
会計の期間が年単位だからです。
需要が特定の時期に集中する事業では、年間の平均が実態を表しません。
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目次
目次
- 引越しの集客の指標が、年間の件数で語られるのはなぜか
- 時期ごとに上限が違うことを前提にする
- 枠が埋まる時期には、何を指標に置くのか
- 断った案件を記録する
- 枠が余る時期には、何を指標に置くのか
- 単価を下げてでも埋めるかどうか
- 見積もりの件数は、どう扱えばよいのか
- 断った案件を成約率から除く
- 単身と家族と法人は、同じ指標で見てよいのか
- 区分ごとの上限費用を分ける
- 引越しの経路ごとの成果は、どう比べるのか
- 経路の記録を残す条件
- 年間の目標は、どう分解すればよいのか
- 未達のときに何を見るか
- 引越しの指標の設計は、何から手をつければいいのか
- 週次で見る数字を絞る
- よくある質問
- まとめ
会計の期間が年単位だからです。
需要が特定の時期に集中する事業では、年間の平均が実態を表しません。
引越しの集客の指標が、年間の件数で語られるのはなぜか
会計の期間が年単位だからです。
需要が特定の時期に集中する事業では、年間の平均が実態を表しません。
引越しの集客を評価する際、年間の受注件数が使われます。
会計の期間に合わせた見方であり、社内の説明にも使いやすい単位です。
一方で、この数字は事業の実態を表しません。
需要が特定の時期に集中するためです。
集中する時期は、トラックと人員の枠が先に埋まります。
埋まった時点で、それ以上の受注はできません。
その時期の集客を増やしても、年間の件数は変わりません。
逆に、需要の少ない時期は枠が余ります。
余っている時期に集客を増やせば、年間の件数は動きます。
つまり、同じ集客の費用でも時期によって効き方が違います。
年間の平均では、この差が完全に消えます。
時期ごとに上限が違うことを前提にする
引越しの指標は、時期ごとに分けて置く必要があります。
枠が埋まる時期と、余る時期では見るべき数字が違います。
埋まる時期は、枠あたりの単価と粗利を見ます。
余る時期は、枠の充足率を見ます。
同じ指標を年間で使うと、どちらの時期の判断も誤ります。
年間の平均は実態を表しません。枠が埋まる時期と余る時期で、見る指標を分けてください。
枠が埋まる時期には、何を指標に置くのか
件数ではなく、1件あたりの粗利と枠の埋まり方の速さです。
枠が上限である以上、件数は増やせません。
需要が集中する時期は、枠が先に埋まります。
埋まる前提であれば、件数を増やす施策に意味はありません。
見るべきなのは、その枠を何で埋めたかです。
同じ1台の枠でも、案件によって粗利が変わります。
粗利の大きい案件で埋めれば、同じ枠から得られる利益は増えます。
もう1つ見るのが、埋まり方の速さです。
早い時期に埋まりすぎると、後から来る粗利の大きい案件を断ることになります。
遅すぎれば、当日まで空きが残ります。
どの時期にどこまで埋めるかを、先に決めておいてください。
決めていないと、受け付けの担当が届いた順に埋めます。
届いた順は、粗利の順とは一致しません。
枠が埋まる時期に見る指標
| 指標 | 見る理由 | 見る頻度 |
|---|---|---|
| 枠あたりの粗利 | 同じ枠から得る利益 | 週次 |
| 枠の埋まり方の速さ | 早すぎる充足の検知 | 週次 |
| 断った案件の件数と理由 | 逃した粗利の把握 | 週次 |
| 当日までの空きの有無 | 埋め残しの検知 | 日次 |
| 成約までの日数 | 意思決定の早さの把握 | 月次 |
断った案件を記録する
枠が埋まると、断る案件が発生します。
断った件数と内容を記録している事業者は多くありません。
記録がないと、逃した粗利が分かりません。
分からなければ、枠を増やす判断の材料も作れません。
断った案件の内容と時期を、記録に残してください。
