
計測の前提の変更、媒体の統合、検索の入口の変化の三つです。
いずれも経路別の判断の根拠に関わるため、把握していないと数字の意味が変わります。
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目次
目次
- 今期の変化のうち、客室数が上限の事業に効くのはどれか
- 伸びる市場の中での前年比
- 計測の前提の変更は、経路別の数字にどう効くのか
- 制度の動きも前提に入れる
- 媒体の統合や終了に、どこまで先回りするのか
- 終了する枠に依存していないか確認する
- 検索の入口の変化は、予約の前後にどう及ぶのか
- 生成AI経由の流入の大きさ
- 生成AIの回答に出る広告の枠は、試す価値があるのか
- 試す場合の条件
- 検索の広告の仕組みの変更には、どう備えるのか
- 指名の検索を全体に混ぜない
- 今期の予算は、どの前提のうえに置くのか
- 他社の動きを前提に入れる
- 今期の対応は、どの順で並べるのか
- よくある質問
- まとめ
計測の前提の変更、媒体の統合、検索の入口の変化の三つです。
いずれも経路別の判断の根拠に関わるため、把握していないと数字の意味が変わります。
今期の変化のうち、客室数が上限の事業に効くのはどれか
計測の前提の変更、媒体の統合、検索の入口の変化の三つです。
いずれも経路別の判断の根拠に関わるため、把握していないと数字の意味が変わります。
一年の間に、広告をめぐる前提はいくつも変わりました。
すべてに対応する必要はありません。
この事業の判断に関わるものだけを選んで扱います。
選ぶ基準は、経路別の採算の判断に影響するかどうかです。
影響するのは三つです。
計測の前提の変更、媒体の統合と終了、検索の入口の変化です。
これに加えて、新しく出た広告の枠があります。
こちらは、試すかどうかの判断になります。
市場全体の動きも、前提として押さえておきます。
電通の発表では、2025年の日本の総広告費は8兆623億円で前年比105.1%でした。
伸びる市場の中での前年比
インターネット広告費は4兆459億円で前年比110.8%、構成比は50.2%と初めて過半数を超えています。
マスコミ四媒体は2兆2,980億円で98.4%でした。
市場が伸びる中での前年比と、縮む中での前年比では意味が違います。
自社の広告費が前年並みであれば、市場の中での比重は下がっています。
この前提を置かずに前年比だけを見ると、判断を誤ります。
予算の議論の前に、市場の動きを一行入れておいてください。
効くのは計測の前提、媒体の統合、検索の入口の三つです。市場が伸びる中での前年並みは、比重が下がっていることを意味します。
計測の前提の変更は、経路別の数字にどう効くのか
同意の取得の仕組みが実装されているかで、広告側に渡る数字が変わります。
館ごとに実装が違うと、館をまたいだ比較ができません。
広告の成果の計測は、同意の扱いに依存する形に変わっています。
この前提を把握していないと、数字の変化を施策の成果と読み違えます。
GA4では、2026年6月15日より広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。
Googleシグナルは、レポート上のディメンションの表示の可否のみを制御する役割になっています。
同意モードが実装されていない場合、ad_storageは既定で許可された状態として扱われます。
実装の有無で、前提が変わることになります。
館ごとにサイトが分かれている場合、実装の状態も分かれます。
分かれたまま数字を並べると、実装の差が成果の差に見えます。
まず確認するのは、館ごとの実装の状態です。
一覧にして、揃っていない館から直します。
館ごとに点検する計測の前提
| 点検の項目 | 確認する内容 | 不備があると起きること |
|---|---|---|
| 同意の取得の仕組み | 実装されているか | 数字の前提が分からない |
| 館ごとの実装の差 | 全館で同じか | 館をまたいで比較できない |
| 予約の完了の計測 | 経路ごとに分かれているか | 経路別の採算が出ない |
| 取り消しの反映 | 泊まった時点で数えるか | 経路の順位が誤る |
| 記録の保管の場所 | 自社にあるか | 委託先を替えると失う |
制度の動きも前提に入れる
2026年4月7日に、個人情報保護法の改正法案が閣議決定されました。
課徴金制度の新設などが含まれていますが、施行日は未確認です。
細部は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
加えて、Googleは2025年10月17日にPrivacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しています。
