
リードの質は感覚ではなく、商談対象になる条件を満たしているかで分類します。
対象外の理由ごとに件数を分けると、広告側で直すべき場所が見えてきます。
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目次
目次
- Google広告でリードの質が悪いとはどの状態を指すのか
- 質が悪い理由を型に分けて数える
- 商談率だけでは原因を判断しない
- なぜGoogle広告はリードの質まで自動で判断できないのか
- 広告が間違って学習しているとは限らない
- 広告管理画面と営業管理を分断しない
- 営業結果をGoogle広告へ戻すにはどうすればよいのか
- 問い合わせ時点で後から照合できる情報を残す
- 営業ステータスをそのまま広告用の成果にしない
- リードごとの価値の違いをGoogle広告へどう伝えるのか
- 金額は売上だけでなく相対的な価値として考える
- コンバージョン数最大化と価値最大化を混同しない
- 上流のコンバージョンだけを最適化すると質が下がるのはなぜか
- 数が多い成果ほど正しいとは限らない
- 最適化対象を変える前に計測を安定させる
- フォームで対象外のリードをどこまで減らすべきか
- 営業が問い合わせ後に必ず確認する項目から考える
- 対象外をゼロにすることを目指さない
- 検索語句と広告文でリードの期待値をどう合わせるのか
- 対象外リードの分類と検索語句をつなげる
- 除外を増やしすぎない
- 広告文をクリック前のフィルターとして使う
- 改善したあとリードの質はどのように評価すればよいのか
- 問い合わせ数より下流の件数を見る
- 変更日ではなく成果が確定した期間で比べる
- 一度に多くの設定を変えない
- よくある質問
- まとめ
リードの質は感覚ではなく、商談対象になる条件を満たしているかで分類します。
対象外の理由ごとに件数を分けると、広告側で直すべき場所が見えてきます。
Google広告でリードの質が悪いとはどの状態を指すのか
リードの質は感覚ではなく、商談対象になる条件を満たしているかで分類します。
対象外の理由ごとに件数を分けると、広告側で直すべき場所が見えてきます。
Google広告から問い合わせが増えても、営業担当者から質が悪いと言われるだけでは改善できません。
最初に必要なのは、質が悪いという言葉を営業とマーケティングの共通言語に置き換えることです。
質が悪い理由を型に分けて数える
問い合わせ後の営業結果を確認し、商談にならなかった理由を分類します。
代表的なのは、対象外の業種、対象外の地域、個人からの問い合わせ、営業や売り込み、情報収集だけの問い合わせ、予算が合わないケース、問い合わせ時点ですでに他社への発注が決まっているケースです。
商談にならなかったという一つの箱に入れてしまうと、広告運用で何を直せばよいか分かりません。
対象外の地域が多いのであれば地域設定や広告文を確認します。
個人からの問い合わせが多いのであれば、キーワードや広告文、フォーム上で法人向けであることが伝わっているかを確認します。
情報収集だけの問い合わせが多いのであれば、検索意図と広告で提示している内容が合っているかを見る必要があります。
リードの質を判定する分類例
| 判定区分 | 問い合わせの状態 | 広告側で確認する場所 |
|---|---|---|
| 対象 | 商談対象となる条件を満たしている | 計測と営業結果の連携 |
| 対象外業種 | 提供対象ではない業種からの問い合わせ | 検索語句、広告文、フォーム |
| 対象外地域 | 対応していない地域からの問い合わせ | 地域設定、広告文 |
| 個人 | 法人向けサービスへの個人問い合わせ | 検索語句、広告文、フォーム |
| 営業目的 | 売り込みや提携営業などの問い合わせ | 検索語句、除外、フォーム |
| 情報収集 | 具体的な導入予定がなく情報だけを求めている | 検索語句、広告文 |
| 予算不一致 | 提供価格と予算が大きく合わない | 広告文、ランディングページ、フォーム |
| 他社決定済み | 比較段階が終わった後の問い合わせ | 検索意図、広告文 |
商談率だけでは原因を判断しない
商談率が低いという数字だけを見ても、広告の問題なのか営業プロセスの問題なのかは判断できません。
今回切り分けたいのは、広告から来た問い合わせ自体が対象外だったり、検討度が低かったりする状態です。