枠が埋まる時期は、件数ではなく枠あたりの粗利と埋まり方の速さを見てください。断った案件も記録します。
枠が余る時期には、何を指標に置くのか
枠の充足率です。
固定費が発生している以上、埋まっていない枠はそのまま損失になります。
需要の少ない時期は、枠が余ります。
余った枠に対しても、車両と人員の費用は発生しています。
つまり、埋まっていない枠はそのまま損失になります。
損失を減らすには、充足率を上げる必要があります。
この時期の指標は、件数ではなく充足率です。
件数だけを見ていると、枠の大きさが変わったときに比較ができません。
充足率であれば、枠が変わっても比較できます。
充足率を上げる手段は、価格の調整と集客の両方です。
どちらを使うかは、粗利の水準で判断してください。
集客で埋められるなら、そのほうが粗利は保たれます。
価格の調整は、集客で届かない分に限ってください。
単価を下げてでも埋めるかどうか
余った枠を埋めるために、単価を下げる判断があります。
固定費が発生している以上、粗利がわずかでも埋めたほうが有利な場合があります。
判断の基準は、変動費を上回るかどうかです。
上回っていれば、固定費の一部を回収できます。
下回る案件を受けると、受けるほど損失が増えます。
枠が余る時期の指標は充足率です。単価を下げて埋めるかは、変動費を上回るかで判断してください。
見積もりの件数は、どう扱えばよいのか
時期ごとに成約率が違うため、分けて集計してください。
同じ件数でも、繁忙の時期と閑散の時期では成約に至る率が変わります。
見積もりの依頼の件数は、集客の直接の成果になります。
一方で、成約に至る率は時期によって変わります。
需要が集中する時期は、相見積もりの数が増えます。
複数の業者に同時に依頼されるため、成約率が下がります。
同時に、枠が埋まって断る案件も発生します。
需要の少ない時期は、相見積もりの数が減ります。
成約率は上がりますが、依頼の件数そのものが少なくなります。
同じ列で集計すると、率が時期の構成で動きます。
動いた率を集客の質の変化と読むと、判断を誤ります。
時期ごとに分けて集計すれば、率は安定します。
安定した率は、経路の評価にも使えます。
時期ごとの見積もりの性質の違い
| 時期 | 依頼の件数 | 相見積もりの数 | 成約率 | 枠の状況 |
|---|---|---|---|---|
| 需要が集中する時期 | 最も多い | 多い | 下がる | 埋まる |
| その前後の時期 | 多い | 中程度 | 中程度 | 埋まりつつある |
| 需要の少ない時期 | 少ない | 少ない | 上がる | 余る |
| 法人の移転が動く時期 | 中程度 | 少ない | 中程度 | 案件次第 |
| 連休の前後 | 中程度 | 中程度 | 中程度 | 部分的に埋まる |
断った案件を成約率から除く
枠が埋まって断った案件を分母に含めると、成約率が下がります。
下がった率を、集客の質の問題と読み違えます。
断った案件は、別の区分として数えてください。
分けて数えれば、成約率は運用の指標として意味を持ちます。
断った件数は、枠を増やす判断の材料になります。
見積もりの件数は時期ごとに分けて集計してください。枠が埋まって断った案件は、成約率の分母から外します。
単身と家族と法人は、同じ指標で見てよいのか
分けてください。
枠の消費の仕方も粗利も違うため、同じ列に入れると判断ができません。
引越しの案件は、規模によって性質が変わります。
単身の案件は、枠の消費が小さく粗利も小さくなります。
家族の案件は、枠を大きく消費し粗利も大きくなります。
法人の移転は、さらに枠と人員を消費します。
同じ1件として数えると、枠の計画が立ちません。
指標は、件数ではなく枠の消費と粗利で見てください。
区分ごとに、1件あたりの枠の消費と粗利を出します。
出れば、どの区分で枠を埋めるべきかが決まります。
決まれば、集客の配分も自動的に決まります。
枠が埋まる時期は、粗利の大きい区分に配分を寄せます。