一部は存続するため、依存している仕組みがあるかを確認してください。
確認の結果は、記録の設計の見直しに使います。
同意の取得の仕組みの実装状態を館ごとに確認してください。制度の細部は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認します。
媒体の統合や終了に、どこまで先回りするのか
計測が止まる可能性がある部分だけ先回りします。
配信の設定の変更は、期日が来てから対応しても間に合います。
媒体の側の変更のうち、先回りが必要なのは計測に関わる部分です。
配信の設定は、期日の直前でも対応できます。
LINEヤフーは2025年9月25日に統合を発表し、2026年4月1日にリリースされました。
基盤はYahoo!広告ディスプレイ広告です。
LINE広告のみを利用していた企業は、Yahoo!計測タグの新規設置が必須になりました。
移行のツールにはビジネスIDが必要です。
計測のタグが設置されていないと、その期間の数字が残りません。
残らない期間があると、前年との比較ができなくなります。
同じく、検索クエリーマッチングは2026年9月14日に提供が完了し、オプトイン方式になりました。
2026年9月30日にはLINE VOOMが終了しています。
終了する枠に依存していないか確認する
終了する枠に配分が偏っている場合、終了の時点で経路が一つ消えます。
消える前に、代わりの配分先を決めておいてください。
決めていないと、終了の月に急いで別の枠へ移すことになります。
急いだ移行は、獲得の単価が上がります。
確認の方法は、経路別の配分を一覧にすることです。
一覧にすると、偏りがその場で見えます。
先回りが必要なのは計測に関わる部分です。終了する枠に配分が偏っていないかを、経路別の一覧で確認してください。
検索の入口の変化は、予約の前後にどう及ぶのか
行き先を決める段階の流入が減り、館を確かめる段階は残ります。
減る側の流入を目標に置いていると、達成できない数字を追うことになります。
検索の結果に生成された回答が挟まる場面が増えています。
情報を集める段階の検索では、館のページまで進まないことがあります。
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される検索で、日本の検索1位のCTRの下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%に拡大していました。
同じ調査では、日本の予測CTRが24.1%に対し、実測は9.0%でした。
順位を保っていても流入が減る局面では、流入の量を目標に置けません。
量ではなく、来た人がどれだけ予約に進んだかで見ることになります。
一方で、館の名前を含む検索は性質が違います。
料金と空室を確かめる必要があるため、回答の中では完結しません。
このため、検索は二つに分けて見てください。
行き先や条件で探す検索と、館の名前での検索です。
検索の二つの入口と、今期の扱い
| 入口 | 今期の傾向 | 目標に置けるか | 対応の方向 |
|---|---|---|---|
| 行き先や条件で探す | 流入が減る | 置けない | 材料になる形に整える |
| 館の名前で探す | 残る | 置ける | 食い違いをなくす |
| 地図からの流入 | 安定 | 補助として見る | 情報を最新に保つ |
| 生成AI経由の流入 | 量は小さい | 置けない | 推移だけ見る |
生成AI経由の流入の大きさ
PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年2月1日から4月30日にGA4で調べた結果では、83.0%のサイトで生成AI経由のセッションが増加し、最大で2か月605.6%増でした。
ただし、総流入に占める比率は1%未満でした。
同じ調査では、AI経由のCVRが他のチャネルより高かったサイトは35.1%です。
量は小さく、質は場合によるという読み方になります。
この段階で大きく投じる理由は見当たりません。
情報を整える作業の範囲に収めてください。
検索は、行き先で探す検索と館の名前での検索に分けてください。減る側の流入を目標に置くと、達成できない数字を追うことになります。
生成AIの回答に出る広告の枠は、試す価値があるのか
残室のある区分があり、上限の内側に収まる場合だけ試します。
新しいという理由だけで配分を割くと、既存の経路の配分が薄くなります。
新しい広告の枠が出ると、試すかどうかの判断を求められます。
判断の基準は、新しさではありません。
基準は二つです。
埋まっていない枠が残っているかと、獲得の上限の内側に収まるかです。