そのため、営業担当者には単純な商談可否だけでなく、商談化しなかった理由も残してもらいます。
問い合わせ日時、流入元、対象可否、商談可否、失注理由などを同じデータとして持てる状態にすると、その後の広告改善につなげやすくなります。
この分類が曖昧なままでは、Google広告へ学習データを戻しても精度は上がりません。
まず広告設定を触るのではなく、何を良いリードとするのかを決めるところから始めます。
なぜGoogle広告はリードの質まで自動で判断できないのか
Google広告が確認できるのは、広告側へ計測された成果までです。
営業後の商談可否を戻していなければ、問い合わせ後の良し悪しを入札には反映できません。
Google広告の自動入札は、広告主が設定したコンバージョンデータをもとに配信を最適化します。
そのため、問い合わせフォームの送信だけをコンバージョンとして設定している場合、広告側から見ればフォーム送信が成功すれば成果です。
その人が対象外の業種だったのか、商談になったのか、受注したのかは、広告側へデータを戻さない限り分かりません。
広告が間違って学習しているとは限らない
仮にフォーム送信を最適化対象として設定している状態で、問い合わせ件数が増えているのであれば、自動入札は設定された目標に沿って動いている可能性があります。
広告運用者が本当に増やしたいのは商談になるリードでも、Google広告に伝えている目標がフォーム送信であれば、両者の目的がずれています。
たとえば、説明のための仮の値として、月100件の問い合わせがあり、そのうち商談対象が20件だったとします。
Google広告へ100件のフォーム送信しか計測していなければ、広告側では100件すべてが同じ成果として扱われる設定になっている場合があります。
営業側では80件を低品質と評価していても、その情報が広告側へ戻っていなければ自動入札の学習材料にはなりません。
広告管理画面と営業管理を分断しない
リード獲得型の広告では、広告管理画面だけを見て運用を完結させないことが大切です。
広告クリックからフォーム送信までが広告側のデータで、その後の対象判定、商談、受注は営業側のデータになります。
本来は、この二つを同じ顧客単位でつなげます。
広告から来たリードが後日どうなったかを追跡できれば、どのキャンペーン、キーワード、検索語句、広告から質の高いリードが発生しているかを確認しやすくなります。
逆に、広告レポートが問い合わせ件数で終わり、営業管理が商談件数から始まっている状態では、間にある情報が抜けます。
Google広告のリードの質を改善するには、この分断をなくすことが出発点になります。
営業結果をGoogle広告へ戻すにはどうすればよいのか
問い合わせ後の商談化や受注などをオフラインの成果として広告へ返します。
クリックやリードと営業結果を結び付ける仕組みを先に設計する必要があります。
問い合わせ後の営業結果を広告側へ戻す代表的な考え方が、オフラインコンバージョンです。
Webサイト上では完結しない商談化や契約などの結果を、後から広告の成果として記録します。
Google広告では、広告クリックやWeb上で取得したユーザー情報と、その後に発生した営業側の成果を結び付ける方法が用意されています。
設定方法や利用できる連携方式は更新されるため、実装時点では必ずGoogle広告の公式ヘルプで最新仕様を確認してください。
問い合わせ時点で後から照合できる情報を残す
営業結果を戻すには、問い合わせ時点の広告データと営業管理側の顧客データを後から結び付けられる状態が必要です。
広告クリックに関連する識別情報や、フォームで取得した情報などを適切に保存し、その後の商談結果と対応付けます。
Google広告には、オフラインで発生したコンバージョンを取り込む仕組みや、リード計測の精度を高めるための仕組みがあります。
ただし、使用できるデータ、取り扱い方法、必要な同意、実装方法は変更されることがあります。
個人情報や顧客データを扱うため、自社のプライバシーポリシーや媒体ポリシーも含めて確認したうえで設計します。
営業ステータスをそのまま広告用の成果にしない
営業管理では、未対応、接続済み、商談設定、提案中、受注など、多数のステータスを使うことがあります。
これらをすべて広告側の主要な成果として扱う必要はありません。
広告の学習に使いたい段階を選びます。