枠が余る時期は、区分を問わず充足を優先します。
区分ごとの上限費用を分ける
獲得の上限費用も、区分ごとに分かれます。
粗利が違えば、1件に払える金額も違います。
平均で置くと、単身で赤字になり家族で機会を逃します。
区分ごとの粗利を出すには、成約の実績を区分別に集計する必要があります。
集計していなければ、そこが最初の着手点になります。
単身と家族と法人は、枠の消費も粗利も違います。区分ごとに指標と上限費用を分けてください。
引越しの経路ごとの成果は、どう比べるのか
見積もりの単価ではなく、成約1件あたりの費用と粗利で比べます。
相見積もりの多い経路では、成約率も粗利も下がります。
経路の評価を見積もりの単価だけで行うと、判断を誤ります。
経路によって、成約率と成約時の粗利が違うためです。
相見積もりの前提で来る経路では、成約率が下がります。
さらに、価格を合わせる場面が増えて粗利も下がります。
2つが同時に下がるため、実質の費用は大きく変わります。
比較には、成約1件あたりの費用と、その経路の平均の粗利を並べてください。
並べると、単価の順位とは違う結果になります。
この比較には、見積もりの経路が成約の記録まで残っている必要があります。
残っていなければ、そこが最初の着手点になります。
記録の運用を先に決めてから、比較の議論に入ってください。
経路ごとに見る数字の並び
| 見る順番 | 指標 | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | 見積もりの依頼件数 | 量が足りているか |
| 2 | 見積もりの単価 | 入口の効率 |
| 3 | 成約率 | 相見積もりの度合い |
| 4 | 成約1件あたりの費用 | 実質の効率 |
| 5 | 成約時の平均の粗利 | 経路の質 |
経路の記録を残す条件
電話での依頼は、経路が残りにくい部分です。
どこで見たかを聞かないと、記録に残りません。
受け付けの際の1問で補ってください。
聞く項目を増やすと、対応の負担になります。
経路の1問だけに絞れば、運用は続きます。
経路は見積もりの単価ではなく、成約1件あたりの費用と成約時の粗利で比べてください。
年間の目標は、どう分解すればよいのか
時期ごとの枠の計画に分解してください。
年間の件数を12で割ると、どの月の目標も実態と合いません。
年間の目標を月に均等に割ると、どの月の目標も実態と合いません。
需要が集中する時期は、枠が上限になります。
需要の少ない時期は、枠が余ります。
同じ目標を置くと、どちらの時期も判断の材料になりません。
分解の単位は、時期ごとの枠の計画です。
枠が埋まる時期は、粗利の目標を置きます。
枠が余る時期は、充足率の目標を置きます。
2つを足したものが、年間の目標になります。
この形であれば、月ごとの未達の意味も明確になります。
明確であれば、打ち手もその場で決まります。
曖昧なままだと、毎月の会議が原因の議論で終わります。
未達のときに何を見るか
枠が埋まる時期の未達は、粗利の構成の問題です。
粗利の小さい案件で枠を埋めていないかを確認します。
枠が余る時期の未達は、集客か価格の問題です。
どちらかを判断するには、見積もりの依頼件数を見ます。
件数が足りていれば価格、足りていなければ集客の問題になります。
年間の目標は時期ごとの枠の計画に分解してください。埋まる時期は粗利、余る時期は充足率が目標になります。
引越しの指標の設計は、何から手をつければいいのか
時期ごとの枠の充足率を出すところからです。
枠がどこまで埋まっているかが見えないと、どの指標も解釈できません。
指標の設計は、新しい数字を作ることから始まりません。
まず、時期ごとの枠の充足率を出してください。
出すには、枠の定義が要ります。
1日に何件の作業が可能かを、車両と人員から算出します。
定義がないと、充足率の数字が担当者ごとに変わります。
次に、成約を区分別に集計します。
単身、家族、法人で分け、それぞれの枠の消費と粗利を出してください。