残室がない区分に新しい経路を足しても、既存の経路から移るだけです。
移っただけであれば、手数料と広告費の合計は変わりません。
OpenAIは、ChatGPT広告について2026年2月9日に米国でテストを開始し、2026年8月11日に本格稼働しました。
日本での表示開始は2026年6月19日、セルフサーブの開放は6月29日ごろです。
表示の対象はFreeとGoプランの成人ログインユーザーのみとされています。
CPMのデフォルトは約60ドル、CPCの推奨は3から5ドルです。
試す場合の条件
日本での配信は都道府県の単位です。
商圏が市区町村の単位で決まる館では、この粒度が合わない場合があります。
カスタムオーディエンスは25,000件以上のマッチが必要とされています。
連絡先の保有が少ない館では、この条件に届きません。
日予算は7日平均で最大2倍まで動くとされ、代理店専用のコンソールはありません。
試す場合は、上限を小さく置いて期間を区切ってください。
試す基準は新しさではなく、残室があることと上限の内側に収まることです。配信の粒度と条件が自館に合うかを先に確認してください。
検索の広告の仕組みの変更には、どう備えるのか
依存している設定を洗い出し、移行の時期を決めておきます。
期日が来てから動くと、その月の獲得の単価が上がります。
検索の広告の仕組みには、継続した変更が入っています。
この事業では、館の名前での検索と条件での検索の両方に関わります。
Googleは、AI Max for Search campaignsを2025年5月6日に発表しました。
公称では、CV数またはCV値が平均14%増、完全一致・フレーズ一致中心では27%増、DSAからの移行は平均7%増とされています。
自動作成アセットとキャンペーンレベル部分一致は2026年9月に自動アップグレードされ、DSAは2027年2月に延期されました。
2026年9月以降、新規のDSAキャンペーンは作成できません。
既存の運用がDSAに依存している場合は、移行の計画が要ります。
計画がないまま期日を迎えると、配信が止まる期間が出ます。
公称の数値は、条件が揃った場合の平均です。
自館で同じ結果になるとは限らないため、区分を限って試してから広げてください。
検索の広告で確認する項目
| 確認の項目 | 確認する内容 | 放置すると起きること |
|---|---|---|
| DSAへの依存 | 依存している配信があるか | 期日に配信が止まる |
| 自動化された範囲 | どこまで自動で決まるか | 区分の意図がずれる |
| 指名の検索の扱い | 全体と分けているか | 獲得の単価が実態より低く見える |
| 除外の設定 | 不要な語が入っていないか | 費用が広がる |
指名の検索を全体に混ぜない
館の名前での検索は、獲得の単価が低く出ます。
すでに候補に入っている人の動きだからです。
これを全体の平均に混ぜると、広告全体の効率が実態より良く見えます。
良く見えた数字で予算を増やすと、指名の外側で採算が合わなくなります。
指名と、それ以外は必ず分けて集計してください。
分けると、認知への投資の効果も読めるようになります。
DSAへの依存を洗い出し、移行の時期を先に決めてください。館の名前での検索は、全体の平均に混ぜないことです。
今期の予算は、どの前提のうえに置くのか
流入は減り、計測の数字は前提に依存するという二つの前提です。
前年と同じ前提で置くと、期中に組み直すことになります。
今期の予算を置くときの前提は、二つあります。
一つは、情報を集める段階の流入が減ることです。
減る前提で置かないと、流入の未達が毎月の議題になります。
減ることを前提にすれば、議論は予約に進んだ比率に移ります。
もう一つは、計測の数字が同意の実装に依存することです。
実装の状態が変わると、数字の水準が動きます。
水準が動いた月を、施策の成果として読まないでください。
読むと、効いていない施策を続けることになります。
この二つの前提を、予算の資料に一行ずつ書いてください。
書いておくと、期中の議論が短くなります。
他社の動きを前提に入れる
Comexposium Japanが2025年12月5日から19日に行った調査では、2026年の予算を増やすと答えたのが38.5%で前年比6.2ポイント増、横ばいが50.5%でした。
AIの導入について、導入済みまたは準備中が80.7%です。
Macbee Planetが2025年12月5日から12日に行った調査では、予算を増やすのはBtoCで61.3%、BtoBで52.3%でした。
削減の対象はBtoCでイベント・展示会・セミナーが42.9%、CRM・リテンションが40.7%です。
全体としては、予算を増やす方向の事業者が一定数います。
