したうえで、価格以外の特典で差をつける方法も検討してください。
口コミスコアを上げるには何が一番効きますか
写真と実際のずれをなくすことです。期待を上げすぎた分だけ、実際の滞在で落胆が生まれます。
閑散期は値下げするしかないですか
値下げすると、その価格が記憶されて繁忙期にも影響します。連泊の特典や平日限定の内容など、価格以外で泊まる理由を作るほうが有利です。
多言語対応はどこまで必要ですか
翻訳だけでは足りません。駅からの行き方、決済方法、荷物預かりなど、海外からの旅行者が必要とする情報を追加してください。
まとめ
- 稼働率と平均単価を分けて見て、さらに予約の経路別に分解します。稼働率が高くても手数料の高い経路ばかりなら、利益は残っていません
- OTAで見つけた人が、自社サイトを確認しに来る流れを作ります。そこで直予約の利点が分かれば、次からは直接来ます
- 期待と実際のずれが原因です。掲載している内容と、実際の体験が一致しているかを確認してください
- 需要が高い時期に上げきれていないことが、年間の利益を削っています。閑散期の値下げより、繁忙期の価格設定を先に見直してください
- 探し方も重視する点も違うので、同じ情報の出し方では届きません。多言語対応は翻訳だけでは足りません
- 地図情報と、公式サイトの基本情報です。地域名 ホテルで探している人に、まず見つかることが前提になります
- 滞在中と滞在後に接点を作ることです。リピートは手数料がかからない分、利益への効き方が大きくなります
- 公式サイトの情報と地図情報を整えることが最優先です。費用がかからず、直予約の比率に直接効きます