出れば、区分ごとの上限費用が計算できます。
上限が出れば、経路と時期の配分も自動的に決まります。
決まるまでの期間は、2か月前後を見込んでください。
引越しの指標を置くまでの順番
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1日に可能な作業の件数を車両と人員から算出する | 配車と経営 | 2週間 |
| 2 | 時期ごとの枠の充足率を出す | 配車と集客 | 2週間 |
| 3 | 成約を単身と家族と法人で区分する | 集客と経理 | 2週間 |
| 4 | 区分ごとの枠の消費と粗利を出す | 経理 | 2週間 |
| 5 | 枠が埋まって断った案件を記録する | 受け付け | 2週間 |
| 6 | 区分ごとの上限費用を確定する | 経営と集客 | 1週間 |
週次で見る数字を絞る
週次で見るのは、枠の充足率と見積もりの依頼件数の2つで足ります。
成約率や粗利は、週単位では母数が足りません。
母数の足りない数字を週次で見ると、偶然の振れに反応します。
反応した結果として、価格や配分の変更が頻繁になります。
頻繁な変更は、判断の基準そのものを崩します。
着手点は、時期ごとの枠の充足率です。枠の定義を先に決めないと、数字が担当者ごとに変わります。
引越しの指標の置き方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の枠と受注の関係を見てもらうところから始められます。
時期ごとの配分ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
年間の受注件数を指標にしてはいけませんか
需要が特定の時期に集中する事業では、年間の平均が実態を表しません。集中する時期は枠が先に埋まるため集客を増やしても件数は変わらず、需要の少ない時期は枠が余ります。時期ごとに分けて指標を置いてください。
枠が埋まる時期には何を見ればよいですか
件数ではなく、枠あたりの粗利と枠の埋まり方の速さです。同じ1台の枠でも案件によって粗利が変わります。早い時期に埋まりすぎると、後から来る粗利の大きい案件を断ることになります。断った案件も記録してください。
枠が余る時期には何を見ればよいですか
枠の充足率です。余った枠にも車両と人員の費用は発生しているため、埋まっていない枠はそのまま損失になります。単価を下げて埋めるかどうかは、その案件が変動費を上回るかで判断してください。
単身と家族と法人は同じ指標で見てよいですか
分けてください。枠の消費の仕方も粗利も違うため、同じ1件として数えると枠の計画が立ちません。区分ごとに1件あたりの枠の消費と粗利を出せば、どの区分で枠を埋めるべきかが決まります。
経路ごとの成果は何で比べますか
見積もりの単価ではなく、成約1件あたりの費用と成約時の平均の粗利です。相見積もりの前提で来る経路では成約率も粗利も下がるため、単価の順位とは違う結果になります。経路が成約の記録まで残っていることが前提です。
まとめ
- 会計の期間が年単位だからです。需要が特定の時期に集中する事業では、年間の平均が実態を表しません
- 件数ではなく、1件あたりの粗利と枠の埋まり方の速さです。枠が上限である以上、件数は増やせません
- 枠の充足率です。固定費が発生している以上、埋まっていない枠はそのまま損失になります
- 時期ごとに成約率が違うため、分けて集計してください。同じ件数でも、繁忙の時期と閑散の時期では成約に至る率が変わります
- 分けてください。枠の消費の仕方も粗利も違うため、同じ列に入れると判断ができません
- 見積もりの単価ではなく、成約1件あたりの費用と粗利で比べます。相見積もりの多い経路では、成約率も粗利も下がります
- 時期ごとの枠の計画に分解してください。年間の件数を12で割ると、どの月の目標も実態と合いません
- 時期ごとの枠の充足率を出すところからです。枠がどこまで埋まっているかが見えないと、どの指標も解釈できません