横ばいで置くと、相対的な露出は下がることになります。
前提は、流入が減ることと計測が実装に依存することの二つです。予算の資料に一行ずつ書いておくと、期中の議論が短くなります。
今期の対応は、どの順で並べるのか
計測の確認からです。
数字の前提が揺れたままでは、他のどの対応の効果も判定できません。
対応の順序は、影響の大きさではなく判定の可否で決めます。
判定できない状態で手を打つと、続けるか止めるかを決められません。
最初にやるのは、同意の取得の仕組みの実装の確認です。
館ごとに一覧にして、揃っていない館から直します。
次に、終了する枠への依存を確認します。
経路別の配分を一覧にすると、偏りが見えます。
三つ目に、検索の入口を二つに分けて集計します。
指名と、それ以外を分ける作業です。
四つ目が、検索の広告の仕組みの変更への備えです。
依存している設定を洗い出し、移行の時期を決めます。
最後に、新しく出た枠を試すかどうかを判断します。
残室のある区分があり、上限の内側に収まる場合だけです。
今期の対応を並べる順番
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 同意の実装を館ごとに確認する | 集客と制作の担当 | 三週間 |
| 2 | 終了する枠への依存を確認する | 集客の担当 | 一週間 |
| 3 | 指名とそれ以外を分けて集計する | 集客の担当 | 二週間 |
| 4 | 検索の広告の依存と移行の時期を決める | 集客の責任者 | 三週間 |
| 5 | 情報を集める段階のページの役割を変える | 集客の担当 | 六週間 |
| 6 | 新しい広告の枠を試すかどうかを判断する | 集客の責任者 | 二週間 |
置いた後に見るのは、月次では経路別の泊まった件数と粗利、四半期では指名の量です。
流入の量は、監視のための数字として残します。
流入の未達を施策の失敗として扱わないでください。
減ることが前提であることを、資料に書いておきます。
対応は影響の大きさではなく、判定できる順で並べてください。計測の前提が揺れていると、他のどの対応も評価できません。
今期の対応の優先順位で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
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よくある質問
今期はまず何を確認すべきですか
同意の取得の仕組みが館ごとに実装されているかです。実装の有無で広告側に渡る数字の前提が変わります。実装の状態が分かれたまま数字を並べると、実装の差が成果の差に見えます。
媒体の統合や終了にどう備えますか
計測に関わる部分だけ先回りしてください。計測のタグが設置されていない期間があると、その期間の数字が残らず前年と比較できなくなります。終了する枠への配分の偏りも一覧で確認します。
流入が減っているのは施策の失敗ですか
情報を集める段階の流入は、減ることが前提です。生成された回答の中で完結するためです。館の名前での検索は残るため、二つを分けて見てください。目標は流入の量ではなく予約に進んだ比率に置きます。
新しく出た広告の枠は試すべきですか
残室のある区分があり、獲得の上限の内側に収まる場合だけです。配信の粒度が都道府県の単位であることや、カスタムオーディエンスの条件が自館に合うかを先に確認してください。
今期の予算はどの前提で置きますか
情報を集める段階の流入が減ることと、計測の数字が同意の実装に依存することの二つです。この二行を予算の資料に書いておくと、未達の議論が毎月繰り返されるのを防げます。
まとめ
- 計測の前提の変更、媒体の統合、検索の入口の変化の三つです。いずれも経路別の判断の根拠に関わるため、把握していないと数字の意味が変わります
- 同意の取得の仕組みが実装されているかで、広告側に渡る数字が変わります。館ごとに実装が違うと、館をまたいだ比較ができません
- 計測が止まる可能性がある部分だけ先回りします。配信の設定の変更は、期日が来てから対応しても間に合います
- 行き先を決める段階の流入が減り、館を確かめる段階は残ります。減る側の流入を目標に置いていると、達成できない数字を追うことになります
- 残室のある区分があり、上限の内側に収まる場合だけ試します。新しいという理由だけで配分を割くと、既存の経路の配分が薄くなります
- 依存している設定を洗い出し、移行の時期を決めておきます。期日が来てから動くと、その月の獲得の単価が上がります
- 流入は減り、計測の数字は前提に依存するという二つの前提です。前年と同じ前提で置くと、期中に組み直すことになります
- 計測の確認からです。数字の前提が揺れたままでは、他のどの対応の効果も判定できません