たとえば問い合わせではなく、対象リード判定や商談化など、質を反映できる地点を追加で計測します。
広告データと営業データをつなぐ設計例
| 段階 | 記録する内容 | 広告改善での役割 |
|---|---|---|
| 広告クリック | 広告との接点を識別する情報 | 流入元とのひも付け |
| 問い合わせ | フォーム送信や電話など | リード発生の把握 |
| 対象判定 | 対象か対象外か | リード品質の把握 |
| 商談化 | 営業担当者が商談対象と判断した状態 | 質を反映した成果指標 |
| 受注 | 契約や申込が成立した状態 | 最終成果の把握 |
| 受注金額 | 売上や価値 | 価値ベースの最適化に利用 |
すべてを一度に構築する必要はありません。
まずは広告経由の問い合わせに対して対象可否を残し、次に商談化を広告へ戻すところから始める方法でも改善できます。
ただし、商談件数が極端に少ない場合は、商談だけを最適化対象にすると学習に使えるデータが不足することがあります。
どの地点を主要なコンバージョンにするかは、発生件数と営業上の価値を両方見ながら決めます。
リードごとの価値の違いをGoogle広告へどう伝えるのか
すべての問い合わせを同じ一件として扱わず、成果段階や事業価値に応じて異なる価値を設定します。
件数だけでは見えない差を広告側へ伝えられます。
対象リード、商談、受注では事業への価値が違います。
それにもかかわらず、すべてを同じ一件として計測すると、自動入札から見た成果の差が小さくなります。
そこで、コンバージョンごとに価値を持たせる考え方を使います。
Google広告ではコンバージョン値を設定でき、価値ベースの入札ではその値を最適化に利用できる仕組みがあります。
対応するキャンペーンや設定方法は変更される可能性があるため、導入時にはGoogle広告公式情報で確認してください。
金額は売上だけでなく相対的な価値として考える
必ずしも受注金額を正確に広告へ返さなければならないわけではありません。
営業プロセス上の期待値を使い、成果段階ごとの価値の差を表現する方法もあります。
説明のための仮の値として、問い合わせを1、対象リードを5、商談を20、受注を100と設定する考え方があります。
これは実際の推奨値ではありません。
自社の商談率、受注率、平均契約金額などから設計する必要があります。
同じ問い合わせ一件でも、その後に対象外になったリードと受注につながったリードでは価値が違います。
その違いを広告側に伝えることが目的です。
コンバージョン数最大化と価値最大化を混同しない
問い合わせ一件をすべて同じ価値として扱っている場合、件数を最大化する入札では、質が低くても問い合わせになりやすいユーザーを獲得する動きが強くなることがあります。
一方で、営業結果を戻し、成果ごとに価値の違いを持たせれば、単純な問い合わせ数以外の情報を入札判断に使えるようになります。
ただし、価値を設定しただけで自動的に質が改善するわけではありません。
どのコンバージョンを主要な最適化対象にするか、十分なデータ量があるか、価値設定が実態を反映しているかも確認します。
また、Google広告には特定の条件に応じてコンバージョン価値を調整する仕組みもあります。
利用できる条件や対象キャンペーンは変わる可能性があるため、過去の記事や古い管理画面を基準にせず、出稿時点の公式ヘルプを確認してください。
上流のコンバージョンだけを最適化すると質が下がるのはなぜか
フォーム送信など発生しやすい成果だけを目標にすると、その行動を起こしやすい人へ配信が寄ります。
商談可能性まで学習させるには下流データが必要です。
Google広告では、コンバージョンとして設定した行動に近づくように配信が最適化されます。
問題は、広告主が設定しているコンバージョンと、本当に増やしたい成果が一致しているかです。
BtoBのリード獲得で典型的なのが、フォーム送信だけを主要な成果として長期間運用するケースです。
フォームを送信した人の中には、対象企業の担当者だけでなく、個人、営業目的、対象外地域、情報収集段階のユーザーなどが含まれる可能性があります。
それでもフォーム送信しか広告側へ伝えていなければ、これらの違いを広告側から判断する材料が不足します。
数が多い成果ほど正しいとは限らない
自動入札では学習に利用できるデータ量も大切ですが、件数を増やすために事業成果から遠すぎる地点を最終目標にすると、広告運用上の成果と営業成果が離れていきます。
反対に、いきなり受注だけを最適化対象にすると、月間の受注件数が少ない事業ではデータ不足になりやすくなります。
そのため、問い合わせ、対象リード、商談、受注という流れの中で、発生件数と事業価値のバランスが取れる地点を探します。
説明のための仮の値として、月間問い合わせが100件、対象リードが40件、商談が20件、受注が5件だったとします。
問い合わせだけなら100件の学習データがありますが、質の差が入りません。
受注だけなら価値との距離は近いものの5件しかありません。
この場合、対象リードや商談化を追加で広告へ戻し、それぞれの結果を確認しながら最適化地点を調整する考え方があります。
最適化対象を変える前に計測を安定させる
営業結果のデータ連携を始めた直後に、すぐ入札の目標を切り替える必要はありません。
まず正しくデータが入っているかを確認します。
問い合わせ件数と営業管理側の件数が合っているか、同じ成果が二重計上されていないか、商談日時ではなく正しい成果発生日時を扱えているかなどを確認します。
計測が不安定なまま最適化対象を変えると、改善なのか計測不具合なのか判断できなくなります。
リードの質を改善するときほど、入札変更より先にデータの信頼性を整える必要があります。
フォームで対象外のリードをどこまで減らすべきか
商談条件に直結する項目だけを追加し、対象外を判別できるフォームにします。
項目を増やしすぎると有望なユーザーまで離脱するため、必要最小限にします。
広告配信だけでリードの質を完全に制御することはできません。
問い合わせフォームも、対象外リードを減らすための重要なフィルターになります。
たとえば法人向けサービスであれば、会社名や法人区分、地域、従業員規模、相談内容、導入時期などが対象判定に役立つ場合があります。
ただし、必要な項目はサービスによって異なります。
営業が問い合わせ後に必ず確認する項目から考える
フォーム項目を決めるときは、マーケティング担当者だけで考えず、営業担当者が初回連絡で何を確認しているかを整理します。
もし営業担当者が毎回、対応地域か、法人か、導入時期はいつかを確認しているのであれば、その一部をフォームで先に取得できないか検討します。
フォームに回答があれば、営業管理上の対象判定が早くなります。
広告データとの連携にも使いやすくなります。
一方で、あると便利という理由だけで項目を増やすのは避けます。
入力項目が増えるほど、問い合わせを検討しているユーザーの負担も増えるからです。
対象外をゼロにすることを目指さない
フォームを厳しくすれば対象外リードは減らせますが、同時に対象となるユーザーの問い合わせまで減る可能性があります。
たとえば予算を必須選択にし、最低予算を強く表示すれば、予算不一致の問い合わせは減るかもしれません。
しかし、予算がまだ決まっていない有望な検討企業も離脱する可能性があります。
したがって、フォーム改善では問い合わせ件数を維持するか、対象外率を下げるかの二択ではなく、商談対象となるリードの絶対数がどう変わったかを確認します。
フォーム項目を追加するときの考え方
| 入力項目 | 判定できること | 注意点 |
|---|---|---|
| 会社名 | 法人問い合わせかの確認 | 個人事業主が対象の場合は判定に注意 |
| 地域 | 対応エリア内か | 拠点所在地とサービス利用地域が異なる場合がある |
| 業種 | 対象業種か | 選択肢を細かくしすぎない |
| 会社規模 | 対象企業規模か | 規模だけで商談価値を決めない |
| 導入時期 | 検討度の目安 | 未定でも有望なケースを除外しない |
| 予算 | 価格帯との適合 | 未確定層の離脱につながる場合がある |
| 相談内容 | 営業目的や情報収集との判別 | 自由入力の分析工数が増える |
フォームを変えた後は、フォーム送信数だけではなく、対象リード数と対象率を確認します。
問い合わせが減っても対象リード数が増えているのであれば、営業効率の観点では改善している可能性があります。
検索語句と広告文でリードの期待値をどう合わせるのか
検索語句で対象外流入を特定し、広告文で対象者や提供内容を明確にします。
除外だけに頼らず、クリック前にサービスの条件を理解してもらうことが必要です。
営業結果を広告へ戻す仕組みと並行して、流入段階でも質を整えます。
検索広告で最初に確認するのは、ユーザーが実際にどのような言葉で検索して広告をクリックしたかです。
Google広告には検索語句を確認するためのレポートがあります。
対象外の検索意図が継続的に含まれている場合は、キーワード設計や除外キーワードを見直します。
対象外リードの分類と検索語句をつなげる
検索語句を見るときも、単純に成果が悪そうな語句を除外するのではなく、営業側で付けた対象外理由と照合します。
たとえば営業目的の問い合わせが増えている時期に、代理店募集、提携、営業先など、自社サービスの顧客獲得とは異なる意図の検索語句が増えているのであれば、除外を検討できます。
無料情報だけを探している検索から対象外リードが継続的に発生している場合も、その検索意図を広告対象に残す必要があるか検討します。
Google広告では除外キーワードによって特定の語句に対する広告表示を制御できます。
ただし、除外の一致方法や利用できる設定範囲などは変更されることがあるため、設定時点の公式ヘルプを確認してください。
除外を増やしすぎない
リードの質が悪いと、除外キーワードを大量に追加したくなります。
しかし、少数の低品質リードが発生しただけで広い意味の語句を除外すると、将来の有望な検索まで失う可能性があります。
検索語句単位で対象リード数や商談数を確認できるのであれば、そのデータを基準に判断します。
一件の失注だけで判断せず、同じ傾向が継続しているかを見ることが必要です。
広告文をクリック前のフィルターとして使う
広告文もリードの質に影響します。
クリック率を上げることだけを目的に、誰にでも当てはまる表現にすると、対象外ユーザーまで呼び込みやすくなります。
法人向けなら法人向けであること、特定地域限定なら対応地域、一定規模以上を対象とするなら対象条件など、問い合わせ前に知ってほしい情報を広告文や遷移先で明確にします。
価格帯が商談可否を大きく左右するサービスでは、価格の考え方を事前に伝える方法もあります。
ただし、広告文だけで条件を狭めすぎると、本来対象となるユーザーまでクリックしなくなる可能性があります。
検索語句、広告文、フォームを別々に最適化するのではなく、検索時点から問い合わせまで同じ対象条件が伝わっている状態を作ることが大切です。
改善したあとリードの質はどのように評価すればよいのか
問い合わせCPAだけではなく、対象リード率や商談化数を同じ期間で追います。
営業結果が広告へ戻るまで時間差があるため、短期間の数字だけでは判断しません。
Google広告のリード品質改善は、設定を変更した翌日に評価できるものではありません。
問い合わせ後に営業担当者が連絡し、対象判定を行い、商談化するまでに時間がかかるからです。
さらに営業結果を広告側へ連携し、そのデータをもとに自動入札が調整される場合、広告クリックから評価までに複数の時間差が発生します。
問い合わせ数より下流の件数を見る
評価するときは、問い合わせ数、対象リード数、商談数を同じ流れで確認します。
説明のための仮の値として、変更前に問い合わせ100件、対象リード30件だったものが、変更後に問い合わせ80件、対象リード40件になったとします。
問い合わせ件数だけを見ると20件減っています。
しかし対象リードは10件増えています。
この場合、単純な問い合わせCPAだけで施策を評価すると判断を誤る可能性があります。
今回扱っている課題は、問い合わせ件数ではなくリードの質です。
そのため、対象リード一件あたりの広告費や商談一件あたりの広告費など、営業結果に近い指標も確認します。
変更日ではなく成果が確定した期間で比べる
問い合わせから商談判定まで平均で数日かかる事業の場合、直近数日の問い合わせには未判定のリードが多く含まれます。
その状態で対象リード率を計算すると、実際より低く見えることがあります。
未判定の問い合わせを対象外として扱わず、営業判定がある程度完了した期間同士を比較します。
また、広告側に営業結果をインポートする場合も、反映までの運用フローを決めておきます。
毎日更新するのか、定期的にまとめて連携するのかによって、広告管理画面上の見え方も変わります。
一度に多くの設定を変えない
リードの質が悪いからといって、キーワード、広告文、フォーム、入札、コンバージョン設定、地域設定を同時に大きく変更すると、何が効いたのか分からなくなります。
最初に営業結果を分類できる状態を作り、広告とのデータ連携を整えます。
そのうえで対象外理由の多い部分から検索語句、広告文、フォームなどを修正します。
自動入札の最適化対象を変更する場合も、変更後のデータが安定するまで一定期間を見る必要があります。
必要な期間はコンバージョン数、営業サイクル、入札戦略などによって異なるため、固定の日数で判断するのではなく、自社で成果が確定するまでの期間を基準にします。
Google広告の管理画面、コンバージョン設定、データ連携方法、自動入札の仕様は更新されます。
実際に設定を変更するときは、古い記事の画面や手順だけを使わず、出稿時点のGoogle広告公式ヘルプで最新仕様を確認してください。
リードの質を改善する作業は、低品質なユーザーを広告設定だけで排除する作業ではありません。
営業側で判明した良いリードと悪いリードの違いを広告データに戻し、検索語句、広告文、フォーム、入札が同じ基準を参照できる状態を作る作業です。
問い合わせ件数だけを広告の成果として扱っている限り、営業現場が求めるリードと広告が増やそうとするリードがずれる可能性があります。
対象判定や商談結果まで計測できる状態に変えることで、Google広告のリード獲得を営業成果に近い基準で評価しやすくなります。
よくある質問
Google広告で問い合わせ数は増えたのに商談数が増えない場合、最初に何を確認すればよいですか
まず商談にならなかった問い合わせを理由別に分類します。対象外業種、地域外、個人、営業目的、情報収集、予算不一致などに分け、どの種類が増えているかを確認します。原因が分からないままキーワードや入札を変更しても、適切な改善につながりません。
Google広告の自動入札はリードの質まで自動で判断してくれますか
広告側へ渡されている情報の範囲で判断します。フォーム送信しかコンバージョンとして計測していなければ、その後に商談になったかどうかは基本的に広告側へ伝わりません。営業結果を計測して連携する設計が必要です。
オフラインコンバージョンとは何ですか
Webサイト上のフォーム送信だけでなく、その後に発生した商談や契約などの成果をGoogle広告へ取り込む考え方です。広告経由のリードと営業結果を結び付けることで、問い合わせ後の成果を広告評価や最適化に利用しやすくなります。具体的な実装方法は変更されるため、設定時点のGoogle広告公式情報を確認してください。
リードの質を上げるためにフォーム項目を増やしたほうがよいですか
対象判定に必要な項目であれば追加を検討できますが、多ければよいわけではありません。会社名、地域、業種、導入時期など営業が必ず確認する情報を中心に検討し、対象となるユーザーの離脱が増えていないかも確認します。
リードの質を改善するために除外キーワードを増やせばよいですか
除外だけで解決しようとすると、有望な検索まで止める可能性があります。営業側の対象外理由と検索語句を照合し、明確に不要な検索意図から優先して除外します。同時に広告文、フォーム、営業結果のデータ連携も確認し、広告が学習する成果自体を見直します。
まとめ
- リードの質は感覚ではなく、商談対象になる条件を満たしているかで分類します。対象外の理由ごとに件数を分けると、広告側で直すべき場所が見えてきます
- Google広告が確認できるのは、広告側へ計測された成果までです。営業後の商談可否を戻していなければ、問い合わせ後の良し悪しを入札には反映できません
- 問い合わせ後の商談化や受注などをオフラインの成果として広告へ返します。クリックやリードと営業結果を結び付ける仕組みを先に設計する必要があります
- すべての問い合わせを同じ一件として扱わず、成果段階や事業価値に応じて異なる価値を設定します。件数だけでは見えない差を広告側へ伝えられます
- フォーム送信など発生しやすい成果だけを目標にすると、その行動を起こしやすい人へ配信が寄ります。商談可能性まで学習させるには下流データが必要です
- 商談条件に直結する項目だけを追加し、対象外を判別できるフォームにします。項目を増やしすぎると有望なユーザーまで離脱するため、必要最小限にします
- 検索語句で対象外流入を特定し、広告文で対象者や提供内容を明確にします。除外だけに頼らず、クリック前にサービスの条件を理解してもらうことが必要です
- 問い合わせCPAだけではなく、対象リード率や商談化数を同じ期間で追います。営業結果が広告へ戻るまで時間差があるため、短期間の数字だけでは判断しません